housemarriage

ホームエレベーターの種類や選び方、価格・維持費、注意点を解説

家づくりの基本

2024/09/02

2024/09/02

記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

ホームエレベーターの種類や選び方、価格・維持費、注意点を解説

高齢化社会の進展に伴い、ホームエレベーターの需要が高まっています。階段の上り下りが困難な方や、将来のバリアフリー対策として導入を検討される方も多いでしょう。しかし、ホームエレベーターの導入には様々な検討事項があります。本記事では、ホームエレベーターの種類や選び方、価格の目安、リフォームでの設置方法、そして導入時の注意点などについて詳しく解説します。

目次

ホームエレベーターの種類や選び方

ホームエレベーターは、住宅内での移動をより快適にし、バリアフリー化を実現する重要な設備です。その種類や選び方について詳しく見ていきましょう。

種類は、定員と設置する家の階数で分けられる

ホームエレベーターの種類は主に定員数と設置階数によって分類されます。定員数は一般的に1人乗りから4人乗りまでがあり、設置階数は2階建てから4階建てまでに対応しています。

定員数による分類:

・1人乗り:最もコンパクトで、狭いスペースにも設置可能。主に高齢者の単身世帯や階段の上り下りが困難な方向け。

・2〜3人乗り:一般的な家族向けサイズ。車椅子での利用も可能な広さを確保。

3. 4人乗り:より広いスペースを確保でき、大型の荷物も運搬可能。

設置階数による分類:

・2階建て用:最も一般的なタイプ。2階建ての住宅に適しています。

・3階建て用:3階建て住宅や、将来的な増築を考慮している場合に選択。

・4階建て用:大型の戸建てやメゾネットタイプのマンションなどに対応。

例えば、パナソニックのホームエレベーターでは、1人乗りの「Vシリーズ」や2〜3人乗りの「Eシリーズ」などがあり、それぞれ2階建てから4階建てまでの対応が可能となっています。

ホームエレベーターは、設置目的とスペースに応じて選ぼう

ホームエレベーターを選ぶ際は、主な利用目的と設置可能なスペースを慎重に検討することが重要です。

1. 利用目的に応じた選択:

高齢者や車椅子利用者のために導入する場合は、十分な広さと安全性が確保された機種を選びましょう。例えば、手すりや折りたたみ式の椅子、非常用通報装置などの安全機能が充実した機種が適しています。

2. 設置スペースの検討:

住宅の構造や利用可能なスペースによって、選択できるエレベーターの大きさが制限されます。狭小住宅の場合、コンパクトな1人乗りタイプが適している場合もあります。一方、十分なスペースがある場合は、将来の需要も見据えて少し大きめのサイズを選ぶことも検討しましょう。

3. デザインとの調和:

ホームエレベーターは住宅の一部となるため、インテリアや外観との調和も重要です。扉や内装のデザイン、カラーバリエーションなども考慮して選びましょう。

4. 省エネ性能:

最新のホームエレベーターは省エネ設計が進んでいます。ランニングコストを抑えるためにも、電力消費量の少ない機種を選ぶことをおすすめします。

5. 静音性:

住宅内での使用を考慮し、静音性の高い機種を選ぶことで、快適な生活環境を維持できます。

6. メンテナンス体制:

長期的な使用を考えると、メーカーのアフターサービスやメンテナンス体制も重要な選択基準となります。定期点検や緊急時の対応が充実しているメーカーを選ぶことで、安心して利用できます。

ホームエレベーターの選択は、現在の生活スタイルだけでなく、将来の変化も見据えて行うことが大切です。家族構成の変化や身体状況の変化なども考慮に入れ、長期的な視点で最適な機種を選びましょう。また、複数のメーカーや機種を比較検討し、実際に展示場などで実物を確認することもおすすめです。専門家のアドバイスを受けながら、自分や家族にとって最適なホームエレベーターを選択することで、より快適で安全な住環境を実現できるでしょう。

