建売住宅購入前に絶対確認すべきチェックポイント
家づくりの基本
2022/02/09
2023/09/26
建売住宅とは、住宅会社が建物を完成させて販売することを意味しています。
場合によっては完成図面や完成外観図を元に建築中から販売することもあります。
注文住宅は異なり、建売住宅は実際の建物を見て確認して購入出来ます。契約後から引き渡しまでは期間が短く、早ければご契約から1カ月くらいで入居が可能になります。
購入したい気持ちで舞い上がったり、他の購入者が現れるかもしれないと販売会社に煽られてしまい即決したら後悔するかもしれません。今回は建売住宅を検討する上でチェックしたいポイントをご紹介します。
実際に建物を見て気になる箇所があったらどんどん質問しましょう。
特に汚れやキズ、亀裂など発見したら契約後に手直しや変更が可能なのかどうかも確認してください。
目次
建売住宅のチェックポイント-室内
□床鳴り・きしみ・傾き
□継ぎ目の剥がれ
□傷・汚れ
□ドアの取り付け具合
□スイッチの設置場所
大きなチェックポイントは、傷の有無や建付け、スイッチの確認です。建築業者の建物に対する考えが見えてきます。
まず床の場合ですが、床材の種類により傷の目立ち具合は変わりますので直接触って確認することをお勧めします。
床鳴りや床材の浮き沈みがあるかどうかは分かりやすいです。歩いて違和感を感じたら床の傾きをチェックしてください。少しの傾きでも日常生活に支障をきたします。
天井や壁クロスの場合は、継ぎ目が目立つことがあります。糊で貼る為浮いている箇所もよく見かけますし、糊等の汚れが付着していることもよくあります。湿度によって収縮する素材もありますので隙間が空いていたら指摘しましょう。
ドアは毎日開け閉めしますので、十分なチェックが必要です。開閉時の音やガタツキはあるか、丁番の取り付け状態、閉めた時の隙間の具合、戸当たりの位置は気にしましょう。
そしてスイッチのチェックですが、毎日使用しますので使い勝手の良い位置にあるか確認してください。インターホンや給湯器のリモコン、床暖房のスイッチはまとまった箇所にある方が使い易いです。
建売住宅のチェックポイント-間取り、部屋の広さ
□上下階の配置の確認
□光の差し込み具合の確認
□図面と実際の広さの照らし合わせ
□家具配置のイメージ確認
まずは間取り図を見せてもらいましょう。部屋数を確認しつつ改めて方位を確認して太陽の光がどのように部屋に差し込むのかチェックします。
そして複数階の建物の場合は上下階の間取りの配置をチェックしましょう。
例えば1階に寝室を配置した場合、真上の2階部分に何が来るのか確認してください。
例えばトイレやキッチンがあると音や振動が気になるかもしれませんし、リビングやダイニングを配置しても同様に気になるかもしれません。ご家族で睡眠時間帯が不規則な場合はとても重要ですよ。
各部屋の広さに関しては、どのような家具を設置したいか決まっている場合は寸法を図りイメージを膨らませてください。
窓やドア、収納の位置が決まってますので事前チェックは大切です。家具が大きすぎて入らないという話はよくあります。
特にリビングやダイニングは意外とイメージとのギャップが生まれやすいです。
リビングソファやテーブルは意外とスペースを取りますしダイニングセットもスペースを取ります。
テーブルサイズだけではなく椅子から立ち上がった時にどのあたりまで下がるのかも確認が必要です。
想像以上に場所を取りますので他の家具の配置と併せて検討しましょう。
建売住宅のチェックポイント-家事動線
□普段のように動く
□水回りの動線は優先チェック
そこで実際に生活しているイメージで動いてみましょう。
建物を各部屋見て終わらせる方がほとんどですが、朝はどんな動線なのか夜はどんな動線なのか、家族と生活する方は皆さん一緒に動いてお互い動線を確認してください。
トイレの位置や洗面所の位置、キッチンからの移動動線は優先的にチェックして欲しいです。
特にキッチンは一日に何度も使用する中心の場所ですから念には念を入れましょう。
建売住宅のチェックポイント-水回り
□水の流れを確認
□音と臭いの確認
□棚の建付け具合の確認
キッチン、トイレ、洗面所、浴室と水回り設備は先に確認しておきたいポイントは幾つもあります。
