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インナーバルコニーのメリット・デメリットや設計のポイント、活用例を解説

家づくりの基本

2024/09/04

2024/09/04

記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

インナーバルコニーのメリット・デメリットや設計のポイント、活用例を解説

インナーバルコニーは、屋内と屋外の中間的な空間として注目を集めています。天候に左右されずにアウトドア感覚を楽しめる特徴から、多くの家族に人気です。しかし、その設置には様々な検討事項があります。この記事では、インナーバルコニーのメリットやデメリット、効果的な活用方法、そして注文住宅に取り入れる際のポイントについて詳しく解説します。インナーバルコニーを検討されている方々にとって、理想の住空間づくりの参考になれば幸いです。

目次

インナーバルコニーとは

インナーバルコニーは、従来のバルコニーとは異なる、独特な住空間の一つです。通常のバルコニーが建物の外側に突き出た形で設置されるのに対し、インナーバルコニーは建物の内側に取り込まれた形で設計されます。この特徴的な構造により、屋内と屋外の中間的な空間として機能し、独自の魅力を持つ住空間となっています。

特徴

インナーバルコニーの主な特徴は以下の通りです。

1. 半屋外空間:屋根と壁に囲まれているものの、外部に面した開口部があり、開放感のある空間となっています。

2. 天候の影響を受けにくい:屋根があるため、雨や雪の影響を受けにくく、一年中快適に使用できます。

3. プライバシーの確保:建物内部に位置するため、外部からの視線を気にせず過ごせます。

4. 多目的スペース:リラックス空間やアウトドア活動など、様々な用途に活用できる柔軟性があります。

5. 温度調節が容易:外部環境の影響を受けにくいため、室内より温度管理がしやすい特徴があります。

広さの目安

インナーバルコニーの広さは、家全体の規模や用途によって異なりますが、一般的には以下のような目安があります。

1. 小規模:2〜3畳(約3.3〜5平方メートル) 主に植物の栽培や小さな趣味スペースとして使用

2. 中規模:4〜6畳(約6.6〜10平方メートル) リラックススペースや簡易的なダイニングスペースとして活用

3. 大規模:8畳以上(約13平方メートル以上) セカンドリビングやホームオフィスなど、より広い用途に対応

ただし、これらはあくまで目安であり、実際の広さは家族構成やライフスタイル、敷地条件などを考慮して決定することが重要です。

サンルームとの違い

インナーバルコニーとサンルームは似た特徴を持つ空間ですが、いくつかの重要な違いがあります。

1. 構造:インナーバルコニーは建物の設計段階から計画される一方、サンルームは既存の建物に後付けで設置されることが多いです。

2. 開放性:インナーバルコニーは外部に面した開口部が大きく、より開放的な空間となります。サンルームは通常、全面がガラス張りになっています。

3. 用途:インナーバルコニーは多目的に使用されるのに対し、サンルームは主に日光浴や植物の栽培に特化した空間として設計されることが多いです。

4. 温度管理:サンルームは完全に室内化されており、冷暖房設備が整っていることが多いです。一方、インナーバルコニーは半屋外的な特性を活かした温度管理が可能です。

5. 法的扱い:インナーバルコニーは建物の一部として扱われるため、固定資産税の対象となります。サンルームは付属設備として扱われる場合があります。

インナーバルコニーは、これらの特徴を活かしつつ、家族のニーズや生活スタイルに合わせて柔軟に設計・活用できる魅力的な空間です。注文住宅を検討する際には、ぜひインナーバルコニーの可能性について専門家と相談してみることをおすすめします。

インナーバルコニーのメリット

天候の影響を受けにくい

インナーバルコニーの最大の利点は、天候の影響を受けにくいことです。屋根があるため、雨や雪が降っていても快適に過ごすことができます。また、強風の日でも安心して使用できるため、一年中アウトドア感覚を楽しめます。これにより、洗濯物を干したり、植物を育てたりする際にも天候を気にする必要がなくなります。

室内空間の延長として使える

インナーバルコニーは、室内と屋外の中間的な空間として機能します。リビングやダイニングに隣接させることで、開放感のある空間を創出できます。必要に応じて室内と一体化させたり、区切ったりすることで、多様な用途に対応できる優れた機能性を持っています。例えば、パーティーの際には広々としたスペースとして活用したり、普段は読書や趣味の空間として使ったりと、柔軟な使い方が可能です。

