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一戸建てディスポーザー設置のポイントや注意点、導入の流れ、維持費を解説

家づくりの基本

2024/08/21

2024/08/21

記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

一戸建てディスポーザー設置のポイントや注意点、導入の流れ、維持費を解説

一戸建ての台所に便利な設備としてディスポーザーがあります。生ごみを粉砕して排水と一緒に流せるため、キッチンを清潔に保ち、ゴミ出しの手間も軽減できます。しかし、設置にはいくつかの注意点があり、メリット・デメリットも考慮する必要があります。この記事では、一戸建てにディスポーザーを設置する際の重要なポイントについて詳しく解説します。

ディスポーザーとは

ディスポーザーは、キッチンシンクの排水口に取り付けられる生ごみ処理装置です。この便利な設備は、日々の調理や食事後に発生する生ごみを効率的に処理し、キッチンの衛生状態を向上させる役割を果たします。

具体的には、ディスポーザーは以下のような仕組みで動作します。

1. シンクの排水口に投入された生ごみを、高速で回転する刃で細かく粉砕します。

2. 粉砕された生ごみは水と混ざり、排水管を通じて排出されます。

3. 排水処理槽付きのタイプでは、粉砕された生ごみを一時的に貯留し、浄化処理してから下水道に流します。

ディスポーザーを使用することで、以下のような利点があります。

・キッチンの臭いを軽減できる

・生ごみの保管や処理の手間が省ける

・ゴミ出しの回数を減らすことができる

・害虫の発生を抑制できる

ただし、ディスポーザーは万能ではありません。魚の骨や貝殻、繊維質の多い野菜など、粉砕しにくいものは避ける必要があります。また、使用方法や維持管理にも注意が必要です。

ディスポーザーには大きく分けて2種類あります。

1. 直接排水型:粉砕した生ごみを直接下水道に流すタイプ

2. 排水処理槽付き:粉砕した生ごみを一時的に貯留し、浄化処理してから下水道に流すタイプ

一戸建ての場合、多くは排水処理槽付きのタイプが選ばれます。これは、下水道への負荷を軽減し、環境への配慮も可能だからです。

ディスポーザーの設置を検討する際は、自治体の規制や建物の構造、使用頻度、コストなどを総合的に判断することが大切です。適切に使用すれば、キッチンライフをより快適にする強力な味方となるでしょう。

ディスポーザーのメリット・デメリット

ディスポーザーの設置を検討する際には、そのメリットとデメリットを十分に理解することが重要です。以下では、ディスポーザーの主なメリットとデメリットについて詳しく解説します。

ディスポーザーのメリット

1. キッチンを清潔に保てる: 生ごみをすぐに処理することで、キッチンの衛生状態が向上します。シンク周りや台所全体の清潔さを維持しやすくなり、食中毒のリスクも軽減できます。

2. 生ごみの臭いを軽減できる: 生ごみを即座に処理するため、腐敗による不快な臭いの発生を防ぐことができます。特に夏場や長期不在時の悪臭問題を解決できます。

3. ゴミ出しの手間が減る: 生ごみの量が減ることで、ゴミ袋の交換頻度が下がり、ゴミ出しの回数も減少します。特に共働き家庭や高齢者にとって、この利点は大きいでしょう。

4. 害虫の発生を抑制できる: 生ごみを放置する時間が短くなるため、ハエやゴキブリなどの害虫の発生を抑えることができます。これにより、キッチン周りの衛生環境が改善されます。

5. 環境負荷の軽減につながる可能性がある: 生ごみの量が減ることで、ゴミ収集車の運行回数が減少し、CO2排出量の削減につながる可能性があります。また、排水処理槽付きのタイプでは、生ごみを堆肥化できるものもあり、資源の有効活用にも貢献できます。

ディスポーザーのデメリット

1. 初期費用が高額: ディスポーザーの本体価格に加え、設置工事費用もかかります。一般的に、合計で15万円から45万円程度の費用が必要となり、家計への負担が大きくなる可能性があります。