共通してチェックするポイントは、「水の流れ」と「音の大きさ」「臭い」と「棚の建付け」です。
まず「水の流れ」はスムーズに水や熱湯がスムーズに蛇口から出て排水口に流れているかを確認します。
既製品を使用しますが、給水排水状況は施工により変わりますので目視が大事です。
「音の大きさ」は排水音と換気扇の音のチェックです。特にトイレと洗面所の排水音は気にしてみましょう。
夜中に使用する可能性があり、寝ている家族を起こさないレベルの音なのか事前確認必要です。
「臭い」も気にしておくポイントです。排水後に臭いが発生することもありますので各箇所で確認してください。
また「棚の建付け」ですが、棚は現地取り付けになりますので仕上がり状況を確認してください。ぐらつきは無いのか、扉の開閉動作がスムーズなのか、戸当たりは適切な位置にあるのかくらいは確認しておきたいです。
建売住宅のチェックポイント-室外
□基礎部分はひび割れ確認
□外壁はひび割れやつなぎ目の確認
□屋根は目視と写真で確認
建物の外側は基礎部分から外壁、屋根まで見える範囲は一通りチェックしましょう。
基礎部分ですが、ひび割れや外壁とズレている部分が無いかチェックします。
そして外壁ですが、表面のひび割れやつなぎ目の隙間の確認と開口部のサッシとの仕上がり具合は見ておきましょう。
日当たりが良すぎますと反ってしまうしまう外壁もあります。どのように留めてあるのか建築会社に聞いてみましょう。
また外壁に設備を固定している場合は、固定部分のさび対策や雨水等の侵入が無いかチェックしましょう。
そして本来は屋根もチェックしたいところです。
可能ならば写真を見せてもらうか、最近ではドローンを飛ばしその場でチェック出来ることもあるみたいです。
建売住宅のチェックポイント-費用
□価格に含まれている項目の確認
□展示物は含まれるのか確認
□諸経費の漏れの確認
販売価格に関しては税込み価格になっているのか当然ですが、諸費用も事前確認しておくと安心です。
複数の建売住宅が同時に販売されていますと区画によって金額が異なることもありますし、どこまでがその価格に含まれているのか注意が必要です。
例えばモデルルームのように家具を配置した建売住宅の場合、価格にどこまで含まれているのかきちんと確認しておきましょう。
家具や照明、カーテンは「演出」のことが多く、売れ残った建物だと「家具付き」住宅になることもあります。
また諸経費は土地建物以外の費用になります。
屋外の給排水工事費用は建物価格に含んでいることもありますが、住宅ローン手数料や登記費用を含め、火災保険料や水道加入金、ケーブルテレビ加入料、自治会費等新たに発生する費用が幾つかあります。
建売住宅のチェックポイント-周辺環境
□周辺環境を徒歩で確認
□外から見た建物配置確認
□ハザードマップで位置確認
建物だけではなく周りがどのような環境なのか歩きながらまずは確認してみましょう。
騒音や振動の影響はあるのか、朝と昼と夜では環境に変化があるのか、近くにどんな施設があるのかはきちんと確認すべきです。
建物の窓の位置により外から見られてしまうこともあります。プライバシーに配慮された建物配置、窓配置を確認し、プライバシー保護の為植栽したりフェンスを設置したり対策可能かチェックしておきましょう。
また、最近頻発している自然災害の影響でハザードマップで地域の状況を確認するケースが増えました。
特に水害でどのくらい影響が起こり得るのかそして対策可能なのかを知っておくべきです。避難所までの移動が可能かどうかも確認しておきましょう。
建売住宅のチェックポイント-アフターサービス
□保証内容と保証期間を確認
□保証延長の有無とその条件を確認
建売住宅業者の中にはご契約からお引き渡しまでを重視しているケースがあります。
おしゃれな外観や機能的な設備をアピールして契約に誘導することはよくあります。
住み始めてから不具合が発生したらどの程度対応してくれるのかきちんと書面で確認しておきましょう。
特に建物の構造部分や防水の保証は住み始めてから何年くらい継続されるのか、また保証の延長制度はあるのかどうかと延長する条件の有無も確認しましょう。
ハウスメーカーの中には注文住宅と建売住宅で保証内容を変えていることもありますので注意が必要です。
あまり注目されないポイントですが、何かあった時にご自身とご家族をを守る保証になりますので大事ですよ。