バーベキューや家庭菜園などアウトドアな趣味を楽しめる

インナーバルコニーは、アウトドア的な趣味を楽しむのに最適な空間です。バーベキューセットを置いて手軽に料理を楽しんだり、プランターを使って家庭菜園を楽しんだりすることができます。通常は屋外でしか楽しめないこれらの活動を、天候や季節を問わず楽しめるのが大きな魅力です。また、虫や花粉の心配も少ないため、より快適に趣味の時間を過ごせます。

家にいながら非日常を味わえる

インナーバルコニーは、日常的な生活空間とは一線を画した雰囲気を演出できます。観葉植物や照明、家具などでリゾート感覚の空間をつくることで、家にいながらにして非日常的な癒しの時間を過ごすことができます。例えば、ハンモックを設置してリラックスしたり、カフェ風の装飾でくつろぎの空間を作ったりすることができます。これは、日々の生活にちょっとした贅沢と潤いをもたらす効果があります。

インナーバルコニーのデメリット

固定資産税や建築費用がかかる

インナーバルコニーは建物の一部として扱われるため、固定資産税の対象となります。これは、通常のバルコニーとは異なる点で、所有者にとっては追加の経済的負担となります。また、設計や建築にかかる費用も通常の室内空間より高くなる傾向があります。これは、防水や排水、断熱などの特殊な工事が必要となるためです。そのため、予算面での慎重な検討が必要になります。特に、費用対効果を十分に検討し、長期的な視点で判断することが重要です。

床面積に含まれるためほかの空間の面積が小さくなる

インナーバルコニーは建築基準法上、床面積に含まれます。そのため、同じ延床面積の中でインナーバルコニーを設けると、他の居室スペースが相対的に小さくなってしまいます。例えば、リビングや寝室のスペースを犠牲にしてインナーバルコニーを作る必要が出てくる可能性があります。特に狭小住宅の場合は、この点を十分に考慮して計画を立てる必要があります。家族構成やライフスタイルに合わせて、空間の配分を慎重に検討することが求められます。

メンテナンスが必要

インナーバルコニーは半屋外的な空間であるため、通常の室内よりもメンテナンスが必要になります。特に、以下の点に注意が必要です。

1. 雨や湿気による劣化:防水性能を定期的にチェックし、必要に応じてメンテナンスを行う必要があります。

2. 日光による変色:直射日光にさらされる部分は、材料の変色や劣化が進みやすいため、定期的な点検や補修が必要です。

3. 排水設備のつまり:落ち葉や埃などにより排水口がつまりやすいため、定期的な清掃が必要です。

4. 虫や小動物の侵入:外部に面しているため、虫や小動物が侵入しやすく、対策が必要になる場合があります。

これらのメンテナンスを怠ると、快適性が損なわれたり、建物全体に悪影響を及ぼしたりする可能性があります。定期的な点検や清掃を行うことで、長く快適に使用することができますが、その分の手間とコストがかかることを認識しておく必要があります。

インナーバルコニーの導入を検討する際は、これらのメリットとデメリットを十分に理解し、自身のライフスタイルや予算、住宅の全体的な設計との整合性を慎重に検討することが重要です。専門家のアドバイスを受けながら、最適な選択をすることをおすすめします。

