良い家に必要な6つの条件とは?
家づくりの基本
2022/03/11
2023/09/26
これから新しく家を建てるのなら、家族全員が満足した快適な生活を送れる「良い家」にしたいですよね。
しかし、家づくりは多くの方にとって初めての経験で知らないことが多すぎて、どうすれば良い家を実現できるのか、具体的に考えて実行することは難しいかもしれません。
失敗や後悔だけは何とか避けたいところです。
ここでは、これから戸建て住宅を建築する方に、良い家を建てるためポイントについてお伝えいたします。
目次
良い家の条件とは?
結論から申し上げれば、住み心地が良く、災害の心配が無くずっと安心して住むことが出来、維持費が抑えられた住み心地(性能面)が良い家になります。
素敵な外観や広いリビングや天井の高い家はご友人が遊びに来たら感動してくれて誇らしいでしょう。
しかし、ハード面では良い家かもしれませんが、個々の趣味嗜好によりそれが良い家かどうかは意見が分かれます。
良い家は住む人が満足する家です。
良い家の条件【快適な家】
何よりも快適に過ごせる家は理想ですよね。まず、快適な家を手に入れるには「高気密」「高断熱」と「換気性能」に気を付けることです。
家全体を1つの壁で包み込むような作り方にすると、高気密、高断熱な家になり、結果として冷暖房効率が上がり年中快適に過ごせます。
家のどこに居ても同じ温度と湿度を得られます。その為、部屋ごとの温度差によって起こるヒートショックが起こりにくくなります。
次は換気性能の高い家です。快適に過ごすには室内の空気が常に新鮮であることが大切です。
建物の配置や間取り、窓の位置を考慮して自然換気が出来ることも大切ですが、最近では換気システムを搭載し強制的に室外の空気を取り入れ室内の汚れた空気を排出する住宅も増えました。
換気が悪いと結露の原因にもなりますしカビが発生することもあります。
各ハウスメーカーも快適性能を高めることにはかなり力を入れております。
夏はクーラー、冬はストーブが当たり前でしたが、最近はどちらも使用しないケースが増えてきました。
冬場にご高齢のお客様宅にお伺いした時に半袖で迎えられた時はビックリしました。
風邪を引かなくなったと喜んでました。ただし、性能を高める為に電気代等のランニングコストがかかるケースも発生しますので、予め費用面も確認しておきましょう。
良い家の条件【健康的な家】
快適な空気が流れている家は健康的に過ごしやすいです。
蒸し暑い夏でも家の中は涼しく、風雪にさらされた寒い冬でも家の中が暖かい家は理想かもしれません。
昔の家ですと、リビングや各部屋は暖かいけど、廊下やトイレ、洗面所が寒いことはよくあります。
暖かい場所と寒い場所を行き来すると体に負担が出て心筋梗塞や脳梗塞の原因にもなります。いわゆるヒートショックです。
また夜寝苦しかったり寒くて目が覚めることありませんか?それは体が休まっていない証拠です。
家の中どこにいても一定の室温と湿度で体にストレスなく年中過ごせる環境は重要です。
また「快適な家」のところでも触れましたが、結露やカビの発生は非常に危険です。
高気密、高断熱の家をアピールしていても実際の建築作内容によりその性能が維持されないことはよく起きます。
濡れてる木材や断熱材を使用してそのまま壁で蓋をして壁紙を貼ってしまうとその中は密閉状態です。
湿気が逃げる隙間が無くなり資材に影響が出てきて最終的には皆さんの体に悪影響を及ぼします。
冬の室内が湿気だらけで窓は結露してカーテンにカビが発生してたら健康は維持できません。
良い家の条件【長持ちする家、耐久性のある家】
人生100年と言われるようになり、平均寿命はどんどん延びてきました。
長く生きるということは長く住める住宅が必要になるということです。
今までの日本の住宅は他の国と異なり古くなったら壊して建て替える前提で建築されてきました。昔のように収入が勤続年数とともに上昇して退職金がきちんと入りすぐに年金が受け取れる時代でしたら建て替えする資金もあったかもしれません。
しかし、今の時代は将来長生きすることや雇用のリスクも考え、長持ちする耐久性のある家を検討することが望ましいです。
