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延床面積のトリセツ!ライフスタイルに合わせた最適な家づくり

家づくりの基本

2024/08/16

2024/08/16

記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

延床面積のトリセツ!ライフスタイルに合わせた最適な家づくり

注文住宅を建てる際、必ず耳にする「延床面積」という言葉。この延床面積は、家の大きさを表す重要な指標であり、建築費用や固定資産税などにも影響を与える重要な要素です。しかし、実際にはどのような部分が含まれ、どのような部分が含まれないのか、よく分からないという方も多いのではないでしょうか。本記事では、延床面積の定義から、含まれない部分の活用法、延床面積の広さによって変わるものまで、詳しく解説していきます。家づくりの参考にしていただければ幸いです。

延床面積について

延床面積とは、建物の各階の床面積を合計した数値のことを指します。簡単に言えば、家全体の大きさを表す指標といえるでしょう。この延床面積は、建築基準法に基づいて厳密に計算されます。

具体的な計算方法としては、建物の外壁や柱の中心線で囲まれた部分の水平投影面積を合計します。つまり、天井から床を見下ろしたときに見える面積を各階で足し合わせたものが延床面積となります。

ただし、注意が必要なのは、すべての空間が延床面積に含まれるわけではないという点です。例えば、以下のような部分は一般的に延床面積から除外されます。

1. バルコニー

2. ポーチ

3. テラス

4. 吹き抜け

5. 天井高1.4m未満の小屋裏収納(ロフト)

6. 軒下空間

これらの空間は、建物の一部ではありますが、主たる居住空間とは見なされないため、延床面積には含まれません。

延床面積は、単に家の大きさを表すだけでなく、様々な重要な要素に影響を与えます。例えば、

・建築コスト:一般的に延床面積が大きくなるほど、建築コストも高くなります。

・固定資産税:延床面積は固定資産税の算出基準の一つとなります。

・建ぺい率・容積率:敷地に対してどの程度の大きさの建物が建てられるかを示す指標で、延床面積がこれらの計算に使用されます。

・住宅ローン:借入可能額や金利優遇の条件に延床面積が関係することがあります。

・住宅ローン減税:適用条件の一つに延床面積が含まれています。

このように、延床面積は家づくりにおいて非常に重要な要素であり、計画段階から十分に考慮する必要があります。ただし、延床面積に含まれない部分をうまく活用することで、実質的な生活空間を広げることも可能です。例えば、バルコニーを広めに設計したり、吹き抜けを設けたりすることで、延床面積以上の開放感や快適性を得ることができるのです。

家づくりを進める上では、自身のライフスタイルや将来の家族構成の変化なども考慮しながら、適切な延床面積を設定することが大切です。また、延床面積に含まれない部分の活用方法についても、建築プランナーや設計士とよく相談しながら検討していくとよいでしょう。

延床面積に含まれないものの活用術

延床面積に含まれない部分を上手く活用することで、実質的な生活空間を広げ、より開放的で快適な住まいを実現することができます。ここでは、延床面積に含まれない主な要素とその活用方法について詳しく見ていきましょう。

吹抜け

吹抜けは、天井が高く開放感のある空間を作り出すことができる要素です。リビングに設けることで、家全体に明るさと広々とした印象を与えることができます。

吹抜けの活用方法

・リビング上部に設置し、2階からも見下ろせるようにする

・階段周りに設け、上下階のコミュニケーションを促進する

・トップライトと組み合わせて、自然光を家の奥まで取り入れる

・観葉植物を配置し、縦方向の空間を活かしたグリーンスペースを作る

バルコニー

バルコニーは延床面積に含まれないため、広めに設計することで実質的な生活空間を拡大できます。室内と一体的に使用することで、より開放的な空間を演出できます。

バルコニーの活用方法

・リビングに面した大きなバルコニーを設け、室内と一体的に使用する

・ガーデニングスペースとして活用し、緑のある暮らしを楽しむ

・アウトドアリビングとして整備し、屋外での団らんを楽しむ

・洗濯物を干すスペースとして活用し、室内スペースを有効利用する

小屋裏収納(ロフト)