インナーバルコニーの活用方法

インナーバルコニーは、その特性を活かして様々な用途に活用できる魅力的な空間です。ここでは、具体的な活用方法について詳しく解説していきます。

セカンドリビング(アウトサイドリビング)として使う

インナーバルコニーをセカンドリビングとして活用すると、開放感のある居心地の良い空間を作り出せます。以下のような使い方が考えられます。

1. くつろぎスペース:ソファやデイベッドを置いて、読書やリラックスのための空間にする。

2. カジュアルな談話スペース:テーブルと椅子を配置し、家族や友人とのカジュアルな会話を楽しむ場所にする。

3. テレビ視聴エリア:防水対応のテレビを設置し、自然を感じながら映画やスポーツ観戦を楽しむ。

4. 朝食スペース:小さなテーブルセットを置いて、朝日を浴びながら爽やかな朝食タイムを過ごす。

洗濯物を干せるランドリースペースに

インナーバルコニーは、理想的な洗濯物干し場として活用できます。

1. 天候に左右されない:雨や雪の日でも安心して洗濯物を干すことができます。

2. 花粉や黄砂対策:外部からの花粉や黄砂の影響を受けにくいため、清潔に乾燥させることができます。

3. 効率的な配置:洗濯機や収納棚を設置することで、洗濯から干す、畳むまでの一連の作業を効率的に行えます。

4. 室内干しの問題解消:室内干しによる湿気や臭いの問題を軽減できます。

アウトドアを楽しむ空間

インナーバルコニーは、アウトドア感覚を楽しむのに最適な空間です。

1. バーベキュースペース:コンパクトなバーベキューセットを置いて、手軽に料理を楽しむことができます。

2. アウトドアリビング:ガーデンファニチャーを配置して、屋外リビングのような雰囲気を楽しめます。

3. 家庭菜園:プランターや小さな畑を作り、野菜や果物を育てることができます。

4. ハーブガーデン:様々なハーブを育て、料理や癒しに活用できます。

子どもやペットの遊び場

インナーバルコニーは、子どもやペットにとって安全で快適な遊び場になります。

1. 雨天時の遊び場:雨の日でも外遊びのような感覚で遊べるスペースを提供します。

2. ペットの運動場:猫や小型犬などのペットが安全に外の空気を感じられる場所になります。

3. 工作スペース:子どもの工作や絵画などの創作活動を行うスペースとして活用できます。

4. 砂場やボールプール:小さな砂場やボールプールを設置して、幼児の遊び場として使用できます。

1人の時間を過ごすためのスペース

インナーバルコニーは、プライベートな時間を過ごすための静かな空間としても活用できます。

1. 読書コーナー:快適な椅子と本棚を置いて、落ち着いた読書スペースを作る。

2. ヨガスペース:ヨガマットを敷いて、自然を感じながら瞑想やストレッチを行う。

3. アートスタジオ:イーゼルや画材を置いて、創作活動を楽しむ場所にする。

4. ホームオフィス:デスクと椅子を置いて、集中して作業ができる環境を整える。

遊び心のあるリゾート空間もつくれる

インナーバルコニーを活用して、自宅にリゾート感覚の空間を作り出すこともできます。

1. トロピカルリゾート風:南国風の観葉植物やカラフルな家具を配置して、バリ風やハワイアンテイストの空間を演出。

2. 地中海風テラス:白壁や青いアクセントを取り入れ、地中海リゾートのような爽やかな空間を作る。

3. 森林浴スペース:多くの植物と木製の家具を配置し、森の中にいるような癒しの空間を演出。

4. ビーチリゾート風:砂色の床材や貝殻のオブジェを使って、ビーチハウスのような雰囲気を作り出す。

これらの活用方法は、家族構成やライフスタイル、住宅の全体的なデザインに合わせて柔軟に組み合わせることができます。インナーバルコニーの設計段階から、どのように活用したいかをイメージし、専門家と相談しながら理想の空間づくりを進めていくことが大切です。季節や生活スタイルの変化に応じて、使い方を変えていくこともインナーバルコニーの魅力の一つです。

注文住宅にインナーバルコニーを設けるときのポイント

注文住宅にインナーバルコニーを設ける際には、様々な要素を考慮する必要があります。以下に、重要なポイントを詳しく解説します。

内と外のデザインを統一する

インナーバルコニーを設計する際は、室内空間と外部空間のデザインを統一することが非常に重要です。

1. 素材の選択:床材や壁材、天井の仕上げなどを室内と調和させることで、違和感のない空間を作り出せます。例えば、リビングの床材をインナーバルコニーまで延長させることで、一体感のある空間を演出できます。

2. 色彩計画:室内の色調とインナーバルコニーの色調を合わせることで、視覚的な連続性を生み出せます。特に、壁や天井の色は重要で、室内と同系色を使うことで統一感が生まれます。

3. 建具の選択:インナーバルコニーと室内をつなぐ建具(ドアや窓)のデザインも、全体の調和に大きく影響します。室内の建具と同じデザインや素材を選ぶことで、一貫性のある空間になります。

4. 外観との調和:インナーバルコニーは外部からも見える場合があるため、家全体の外観デザインとも調和させる必要があります。窓の形状や配置、外壁の素材などを考慮し、違和感のないデザインを心がけましょう。