国も一定の性能基準をクリアした住宅に対して「長期優良住宅」を認定して後押ししてます。税金の優遇や住宅ローンの金利優遇を受けられます。
昔住んでいた実家も築20年くらいでボロボロになってました。
途中で屋根の補修や壁の塗り替えはきちんと行ってましたが、その先何十年も住むことは難しいなと感じました。
親が生きている間、住宅としてきちんと存在しているかって重要ですね。
良い家の条件【エコな家】
維持費のかかりにくい家
私が住宅営業時代に特に重要視していた項目です。
何年住むのか、御子様やお孫様にも遺したいのかにより、維持費の考え方は大きく変わります。
維持費が頻繁にかかったり将来大きな出費が発生する家を欲しがる人はいません。
この先住み続ける上で発生しうるコスト(維持費)は先に計算しておくべきです。
具体的なポイントですが、外壁や屋根などのメンテンナンス費用や電気設備の入替費用が何年おきにどのくらいかかるのか確認してください。
例えば外壁はタイルを使用したり、屋根は耐久性の高い瓦を使用して維持費を抑えることは可能です。
耐熱、遮熱効果の高い家
また高気密、高断熱住宅の場合、室内の温度を一定に保てるので電気代が安くなり経済的です。
同様に開口部(窓)の性能も大事です。窓を付け過ぎると日差しが入り込み過ぎて室内がかなり暑くなります。
窓ガラスは何重構造になっているのか、遮熱効果は高いのか聞いてください。長く住み続けるならば重要視して欲しいです。
地球環境にやさしい家
最近ですと、「ZEH」というキーワードがエコな家に該当します。
2014年から国から推奨されてきた次世代の住宅の仕様です。太陽光発電、高断熱、効率の良い住宅設備を搭載して、自ら消費するエネルギーを削減してかつ自然エネルギーを創出する住宅を指します。
今後長く住み続ける住宅を購入するなら是非とも検討して欲しいです。
幾つか厳しい基準や多少費用がかかることもありますが、税制上の優遇措置や日々電気代等の支出減に貢献し資産価値ではプラスに働いてきます。
良い家の条件【災害に強い家】
自然災害に耐える家
自然災害や地震が頻繁に発生する日本では良い家の条件に必須です。
台風による風災や雨、洪水による被害、冬の雪や雹、霰の被害はいつ発生してもおかしくない状況です。
また地震による被害も頻繁に発生していますのでどこに住んでいても自然災害から逃れることは難しいです。
加えて自然災害による停電や夏の猛暑に耐えられる家も良い家と言えるでしょう。
各ハウスメーカーにより工法は異なりますが、自然災害への対策は以前よりも増してきました。
基礎部分の改良や屋根や外壁の強度UPが進み、地震対策としては、耐震、免振、制震機能を取り入れて何度も大きく揺れても耐え続ける工夫をしています。
耐震機能を取り入れている会社が一番多く、基準としては耐震等級1から3まであります。
出来たら「耐震等級3」という震度7程度の地震が連続で来ても損傷が出ない基準を取得して欲しいです。
免振機能は建物の揺れを抑える構造で、費用はかかると言われていますが、震度7が震度3程度に感じられるようです。
制震機能は揺れを抑える装置を建物に設置する工法で各ハウスメーカーが独自の技術で提案しています。
ショールームなどで体感できるハウスメーカーもありますので比較してみましょう。
避難所になる家
最近では、避難所に行くのではなく自宅に留まる「在宅避難」が出来る家は良い家と考えられてきました。
家そのものが丈夫なのが大前提ですが、太陽光発電を設置して電気を確保し、雨水貯留槽を設置したり室内にタンクを設置して水を確保して、避難袋を用意します。
あとは食料品を一週間分程度備蓄しておけば、避難所に行くことなく普段の生活に近い暮らしが可能です。
私自身、避難所を訪問して被災した方のご意見を聞きましたが、多くの方がプライバシーが無い事へのストレスが非常に大きいと嘆いていました。
家があればどうにかなると強く感じました。
良い家の条件【資産価値の高い家】
資産価値とは住宅(土地含む)を財産として評した金額になります。
ここでは建物に関する資産価値について述べますが、価値を高めるには建物全体の評価を上げることが重要です。劣化対策や耐震性、省エネルギー性等の評価を高める対策は重要です。