ホームエレベーターの価格の目安やランニングコスト

ホームエレベーターの導入を検討する際、初期費用だけでなく長期的な維持費用も重要な検討事項です。ここでは、ホームエレベーターの価格の目安とランニングコストについて詳しく解説します。

同じホームエレベーターでも、価格は階数とオプション追加で変わる

ホームエレベーターの価格は、主に以下の要因によって変動します。

1. 設置階数: 2階建て用が最も安価で、3階建て、4階建てと階数が増えるにつれて価格も上昇します。これは、シャフトの長さや工事の複雑さが増すためです。

2. 定員数: 1人乗りタイプが最も安価で、2〜3人乗り、4人乗りと定員が増えるにつれて価格も上がります。

3. オプション機能: 安全装置、デザイン性の高い内装、省エネ機能などのオプションを追加すると、それに応じて価格が上昇します。

4. 設置工事の難易度: 既存の建物の構造や、新築時の設計変更の有無によっても価格が変動します。

価格の目安は以下のとおりです。

・2階建て用の1人乗りタイプ:250万円〜350万円程度

・3階建て用の2〜3人乗りタイプ:400万円〜600万円程度

・4階建て用の3〜4人乗りタイプ:600万円〜800万円程度

例えば、パナソニックの場合、Vシリーズ(1人乗り)の2階建て用で約300万円、Eシリーズ(2〜3人乗り)の3階建て用で約500万円からとなっています。

ただし、これらはあくまで基本価格であり、オプション機能の追加や設置工事の難易度によってさらに費用が上乗せされる可能性があります。高機能なオプションを多く追加すると、100万円以上価格が上昇することもあります。

ランニングコストは、電気代とメンテナンス費用

ホームエレベーターの維持費は主に電気代とメンテナンス費用から構成されます。

1. 電気代: 使用頻度によって大きく異なりますが、一般的な家庭用エレベーターの場合、月に1,000円〜2,000円程度と見積もられています。最新の省エネタイプでは、さらに電気代を抑えることができます。

2. メンテナンス費用: 年間10万円〜20万円程度が一般的です。これには定期点検や部品交換などが含まれます。メンテナンス契約の内容によって費用は変動しますが、安全性を確保するためにも定期的なメンテナンスは欠かせません。

3. 修理・部品交換費用: 使用年数が長くなると、大規模な修理や部品交換が必要になる場合があります。例えば、10年程度使用した後にワイヤーロープの交換が必要になることがあり、その場合30万円〜50万円程度の費用がかかる可能性があります。

4. 保険料: ホームエレベーターを設置することで、建物の火災保険料が若干上昇する可能性があります。具体的な金額は保険会社や契約内容によって異なります。

5. 固定資産税: ホームエレベーターの設置により、建物の評価額が上がるため、固定資産税が若干増加する可能性があります。増加額は通常年間数千円〜1万円程度です。

これらのランニングコストを考慮すると、ホームエレベーターの年間維持費は約15万円〜25万円程度と見積もることができます。ただし、使用頻度や機種、メンテナンス契約の内容によって大きく変動する可能性があります。

ホームエレベーターの導入を検討する際は、これらの初期費用とランニングコストを十分に考慮し、長期的な視点で判断することが重要です。また、最新の省エネ技術を採用した機種を選ぶことで、電気代を抑えることができます。さらに、メーカーによってはメンテナンス費用を含めたパッケージプランを提供している場合もあるので、そういったプランの利用も検討するとよいでしょう。

なお、バリアフリー改修の一環としてホームエレベーターを設置する場合、自治体によっては補助金制度を利用できる可能性があります。これらの制度を活用することで、初期費用の負担を軽減できる場合もあるため、お住まいの地域の福祉課や建築課に問い合わせてみることをおすすめします。

リフォームでホームエレベーターを設置

既存の住宅にホームエレベーターを後付けで設置することは可能です。ただし、新築時に比べて制約が多く、工事も複雑になる傾向があります。リフォームでのホームエレベーター設置について詳しく見ていきましょう。

