二重サッシや二重窓の種類や選び方、二重サッシの採用をおすすめする住宅を解説
家づくりの基本
2024/08/22
2024/08/22
家の窓は、快適な住環境を作る上で重要な役割を果たします。その中でも、二重サッシや二重窓は、断熱性や遮音性を高める効果的な方法として注目されています。この記事では、二重サッシや二重窓について詳しく解説し、そのメリットやデメリット、適したシーンなどを紹介します。住宅の新築やリフォームを検討している方に、窓選びの参考になる情報をお届けします。
目次
二重サッシの基礎知識、二重窓や内窓、複層ガラスとの違い
窓の性能を向上させる方法として、二重サッシ、二重窓、内窓、複層ガラスなどがあります。これらは似ているようで異なる特徴を持っています。それぞれの違いを詳しく見ていきましょう。
二重サッシとは
二重サッシは、外側と内側に別々のサッシ(窓枠)を一定の間隔を空けて設置する窓のことを指します。通常、新築時に採用されることが多く、外部と内部の2つの窓が独立して開閉できる構造になっています。2つのサッシの間に空気層ができることで、高い断熱性と遮音性を実現します。
二重窓や内窓との違い
二重窓は、既存の窓の内側に新たな窓を取り付ける方法です。二重サッシと同様の効果が得られますが、主にリフォーム時に採用されます。内窓は、二重窓の一種で、室内側に取り付ける窓のことを指します。
二重サッシと二重窓・内窓の主な違いは以下の通りです。
1. 設置タイミング:二重サッシは主に新築時、二重窓・内窓はリフォーム時
2. 構造:二重サッシは外側と内側に独立したサッシ、二重窓・内窓は既存の窓に追加
3. 施工の容易さ:二重サッシは大規模な工事が必要、二重窓・内窓は比較的簡単に設置可能
4. コスト:二重サッシは一般的に高額、二重窓・内窓はやや安価
複層ガラスとの違い
複層ガラスは、2枚以上のガラスの間に空気層や特殊ガスを封入した構造のガラスです。二重サッシや二重窓とは異なり、1つの窓枠内に断熱効果の高いガラスを使用します。
二重サッシと複層ガラスの主な違いは以下の通りです。
1. 構造:二重サッシは2つの窓枠、複層ガラスは1つの窓枠内に複数のガラス
2. 断熱性能:一般的に二重サッシの方が高い断熱性能を発揮
3. 遮音性能:二重サッシの方が高い遮音性能を持つ
4. メンテナンス:複層ガラスの方が清掃やメンテナンスが容易
5. コスト:複層ガラスの方が一般的に安価
6. 開閉性:複層ガラスは通常の窓と同じ操作性、二重サッシは2つの窓を開閉する必要がある
これらの違いを理解した上で、自身の住環境や予算、優先順位に合わせて最適な選択をすることが大切です。例えば、新築で高い断熱性と遮音性を求める場合は二重サッシ、既存の窓の性能向上を手軽に行いたい場合は内窓、コストを抑えつつある程度の断熱性能を得たい場合は複層ガラスといった具合に、状況に応じた選択が可能です。
二重サッシの構造
二重サッシの構造は、高い断熱性と遮音性を実現するために独特の設計がなされています。その特徴的な構造について詳しく解説していきます。
基本構造
二重サッシの基本構造は以下のようになっています。
1. 外側サッシ:外気に直接触れる部分で、風雨や外部の音を最初に遮断します。
2. 中間空気層:外側サッシと内側サッシの間に設けられた空間で、断熱材の役割を果たします。
3. 内側サッシ:室内側に設置され、中間空気層と合わせて断熱・遮音効果を高めます。
4. ガラス:外側と内側のサッシにそれぞれガラスが取り付けられます。
中間空気層の重要性
二重サッシの性能を決定づける重要な要素が中間空気層です。この空気層が断熱材として機能し、外部との熱の出入りを抑制します。空気層の厚さは通常30mm〜100mm程度で、厚いほど断熱・遮音効果が高まります。
サッシ材質
サッシの材質には主に以下のものがあります。
1. アルミサッシ:軽量で耐久性が高いですが、熱伝導率が高いため、断熱性はやや劣ります。