天井高が1.4m未満の小屋裏収納(ロフト)は延床面積に含まれません。収納スペースとして活用できるだけでなく、空間に変化をつける要素としても活用できます。

小屋裏収納(ロフト)の活用方法

・季節物の収納スペースとして活用する

・子供の秘密基地や読書スペースとして活用する

・ホームオフィスや趣味のスペースとして活用する

・天窓を設置し、自然光を取り入れる空間として活用する

軒下空間

軒下空間も延床面積に含まれないため、うまく活用することで生活空間を広げることができます。

軒下空間の活用方法

・屋外リビングとして整備し、雨や日差しを避けながら外部空間を楽しむ

・自転車やガーデニング用品の収納スペースとして活用する

・家庭菜園のスペースとして活用する

・ペットの遊び場として活用する

ポーチ・テラス

玄関前のポーチやテラスも延床面積に含まれません。これらの空間を有効活用することで、より豊かな生活空間を作り出すことができます。

ポーチ・テラスの活用方法

・広めのポーチで靴の脱ぎ履きをゆったりと行えるようにする

・テラスをアウトドアダイニングとして活用する

・玄関前に小さな庭を設け、季節の花を楽しむ

・雨に濡れずに荷物の出し入れができるスペースとして活用する

これらの延床面積に含まれない部分を効果的に活用することで、実際の延床面積以上の広さと開放感を感じられる住まいを実現することができます。ただし、これらの空間を設けることで建築コストが上がる可能性もあるため、予算とのバランスを考慮しながら計画を進めることが大切です。

また、これらの空間を設計する際は、プライバシーや防犯、耐久性なども考慮する必要があります。例えば、バルコニーの手すりの高さや材質、軒下空間の排水対策、ロフトへの上り下りの安全性など、細かな点にも注意を払いましょう。

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延床面積の広さによって、価格や税金、部屋数ってどれくらい変わる?

延床面積は、家づくりにおいて様々な面に影響を与える重要な要素です。ここでは、延床面積の広さによって変わる主な項目について詳しく見ていきましょう。

建築費用

一般的に、延床面積が大きくなるほど建築費用も高くなります。これは単純に、床面積が広くなることで必要な建材や労働力が増えるためです。ただし、単純に面積比例で費用が増加するわけではありません。例えば、キッチンや浴室といった設備にかかる費用は、面積が少し増えただけでは大きく変わらないことが多いです。

固定資産税

固定資産税は、土地と建物に対してかかる税金です。建物の固定資産税は、主に延床面積を基準に算出されます。つまり、延床面積が大きくなるほど、毎年支払う固定資産税も高くなる傾向にあります。ただし、築年数や建物の構造によっても税額は変わってきます。

住宅ローン

延床面積は、住宅ローンの借入可能額や金利優遇の条件に影響を与えることがあります。多くの金融機関では、延床面積に応じて借入限度額を設定しています。また、一定以上の延床面積がある場合に金利優遇が適用されるケースもあります。

住宅ローン減税

住宅ローン減税の適用条件の一つに延床面積があります。一般的に、50㎡以上の住宅がこの制度の対象となります。また、上限額は延床面積によって変わることがあるので、注意が必要です。

部屋数

延床面積が大きくなれば、当然ながら設けられる部屋数も増やすことができます。例えば、30坪(約100㎡)の家であれば、3LDKや4LDKの間取りが一般的です。40坪(約132㎡)になると、4LDKや5LDKといった、より広い間取りが可能になります。

建ぺい率・容積率との関係

延床面積は、建ぺい率や容積率の計算に使用されます。建ぺい率は建築面積の敷地面積に対する割合、容積率は延床面積の敷地面積に対する割合を指します。これらの制限を超えないよう、延床面積を調整する必要があります。

光熱費

延床面積が大きくなれば、一般的に光熱費も増加します。特に、冷暖房にかかる費用は延床面積に比例して増える傾向にあります。ただし、省エネ設備の導入や断熱性能の向上によって、この影響を軽減することも可能です。

メンテナンス費用

延床面積が大きくなると、メンテナンスにかかる費用も増加する傾向にあります。例えば、外壁の塗り替えや屋根の修繕など、面積が大きくなればそれだけ費用がかさむことになります。

収納スペース

延床面積が大きくなれば、収納スペースも比例して増やすことができます。十分な収納スペースがあることで、生活空間をすっきりと保ちやすくなります。

将来的な活用の可能性

延床面積に余裕があれば、将来的な家族構成の変化や生活スタイルの変化に対応しやすくなります。例えば、子供部屋を増やしたり、在宅ワーク用のスペースを設けたりといった柔軟な対応が可能になります。

以上のように、延床面積は家づくりの様々な側面に影響を与えます。そのため、自身の生活スタイルや将来の計画、経済的な負担能力などを総合的に考慮し、適切な延床面積を設定することが重要です。また、単に延床面積を大きくすればよいというわけではなく、効率的な空間利用や省エネ設計など、質的な面での工夫も大切です。家づくりを進める際は、これらの点について建築プランナーや設計士とよく相談しながら、最適な計画を立てていくことをおすすめします。