2. 電気代や水道代がかかる: ディスポーザーの使用には電気と水が必要です。使用頻度にもよりますが、月々の光熱費が増加することは避けられません。

3. メンテナンスが必要: 定期的な点検や清掃が必要です。また、数年に一度は部品交換が必要になることもあり、継続的なメンテナンス費用がかかります。

4. 設置工事に時間がかかる: 特に既存の住宅に後付けで設置する場合、排水管の工事や電気工事が必要となり、工事期間中はキッチンが使用できなくなる可能性があります。

5. 騒音が気になる場合がある: 使用時には一定の騒音が発生します。最新の機種では静音設計が進んでいますが、完全に無音というわけではありません。特にマンションなどの集合住宅では、近隣への配慮が必要になる場合があります。

6. 処理できない生ごみがある: 魚の骨や貝殻、繊維質の多い野菜など、ディスポーザーで処理できない生ごみもあります。これらは従来通りゴミとして捨てる必要があり、完全に生ごみ処理の手間がなくなるわけではありません。

7. 排水管の詰まりリスク: 適切に使用しないと、排水管の詰まりを引き起こす可能性があります。特に、処理できない生ごみを誤って投入した場合などは注意が必要です。

ディスポーザーの導入を検討する際は、これらのメリットとデメリットを十分に理解し、自身の生活スタイルや家族構成、住環境などを考慮して判断することが大切です。また、自治体によっては設置に関する規制がある場合もあるため、事前に確認することをおすすめします。

一戸建てにディスポーザーを設置するまでの流れと維持費について

ディスポーザーの設置は、単に機器を取り付けるだけではなく、様々な手続きや工事が必要となります。ここでは、一戸建てにディスポーザーを設置するまでの流れと、設置後の維持費について詳しく解説します。

ディスポーザーを設置するまでの流れ

1. 設置可能か自治体に確認: まず、お住まいの自治体でディスポーザーの設置が認められているかを確認します。自治体によっては、環境保護の観点から設置を制限している場合があります。

2. 業者選定と見積もり依頼: 複数の業者から見積もりを取り、価格や工事内容、アフターサービスなどを比較検討します。信頼できる業者を選ぶことが重要です。

3. 排水設備計画確認申請の提出: 多くの自治体では、ディスポーザーの設置に際して排水設備計画確認申請が必要です。この申請は通常、施工業者が代行して行います。

4. 工事日程の調整: 承認が下りたら、具体的な工事日程を決定します。キッチンが使用できない期間も考慮して計画を立てましょう。

5. 設置工事の実施: 工事には通常1〜3日程度かかります。排水管の改修、電気工事、本体の設置などが行われます。

6. 検査と使用開始: 工事完了後、自治体の検査を受けます。合格すれば、晴れてディスポーザーの使用を開始できます。

ディスポーザーにかかる費用について

ディスポーザーの設置には初期費用と維持費がかかります。それぞれの内訳は以下の通りです。

【初期費用】

1. 本体価格:10万円〜30万円程度 機種や性能によって価格が変わります。排水処理槽付きのタイプは比較的高価になります。

2. 工事費:5万円〜15万円程度 既存の排水管の状態や、電気工事の必要性によって変動します。

3. 申請費用:数千円〜数万円 自治体によって金額が異なります。

【維持費】

1. 電気代:月に数百円程度 使用頻度によって変動しますが、一般的な家庭で月に200円〜500円程度と言われています。

2. 水道代:月に数百円程度 ディスポーザー使用時には水を流す必要があるため、水道代の増加は避けられません。

3. 点検費用:年に1回程度、5,000円〜10,000円程度 定期点検を行うことで、トラブルを未然に防ぎ、長く使用することができます。

4. 部品交換費:数年に一度、数万円程度 使用頻度や環境によって異なりますが、刃や軸受けなどの部品交換が必要になることがあります。

5. 清掃剤:月に数百円程度 ディスポーザー専用の清掃剤を定期的に使用することで、衛生的に保つことができます。

これらの費用は、使用環境や頻度、機種によって大きく変動する可能性があります。設置を検討する際は、長期的な視点で費用対効果を考えることが重要です。また、一部の自治体では設置に対する補助金制度があるため、確認してみるとよいでしょう。

