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ベランダの防犯対策や狙われやすいベランダの特徴について解説

家づくりの基本

2024/08/20

2024/08/20

記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

ベランダの防犯対策や狙われやすいベランダの特徴について解説

家族の安全を守るためには、住まいの防犯対策が欠かせません。特にベランダは、侵入窃盗犯にとって格好の侵入口となりやすい場所です。本記事では、ベランダの防犯対策について詳しく解説し、家づくりにおいても重視すべき防犯対策のポイントをお伝えします。ベランダを狙われやすくする要因や、効果的な防犯グッズの活用方法など、実践的な情報をお届けします。

ベランダの防犯対策の基礎知識

多くの人は、泥棒といえば玄関から侵入するイメージを持っているかもしれません。しかし、実際にはベランダ側から侵入する窃盗犯も少なくありません。ベランダは、侵入窃盗犯にとって格好の侵入口となりやすい場所なのです。

一戸建て住宅の窃盗犯の出入口は窓・ベランダが50%以上

警察庁の統計によると、一戸建て住宅における窃盗犯の侵入経路として、窓やベランダが全体の50%以上を占めています。この数字は、ベランダの防犯対策がいかに重要であるかを如実に物語っています。

なぜベランダが狙われやすいのでしょうか。その理由として以下のようなことが考えられます。

1. 人目につきにくい:ベランダは通常、建物の側面や裏側にあるため、道路からの視線が届きにくく、侵入者が作業をしやすい環境となっています。

2. 窓が開けられやすい:ベランダに面した窓は、新鮮な空気を取り入れるために開けられていることが多く、侵入の機会を与えてしまいがちです。

3. セキュリティの意識が低い:玄関に比べて、ベランダ側の窓や扉のセキュリティに対する意識が低く、防犯対策が不十分になりがちです。

4. 足場になりやすい:ベランダには植木鉢や家具などが置かれていることが多く、これらが侵入者の足場となってしまう可能性があります。

以上の理由から、ベランダの防犯対策は住まいの安全を確保する上で非常に重要な要素となっています。玄関だけでなく、ベランダ側のセキュリティにも十分な注意を払う必要があるのです。

ベランダの防犯対策としては、以下のような方法が効果的です。

1. 補助錠の設置:ベランダに面した窓や扉に補助錠を取り付けることで、侵入のハードルを上げることができます。

2. センサーライトの活用:人感センサー付きのライトを設置することで、不審者を威嚇し、侵入を抑止する効果があります。

3. 防犯フィルムの貼付:窓ガラスに防犯フィルムを貼ることで、ガラスの破壊を防ぎ、侵入を遅らせることができます。

4. ベランダの整理整頓:不要な物を置かず、侵入者が足場として利用できるものを減らすことが大切です。

5. 防犯カメラの設置:ベランダに防犯カメラを設置することで、抑止効果と証拠の確保が期待できます。

これらの対策を適切に組み合わせることで、ベランダからの侵入リスクを大幅に低減することができます。住まいの安全は、ちょっとした心がけと適切な対策で大きく向上します。ベランダの防犯対策を通じて、より安心・安全な住環境を作り上げていきましょう。

ベランダ側・窓の防犯対策

住まいの防犯対策を考える際、多くの人は玄関ドアに注目しがちです。しかし、実際の侵入窃盗犯の行動を見ると、窓とベランダ側の扉も重要な侵入経路となっています。そのため、効果的な防犯対策には、これら2カ所への対策が不可欠です。

侵入窃盗犯が侵入する場所は?

侵入窃盗犯が住宅に侵入する際、主に以下の場所が狙われやすいです。

1. 窓(特にベランダに面した窓): 窓は、侵入窃盗犯にとって最も一般的な侵入経路の一つです。特にベランダに面した窓は、人目につきにくく、作業がしやすいため、狙われやすい傾向にあります。

2. ベランダ: ベランダは、2階や高層階への侵入の足がかりとなるだけでなく、そこに面した窓や扉を通じての侵入ポイントとなります。

3. 玄関ドア: 玄関ドアは、直接的な侵入経路として狙われることがあります。特に、古い錠前や簡単な構造の錠前が付いている場合は注意が必要です。

4. 勝手口: 家の裏側にある勝手口は、人目につきにくいため、侵入者にとって魅力的な場所となりかねません。

これらの場所を中心に、効果的な防犯対策を施すことが重要です。特に、窓とベランダ側の扉は、侵入窃盗犯の主要なターゲットとなるため、重点的に対策を講じる必要があります。