リフォームでの設置は、改築か増築のいずれかの方法に

既存の住宅にホームエレベーターを設置する場合、主に以下の2つの方法があります。

1. 改築による設置: 既存の建物内部にエレベーターシャフトを設ける方法です。主に以下のような場所を利用します。

・階段スペース:既存の階段を撤去し、そのスペースにエレベーターを設置します。この場合、新たに階段を別の場所に設ける必要があります。

・収納スペース:大きなクローゼットや納戸のスペースを利用してエレベーターを設置します。

・吹き抜け:吹き抜けのスペースを利用してエレベーターを設置する方法もあります。

改築による設置のメリットは、建物の外観を大きく変えずに済むことです。一方で、内部のレイアウト変更が必要となり、生活空間が狭くなる可能性があります。

2. 増築による設置: 建物の外側に新たにエレベーターシャフトを増設する方法です。主に以下のような場所に設置します。

・バルコニー:既存のバルコニーを利用してエレベーターを設置します。

・庭や駐車場:建物の外側の空きスペースを利用して増築します。

増築による設置のメリットは、既存の生活空間をあまり犠牲にせずに済むことです。一方で、建物の外観が変わり、庭や駐車場のスペースが減少する可能性があります。

どちらの方法を選択するかは、住宅の構造や利用可能なスペース、予算、法的規制などを考慮して決定します。専門家による現地調査と詳細な検討が必要です。

ホームエレベーターのリフォーム費用は、建物の状態で大きく変わる

リフォームでホームエレベーターを設置する場合の費用は、建物の状態や工事の複雑さによって大きく変動します。一般的に、新築時の設置よりも20%〜30%程度高くなると言われています。

費用に影響を与える主な要因:

1. 既存建物の構造:鉄筋コンクリート造や鉄骨造の場合、木造に比べて工事が複雑になり、費用が高くなる傾向があります。

2. 補強工事の必要性:建物の構造上、追加の補強工事が必要な場合、費用が大幅に増加する可能性があります。

3. 設置場所:建物内部に設置するか、外部に増築するかによっても費用が変わります。

4. エレベーターの種類とサイズ:選択するエレベーターの仕様によって費用が変動します。

5. 付随する内装工事:エレベーター設置に伴い、周辺の内装工事が必要になる場合があります。

具体的な費用の目安としては、2階建ての住宅に1人乗りのエレベーターを設置する場合、工事費込みで400万円〜600万円程度かかる可能性があります。3階建ての場合や、より大きなサイズのエレベーターを設置する場合は、さらに費用が増加します。

ただし、これらはあくまで概算であり、実際の費用は個々の状況によって大きく異なります。正確な見積もりを得るためには、専門業者による詳細な現地調査と設計が必要です。

自治体で独自の補助金を実施している場合も

ホームエレベーターの設置に際して、一部の自治体では独自の補助金制度を設けています。これらの制度は主に高齢者や障害者のバリアフリー改修を支援する目的で実施されています。

補助金制度の例:

1. 高齢者等住宅改造費助成事業:65歳以上の高齢者や障害者がいる世帯を対象に、バリアフリー改修工事の費用の一部を助成する制度。

2. 住宅改修費支給制度:介護保険の制度を利用して、手すりの取り付けや段差解消などの小規模な改修工事に対して費用の一部を支給。

3. バリアフリー改修促進税制:バリアフリー改修工事を行った場合に、所得税の控除や固定資産税の減額を受けられる制度。

補助金の額や条件は自治体によって異なるため、具体的な内容はお住まいの地域の福祉課や建築課に問い合わせて確認することをおすすめします。

なお、これらの補助金制度を利用する場合、工事着工前に申請を行う必要がある場合が多いので注意が必要です。また、所得制限が設けられていたり、工事内容に制限がある場合もあります。

これらの補助金や税制優遇措置を活用することで、ホームエレベーター設置の初期費用を軽減できる可能性があります。ただし、補助金の利用にはさまざまな条件や制約があるため、詳細を確認した上で計画を立てることが重要です。

リフォームでのホームエレベーター設置は、適切な計画と専門家のアドバイスがあれば十分に実現可能です。ただし、既存の建物構造や法的規制、費用面での制約など、考慮すべき点も多くあります。長期的な視点で家族の需要を見据え、慎重に検討を進めることが大切です。