プライバシーを守りたい場合はブラインドが便利

インナーバルコニーは開放的な空間ですが、時と場合によってはプライバシーの確保が必要になります。

1. ブラインドの種類:外部からの視線を遮りつつ、光の調整も可能な木製ブラインドやバーチカルブラインドが人気です。室内のインテリアとも調和しやすい選択肢です。

2. ロールスクリーン:すっきりとした見た目で、使用しないときは邪魔にならないロールスクリーンも効果的です。遮光性や遮熱性のあるタイプを選ぶことで、温度管理にも役立ちます。

3. 電動システム:大きな開口部には電動のブラインドやシェードを設置すると便利です。リモコン操作で簡単に開閉でき、高所の窓にも対応できます。

4. 植栽の活用:プランターボックスに背の高い植物を植えることで、自然な目隠しとしても機能します。グリーンによる癒し効果も得られます。

窓を付けると室内空間のように使える

インナーバルコニーに窓を設置することで、より室内空間に近い使い方ができるようになります。

1. 大開口サッシ:大きな開口部を設けることで、開放感を最大限に活かしつつ、必要に応じて室内化できます。折戸やスライディングドアなどが適しています。

2. 断熱性能:高性能な断熱窓を選ぶことで、冬場の寒さや夏場の暑さを軽減できます。Low-Eガラスや複層ガラスなどが効果的です。

3. 換気システム:窓に換気機能を持たせることで、結露防止や空気の循環を促進できます。特に、調理や洗濯物を干す際に重要です。

4. 防音性能:外部の騒音が気になる場合は、防音性能の高い窓を選択することで、より快適な空間を作り出せます。

水道を設置すると活用の幅が広がる

インナーバルコニーに水道を設置することで、活用の幅が大きく広がります。

1. 用途に合わせた蛇口:植物の水やり用の簡易な蛇口から、バーベキューや簡易キッチン用の本格的な水栓まで、用途に応じて選択できます。

2. 排水設備の考慮:水道を設置する場合は、適切な排水設備も必要です。排水勾配や排水口の位置を慎重に計画しましょう。

3. 凍結対策:寒冷地では、凍結防止機能付きの水栓や、凍結しにくい配管設計が必要です。

4. 清掃のしやすさ:水栓周りは汚れやすいため、清掃のしやすい素材や形状を選びましょう。

5. 電源の確保:温水器や浄水器を設置する場合は、電源の確保も必要になります。

インナーバルコニーを設計する際は、これらのポイントを総合的に考慮し、専門家と綿密に相談しながら進めることが大切です。また、法規制や構造上の制約にも注意を払い、安全で快適な空間づくりを心がけましょう。インナーバルコニーは、適切に設計・施工することで、家族の暮らしに大きな付加価値をもたらす素晴らしい空間となります。

インナーバルコニーのある家の間取りと活用例

インナーバルコニーを効果的に取り入れた間取りは、家族のライフスタイルや住宅の全体的なデザインコンセプトによって様々です。ここでは、代表的な間取りパターンと、それぞれの活用例について詳しく解説します。

リビング隣接型

リビングに隣接してインナーバルコニーを配置する間取りは、最も一般的で人気のあるパターンです。

特徴:

• リビングとインナーバルコニーを大きな開口部で繋ぐことで、開放感のある空間を作り出せます。

• 普段はリビングの延長として使い、パーティーなどの際には一体的に活用できます。

活用例:

1. アウトドアリビング:ソファやテーブルを置いて、自然を感じながらくつろげる空間に。

2. ダイニングスペース:テーブルと椅子を配置し、開放的な食事空間として活用。

3. 家庭菜園コーナー:リビングから緑を眺められる家庭菜園スペースとして利用。

中庭型

家の中央にインナーバルコニーを配置し、周囲に各部屋を配置する間取りです。

特徴:

• 自然光を家の中心まで取り入れやすく、明るい住空間を作り出せます。

• プライバシーを確保しやすく、外部からの視線を気にせず過ごせます。

活用例:

1. 中庭ガーデン:植物や小さな噴水を配置し、落ち着きのある中庭空間を作る。

2. 光庭:ガラス張りの天井で覆い、光を取り入れつつ全天候型の空間として活用。

3. 子供の遊び場:安全に遊べる屋内遊具を設置し、家族の目が行き届く遊び場に。

2階バルコニー型

2階にインナーバルコニーを設け、1階のリビングと吹き抜けでつなぐ間取りです。

特徴:

• 開放感と光を取り入れやすい特徴があります。

• 1階と2階の空間的なつながりを生み出せます。

活用例:

1. 読書スペース:快適な椅子と本棚を置いて、落ち着いた読書コーナーを作る。

2. ホームオフィス:デスクと椅子を配置し、開放感のある仕事スペースとして活用。

3. 展望スペース:周囲の景色を楽しむためのビューポイントとして利用。

寝室隣接型

主寝室に隣接してインナーバルコニーを配置する間取りです。

特徴:

• プライベートな空間として、リラックスや趣味の時間を過ごすのに適しています。

• 主寝室の開放感を高め、快適な睡眠環境を作り出せます。

活用例:

1. プライベートテラス:寝室専用のくつろぎスペースとして活用。

2. ドレッシングルーム:大きな鏡や収納を設置し、広々としたドレッシングスペースに。

3. ヨガスペース:朝日を浴びながらヨガや瞑想を楽しむ空間として利用。

キッチン連結型

キッチンに隣接してインナーバルコニーを配置する間取りです。

特徴:

• 料理や食事を屋外的な雰囲気で楽しめます。

• キッチンの延長として活用することで、機能性が高まります。

活用例:

1. アウトドアキッチン:バーベキューグリルや簡易キッチンを設置し、屋外料理を楽しむ。

2. ハーブガーデン:キッチンからすぐに使えるハーブを栽培するスペースとして活用。

3. 朝食テラス:小さなテーブルセットを置いて、爽やかな朝食スペースとして利用。

これらの間取りパターンは、家族構成やライフスタイル、敷地条件などに応じて柔軟に調整することが可能です。インナーバルコニーの配置や大きさ、周囲の部屋との関係性を考慮しながら、理想の住まいづくりを進めていくことが大切です。また、季節や家族の変化に応じて、インナーバルコニーの使い方を変えていくことも可能です。柔軟性のある空間設計を心がけることで、長年にわたって快適に活用できるインナーバルコニーを実現できるでしょう。

よくある質問(Q&A)

インナーバルコニーに関して、多くの方が疑問に思う点について、Q&A形式で詳しく解説します。

Q1: インナーバルコニーは結露しやすいですか?

A1: インナーバルコニーは外部と内部の中間的な空間のため、結露が発生しやすい傾向にあります。しかし、適切な対策を講じることで結露のリスクを大幅に軽減できます。

• 換気システムの設置:24時間換気システムや換気扇を設置し、湿気を効果的に排出します。

• 断熱材の使用:壁や天井、床に十分な断熱材を施工し、温度差による結露を防ぎます。

• 防湿シートの施工:壁や床下に防湿シートを施工し、外部からの湿気の侵入を防ぎます。

• 除湿器の活用:特に湿度の高い季節は、除湿器を使用して室内の湿度をコントロールします。

Q2: インナーバルコニーの掃除はどのくらいの頻度で行う必要がありますか?

A2: インナーバルコニーの掃除の頻度は、使用頻度や用途によって異なりますが、一般的には以下のようなスケジュールがおすすめです。

• 日常的な掃除:週1〜2回程度、掃除機がけや拭き掃除を行います。

• 排水口の清掃:月1回程度、排水口のゴミを取り除き、水で流します。

• 窓やサッシの清掃:2〜3ヶ月に1回程度、窓ガラスや窓枠、サッシを清掃します。

• 大掃除:年2回程度、壁や天井も含めた全体的な清掃を行います。

Q3: インナーバルコニーに防犯対策は必要ですか?

A3: インナーバルコニーは建物内部にありますが、外部に面しているため、適切な防犯対策を講じることが重要です。

• 防犯ガラスの使用:割れにくく、侵入を防ぐ特殊なガラスを使用します。

• センサーライトの設置:人の動きを感知して点灯するセンサーライトを設置します。

• 防犯カメラの設置:外部から見える位置に防犯カメラを設置し、抑止力とします。

• 鍵付きサッシの採用:インナーバルコニーと室内を仕切るサッシに鍵をつけます。

Q4: インナーバルコニーは冬場寒くなりませんか?

