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ウォークインクローゼット(WIC)の特徴や活用方法、活用例を解説

家づくりの基本

2024/09/27

2024/09/27

記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

ウォークインクローゼット(WIC)の特徴や活用方法、活用例を解説

ウォークインクローゼット(WIC)は、住宅の収納スペースとして人気の高い設備です。広々とした空間に衣類や小物を収納できるだけでなく、さまざまな用途に活用できる魅力的な空間です。しかし、その設計や活用方法によっては、デメリットも生じる可能性があります。この記事では、ウォークインクローゼットの特徴やメリット・デメリット、基本的なレイアウトや活用方法について詳しく解説していきます。マイホームの間取りを検討する際や、既存のウォークインクローゼットをより効果的に活用したい方にとって、参考になる情報をお届けします。

目次

間取り図の「WIC」とは

間取り図に記載されている「WIC」とは、ウォークインクローゼット(Walk-in Closet)の略称です。文字通り、中に入って歩くことができる大きな収納スペースを指します。通常の押入れやクローゼットと異なり、人が中に入って動き回れるほどの広さを持っているのが特徴です。

ウォークインとウォークスルーの違い、納戸との違い

ウォークインクローゼットとウォークスルークローゼットは、似たような名称ですが、実は異なる特徴を持っています。ウォークインクローゼットは一つの出入り口を持つ袋小路型の収納スペースであるのに対し、ウォークスルークローゼットは二つ以上の出入り口を持ち、通り抜けられる構造になっています。

一方、納戸は本来、寝具や季節外の衣類を収納するための小部屋を指しますが、現代の住宅では収納スペースとしての機能が重視され、ウォークインクローゼットと同じような使われ方をすることも多くなっています。ただし、納戸は必ずしも衣類専用ではなく、さまざまな用途に使用できる点が特徴です。

ウォークインクローゼット(WIC)のメリット・デメリット

ウォークインクローゼット(WIC)には、多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。ここでは、それぞれについて詳しく解説していきます。

ウォークインクローゼット(WIC)のメリット

中で着替えができる

ウォークインクローゼットの最大の魅力は、その中で着替えができることです。広々としたスペースで、衣類を選びながらその場で試着することができるため、コーディネートの幅が広がります。また、プライバシーが確保されるため、特に家族が多い場合や来客時にも気兼ねなく着替えることができます。

衣類以外のものも保管できる

ウォークインクローゼットは、衣類だけでなく、さまざまな物を収納するのに適しています。季節外の寝具やスポーツ用品、趣味の道具なども一緒に保管できるため、家全体の収納力を高めることができます。大型の収納ケースや収納ボックスも置けるため、整理整頓がしやすくなります。

空間を有効活用できる

ウォークインクローゼットを設けることで、寝室や居間などのメインスペースをすっきりと保つことができます。衣類や日用品をまとめて収納することで、生活空間の美観が向上し、快適な住環境を実現できます。

収納の管理がしやすい

広いスペースを活用することで、収納物を見やすく配置できます。これにより、どこに何があるかが一目瞭然となり、必要な物をすぐに取り出すことができます。また、季節ごとの衣替えも容易になり、効率的な収納管理が可能になります。

ウォークインクローゼット(WIC)のデメリット

スペースが必要になる

ウォークインクローゼットを設置するには、ある程度のスペースが必要になります。そのため、他の部屋のサイズを犠牲にしなければならない場合があります。特に、コンパクトな住宅では、ウォークインクローゼットの設置によって生活スペースが狭くなってしまう可能性があります。設計段階で十分な検討が必要です。

物を詰め込みすぎてしまう

広いスペースがあるため、つい物を詰め込みすぎてしまうことがあります。結果として、不要な物まで保管してしまい、整理整頓が難しくなる可能性があります。また、収納しているはずの物が見つからなくなるといった問題も起こりやすくなります。定期的な整理と、収納ルールの設定が重要になります。

コストがかかる

ウォークインクローゼットの設置には、一定のコストがかかります。特に、既存の住宅に後付けで設置する場合は、大規模な改修工事が必要になる可能性があり、費用が高額になることがあります。また、収納システムや照明、建具などの内装にもコストがかかります。

湿気対策が必要

ウォークインクローゼットは密閉された空間になりやすいため、湿気がこもりやすくなります。これにより、カビや臭いの発生、衣類の劣化などの問題が起こる可能性があります。除湿機の設置や換気システムの導入など、適切な湿気対策が必要となり、これらにも追加のコストがかかる場合があります。

以上のように、ウォークインクローゼットには多くのメリットがある一方で、いくつかの注意点もあります。自身のライフスタイルや住宅の条件を考慮し、メリットとデメリットを十分に検討した上で、ウォークインクローゼットの設置を決めることが重要です。

ウォークインクローゼット(WIC)の基本レイアウト

ウォークインクローゼット(WIC)の基本レイアウトは、効率的な収納と使いやすさを両立させるために非常に重要です。ここでは、形状、サイズ、収納、建具、クロス、照明、コンセント、窓などの要素について詳しく解説していきます。

ウォークインクローゼット(WIC)の形状

ウォークインクローゼットの形状は、主に以下の4つのタイプがあります。

I型

I型は、直線的な形状のウォークインクローゼットです。比較的小さなスペースでも設置可能で、片側に収納を設けることができます。シンプルな構造のため、使いやすさと効率的な収納を両立できます。特に、廊下の一部を利用して設置する場合に適しています。