新築やリフォームでホームエレベーターを取り入れるときの注意点

ホームエレベーターの導入は、生活の質を大きく向上させる可能性がある一方で、さまざまな注意点があります。新築時とリフォーム時の両方を考慮しながら、主要な注意点について詳しく解説します。

ホームエレベーターの設置には確認申請が必要

ホームエレベーターを設置する際は、建築基準法に基づく確認申請が必要となります。これは、エレベーターの安全性や建物への影響を確認するための重要な手続きです。

確認申請に関する主な注意点:

1. 申請の時期:新築の場合は建物全体の確認申請に含めて行いますが、リフォームの場合は別途申請が必要です。

2. 申請の内容:エレベーターの仕様、設置位置、建物への影響などの詳細な情報を提出する必要があります。

3. 申請の手続き:専門的な知識が必要なため、多くの場合、設置を依頼するメーカーや施工業者が代行して行います。

4. 審査期間:確認申請の承認には通常1〜2ヶ月程度かかります。この期間を考慮して、設置計画を立てる必要があります。

5. 追加の構造計算:建物の構造によっては、エレベーター設置に伴う追加の構造計算が必要になる場合があります。

6. 防火区画の対応:エレベーターシャフトが防火区画を貫通する場合、特別な対策が必要になることがあります。

確認申請の手続きは複雑で時間がかかるため、計画の早い段階から専門家に相談し、スケジュールに余裕を持たせることが重要です。

設置により、建物の固定資産税が若干高くなる

ホームエレベーターを設置すると、建物の評価額が上がるため、固定資産税が増加する可能性があります。この点についての注意事項を詳しく見ていきましょう。

1. 固定資産税の増加:エレベーター設置により、年間数千円〜1万円程度の固定資産税の増加が一般的です。ただし、具体的な増加額は設置するエレベーターの種類や建物の状況によって異なります。

2. 評価額の変更:固定資産税の評価額は3年ごとに見直されるため、エレベーター設置後すぐに税額が変わるわけではありません。次の評価替えの時期に反映されます。

3. バリアフリー改修の特例:バリアフリー改修の一環としてエレベーターを設置した場合、一定の条件を満たせば固定資産税の減額措置を受けられることがあります。具体的には、工事完了から3年間、固定資産税が3分の1減額される特例があります。

4. 減額措置の条件:この特例を受けるには、65歳以上の方や障害のある方が居住していることや、バリアフリー改修工事費が50万円を超えることなどの条件があります。

5. 申請手続き:減額措置を受けるためには、工事完了後3ヶ月以内に必要書類を添えて申請する必要があります。

固定資産税の詳細や減額措置の適用条件は地域によって異なる場合があるため、具体的な内容については各自治体の税務課に確認することをおすすめします。長期的な費用計画を立てる際に、この税金の増加も考慮に入れることが大切です。

“したい暮らし”をイメージしながら設置を検討しよう

ホームエレベーターの設置を検討する際は、単に移動の利便性だけでなく、将来の生活スタイルも含めて総合的に考えることが重要です。

1. 将来の生活をイメージする:

・高齢期の暮らしやすさを考慮し、バリアフリー設計との組み合わせを検討しましょう。

・家族構成の変化(子どもの独立や介護が必要な家族の同居など)も想定して計画を立てましょう。

2. 日常生活での使い方を具体的に考える:

・大きな荷物や家具の運搬、洗濯物の移動など、日常的な使用シーンをイメージしましょう。

・ペットとの共生を考えている場合、ペットも一緒に乗れるサイズや仕様を検討しましょう。

3. 設置位置と動線を慎重に決める:

・エレベーターの設置位置によって、家全体の動線が大きく変わります。生活のしやすさを最優先に考えましょう。

・キッチンや寝室との位置関係、玄関からのアクセスなども重要なポイントです。

4. デザインと住宅の雰囲気との調和:

・エレベーターは住宅の一部となるため、内装や外観との調和を考えましょう。

・扉のデザインやかご内の仕上げなど、細部にもこだわることで愛着のある空間になります。

5. 安全性と使いやすさのバランス:

・安全装置は重要ですが、過度に複雑な操作系は避け、誰もが簡単に使える仕様を選びましょう。

・非常時の対応(停電時の動作、緊急連絡装置など)も確認しておくことが大切です。

6. メンテナンス性の考慮:

・定期的なメンテナンスが必要なため、メンテナンス業者のアクセスのしやすさも考慮しましょう。

・部品の交換や大規模修繕の際の作業スペースも確保しておくと良いでしょう。

7. 省エネ性能と環境への配慮:

・最新の省エネ技術を採用したモデルを選ぶことで、ランニングコストを抑えられます。

・自然光を取り入れられる設置位置を選ぶなど、環境にも配慮した計画を立てましょう。

ホームエレベーターの設置は、住宅全体の設計や生活スタイルに大きな影響を与える重要な決定です。専門家のアドバイスを受けながら、家族全員で十分に話し合い、慎重に検討を進めることが大切です。また、実際に展示場などでさまざまな機種を体験してみることも、イメージを具体化する上で有効です。長期的な視点で、快適な住環境を実現するためのツールとしてホームエレベーターを位置づけ、理想の暮らしを実現しましょう。

よくある質問(Q&A)

ホームエレベーターに関して、多くの方が疑問に思う点について、Q&A形式で詳しく解説します。

Q1: ホームエレベーターの設置に必要な期間はどのくらいですか?

A1: 設置に必要な期間は、新築とリフォームで大きく異なります。

新築の場合:建物の工期に含まれるため、エレベーター単体での追加工期はほとんどありません。ただし、設計段階での検討や確認申請に1〜2ヶ月程度の時間が必要です。

リフォームの場合:工事の規模にもよりますが、通常2〜4週間程度が必要です。ただし、確認申請の期間(1〜2ヶ月)は別途考慮する必要があります。建物の構造によっては、補強工事などが必要になり、さらに時間がかかる場合があります。

いずれの場合も、事前の調査や設計、材料の手配などの準備期間を含めると、計画開始から完成まで半年程度を見込んでおくとよいでしょう。

Q2: ホームエレベーターは停電時でも使用できますか?

A2: 多くのホームエレベーターには非常用バッテリーが搭載されており、停電時でも最寄りの階まで移動することができます。

通常、非常用バッテリーは1〜2回程度の往復移動が可能な容量を持っています。ただし、長時間の使用はできないため、頻繁に停電が起こる地域では注意が必要です。一部の高機能モデルでは、太陽光発電システムと連携して、より長時間の稼働を可能にしているものもあります。停電時の使用方法については、導入時に十分な説明を受け、家族全員で確認しておくことが重要です。

Q3: ホームエレベーターの耐用年数はどのくらいですか?

A3: 適切なメンテナンスを行えば、一般的に20〜30年程度の使用が可能です。

ただし、使用頻度や環境によって耐用年数は異なる場合があります。主要部品(ワイヤーロープ、制御盤など)は10〜15年程度で交換が必要になることがあります。定期的な点検と部品交換を行うことで、長期間安全に使用できます。耐用年数を延ばすためには、日々の清掃や適切な使用方法の徹底も重要です。メーカーによっては、長期保証プランを提供しているところもあるので、導入時に確認するとよいでしょう。

Q4: ホームエレベーターの騒音は気になりますか?

A4: 最新のホームエレベーターは、騒音対策が十分になされており、通常の使用では大きな騒音は発生しません。

一般的に、エレベーターの稼働音は30〜40デシベル程度で、静かな図書館程度の音量です。ただし、設置場所や建物の構造によっては、振動や音が伝わりやすくなる場合があります。寝室の近くに設置する場合は、特に静音性の高いモデルを選ぶことをおすすめします。定期的なメンテナンスを行うことで、経年による騒音の増加を防ぐことができます。

Q5: ホームエレベーターの設置は建物の構造に影響を与えませんか?