A4: インナーバルコニーは外部に面しているため、冬場は室内よりも寒くなる傾向にあります。しかし、以下のような対策を講じることで、快適に使用できます。

• 高性能な断熱材の使用:壁や天井、床に十分な断熱材を施工します。

• 二重窓やペアガラスの採用:熱の出入りを抑える効果の高い窓を使用します。

• 床暖房の設置:寒い季節でも快適に過ごせるよう、床暖房を設置します。

• 暖房器具の利用:必要に応じて、エアコンやヒーターなどの暖房器具を使用します。

Q5: インナーバルコニーに植物を置く際の注意点はありますか?

A5: インナーバルコニーは植物を育てるのに適した空間ですが、いくつかの注意点があります。

• 日照条件の確認:植物の種類に応じた日照条件を確保できるか確認します。

• 排水対策:鉢植えの下に受け皿を置き、床を傷めないよう注意します。

• 害虫対策:定期的に植物をチェックし、害虫の発生を早期に発見します。

• 重量制限:大型の植木鉢を置く場合は、床の耐荷重を確認します。

Q6: インナーバルコニーの照明はどのように選べばよいですか?

A6: インナーバルコニーの照明選びは、用途や雰囲気に合わせて行います。

• 全体照明:LED シーリングライトなど、空間全体を明るく照らす照明を選びます。

• スポットライト:植物や特定のエリアを強調したい場合に使用します。

• 間接照明:リラックスした雰囲気を作るために、LED テープライトなどを使用します。

• 防水・防塵機能:外部に面している特性を考慮し、防水・防塵機能のある照明器具を選びます。

Q7: インナーバルコニーの床材は何がおすすめですか?

A7: インナーバルコニーの床材は、耐候性と清掃のしやすさを考慮して選びます。

• タイル:耐久性が高く、お手入れが簡単です。防滑性のあるものを選ぶと安全です。

• デッキ材:木の温かみを感じられますが、定期的なメンテナンスが必要です。

• 人工芝:緑の雰囲気を楽しめ、清掃も比較的簡単です。

• 塗床:防水性が高く、デザインの自由度も高い選択肢です。

これらの質問と回答は、インナーバルコニーを計画・使用する際の参考になるでしょう。個々の状況や好みに応じて、専門家にも相談しながら最適な選択をすることをおすすめします。

まとめ

インナーバルコニーは、屋内と屋外の特性を兼ね備えた魅力的な空間です。天候に左右されず、プライバシーを確保しつつ開放感を楽しめる点が大きな利点です。セカンドリビングや家庭菜園スペース、子どもの遊び場など、多様な用途に活用できる柔軟性も魅力です。

一方で、建築コストや固定資産税の増加、メンテナンスの必要性といったデメリットもあります。これらを十分に理解した上で、自身のライフスタイルに合わせた設計を行うことが重要です。

インナーバルコニーの設計では、室内との調和、プライバシーの確保、適切な窓や水道の設置など、細かな点に注意を払う必要があります。専門家のアドバイスを受けながら、長期的な視点で計画を立てることで、快適で魅力的なインナーバルコニーを実現できるでしょう。

適切に設計・活用されたインナーバルコニーは、日々の生活に新たな潤いと豊かさをもたらし、住まいの価値を大きく高める可能性を秘めています。

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記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

大学卒業後、積水化学工業に入社し住宅「セキスイハイム」を販売。3年8カ月千葉県内で営業に従事し、営業表彰を6期連続受賞。
途中、母の急死に直面し、自分の将来について悩み始める。結果、大学のゼミで学んだ「保険」事業に実際に携わりたいと思いFP資格を取得して日本生命に転職。4年間営業に従事したが、顧客に対して提供出来る商品がなく退職を決意。FP兼保険代理店を開業する。

収入も顧客もゼロからのスタート。しかも独立直前に結婚し住宅購入した為、返済不安に陥り貯蓄が日々減っていく恐怖を覚える。

人生で初めて家計の見直しを行い、根本的な改善により失敗と不安を減らすコツを発見。自分の経験を生かしお客様が同じ道を歩まないよう伝えるべく「マイホーム検討者向けFP」として活動中。

運営会社情報

  • 会社名

    :有限会社ティーエムライフデザイン総合研究所

  • 代表者

    :渡辺知光

  • 本社
    所在地

    :〒104-0045 東京都中央区築地2-15-15 セントラル東銀座1002

  • アクセス

    :地下鉄日比谷線築地駅より徒歩3分

    :地下鉄日比谷線都営浅草線東銀座駅より徒歩3分

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