ベランダ側・窓の防犯対策として、以下のような方法が効果的です。

1. 補助錠の設置: 既存の鍵に加えて、追加の錠を取り付けることで、侵入のハードルを上げることができます。ピッキングなどの不正開錠を防ぐ効果もあります。

2. 防犯フィルムの貼付: 窓ガラスに特殊な防犯フィルムを貼ることで、ガラスが割れにくくなり、侵入を遅らせる効果があります。

3. センサーライトの設置: 人感センサー付きのライトを設置することで、不審者を発見しやすくなり、また威嚇効果もあります。

4. 防犯カメラの活用: ベランダや窓付近に防犯カメラを設置することで、抑止効果と証拠の確保が期待できます。

5. 窓用防犯グリルの設置: 開閉可能な防犯グリルを窓に取り付けることで、物理的に侵入を防ぐことができます。

6. 窓ロックの強化: 既存の窓ロックを、より強固なものに交換することで、侵入のリスクを低減できます。

7. 植栽の活用: ベランダや窓の近くに棘のある植物を植えることで、侵入者の接近を困難にすることができます。

8. 防犯アラームの設置: 窓やベランダドアに振動センサーなどを取り付け、不正な開閉や破壊を検知した際にアラームが鳴るようにします。

これらの対策を適切に組み合わせることで、ベランダ側と窓からの侵入リスクを大幅に低減することができます。また、定期的に防犯設備の点検を行い、不備がないか確認することも重要です。

住まいの防犯対策は、玄関だけでなく、窓とベランダ側の扉にも同等の注意を払うことが大切です。これらの場所を総合的に守ることで、より安全で安心な住環境を実現することができるのです。日々の防犯意識と適切な対策で、大切な家族と財産を守りましょう。

狙われやすい住宅の特徴

侵入窃盗犯は、リスクが低く、侵入しやすい住宅を狙う傾向があります。ここでは、狙われやすいベランダや窓、そして住宅の特徴について詳しく解説します。これらの特徴を知ることで、自宅の弱点を把握し、効果的な防犯対策を講じることができます。

