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間取りや敷地のゾーニングのポイントや、ゾーニング例を解説

家づくりの基本

2024/09/02

2024/09/02

記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

間取りや敷地のゾーニングのポイントや、ゾーニング例を解説

家づくりを始める際、まず考えなければならないのが「ゾーニング」です。ゾーニングとは、家の中や敷地内の空間を用途や機能によって区分けすることを指します。適切なゾーニングを行うことで、快適で効率的な暮らしを実現できます。今回は、ゾーニングの重要性や注意点について詳しく解説していきます。

目次

ゾーニングの必要性

家づくりにおいて、ゾーニングは非常に重要な役割を果たします。適切なゾーニングを行うことで、快適で機能的な住まいを実現できるだけでなく、家族の生活の質を大きく向上させることができます。ここでは、ゾーニングの必要性についてより詳しく解説していきます。

住宅のゾーニングは「間取りの骨格」をつくるもの

ゾーニングは、家全体の空間構成を決める重要な要素です。各部屋の配置や動線を考える前に、まずは大まかな空間の区分けを行うことで、効率的で快適な住まいの基礎を作ることができます。これは、家を建てる際の設計図の骨組みのようなものだと考えるとよいでしょう。

適切なゾーニングを行うことで、以下のような利点が得られます。

1. 生活動線の最適化:家事や日常生活の動線を効率的に設計することができます。

2. プライバシーの確保:公私の空間を明確に分けることで、家族一人ひとりの居場所を作りやすくなります。

3. エネルギー効率の向上:暖房や冷房の効率を考慮したゾーニングにより、省エネルギーな住まいを実現できます。

4. 将来の変化への対応:家族構成の変化や生活スタイルの変化に柔軟に対応できる基盤を作ることができます。

敷地と周辺環境を読み解くことがポイント

ゾーニングを考える際は、敷地の形状や向き、周辺の環境などを十分に考慮することが重要です。日当たりや騒音、プライバシーなどの要素を踏まえて、最適な空間配置を検討しましょう。

例えば、以下のような点に注意を払うことが大切です。

1. 日照条件:南向きの部屋を居室に、北側を水回りに配置するなど、日当たりを考慮したゾーニングを行います。

2. 騒音対策:道路側に静かな部屋を配置しないなど、外部からの音を考慮したゾーニングを心がけます。

3. プライバシー:隣家からの視線を気にせず過ごせるよう、開口部の位置や向きを工夫します。

4. 自然環境:庭や緑地がある場合、それらを活かした眺望や通風を考慮したゾーニングを行います。

こうした環境要因を十分に考慮することで、より快適で住みやすい家を実現することができます。また、土地の特性を最大限に活かすことで、その土地ならではの魅力的な住まいを作り出すことも可能になります。

ゾーニングは、単に部屋を配置するだけでなく、家族の暮らしを設計するプロセスでもあります。家族の生活スタイルや価値観、将来の展望なども含めて総合的に考えることで、長く快適に暮らせる住まいの基礎を作ることができるのです。

したがって、家づくりの初期段階でしっかりとゾーニングを検討することは、快適で機能的な住まいを実現するための重要なステップといえるでしょう。プロの設計士とよく相談しながら、理想の住まいづくりを進めていくことをおすすめします。