ディスポーザーは便利な設備ですが、適切な使用とメンテナンスが不可欠です。設置を決めたら、使用方法や注意点をよく理解し、長く快適に使用できるよう心がけましょう。

一戸建てにディスポーザーを設置する際の注意点

一戸建てにディスポーザーを設置する際には、いくつかの重要な注意点があります。これらを事前に把握し、適切に対応することで、スムーズな設置と快適な使用が可能になります。以下、主要な注意点について詳しく解説します。

後付けの場合、キッチンのシンク下のスペースを確認する

既存の一戸建てにディスポーザーを後付けで設置する場合、キッチンのシンク下に十分なスペースがあるかどうかの確認が重要です。

・必要なスペース:ディスポーザー本体の大きさに加え、排水処理槽や配管のためのスペースが必要です。通常、幅40cm×奥行40cm×高さ60cm程度のスペースが最低限必要となります。

・既存の収納との兼ね合い:シンク下の収納スペースが狭くなるため、収納の再配置や改修が必要になる場合があります。

・配管の位置:既存の排水管の位置によっては、大規模な配管工事が必要になる可能性があります。事前に専門業者に相談し、実現可能性を確認することをおすすめします。

排水管工事前に排水設備計画確認申請を済ませる

ディスポーザーの設置には、自治体への排水設備計画確認申請が必要です。この手続きは工事前に完了させておく必要があります。

・申請の流れ:通常、施工業者が代行して申請を行います。申請から承認まで1〜2週間程度かかることが一般的です。

・必要書類:申請書、設置場所の図面、ディスポーザーの仕様書などが必要です。詳細は自治体によって異なるため、事前に確認しておきましょう。

・承認後の注意:承認された内容と異なる施工を行うと、後々問題になる可能性があります。承認内容を遵守した施工を心がけましょう。

補助金がもらえるか自治体に確認を

ディスポーザー設置に対して補助金を出している自治体もあります。これは設置費用の軽減につながる重要なポイントです。

・補助金の種類:設置費用の一部を補助するもの、固定額を補助するものなど、自治体によって異なります。

・申請のタイミング:多くの場合、工事前の申請が必要です。工事後に申請しても補助金が受けられないケースが多いので注意が必要です。

・条件の確認:補助金には一定の条件が付く場合があります。例えば、特定の性能を満たすディスポーザーでなければならない、といった条件があることもあります。

点検の流れを把握しておこう

ディスポーザーは定期的な点検が必要な設備です。長期的な使用を考える上で、点検の流れを事前に把握しておくことが重要です。

・点検の頻度:一般的に年1回の定期点検が推奨されています。使用頻度が高い場合は、より頻繁な点検が必要になることもあります。

・点検の内容:主に以下の項目が点検されます。 – 本体の動作確認 – 刃の磨耗状態の確認 – 排水管の詰まりや漏れのチェック – 電気系統の確認 – 排水処理槽の状態確認(排水処理槽付きの場合)

・点検費用:通常5,000円〜10,000円程度ですが、機種や業者によって異なります。

・自己点検:日々の使用の中で、異音や振動、排水の遅れなどの異常がないかを確認することも重要です。

その他の注意点

・騒音対策:ディスポーザー使用時の騒音が気になる場合は、使用時間帯に配慮するなどの対策が必要です。

・適切な使用:処理できない生ごみ(魚の骨、貝殻など)を誤って投入しないよう、家族全員で使用方法を共有することが大切です。

・停電時の対応:停電時にディスポーザーが使用できなくなることを想定し、代替の生ごみ処理方法を考えておくとよいでしょう。

これらの注意点を十分に理解し、適切に対応することで、ディスポーザーを快適かつ長期的に使用することができます。設置を検討する際は、専門業者や自治体に相談し、詳細な情報を得ることをおすすめします。

よくある質問(Q&A)

ディスポーザーの設置や使用に関して、多くの方が疑問を抱えています。ここでは、よくある質問とその回答をまとめて解説します。

Q1: ディスポーザーは全ての生ごみを処理できますか?

A1: 全ての生ごみを処理できるわけではありません。野菜くずや果物の皮、魚の内臓などは処理できますが、以下のようなものは避ける必要があります。

・硬い骨や貝殻 ・繊維質の多い野菜(とうもろこしの皮、たけのこなど)

・油分の多いもの ・調理油 これらは、ディスポーザーの故障や排水管の詰まりの原因となる可能性があります。

Q2: ディスポーザーの寿命はどのくらいですか?