すぐに侵入できる家

侵入窃盗犯にとって、時間をかけずに侵入できる住宅は格好のターゲットとなります。具体的には以下のような特徴が挙げられます。

1. 施錠が不十分な窓やドア:古い錠前や簡単な構造の錠前は、ピッキングなどの手法で容易に開けられる可能性があります。

2. 開けっ放しの窓:特に夏場など、換気のために窓を開けたままにしている家は狙われやすくなります。

3. 補助錠がない:メインの錠に加えて補助錠を設置していない窓やドアは、侵入のハードルが低くなります。

4. 破壊しやすい構造:古い木製の窓枠や、強度の低いガラスを使用している窓は、物理的な破壊に弱いため狙われやすくなります。

雑然としたベランダ・庭

整理整頓されていないベランダや庭は、侵入窃盗犯にとって有利な環境を提供してしまいます。

1. 足場になる物:植木鉢、椅子、はしごなどが置かれていると、これらを足場として利用され、侵入されやすくなります。

2. 隠れ場所の提供:物が散乱していると、侵入者が身を隠すスペースができてしまいます。

3. 不在を印象づける:雑然とした外観は、住人が不在がちであることを印象づけてしまう可能性があります。

見通しが悪い窓やベランダ

侵入窃盗犯は、作業を隠れて行えるスポットを好みます。

1. 生い茂った植栽:窓やベランダの周りに背の高い植物や茂みがあると、侵入者の姿を隠す格好の隠れ場所となります。

2. 高い塀や壁:周囲からの視線を完全に遮る高い塀や壁は、侵入者に安全な作業環境を提供してしまいます。

3. 暗がりになりやすい場所:街灯から離れた場所や、センサーライトのない暗い場所は、侵入者が活動しやすい環境となります。

公園や駐車場が隣にある場所

周辺環境も侵入のしやすさに影響を与えます。

1. 人通りが少ない:公園や駐車場に隣接する住宅は、特に夜間は人通りが少なくなり、侵入者が行動しやすくなります。

2. 逃げ道の確保:広い空間に隣接していることで、侵入者にとって逃げ道が確保しやすくなります。

3. 侵入経路の多様性:公共スペースに隣接することで、様々な角度からのアプローチが可能になり、侵入者にとって有利な環境となります。

総2階建ての家など足場がないと狙われにくい

一方で、侵入が難しい構造の住宅もあります。

1. 2階建ての住宅:地上から直接アクセスできない2階部分は、相対的に侵入されにくくなります。

2. バルコニーのない家:外部からアクセスできる足場がない家は、侵入のハードルが高くなります。

3. 周囲が開けた場所:見通しの良い場所にある住宅は、侵入者が行動しにくい環境となります。

ただし、これらの特徴があるからといって安心することはできません。梯子などの道具を使って侵入される可能性もあるため、2階を含めた総合的な防犯対策が必要です。

以上の特徴を踏まえ、自宅の環境を見直してみましょう。狙われやすい要素がある場合は、それらを改善することで、より安全な住環境を作ることができます。例えば、ベランダの整理整頓、適切な照明の設置、植栽の管理、そして確実な施錠習慣の徹底などが効果的です。

住まいの防犯対策は、これらの弱点を理解し、適切に対処することから始まります。日々の心がけと、必要に応じた設備の導入により、侵入窃盗犯から家族と財産を守りましょう。安全で安心な暮らしは、こうした小さな対策の積み重ねから生まれるのです。

ベランダの防犯対策として、フェンスや柵、忍び返し、有刺鉄線などの物理的な障害は必要か

ベランダの防犯対策として、物理的な障害を設けることは有効な手段の一つです。フェンスや柵、忍び返し、有刺鉄線などは、侵入者に対して心理的・物理的な抑止力となり得ます。しかし、それぞれに特徴や注意点があるため、適切な選択と設置が重要です。ここでは、これらの防犯用の囲いについて詳しく解説します。

フェンス、柵、忍び返し、有刺鉄線。防犯対策の囲いの種類と効果

フェンス・柵

フェンスや柵は、侵入者の侵入を物理的に妨げる効果があります。以下のような特徴があります。

1. 視覚的抑止力:フェンスや柵の存在自体が、侵入者に対して警告の意味を持ちます。

2. 物理的障害:適切な高さと構造のフェンスは、侵入者の行動を制限します。

3. プライバシーの確保:目隠し効果のあるフェンスは、外部からの視線を遮ることができます。

4. デザイン性:近年は様々なデザインのフェンスが登場し、防犯性と美観を両立できます。

フェンスや柵を選ぶ際は、高さ(通常1.8m以上が推奨)、材質(金属製が望ましい)、構造(縦格子タイプが登りにくい)などを考慮しましょう。また、建築基準法や地域の条例に適合しているか確認することも重要です。

忍び返し(しのびがえし)

忍び返しは、塀や柵の上部に取り付ける鋭利な突起物です。以下のような特徴があります。

1. 強力な抑止効果:鋭利な形状が侵入者に強い心理的抑止力を与えます。

2. 物理的な障害:実際に乗り越えようとすると危険が伴うため、侵入を物理的に阻止します。

3. 比較的低コスト:他の防犯設備と比べて、設置コストが抑えられる場合があります。

4. 目立つデザイン:その形状から、防犯対策をしていることが一目で分かります。

ただし、忍び返しの使用に関しては注意点もあります。

・法的問題:過度に危険な形状の場合、法的責任を問われる可能性があります。

・安全性への配慮:誤って触れた際のけがのリスクがあるため、設置場所には十分な注意が必要です。

・景観への影響:周辺の景観を損なう可能性があるため、地域の規制を確認する必要があります。

有刺鉄線(ゆうしてっせん)

有刺鉄線は非常に強力な侵入抑止効果がありますが、一般住宅での使用は推奨されません。以下のような理由があります。

1. 法的問題:多くの地域で、一般住宅での有刺鉄線の使用は法律や条例で制限されています。

2. 安全性の問題:誤って接触した人や動物に重大な傷害を与える可能性があります。

3. 景観への悪影響:住宅地の景観を著しく損なう可能性があります。

4. イメージの低下:過度な防犯対策は、逆に不安感を煽る可能性があります。

有刺鉄線の代替として、見た目が似ているが安全性の高い「疑似有刺鉄線」や「バードワイヤー」などの製品もあります。これらは鋭利な突起がなく、比較的安全に使用できます。