間取りのゾーニングで気を付けるべきポイント

間取りのゾーニングは、快適で機能的な住まいを実現するための重要な要素です。ここでは、間取りのゾーニングで特に注意すべきポイントについて詳しく解説していきます。

間取りのゾーニングは大きく分けて4つ

一般的に、住宅の間取りは以下の4つのゾーンに分けられます。それぞれのゾーンの特性を理解し、適切に配置することが重要です。

1. パブリックゾーン(リビング、ダイニング、キッチンなど):家族が集まり、くつろぐ空間

2. プライベートゾーン(寝室、子ども部屋など):個人の時間を過ごす静かな空間

3. サービスゾーン(洗面所、浴室、トイレなど):水回りを中心とした機能的な空間

4. 移動ゾーン(廊下、階段など):各ゾーンをつなぐ動線となる空間

これらのゾーンをバランスよく配置することで、生活のしやすい家を実現できます。

パブリックゾーンはリビングの場所を起点に

パブリックゾーンは家族が集まる中心的な空間です。リビングの配置を決めてから、ダイニングやキッチンの位置を検討するとよいでしょう。以下のポイントに注意しましょう。

・日当たりの良い南側に配置することが多い

・庭やベランダとの連続性を考慮する

・キッチンからリビング・ダイニングが見渡せるようにする

・家族の集まりやすさを重視し、動線の中心に置く

サービスゾーンは洗濯動線を意識したい

洗濯物の動線を考慮し、洗濯機置き場、浴室、物干し場の位置関係を工夫することで、家事の効率が大幅に向上します。以下のような配慮が効果的です。

・洗濯機置き場と浴室を近くに配置する

・洗濯物を干す場所(ベランダや屋内干し場)へのアクセスを考える

・洗面所や脱衣所を一体的に設計し、効率的な動線を確保する

・収納スペースを適切に配置し、洗濯用品や清掃用具を効率よく保管できるようにする

プライベートゾーンは移動ゾーンとの関連性に配慮を

寝室や子ども部屋などのプライベートゾーンは、移動ゾーンとの関係性に注意が必要です。プライバシーを確保しつつ、スムーズな動線を確保することが重要です。以下のポイントを考慮しましょう。

・寝室やプライベート空間は、リビングなどのパブリックゾーンから離れた場所に配置する

・子ども部屋は将来的な分割や統合を考慮した配置にする

・廊下や階段からの視線や音に配慮した配置を心がける

・プライベートゾーン内での移動がスムーズになるよう、適切な動線を確保する

さらに、以下のような点にも注意を払うとよいでしょう:

家族構成や生活スタイルに合わせたゾーニング

家族の年齢構成や生活習慣によって、最適なゾーニングは変わってきます。

・小さな子どもがいる場合は、リビングから目の届く場所に子ども部屋を配置する

・在宅ワークをする家族がいる場合は、仕事用のスペースを適切に配置する

・高齢者と同居する場合は、バリアフリーな動線や1階での生活を考慮したゾーニングを行う

収納スペースの適切な配置

各ゾーンに適した収納スペースを設けることで、整理整頓がしやすく、快適な暮らしを実現できます。

・玄関近くに季節の衣類や靴を収納するクローゼットを設ける

・リビングには書棚や収納家具を置くスペースを確保する

・寝室には十分な大きさのクローゼットを設ける

・キッチンには食器や調理器具の収納スペースを十分に確保する

これらのポイントを意識しながらゾーニングを行うことで、より快適で機能的な住まいを実現することができます。ただし、すべての要素を完璧に満たすことは難しいため、家族で優先順位を決めながら、理想の住まいづくりを進めていくことが大切です。

住宅の敷地のゾーニングで気を付けるポイント

敷地のゾーニングは、建物内部の間取りと同様に重要です。適切な敷地ゾーニングにより、快適な屋外空間の創出や効率的な土地利用が可能になります。ここでは、敷地のゾーニングで特に注意すべきポイントについて詳しく解説していきます。

敷地のゾーニングも4つで考える

敷地のゾーニングは、以下の4つに分けて考えるとよいでしょう。それぞれの特性と役割を理解し、バランスよく配置することが重要です。

1. 建物ゾーン:主な生活空間となる建物が配置される区域

2. 駐車場・駐輪場ゾーン:車や自転車を置くためのスペース

3. アプローチゾーン:道路から建物へのアクセス経路

4. 庭ゾーン:緑地や屋外くつろぎスペースとなる区域

広いスペースが必要になる、駐車場・駐輪場から考える

車や自転車のスペースは比較的大きな面積を必要とするため、まずこのゾーンの配置を決めることで、他のゾーンの計画がしやすくなります。以下のポイントに注意しましょう。

・必要な台数分のスペースを確保する(将来的な増車も考慮)