2. 樹脂サッシ:断熱性に優れていますが、強度や耐候性でアルミに劣ります。
3. アルミ樹脂複合サッシ:アルミと樹脂のそれぞれの長所を活かした構造で、高性能な二重サッシによく使用されます。
使用されるガラスの種類
二重サッシに使用されるガラスは、目的や予算に応じて選択できます。
1. 単層ガラス:最も基本的なガラスで、コストは抑えられますが断熱性は低めです。
2. 複層ガラス:2枚以上のガラスの間に空気層を設けた構造で、断熱性が向上します。
3. Low-E(低放射)ガラス:特殊な金属膜をコーティングし、熱の出入りを効果的に抑制します。
4. 真空ガラス:2枚のガラスの間を真空にすることで、高い断熱性を実現します。
気密性の確保
二重サッシの性能を最大限に発揮するためには、高い気密性が求められます。そのため、サッシとガラスの接合部や開閉部分には、特殊なシーリング材やガスケットが使用されます。これにより、空気の漏れを最小限に抑え、断熱・遮音効果を高めています。
開閉機構
二重サッシの開閉機構は、外側と内側で独立して操作できるよう設計されています。主な開閉方式には以下のようなものがあります。
1. 引き違い:最も一般的な方式で、左右にスライドして開閉します。
2. 開き窓:縦軸や横軸を中心に開閉する方式で、通風性に優れています。
3. FIX窓:開閉できない固定窓で、気密性が高く、大きな開口部に適しています。
このような構造により、二重サッシは高い断熱性と遮音性を実現しています。ただし、構造が複雑になるため、コストが高くなることや、メンテナンスに手間がかかることもデメリットとして挙げられます。それぞれの特徴を理解した上で、自身の住環境や優先順位に合わせて選択することが重要です。
二重サッシのメリット・デメリット
二重サッシは高い性能を持つ一方で、いくつかの課題もあります。ここでは、二重サッシのメリットとデメリットについて詳しく解説します。
二重サッシのメリット
1. 断熱性
二重サッシの最大の特徴は、高い断熱性能です。外部との熱の出入りを効果的に抑えることで、夏は涼しく、冬は暖かい室内環境を維持しやすくなります。これにより、冷暖房効率が向上し、エネルギー消費量の削減にもつながります。
2. 結露防止
断熱性が向上することで、窓ガラスの表面温度が上がり、結露の発生を抑制します。結露が減ることで、カビやダニの発生リスクも低減でき、健康的な室内環境を保つことができます。
3. 遮音性
二重サッシは、外部の騒音を大幅に軽減する効果があります。特に、交通量の多い道路沿いや線路脇の住宅では、静かな室内環境を作るのに役立ちます。二重の窓構造により、一般的な窓と比べて15〜20デシベル程度の遮音効果が期待できます。
4. 防犯効果
2重の窓構造により、侵入者に対する防犯性能が向上します。外側の窓を破られても、内側の窓が追加の障壁となるため、不法侵入のリスクを低減できます。
5. 経済性
断熱性能が向上することで、冷暖房効率が上がり、光熱費の削減につながります。初期投資は高くなりますが、長期的には経済的なメリットが期待できます。
6. リフォームなら補助金が出る
既存住宅の断熱改修工事として二重サッシを導入する場合、国や地方自治体の補助金制度を利用できる場合があります。これにより、初期投資の負担を軽減できる可能性があります。
二重サッシのデメリット
1. コストが高い
通常のサッシと比べて、二重サッシは導入コストが高くなります。2つの窓枠や特殊なガラスを使用するため、一般的な窓の2〜3倍程度の費用がかかることもあります。
2. 開閉が面倒
2つの窓を開閉する必要があるため、通常の窓よりも手間がかかります。特に掃き出し窓などの大きな窓では、この点が気になる場合があります。また、2つの窓の開閉を忘れると、断熱効果が十分に発揮されない可能性もあります。
3. 掃除の手間がかかる
2枚の窓の間のスペースにほこりがたまりやすく、清掃が難しい場合があります。定期的なメンテナンスが必要になり、特に高所の窓では清掃に手間がかかります。