結論として、ベランダの防犯対策としてフェンスや柵は効果的であり、多くの場合推奨されます。忍び返しも、適切に設置すれば有効な防犯手段となりますが、安全性と法的側面に十分な配慮が必要です。一方、有刺鉄線は一般住宅での使用は避けるべきで、より安全で合法的な代替手段を検討することをおすすめします。

防犯対策を講じる際は、単一の方法に頼るのではなく、複数の対策を組み合わせることが重要です。例えば、適切なフェンスの設置に加えて、センサーライトや防犯カメラを併用することで、より効果的な防犯システムを構築することができます。また、近隣との良好な関係を築き、コミュニティ全体で防犯意識を高めることも、住まいの安全を守る上で重要な要素となります。

家を建てた後もできる防犯対策、防犯グッズを活用しよう

新築時だけでなく、既存の住宅でも後付けで実施できる防犯対策があります。効果的な防犯グッズの活用で、住まいの安全性を高めることができます。

防犯対策の基本は補助鍵と防犯フィルム

窓やドアの防犯対策として、補助錠の設置と防犯フィルムの貼付けは基本かつ効果的な方法です。これらを組み合わせることで、侵入のリスクを大幅に減らすことができます。

防犯グッズの種類と特徴

防犯フィルム(窓用フィルム)

窓ガラスに貼る特殊なフィルムで、ガラスの破壊を防ぎ、侵入を遅らせる効果があります。透明なため、見た目にも影響を与えません。

補助錠

既存の鍵に加えて取り付ける追加の錠で、ピッキングなどの不正開錠を防ぎます。窓やドアの防犯性能を高める効果的な方法です。

防犯ライト

人感センサー付きのライトで、侵入者を発見しやすくする他、威嚇効果もあります。夜間の防犯対策として有効です。

振動センサー

窓やドアに取り付け、不審な振動を検知するとアラームが鳴るセンサーです。侵入の早期発見に役立ちます。

防犯カメラ

ベランダや玄関前に設置し、不審者の動きを監視・記録します。抑止効果も高く、犯罪の未然防止に効果的です。

よくある質問(Q&A)

Q1: ベランダの防犯対策で最も効果的な方法は何ですか?

A1: 単一の方法だけでなく、複数の対策を組み合わせることが重要です。例えば、補助錠の設置、防犯フィルムの貼付け、センサーライトの設置などを総合的に行うことで、高い防犯効果が期待できます。

Q2: 賃貸住宅でもベランダの防犯対策はできますか?

A2: はい、可能です。家主の許可を得た上で、取り外し可能な防犯グッズ(センサーライトや簡易アラームなど)を利用することができます。また、カーテンや植物で視線を遮るなど、工夫次第で効果的な対策が可能です。

Q3: 防犯カメラの設置に際して、法的な制限はありますか?

A3: 個人の住宅であれば基本的に制限はありませんが、近隣のプライバシーに配慮することが重要です。カメラの向きや撮影範囲に注意し、必要に応じて近隣に説明を行うことをおすすめします。

まとめ

ベランダの防犯対策は、住まいの安全を守る上で非常に重要です。窓やドアの補強、適切な防犯グッズの活用、そして日頃の心がけにより、侵入窃盗犯のリスクを大幅に減らすことができます。新築時はもちろん、既存の住宅でも実施可能な対策がたくさんあります。自身の生活スタイルや住環境に合わせて、最適な防犯対策を選択し、安心・安全な住まいづくりを心がけましょう。家族の安全は何よりも大切です。日々の防犯意識と適切な対策で、住まいを守り続けていきましょう。

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記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

大学卒業後、積水化学工業に入社し住宅「セキスイハイム」を販売。3年8カ月千葉県内で営業に従事し、営業表彰を6期連続受賞。
途中、母の急死に直面し、自分の将来について悩み始める。結果、大学のゼミで学んだ「保険」事業に実際に携わりたいと思いFP資格を取得して日本生命に転職。4年間営業に従事したが、顧客に対して提供出来る商品がなく退職を決意。FP兼保険代理店を開業する。

収入も顧客もゼロからのスタート。しかも独立直前に結婚し住宅購入した為、返済不安に陥り貯蓄が日々減っていく恐怖を覚える。

人生で初めて家計の見直しを行い、根本的な改善により失敗と不安を減らすコツを発見。自分の経験を生かしお客様が同じ道を歩まないよう伝えるべく「マイホーム検討者向けFP」として活動中。

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    :有限会社ティーエムライフデザイン総合研究所

  • 代表者

    :渡辺知光

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