特に2009年(平成21年)に「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」(長期優良住宅法)が施行されました。
この法律により、「長期優良住宅」に認定されると税制上の優遇措置が受けられるようになりました。
認定される条件として具体的には、劣化対策、耐震性、維持管理・更新の容易性、バリアフリー性、省エネルギー性、可変性、居住環境、住戸面積、維持保全計画の9項目が掲げられています。
ポイントは、住環境に配慮して長く住み続けられる工夫がされているかです。長く住めるということは資産価値が高いことになります。
また、住宅としての基本的な性能を備えていることは勿論ですが、配置や通風や最高を考慮した間取り、将来リフォームがしやすい設計になっていることで資産価値を高められます。
国が推奨している「住宅性能表示制度による評価書(住宅性能評価書)」を取得して資産価値を高めても良いです。
先ほどの「長期優良住宅」の取得とは別の考え方になりますのでどちらも取得されることをお勧めします。
「長期優良住宅」制度は住宅ローン控除でメリットがあり、「住宅性能評価書」の取得は地震保険料の割引があります。第三者が判断できる「良い家」になります。
良い家を建てようとして”失敗”してしまう理由
今まで述べてきました各項目の条件を取り入れれば「良い家」が出来るはずですが、実際には失敗した家を見ることも多いです。
何故でしょうか。
具体的には情報を吸収し過ぎてあれもこれも備えたいと優先項目を考えずに家づくりをスタートしたケースです。
良い家の条件を全部詰め込むと大豪邸かつ強固な家が完成しそうです。
しかし、実際には理想の家にはならないと思います。
良い家の考え方は「建物の性能として良い家」であることは勿論大切ですが、「住む人にとって良い家」であることを最優先すべきなのです。
安心して長く快適に住み続けたいという考えをお持ちならば、ある程度十分に希望に沿った仕様になっていれば良いかもしれません。
無理して予算オーバーな良い家を購入して苦しいローン返済が続いたら満足度は高くないはずです。
家づくりで失敗しない為に大切なこと
では、良い家を建てるにはどうすればよいでしょうか。
やはり、知名度があり建築実績豊富なハウスメーカーや工務店で建てることが重要です。
そして営業担当者に、どのような家をイメージしているのか時間をかけてきちんと伝えることが大切です。
その為にも家族みんなで意見を出し合いどんな家に住みたいのか確認し合っておきましょう。
いきなり間取りの話から始まりそのまま進んでしまうと場合によっては全然理想から離れた家が完成してしまいます。
なお、当社が提供している「housemarriage」では、住宅コンシェルジュが理想の家づくりのサポートとして、住まいを探す上で重要なハウスメーカーや工務店の営業担当者とのマッチングサポートをさせていただきます。住宅購入の予算計画からもご相談を承っております。サービス詳細は以下をご参照ください。
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記事コンセプト
ハウスメーカーの垣根を超えて地域ごとに担当者をご紹介しておりますので、まずは希望地域を絞って頂き、その地域に登録している担当者の様々な趣味嗜好や家づくりに対する熱い思いを確認してください。きっと皆さんの「良い家」に対するこだわりをきちんと受け止めてくれて、どうすればその夢を解決できるのか一緒に悩みながらも満足のいく家づくりを導いてくれる担当者に出会えるはずです。担当者との偶然の引き合わせも良いかもしれませんが、ご自身自ら家づくりのパートナーを指名してください。
運営会社情報
会社名
:有限会社ティーエムライフデザイン総合研究所
代表者
:渡辺知光
本社
所在地:〒104-0045 東京都中央区築地2-15-15 セントラル東銀座1002
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