4. 窓の種類が限定される
二重サッシは構造上の制約があるため、選択できる窓の種類やデザインが限られる場合があります。特に、出窓や曲面のある窓などでは、二重サッシの採用が難しいことがあります。
5. 施工できないケースもある
既存の窓枠や壁の構造によっては、二重サッシの導入が難しい場合があります。リフォームの際は、事前に専門家による現地調査が必要です。また、マンションなどの集合住宅では、外観の統一性を保つために二重サッシの導入が制限されることもあります。
6. 見た目がすっきりしない
2重の窓構造のため、単層の窓に比べてやや厚みが出て、外観や室内からの見た目がすっきりしない場合があります。デザイン性を重視する場合は、この点を考慮する必要があります。
これらのメリットとデメリットを十分に理解した上で、自身の住環境や優先順位、予算に合わせて二重サッシの採用を検討することが重要です。例えば、騒音問題や断熱性能の向上が最優先課題であれば、多少のデメリットを考慮してもなお二重サッシの導入が有効な選択肢となるでしょう。一方で、コストや操作性を重視する場合は、他の断熱対策(例:複層ガラスの採用や内窓の設置)も併せて検討することをおすすめします。
二重サッシの採用をおすすめする住宅・シーン
二重サッシは高い性能を持つ一方で、コストも高くなります。そのため、新築時に二重サッシを採用する際は、その特性を最大限に活かせるシーンを考慮することが重要です。以下に、二重サッシの採用をおすすめするシーンについて詳しく解説します。
道路や線路脇の住宅
交通量の多い道路沿いや線路脇など、騒音の多い環境に建つ住宅では、二重サッシの採用が特に効果的です。
1. 高い遮音性能:二重サッシは通常の窓と比べて15〜20デシベル程度の遮音効果があります。これは、交通騒音を半分以下に感じさせる効果があります。
2. 振動の軽減:二重構造により、車両や電車の通過による振動も軽減されます。
3. 心理的な安心感:厚みのある窓構造が、外部からの騒音に対する心理的な安心感をもたらします。
4. 空気質の改善:窓を開けずに済むため、排気ガスなどの侵入を防ぎ、室内の空気質を保つことができます。
防音室
音楽室や防音性能が求められる部屋では、二重サッシが非常に効果的です。
1. 外部への音漏れ防止:楽器の練習や録音作業など、外部に音が漏れることを防ぎたい場合に有効です。
2. 外部からの音の遮断:逆に、外部の騒音を遮断し、静かな環境を作り出すのにも役立ちます。
3. 音響環境の安定:二重サッシにより室内の気密性が向上し、安定した音響環境を実現できます。
4. 結露防止:防音室は湿度が高くなりやすいですが、二重サッシの断熱性能により結露を抑制できます。
寒冷地
冬の厳しい寒さが続く地域では、二重サッシの高い断熱性能が特に威力を発揮します。
1. 高い断熱性能:二重サッシは単層ガラスの窓と比べて2〜3倍の断熱効果があり、室内の暖かさを保ちます。
2. 結露防止:寒冷地では結露が大きな問題になりますが、二重サッシはこれを効果的に抑制します。
3. 暖房費の削減:高い断熱性能により、暖房効率が向上し、光熱費の削減につながります。
4. 室内環境の快適性向上:冷たい外気の侵入を防ぎ、室内全体を均一に暖かく保つことができます。
その他のおすすめシーン
1. 高層マンション
高層階では風圧が強くなるため、二重サッシの気密性能が有効です。また、高所からの眺望を楽しむ際に、外部騒音を遮断できます。
2. パッシブハウス
高い断熱性能と気密性を求められるパッシブハウスでは、二重サッシが標準的に採用されています。
3. オフィスビル
業務効率を上げるため、外部騒音の遮断と室内の温度管理が重要なオフィスビルでも二重サッシが有効です。
4. 沿岸部の住宅
海からの強い風や塩害対策として、二重サッシの高い気密性と耐候性が役立ちます。
5. 省エネ住宅
エネルギー効率を極限まで高めたい場合、二重サッシは重要な要素となります。