A2: 適切に使用し、定期的なメンテナンスを行えば、一般的に10年以上使用できます。ただし、使用頻度や取り扱い方、水質などの環境要因によって寿命は変わってきます。定期的な点検と部品交換を行うことで、より長く使用することができます。

Q3: ディスポーザーは騒音が気になりませんか?

A3: 最新の機種では騒音対策が施されていますが、完全に無音というわけではありません。一般的に、食器洗い機程度の音量と言われています。使用時間帯に配慮する(深夜や早朝を避けるなど)ことで、騒音問題を軽減できます。また、防音マットを使用するなどの対策も効果的です。

Q4: ディスポーザーの設置は DIY でできますか?

A4: DIYでの設置は推奨されません。ディスポーザーの設置には、電気工事や配管工事が必要となり、専門的な知識と技術が求められます。また、自治体への申請や検査も必要です。安全面や法令順守の観点から、必ず専門の業者に依頼することをおすすめします。

Q5: ディスポーザーを使用すると水道代や電気代はどのくらい上がりますか?

A5: 使用頻度にもよりますが、一般的な家庭で月に500円〜1,000円程度の増加と言われています。内訳としては、電気代が200円〜500円、水道代が300円〜500円程度です。ただし、これは目安であり、実際の使用状況や地域の料金体系によって変動します。

Q6: マンションにもディスポーザーを設置できますか?

A6: マンションへの設置は、建物の構造や管理規約によって制限される場合があります。集合住宅では、排水管が共用部分であることが多いため、管理組合の承認が必要となることがほとんどです。設置を検討する場合は、まず管理組合や管理会社に相談することをおすすめします。

Q7: ディスポーザーの清掃はどのように行えばよいですか?

A7: 日常的な清掃としては、使用後に十分な水を流し、内部を洗い流すことが大切です。また、週に1回程度、ディスポーザー専用の洗浄剤を使用すると、雑菌の繁殖を抑え、臭いの発生を防ぐことができます。年に1回程度の専門業者による点検・清掃も推奨されます。

Q8: ディスポーザーを使用することで、環境にはどのような影響がありますか?

A8: ディスポーザーの環境への影響については議論が分かれるところです。メリットとしては、ゴミ収集車の運行回数減少によるCO2排出量の削減や、生ごみの焼却量減少などが挙げられます。一方で、水の使用量増加や下水処理施設への負荷増大といったデメリットも指摘されています。排水処理槽付きのタイプを選ぶことで、環境への負荷を軽減できる可能性があります。

これらの質問と回答を参考に、ディスポーザーの導入を検討する際は、自身の生活スタイルや住環境に合わせて判断することが大切です。不明点がある場合は、専門業者や自治体に相談することをおすすめします。

まとめ

ディスポーザーは、キッチンの衛生管理や生活の利便性を向上させる有用な設備です。しかし、設置には費用がかかり、維持管理も必要です。一戸建てに設置する際は、メリット・デメリットをよく検討し、自治体の規制や補助金制度なども確認しましょう。適切に使用・管理することで、快適なキッチンライフを実現できます。

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記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

大学卒業後、積水化学工業に入社し住宅「セキスイハイム」を販売。3年8カ月千葉県内で営業に従事し、営業表彰を6期連続受賞。
途中、母の急死に直面し、自分の将来について悩み始める。結果、大学のゼミで学んだ「保険」事業に実際に携わりたいと思いFP資格を取得して日本生命に転職。4年間営業に従事したが、顧客に対して提供出来る商品がなく退職を決意。FP兼保険代理店を開業する。

収入も顧客もゼロからのスタート。しかも独立直前に結婚し住宅購入した為、返済不安に陥り貯蓄が日々減っていく恐怖を覚える。

人生で初めて家計の見直しを行い、根本的な改善により失敗と不安を減らすコツを発見。自分の経験を生かしお客様が同じ道を歩まないよう伝えるべく「マイホーム検討者向けFP」として活動中。

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    :渡辺知光

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