・道路からのアクセスのしやすさを考える

・車の出し入れがしやすい位置に配置する

・騒音や排気ガスの影響を考慮し、寝室などから離す

・カーポートの設置も検討し、雨天時の利便性を高める

庭ゾーンはリビングとセットで考える

庭とリビングの位置関係は、室内からの眺めや屋外での過ごし方に大きく影響します。両者をセットで考えることで、より快適な空間を作り出せます。以下のような配慮が効果的です。

・リビングから庭への視線や動線を確保する

・日当たりのよい場所に庭を配置し、植栽の成長を促す

・プライバシーを考慮し、隣家からの視線を遮る位置に配置する

・家庭菜園やガーデニングスペースの確保も検討する

建物ゾーンとアプローチゾーンは敷地状況を考慮して決める

道路からの出入りや日当たり、近隣との関係性などを考慮しながら、建物の配置とアプローチの位置を決定しましょう。以下のポイントに注意を払うとよいでしょう。

・道路からのアクセスのしやすさを考慮する

・日照条件を最大限に活かせる建物の向きを選ぶ

・プライバシーを確保できる建物の配置を考える

・風通しのよい建物配置を心がける

・玄関までのアプローチに十分なスペースを確保する

・雨天時も快適に出入りできるよう、庇やポーチの設置を検討する

その他の注意点

敷地のゾーニングでは、上記の4つの基本ゾーンに加えて、以下のような点にも注意を払うとよいでしょう。

1. 法的規制の確認:建ぺい率や容積率、日影規制などの法的制限を確認し、それらを遵守したゾーニングを行う

2. 防災・防犯への配慮:避難経路の確保や、死角を作らない外構計画など、安全面にも配慮する

3. 将来的な拡張性:家族構成の変化や生活スタイルの変更に対応できるよう、ある程度の余裕を持たせたゾーニングを心がける

4. 維持管理のしやすさ:庭の手入れや外壁のメンテナンスなど、将来的な維持管理のしやすさも考慮に入れる

5. 近隣との調和:周辺の家並みや街並みとの調和を意識し、違和感のない外観デザインを心がける

6. ユーティリティスペースの確保:ゴミ置き場や物置など、生活に必要な付帯設備の配置も忘れずに計画する

敷地のゾーニングは、家族の生活スタイルや価値観、そして敷地の特性を総合的に考慮して行う必要があります。プロの設計士とよく相談しながら、理想の住まいづくりを進めていくことをおすすめします。適切なゾーニングを行うことで、長く快適に暮らせる住まいを実現できるでしょう。

ゾーニングの例

ゾーニングの具体的な例を見ることで、より実践的な理解を深めることができます。ここでは、ある家族のケースを想定し、その家族に適したゾーニングの例を詳しく解説していきます。

周辺環境を考え、西側を開く間取りに

この例では、東側に隣家が近接している敷地を想定します。プライバシーを確保しつつ、十分な採光を得るために、西側に開口部を多く設ける間取りを考えます。

具体的なポイントは以下の通りです。

・リビング・ダイニング・キッチンを西側に配置し、大きな窓を設ける

・東側には水回りや収納スペースを配置し、プライバシーを確保

・南側には庭を設け、リビングからアクセスしやすくする

・北側には玄関やガレージを配置し、道路からのアクセスを確保

このようなゾーニングにより、隣家の目を気にせず開放的な空間を楽しめる間取りが実現できます。

1階は「仕事」と「住居」をゾーニング

在宅ワークの増加を考慮し、1階を仕事スペースと生活スペースに明確に分けることで、オンとオフの切り替えがしやすい環境を作ります。

1階のゾーニング例:

・玄関から直接アクセスできる位置に書斎を配置

・書斎は来客対応も可能な広さと設えを確保

・リビング・ダイニング・キッチンは書斎から離れた位置に配置

・水回り(トイレ、洗面所)は両ゾーンから使いやすい中央に配置

・リビングと庭をつなぐウッドデッキを設置し、屋外空間との連続性を確保

このゾーニングにより、仕事と私生活の明確な区別ができ、効率的な在宅ワークが可能になります。

2階は通路ゾーンを極力とらない間取りに

2階では廊下などの通路スペースを最小限に抑えることで、各部屋を広く取ることができます。例えば、階段を中心に部屋を配置する方法などが考えられます。

2階のゾーニング例:

・階段を中心に放射状に各部屋を配置

・主寝室は南西の角に配置し、採光と眺望を確保

・子ども部屋は東側に2部屋配置し、将来的な個室化に対応

・ファミリークローゼットを各部屋の間に配置し、収納効率を向上

・2階にも小さなバルコニーを設け、布団干しや緊急避難に対応

このようなゾーニングにより、限られた空間を最大限に活用し、家族それぞれのプライベート空間を確保することができます。

その他のゾーニング例

家族構成や生活スタイルによって、最適なゾーニングは変わってきます。以下は、いくつかの異なるケースでのゾーニング例です。

1. 二世帯住宅のゾーニング例:

・1階に親世帯、2階に子世帯の生活空間を配置

・共用のリビングダイニングを中心に配置し、交流の場を確保

・それぞれの世帯に独立した出入り口と水回りを確保

2. 平屋建ての高齢者向けゾーニング例:

・すべての生活空間を1階に配置し、階段の上り下りを不要に

・動線を短くし、バリアフリー設計を徹底

・庭や縁側を活用し、屋外との繋がりを重視

3. 店舗併用住宅のゾーニング例:

・1階前面に店舗スペースを配置し、来客のアクセスを確保

・住居部分は2階以上に配置し、プライバシーを確保

・店舗と住居の動線を明確に分離

これらの例は、あくまで一般的なケースを想定したものです。実際のゾーニングを行う際は、家族の具体的なニーズや敷地の特性、法的規制などを総合的に考慮する必要があります。プロの設計士と綿密に相談しながら、最適なゾーニングを見つけ出していくことが大切です。

ゾーニングは設計士と相談しながら進めよう

ゾーニングは家づくりの重要な基礎となる作業ですが、専門的な知識や経験が必要となる場合も多くあります。そのため、設計士と綿密に相談しながら進めることが、理想の住まいを実現する上で非常に重要です。ここでは、設計士との相談を効果的に進めるためのポイントについて詳しく解説していきます。

広さや高さより、暮らしのイメージを伝える

設計士とゾーニングを検討する際は、具体的な寸法よりも、どのような暮らしがしたいかというイメージを伝えることが大切です。以下のようなポイントを意識して、自分たちの理想の暮らしを伝えましょう。

・家族との時間の過ごし方(例:リビングで家族全員が集まることが多い)

・プライバシーの重視度(例:子ども部屋は個室希望)

・仕事や趣味のスペースの必要性(例:在宅ワークのための書斎が欲しい)

・家事動線の重視度(例:洗濯物の動線を短くしたい)

・将来的な家族構成の変化の予測(例:5年後に子どもが進学予定)

これらの情報を基に、設計士はプロの視点から最適なゾーニングを提案してくれるでしょう。

設計士の提案をよく聞き、理解を深める

設計士から提案されたゾーニング案については、以下の点に注意して聞くようにしましょう。

・提案の意図や根拠を丁寧に聞く

・メリット・デメリットを明確に説明してもらう

・自分たちの要望がどのように反映されているかを確認する

・わからない点や疑問点はその場で質問する

・必要に応じて図面やスケッチを使って視覚的に説明してもらう

設計士の説明をよく理解することで、より良いゾーニングの実現につながります。

法的規制や技術的制約についても学ぶ

ゾーニングを検討する際は、法的規制や技術的な制約についても設計士から説明を受けることが重要です。以下のような点について、基本的な知識を得ておくと良いでしょう。

・建ぺい率・容積率の制限

・日影規制

・道路斜線制限

・構造上の制約(例:耐震性能確保のための壁の配置)