これらのシーンでは、二重サッシの特性を最大限に活かすことができ、快適な室内環境の実現や光熱費の削減など、長期的なメリットが期待できます。ただし、コストや施工の制約などのデメリットも考慮し、総合的に判断することが重要です。また、地域の気候条件や生活スタイル、予算などを考慮し、専門家に相談しながら最適な選択をすることをおすすめします。
二重サッシの費用目安
二重サッシの導入を検討する際、費用は重要な判断材料の一つです。ここでは、二重サッシの費用目安について詳しく解説します。ただし、これらの費用は目安であり、実際の費用は様々な要因によって変動することに注意してください。
基本的な費用の目安
二重サッシの費用は、一般的に1平方メートルあたり3〜5万円程度と言われています。しかし、この費用は窓のサイズ、種類、使用する材質やガラスの種類などによって大きく変動します。
窓のサイズと種類による違い
1. 小型の窓(0.5㎡程度):15,000円〜25,000円
2. 中型の窓(1㎡程度):30,000円〜50,000円
3. 大型の窓(2㎡程度):60,000円〜100,000円
4. 掃き出し窓(1.6m×1.8m程度):100,000円〜150,000円
また、窓の開閉方式(引き違い、開き窓、FIX窓など)によっても費用は変わります。一般的に、FIX窓(固定窓)が最も安く、開き窓や引き違い窓は若干高くなります。
材質による費用の違い
サッシの材質によっても費用は異なります。
1. アルミサッシ:最も安価で、1㎡あたり30,000円〜40,000円程度
2. 樹脂サッシ:アルミより高価で、1㎡あたり40,000円〜50,000円程度
3. アルミ樹脂複合サッシ:最も高価で、1㎡あたり50,000円〜60,000円程度
ガラスの種類による費用の違い
使用するガラスの種類によっても費用は変わります。
1. 通常の複層ガラス:標準的な価格
2. Low-Eガラス:通常の複層ガラスより20〜30%程度高価
3. 真空ガラス:Low-Eガラスよりさらに20〜30%程度高価
新築とリフォームの費用の違い
新築時に二重サッシを導入する場合と、既存の窓をリフォームして二重サッシにする場合では、費用に差が出ます。
1. 新築時:上記の基本的な費用目安に近い金額で導入可能
2. リフォーム時:既存の窓の撤去や壁の補強などが必要になるため、新築時より20〜30%程度高くなる可能性があります
家全体の費用目安
一般的な住宅(床面積100㎡程度)の全ての窓を二重サッシにする場合、以下のような費用目安が考えられます。
1. アルミサッシの場合:100〜150万円程度
2. 樹脂サッシの場合:130〜180万円程度
3. アルミ樹脂複合サッシの場合:150〜200万円程度
追加費用の考慮
二重サッシの導入時には、以下のような追加費用も考慮する必要があります。
1. 設計費:新築時は建築費に含まれることが多いですが、リフォーム時は別途必要な場合があります
2. 施工費:窓の取り付け作業にかかる人件費
3. 付帯工事費:壁の補強や内装の修復などが必要な場合の費用
4. 断熱工事費:窓周りの断熱強化を同時に行う場合の費用
これらの費用は、二重サッシ導入の全体コストの10〜20%程度上乗せされる可能性があります。
二重サッシの導入は高額な投資となりますが、長期的には光熱費の削減や快適性の向上といったメリットがあります。また、地域によっては補助金制度を利用できる場合もあるので、導入を検討する際はこれらの点も考慮に入れると良いでしょう。具体的な費用については、複数のメーカーや施工業者から見積もりを取り、比較検討することをおすすめします。
二重サッシを選ぶときのポイント
二重サッシを選ぶ際には、様々な要素を考慮する必要があります。快適な住環境を実現し、長期的な満足度を高めるために、以下のポイントに注目しましょう。
断熱性能
断熱性能は二重サッシの最も重要な特徴の一つです。以下の点を確認しましょう。