建売住宅のチェックポイント-業者・営業担当者
□施工業者の評判を確認
□建築確認申請書や建物図面、確認済証の照会
新築建売住宅の場合は、「売主=施工業者=販売業者」のことが多く建築中の質問にもすぐ答えてくれます。
物件が売れ残っていたり中古物件だったりしますと、販売業者と施工業者が別のこともありますので建築中の話を聞きにくくなります。
過去の建築実績や業界の中での評判は今ではネット検索してみるとすぐに分かりますので勢い余って不良施工会社の建物を購入しないように気を付けましょう。強引な販売や急な値引きには落とし穴がありますよ。
建売住宅の場合は、仕様が決まっていますのでいくつかの資料を事前に見せてもらえるか聞いてみましょう。
建築確認申請書や建物図面、配置図、建物の確認済証等は事前に目を通しておきたいです。
書類を見せたがらない販売業者がいたら欠陥住宅かもと疑ってください。
建売住宅のチェックポイント-契約
□住宅ローン(融資)特約は最重要なチェック
□契約を解除する条項をチェック
□引渡し日をチェック
□諸費用をチェック
1.住宅ローン(融資)特約は最重要チェック
住宅ローン特約とは、住宅ローンを借りられなかった場合には契約を解除する条項のことです。
買主には有利な特約なのできちんと付いているか確認しましょう。
更に確認すべきポイントは融資承認日の期限です。
この特約は行使できる期限を定めますので、金融機関に確認し余裕を持ったスケジュールを組みましょう。
万一の場合、住宅ローンが借りられないのに契約解除も出来ない事態に陥ります。
2.契約を解除する条項をチェック
住宅ローン(融資)特約のほかにも、契約を解除する条項があります。
買主の都合による契約の解除です。
この場合、買主は手付金の放棄、売主は手付金の倍返しで契約を解除できる内容となっています。
契約時に手付金を幾らに設定するのかも場合によっては重要になりますね。
3.引き渡し日をチェック
建物が建築中の場合、建物完成日や引渡し日は重要になってきます。
引っ越しや家賃更新のスケジュールにも影響します。
通常は無理のないスケジュールを元に引渡し日を設定しているはずですが、注意しましょう。
買主都合で引渡し日を前倒しで設定しますと、突貫工事になりかねません。
逆に売主が急いで完成させる場合は住宅資金を早期に必要な理由があるかもしれません。
まとめ
建売住宅は実際の建物に触れることが出来る為、購入意識も高まります。まずは実際に住んでいるイメージしてみましょう。
使い勝手の良い間取りなのか、部屋数は足りているのか、動線はスムーズなのか、立地や近隣とのかかわり合いは問題無さそうか等具体的にイメージが出来てきたら購入出来る合図かもしれません。
高額な買い物になりますので、きちんと検討して悔い無く購入してください。
なお、当社が提供している「housemarriage」では、住宅コンシェルジュが理想の家づくりのサポートとして、住まいを探す上で重要なハウスメーカーや工務店の営業担当者とのマッチングサポートをさせていただきます。住宅購入の予算計画からもご相談を承っております。サービス詳細は以下をご参照ください。
【housemarriage】理想の家づくり・家探し・住宅購入をサポート
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記事コンセプト
ハウスメーカーの垣根を超えて地域ごとに担当者をご紹介しておりますので、まずは希望地域を絞って頂き、その地域に登録している担当者の様々な趣味嗜好や家づくりに対する熱い思いを確認してください。
きっと皆さんの家づくりに対するこだわりをきちんと受け止めてくれて、どうすればその夢を解決できるのか一緒に悩みながらも満足のいく家づくりを導いてくれる担当者に出会えるはずです。
担当者との偶然の引き合わせも良いかもしれませんが、ご自身で家づくりのパートナーを指名してしてください。
運営会社情報
会社名
:有限会社ティーエムライフデザイン総合研究所
代表者
:渡辺知光
本社
所在地:〒104-0045 東京都中央区築地2-15-15 セントラル東銀座1002
アクセス
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