『30坪の家』で”叶えやすいこと””工夫が必要なこと”

30坪(約100㎡)の家は、一般的な4人家族が快適に暮らせる広さとされています。この広さの家で叶えやすいことと、工夫が必要なことについて詳しく見ていきましょう。

叶えやすいこと

1. 3LDKや4LDKの間取り 30坪の家では、3LDKや4LDKの間取りが実現可能です。これは、夫婦と子ども2人の4人家族にとって十分な広さといえます。

2. 広めのLDK リビング、ダイニング、キッチンを合わせたLDKスペースを20畳程度確保することができます。これにより、家族が集まってくつろげる十分な空間を作ることができます。

3. 収納スペースの確保 各部屋に適度な収納スペースを設けることが可能です。例えば、各寝室にクローゼットを設置したり、玄関にシューズインクローゼットを設けたりできます。

4. 2階建ての構造 30坪の家では、2階建ての構造が一般的です。これにより、1階と2階で生活空間にメリハリをつけることができます。

5. 水回りの集約 キッチン、浴室、洗面所、トイレなどの水回りを効率的に配置することができます。これにより、配管工事のコストを抑えつつ、使い勝手の良い間取りを実現できます。

工夫が必要なこと

1. 個室の確保 子どもが成長し、個室を希望するようになった場合、スペースの確保に工夫が必要です。例えば、将来的に間仕切りを入れられるよう、子ども部屋を広めに設計しておくなどの対策が考えられます。

2. 書斎や趣味の部屋の設置 専用の書斎や趣味の部屋を設けようとすると、他の部屋のスペースを圧迫してしまう可能性があります。リビングの一角に書斎コーナーを設けるなど、空間の有効活用を考える必要があります。

3. 収納の工夫 30坪という広さでは、大型の収納スペースを確保するのは難しい場合があります。そのため、階段下収納や小屋裏収納を活用したり、家具で収納を補完したりするなどの工夫が必要です。

4. 開放感の演出 30坪という広さでは、閉塞感を感じやすくなる可能性があります。吹き抜けを設けたり、大きな窓を設置したりすることで、開放感を演出する工夫が必要です。

5. 将来的な変化への対応 家族構成の変化や、ライフスタイルの変化に対応できるよう、フレキシブルな間取りを考える必要があります。例えば、子どもの独立後に部屋を他の用途に転用できるよう、あらかじめ計画しておくことが大切です。

6. 省エネ・エコ住宅の実現 30坪という限られたスペースの中で、太陽光パネルや蓄電池などの設備を効率的に配置するには工夫が必要です。屋根の形状や向きを考慮した設計が求められます。

7. 駐車スペースの確保 敷地の大きさによっては、2台分の駐車スペースを確保するのが難しい場合があります。ビルトインガレージの採用や、カーポートの設置など、敷地に合わせた工夫が必要です。

8. プライバシーの確保 コンパクトな間取りの中でプライバシーを確保するには工夫が必要です。例えば、動線計画を十分に考慮し、家族の生活リズムに合わせた間取りを設計することが大切です。

30坪の家は、多くの家族にとって十分な広さですが、より快適な暮らしを実現するには、これらの点に注意しながら設計を進めることが重要です。建築プランナーや設計士と相談しながら、自分たち家族にとって最適な空間づくりを目指しましょう。

よくある質問(Q&A)

延床面積に関して、よくある質問とその回答をまとめました。家づくりの参考にしてください。

Q1: 延床面積と建築面積の違いは何ですか?

A1: 延床面積は建物の各階の床面積の合計を指し、建築面積は建物の外壁や柱の中心線で囲まれた水平投影面積を指します。つまり、建築面積は建物の真上から見た面積であり、通常は1階の面積に相当します。一方、延床面積は全階の面積を合計したものです。

Q2: バルコニーは延床面積に含まれますか?

A2: 一般的に、バルコニーは延床面積に含まれません。ただし、屋根付きで壁が3面以上ある場合は、延床面積に含まれる可能性があります。バルコニーを広めに設計することで、実質的な生活空間を拡大できる利点があります。

Q3: 延床面積を小さくするメリットはありますか?

A3: 延床面積を小さくすることで、建築コストや固定資産税を抑えられる可能性があります。また、建ぺい率や容積率の制限がある場所では、より自由な設計が可能になることもあります。ただし、必要な生活空間は確保する必要があるので、バランスを考慮することが重要です。

Q4: 吹き抜けは延床面積にカウントされますか?