• 熱貫流率:値が小さいほど断熱性能が高くなります。一般的に1.9W/㎡K以下が望ましいとされています。
• ガラスの種類:複層ガラスやLow-Eガラスなど、高性能なガラスを選択することで断熱性能が向上します。
• 空気層の厚さ:外側と内側のサッシの間隔が広いほど、断熱効果が高まります。一般的に10〜12mm以上が望ましいとされています。
遮音性能
騒音対策が必要な場合は、遮音性能に注目します。
• 遮音等級:JIS規格で定められたT-1〜T-4の等級があり、数字が大きいほど遮音性能が高くなります。
• ガラスの厚さと種類:厚いガラスや防音ガラスを使用することで、遮音性能が向上します。
デザイン
外観や室内からの見た目も重要な選択ポイントです。
• フレームの太さ:細いフレームを選ぶことで、より広い視界を確保できます。
• カラーバリエーション:外観や室内の雰囲気に合わせて、フレームの色を選択できます。
• 窓の開閉方式:引き違い、開き窓、FIX窓など、用途や好みに合わせて選択しましょう。
操作性
日々の使用を考慮し、操作のしやすさを確認します。
• 開閉のスムーズさ:実際に操作して、スムーズに開閉できるか確認しましょう。
• ロック機構:安全性と使いやすさのバランスが取れたロック機構を選びましょう。
• 窓の重さ:特に大きな窓の場合、開閉時の負担が大きくならないか確認が必要です。
メンテナンス性
長期的な使用を考えると、メンテナンスのしやすさも重要です。
• 清掃のしやすさ:二重サッシの間の空間を掃除できるか確認しましょう。
• 部品の交換:故障時に部品交換が容易にできるかどうかも確認が必要です。
• 耐久性:使用する材質や表面処理によって耐久性が異なるので、長期使用を考慮して選択しましょう。
気密性と水密性
外部からの空気や水の侵入を防ぐ性能も重要です。
• 気密等級:JIS規格で定められたA-1〜A-4の等級があり、数字が大きいほど気密性が高くなります。
• 水密等級:W-1〜W-5の等級があり、数字が大きいほど水密性が高くなります。
防犯性能
安全性を重視する場合は、防犯性能にも注目しましょう。
• 防犯合わせガラス:破壊されにくい特殊なガラスを使用することで、防犯性能が向上します。
• クレセント錠:堅牢なクレセント錠を選ぶことで、不正開錠を防ぎます。
コスト
初期投資と長期的な経済性のバランスを考慮します。
• 初期コスト:予算内で最適な性能を選択しましょう。
• ランニングコスト:断熱性能が高いほど、長期的な光熱費削減効果が期待できます。
• 補助金制度:地域によっては導入時に利用できる補助金制度があるか確認しましょう。
メーカーやブランド
信頼性のあるメーカーやブランドを選択することも重要です。
• アフターサービス:長期的なサポート体制が整っているか確認しましょう。
• 実績:多くの施工実績があるメーカーを選ぶことで、安心感が得られます。
• 保証:製品保証の内容と期間を確認し、長期使用に耐えうるかを判断しましょう。
これらのポイントを総合的に考慮し、自身の生活環境や優先順位に合わせて最適な二重サッシを選択することが大切です。専門家のアドバイスを受けながら、じっくりと比較検討することをおすすめします。
よくある質問(Q&A)
二重サッシに関して、多くの方が疑問に思う点について、Q&A形式で詳しく解説します。
Q1: 二重サッシは結露を完全に防げますか?
A1: 二重サッシは結露を大幅に軽減しますが、完全に防ぐことは難しいです。二重サッシの高い断熱性能により、窓ガラスの室内側表面温度が上がるため、結露の発生は抑えられます。しかし、室内の湿度が極端に高い場合や、換気が不十分な場合には、結露が発生する可能性があります。
結露を最小限に抑えるためには、以下の点に注意しましょう。
• 適切な換気を行う
• 室内の湿度管理に気を付ける(除湿器の使用など)
• カーテンやブラインドを閉め切らず、窓周りの空気を循環させる
Q2: 二重サッシは防犯性能が高いですか?