A5: ホームエレベーターの設置は建物の構造に影響を与える可能性があるため、専門家による適切な設計と施工が必要です。

新築の場合は、設計段階からエレベーターの荷重や振動を考慮した構造計算が行われます。リフォームの場合、既存の建物構造を詳細に調査し、必要に応じて補強工事を行います。木造住宅の場合、エレベーターシャフト周辺の補強が必要になることが多いです。鉄筋コンクリート造や鉄骨造の場合、比較的容易に設置できますが、荷重計算は必須です。建築確認申請の際に、構造に関する審査も行われるため、安全性は確保されます。

Q6: ホームエレベーターの電気代はどのくらいかかりますか?

A6: ホームエレベーターの電気代は、使用頻度や機種によって異なりますが、一般的な家庭用エレベーターの場合、月に1,000円〜2,000円程度と見積もられています。

最新の省エネタイプでは、さらに電気代を抑えることができます。 待機時の消費電力も考慮する必要があります。最新モデルでは待機時の消費電力を極力抑える機能が搭載されていることが多いです。太陽光発電システムと連携させることで、電気代をさらに抑えることも可能です。使用頻度や階数、積載量によって実際の電気代は変動するため、メーカーに具体的な見積もりを依頼するとよいでしょう。

これらの質問と回答は、ホームエレベーター導入を検討する際の一般的な疑問点をカバーしています。ただし、具体的な状況によって詳細が異なる場合もあるため、実際の導入に際しては、専門家やメーカーに直接相談することをおすすめします。ホームエレベーターは長期にわたって使用する設備であるため、導入前にできるだけ多くの情報を集め、慎重に検討することが大切です。

まとめ

ホームエレベーターは、高齢者や身体が不自由な方の生活をサポートする重要な設備です。導入を検討する際は、種類や価格、設置方法、ランニングコストなど、様々な要素を総合的に判断することが大切です。また、建築確認申請や固定資産税の影響なども忘れずに考慮しましょう。長期的な視点で”したい暮らし”をイメージしながら、自分や家族にとって最適なホームエレベーターを選択することで、より快適で安全な住環境を実現できます。専門家のアドバイスを受けながら、慎重に検討を進めていくことをおすすめします。

なお、当社が提供している「housemarriage」では、住宅コンシェルジュが理想の家づくりのサポートとして、住まいを探す上で重要なハウスメーカーや工務店の営業担当者とのマッチングサポートをさせていただきます。住宅購入の資金計画の相談・作成や、相性良く親身になってくれる「営業担当者」をご紹介します。家づくりに関して少しでも不安を感じるようであれば、お問い合わせください。

サービスについて
詳しく知りたい方はこちら

この記事のタグ

記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

大学卒業後、積水化学工業に入社し住宅「セキスイハイム」を販売。3年8カ月千葉県内で営業に従事し、営業表彰を6期連続受賞。
途中、母の急死に直面し、自分の将来について悩み始める。結果、大学のゼミで学んだ「保険」事業に実際に携わりたいと思いFP資格を取得して日本生命に転職。4年間営業に従事したが、顧客に対して提供出来る商品がなく退職を決意。FP兼保険代理店を開業する。

収入も顧客もゼロからのスタート。しかも独立直前に結婚し住宅購入した為、返済不安に陥り貯蓄が日々減っていく恐怖を覚える。

人生で初めて家計の見直しを行い、根本的な改善により失敗と不安を減らすコツを発見。自分の経験を生かしお客様が同じ道を歩まないよう伝えるべく「マイホーム検討者向けFP」として活動中。

運営会社情報

  • 会社名

    :有限会社ティーエムライフデザイン総合研究所

  • 代表者

    :渡辺知光

  • 本社
    所在地

    :〒104-0045 東京都中央区築地2-15-15 セントラル東銀座1002

  • アクセス

    :地下鉄日比谷線築地駅より徒歩3分

    :地下鉄日比谷線都営浅草線東銀座駅より徒歩3分

housemarriage(住宅営業担当者とのマッチングサービス)についてご紹介します