A4: 吹き抜け部分は延床面積にカウントされません。そのため、吹き抜けを設けることで、実質的な空間の広がりを感じられる家を設計できます。ただし、建築コストは上がる可能性があるので、予算とのバランスを考慮する必要があります。

Q5: 延床面積と居住面積の違いは何ですか?

A5: 延床面積は建物全体の床面積の合計ですが、居住面積は実際に生活できる空間の面積を指します。階段や廊下、収納スペースなども延床面積に含まれますが、居住面積には含まれません。そのため、同じ延床面積でも、間取りによって居住面積は異なります。

Q6: 延床面積を増やさずに生活空間を広く感じさせる方法はありますか?

A6: いくつかの方法があります。例えば、吹き抜けを設けたり、大きな窓を設置したりすることで開放感を出せます。また、可動式の間仕切りを使用したり、壁面収納を活用したりすることで、空間を有効活用できます。色彩計画も重要で、明るい色を使うことで空間を広く感じさせることができます。

Q7: 小屋裏収納(ロフト)は延床面積に含まれますか?

A7: 天井高が1.4m未満の小屋裏収納(ロフト)は、一般的に延床面積に含まれません。これを活用することで、延床面積を増やさずに収納スペースを確保できます。ただし、天井高が1.4m以上ある場合は延床面積に含まれる可能性があるので注意が必要です。

Q8: 延床面積によって住宅ローンの条件は変わりますか?

A8: 金融機関によって異なりますが、延床面積によって住宅ローンの借入限度額や金利優遇の条件が変わることがあります。一般的に、一定以上の延床面積がある場合に有利な条件が適用されることが多いです。詳細は各金融機関に確認することをおすすめします。

Q9: 車庫(ガレージ)は延床面積に含まれますか?

A9: 屋根と壁で囲まれた車庫(ガレージ)は、一般的に延床面積に含まれます。ただし、カーポートのような柱と屋根だけの簡易な構造の場合は含まれません。なお、一部の地域では車庫の面積を延床面積から除外できる特例もあるので、地域の建築規制を確認することをおすすめします。

Q10: リフォームで延床面積は変わりますか?

A10: 増築を伴うリフォームの場合、延床面積が変わる可能性があります。例えば、バルコニーを室内化したり、屋根裏部屋を造作したりすると、延床面積が増えることがあります。一方、単なる間取り変更や設備の更新では、通常延床面積は変わりません。リフォームを計画する際は、延床面積の変化とそれに伴う影響を確認することが大切です。

まとめ

延床面積は家づくりにおいて重要な要素ですが、延床面積に含まれない部分をうまく活用することで、より豊かな生活空間を作り出すことができます。吹き抜けやバルコニー、小屋裏収納などを効果的に取り入れることで、開放感のある快適な住まいを実現できるでしょう。ただし、延床面積は建築コストや税金にも影響を与えるため、自身のニーズと予算のバランスを考慮しながら、理想の家づくりを進めていくことが大切です。家族構成や将来の変化も見据えて、長く快適に暮らせる家を設計しましょう。

なお、当社が提供している「housemarriage」では、住宅コンシェルジュが理想の家づくりのサポートとして、住まいを探す上で重要なハウスメーカーや工務店の営業担当者とのマッチングサポートをさせていただきます。住宅購入の資金計画の相談・作成や、相性良く親身になってくれる「営業担当者」をご紹介します。家づくりに関して少しでも不安を感じるようであれば、お問い合わせください。

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記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

大学卒業後、積水化学工業に入社し住宅「セキスイハイム」を販売。3年8カ月千葉県内で営業に従事し、営業表彰を6期連続受賞。
途中、母の急死に直面し、自分の将来について悩み始める。結果、大学のゼミで学んだ「保険」事業に実際に携わりたいと思いFP資格を取得して日本生命に転職。4年間営業に従事したが、顧客に対して提供出来る商品がなく退職を決意。FP兼保険代理店を開業する。

収入も顧客もゼロからのスタート。しかも独立直前に結婚し住宅購入した為、返済不安に陥り貯蓄が日々減っていく恐怖を覚える。

人生で初めて家計の見直しを行い、根本的な改善により失敗と不安を減らすコツを発見。自分の経験を生かしお客様が同じ道を歩まないよう伝えるべく「マイホーム検討者向けFP」として活動中。

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  • 会社名

    :有限会社ティーエムライフデザイン総合研究所

  • 代表者

    :渡辺知光

  • 本社
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