A2: 二重サッシは、一般的な単層の窓と比べて防犯性能が高くなります。2重の窓構造により、侵入者にとっては障壁が増えるため、ある程度の防犯効果はあります。しかし、防犯性能を重視する場合は、以下の点も併せて検討しましょう。
• 防犯ガラスの使用(合わせガラスや強化ガラスなど)
• 堅牢なクレセント錠や補助錠の採用
• センサーや警報装置との連動
二重サッシだけでなく、これらの要素を組み合わせることで、より高い防犯性能を実現できます。
Q3: 二重サッシは既存の窓にも後付けできますか?
A3: 既存の窓に完全な二重サッシを後付けするのは難しいですが、内窓を設置することで同様の効果が得られます。内窓は、既存の窓の室内側に新たな窓を取り付ける方法で、以下のような特徴があります。
• 既存の窓を取り替える必要がないため、工事が比較的簡単
• コストを抑えられる(完全な二重サッシ化と比べて)
• 断熱性能や遮音性能の向上が期待できる
ただし、内窓の設置には一定のスペースが必要なため、窓枠の形状や室内のレイアウトによっては設置が難しい場合もあります。専門家に相談して、自宅の状況に適した方法を検討することをおすすめします。
Q4: 二重サッシは掃除が大変ですか?
A4: 二重サッシは通常の窓と比べて掃除に手間がかかる傾向にあります。特に、2枚の窓の間のスペースにほこりがたまりやすく、清掃が難しい場合があります。しかし、以下のような工夫で掃除を効率化できます。
• 定期的な掃除を心がけ、ほこりの蓄積を防ぐ
• 専用の清掃ツールを使用する(細長いブラシや掃除機の隙間ノズルなど)
• 開閉可能な二重サッシを選び、内側の窓を開けて清掃できるようにする
また、最近では清掃性を考慮した設計の二重サッシも増えてきているので、購入時にこの点も確認するとよいでしょう。
Q5: 二重サッシは夏場の暑さ対策にも効果がありますか?
A5: はい、二重サッシは夏場の暑さ対策にも効果があります。主に以下の点で夏の室内環境改善に寄与します。
• 高い断熱性能により、外部の熱の侵入を抑える
• 遮熱効果のあるガラス(Low-Eガラスなど)を使用することで、日射熱の侵入を軽減
• 気密性が高いため、冷房効率が向上し、電気代の節約にもつながる
ただし、夏場の日射対策としては、外部からの日射を遮る方法(例:外部ブラインドや庇の設置)も併せて検討すると、より効果的です。
Q6: 二重サッシは結局のところコスパが良いのでしょうか?
A6: 二重サッシのコストパフォーマンスは、個々の状況によって異なります。以下の点を考慮して判断する必要があります。
• 初期投資:二重サッシは通常の窓より高価ですが、長期的なメリットがあります
• 光熱費削減:高い断熱性能により、冷暖房費の削減が期待できます
• 居住性向上:室内環境の快適性が向上し、生活の質が高まります
• 住宅の資産価値:高性能な窓は、住宅の資産価値向上につながる可能性があります
寒冷地や騒音の多い環境では、二重サッシのメリットがより顕著に現れるため、コストパフォーマンスが高くなる傾向にあります。一方、温暖な地域では、他の断熱対策と比較検討する必要があるでしょう。長期的な視点で考え、専門家のアドバイスも参考にしながら判断することをおすすめします。
まとめ
二重サッシや二重窓は、高い断熱性と遮音性を提供する効果的な窓の選択肢です。初期投資は高くなりますが、快適な室内環境の実現や長期的な光熱費削減効果が期待できます。ただし、導入にはデメリットもあるため、自身の住環境や予算、優先順位を考慮して判断することが大切です。新築やリフォームの際は、専門家に相談しながら、最適な窓の選択を行いましょう。
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