・設備配管の制約

これらの制約を理解することで、より現実的で実現可能なゾーニングを検討できます。

複数のプランを比較検討する

理想的なゾーニングを見つけるためには、複数のプランを比較検討することが有効です。設計士に以下のような依頼をしてみましょう。

・異なるアプローチの2〜3パターンのゾーニング案を提示してもらう

・各案のメリット・デメリットを明確にしてもらう

・予算との兼ね合いも含めて説明してもらう

複数の案を比較することで、自分たちの本当のニーズや優先順位が明確になることがあります。

時間をかけて納得いくまで検討する

ゾーニングは家全体の快適性に大きく影響する重要な要素です。そのため、十分な時間をかけて検討することが大切です。

・急いで決めず、家族で十分に話し合う時間を取る

・必要に応じて数回の打ち合わせを重ねる

・モデルハウスや完成事例を見学し、実際の空間を体感してみる

・迷った点は設計士に相談し、プロの意見を聞く

納得いくまで検討を重ねることで、後悔のない家づくりにつながります。

ゾーニングを整え、住みやすい家をつくろう

適切なゾーニングは、快適で機能的な住まいを実現するための基礎となります。家族の生活スタイルや将来の変化も考慮しながら、じっくりと検討を重ねることが大切です。

設計士とのコミュニケーションを大切にし、プロの知識と経験を最大限に活用しましょう。同時に、自分たちの要望や理想をしっかりと伝えることも忘れずに。両者のバランスを取りながら、理想の住まいづくりを進めていくことが、長く快適に暮らせる家を実現する鍵となります。

よくある質問(Q&A)

ゾーニングに関して、多くの方が疑問に思う点をQ&A形式でまとめました。これらの質問と回答を参考にすることで、ゾーニングについての理解をさらに深めることができるでしょう。

Q1: ゾーニングはいつ考えるべきですか?

A1: ゾーニングは家づくりの最初の段階で考えるべきです。間取りを詳細に決める前に、大まかな空間の区分けを行うことで、効率的な設計プロセスにつながります。具体的には、以下のタイミングで検討を始めるとよいでしょう。

・土地の購入を検討し始めた時

・ハウスメーカーや設計事務所を選ぶ際の相談時

・建築プランの初期段階

早い段階からゾーニングを意識することで、土地選びや予算設定にも活かすことができます。

Q2: 一人暮らしでもゾーニングは重要ですか?

A2: はい、一人暮らしでもゾーニングは重要です。限られた空間を効率的に活用し、快適な生活環境を作るためには、適切なゾーニングが欠かせません。一人暮らしの場合、以下のような点に注意してゾーニングを考えるとよいでしょう。

・生活動線の効率化(例:キッチンと寝室の位置関係)

・プライバシーの確保(例:玄関から直接寝室が見えない配置)

・多目的スペースの確保(例:リビングと仕事スペースの兼用)

・収納の効率化(例:各空間に適した収納の配置)

将来的な変化(同居人が増える可能性など)も考慮に入れると、より柔軟性のあるゾーニングが可能になります。

Q3: ゾーニングで最も気をつけるべきポイントは何ですか?

A3: 家族の生活スタイルに合わせることが最も重要です。また、将来の変化も考慮に入れ、柔軟性のあるゾーニングを心がけるとよいでしょう。具体的には以下のポイントに注意が必要です。

・家族の動線を考慮した配置(例:キッチンからリビング・ダイニングの見通し)

・プライバシーとコミュニケーションのバランス(例:個室と共用スペースの配置)

・家事効率を上げる配置(例:洗濯室と物干し場の位置関係)

・採光や通風を考慮した配置

・将来的な家族構成の変化への対応(例:子ども部屋の分割・統合の可能性)

これらのポイントを総合的に考慮し、バランスの取れたゾーニングを目指すことが大切です。

Q4: リフォームの際にもゾーニングは考慮すべきですか?

A4: はい、リフォームの際にもゾーニングは非常に重要です。既存の構造や設備の制約はありますが、以下のような点でゾーニングを見直すことで、生活の質を大きく向上させることができます。

・不便を感じていた動線の改善

・ライフスタイルの変化に合わせた空間の再配置

・収納スペースの効率化

・新たな機能(在宅ワークスペースなど)の追加

リフォームの規模や予算に応じて、できる範囲でゾーニングの最適化を図ることをおすすめします。

Q5: ゾーニングと間取りの違いは何ですか?

A5: ゾーニングと間取りは密接に関連していますが、以下のような違いがあります。

ゾーニング:

・空間を大まかな用途や機能で区分けすること

・建物全体の空間構成を考える段階

・具体的な寸法や細かい配置は決めない

間取り:

・各部屋の具体的な配置や寸法を決めること

・ゾーニングを基に、より詳細な空間設計を行う段階

・具体的な動線や家具の配置まで考慮する

つまり、ゾーニングは間取りを考える前の大枠を決める段階と言えます。適切なゾーニングがあってこそ、使いやすい間取りが実現できるのです。

Q6: 敷地の形状が不整形な場合、ゾーニングはどのように考えればよいですか?

A6: 不整形な敷地の場合、以下のようなアプローチでゾーニングを考えるとよいでしょう。

・敷地の特徴を活かす(例:角地の場合、2方向からの採光を活用)

・変形部分を庭や駐車スペースとして利用

・建物は可能な限り整形に近い形で配置

・不整形な部分を収納や設備スペースとして有効活用

・プライバシーや日照を考慮した配置を心がける

不整形な敷地では制約も多くなりますが、むしろその特徴を活かしたユニークな住まいづくりができる可能性もあります。プロの設計士とよく相談しながら、最適なゾーニングを見出していくことが大切です。

これらの質問と回答を参考にしながら、自分たちの家づくりに最適なゾーニングを考えていきましょう。疑問点があれば、遠慮なく設計士や専門家に相談することをおすすめします。

まとめ

ゾーニングは、快適で機能的な住まいを実現するための重要な要素です。家族の生活スタイルや敷地の特性、周辺環境などを十分に考慮しながら、最適な空間配置を検討しましょう。プロの設計士とよく相談しながら進めることで、理想の住まいづくりに近づくことができます。ゾーニングをしっかりと行うことで、長く快適に暮らせる家を実現できるでしょう。

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記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

大学卒業後、積水化学工業に入社し住宅「セキスイハイム」を販売。3年8カ月千葉県内で営業に従事し、営業表彰を6期連続受賞。
途中、母の急死に直面し、自分の将来について悩み始める。結果、大学のゼミで学んだ「保険」事業に実際に携わりたいと思いFP資格を取得して日本生命に転職。4年間営業に従事したが、顧客に対して提供出来る商品がなく退職を決意。FP兼保険代理店を開業する。

収入も顧客もゼロからのスタート。しかも独立直前に結婚し住宅購入した為、返済不安に陥り貯蓄が日々減っていく恐怖を覚える。

人生で初めて家計の見直しを行い、根本的な改善により失敗と不安を減らすコツを発見。自分の経験を生かしお客様が同じ道を歩まないよう伝えるべく「マイホーム検討者向けFP」として活動中。

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    :有限会社ティーエムライフデザイン総合研究所

  • 代表者

    :渡辺知光

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    所在地

    :〒104-0045 東京都中央区築地2-15-15 セントラル東銀座1002

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    :地下鉄日比谷線築地駅より徒歩3分

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