II型

II型は、両側に収納スペースを設けた形状です。中央に通路を確保し、左右に収納を配置することで、より多くの収納量を確保できます。効率的な収納が可能ですが、一定以上の幅が必要になります。衣類の量が多い場合や、夫婦で共有する場合に適しています。

L型

L型は、二つの壁面を利用した形状です。コーナーを活用することで、スペースを有効活用できます。また、収納の種類によって区分けしやすいという特徴があります。例えば、長い方の壁面にハンガーラックを設置し、短い方の壁面に棚や引き出しを配置するなど、効率的なレイアウトが可能です。

コ型

コ型は、三方を収納で囲んだ形状です。最も収納量を確保できる形状ですが、広いスペースが必要になります。多くの衣類や物を収納したい場合に適しています。また、中央にアイランド型の収納を設置することで、さらに収納力を高めることができます。

ウォークインクローゼット(WIC)のサイズ

ウォークインクローゼットのサイズは、住宅の広さや家族構成によって異なります。一般的には、1畳(約1.65㎡)から3畳(約4.95㎡)程度のサイズが多く見られます。最小でも幅90cm、奥行き150cm程度のスペースがあれば、ウォークインクローゼットとして機能させることができます。

ただし、快適に使用するためには、最低でも1.5畳(約2.5㎡)程度のスペースを確保することをおすすめします。これにより、衣類の収納だけでなく、着替えのスペースも確保できます。

ウォークインクローゼット(WIC)の収納

ウォークインクローゼット内の収納は、以下のような要素を組み合わせて設置します。

1. ハンガーパイプ:コートやワンピースなどの長い衣類を掛けるために使用します。

2. 棚:折りたたんだ衣類や小物を収納するのに適しています。

3. 引き出し:下着やソックスなど、小さな衣類の収納に便利です。

4. シューズラック:靴を整理して収納できます。

5. 収納ボックス:季節外の衣類やバッグなどを収納するのに適しています。

これらの要素を、収納する衣類の種類や量に応じて適切に組み合わせることが重要です。また、使用頻度の高い物は手の届きやすい場所に、季節外の物は上部や奥に配置するなど、効率的な収納計画を立てることが大切です。

ウォークインクローゼット(WIC)の建具

ウォークインクローゼットの建具は、スペースの有効活用と使いやすさを考慮して選びます。主な選択肢として、以下のものがあります。

1. 開き戸:最も一般的な建具です。開閉時にスペースを取りますが、開口部が広くなります。

2. 引き戸:スペースを取らず、スムーズに開閉できます。特に狭いスペースに適しています。

3. 折れ戸:開き戸と引き戸の中間的な特徴を持ちます。開口部を広く取れる一方で、スペースも比較的節約できます。

4. スライディングドア:大きな開口部を確保できますが、設置にはある程度のスペースが必要です。

建具の選択は、ウォークインクローゼットの形状やサイズ、周囲の空間との関係を考慮して決定することが重要です。

ウォークインクローゼット(WIC)のクロス

ウォークインクローゼットのクロス(壁紙)は、湿気対策や明るさの確保を考慮して選びます。防カビ性能のある壁紙や、光を反射しやすい明るい色の壁紙を選ぶことで、快適な収納環境を維持しやすくなります。また、消臭効果のある壁紙を使用することで、衣類の臭いを抑えることもできます。

ウォークインクローゼット(WIC)の照明

ウォークインクローゼット内の照明は、衣類の色を正確に確認できるよう、明るさと色温度に注意が必要です。天井照明だけでなく、棚下やハンガーパイプ上にLED照明を設置することで、隅々まで明るく照らすことができます。また、人感センサー付きの照明を使用すれば、両手がふさがっている時でも便利です。

ウォークインクローゼット(WIC)のコンセント

ウォークインクローゼット内にコンセントを設置することで、アイロンや除湿機などの電化製品を使用できるようになります。使用頻度の高い場所に、適切な数のコンセントを配置することが重要です。特に、化粧台を設置する場合は、ヘアドライヤーやヘアアイロンの使用を考慮してコンセントの位置を決めましょう。

ウォークインクローゼット(WIC)の窓

可能であれば、ウォークインクローゼットに小窓を設置することをおすすめします。自然光を取り入れることで明るさを確保でき、また換気にも役立ちます。ただし、プライバシーや防犯面にも配慮が必要です。外部に面していない場合は、室内窓を設けることで、隣接する部屋からの光を取り入れることもできます。

以上のような要素を適切に組み合わせることで、使いやすく効率的なウォークインクローゼットのレイアウトを実現することができます。自身のライフスタイルや収納のニーズに合わせて、最適なレイアウトを検討することが大切です。

建築段階で注意すること

ウォークインクローゼット(WIC)を効果的に設計し、快適に使用するためには、建築段階で以下の点に注意することが重要です。これらの要素を事前に考慮することで、長期的に使いやすい空間を作り出すことができます。

収納する物をあらかじめ考える

ウォークインクローゼットを設計する際は、どのような物を収納するかをあらかじめ考えておくことが非常に重要です。以下のような点を検討しましょう。

1. 衣類の量と種類:ハンガーにかける衣類、折りたたむ衣類の割合

2. 靴の数と種類:パンプス、スニーカー、ブーツなど

3. バッグや小物類:アクセサリー、ベルトなど

4. 季節外の寝具:布団、毛布など

5. スポーツ用品や趣味の道具

これらの収納予定の物に応じて、適切な収納設備(ハンガーラック、棚、引き出しなど)を計画することができます。また、将来的な収納物の増加も考慮に入れ、余裕を持った設計をすることが賢明です。

ライフスタイルに合った動線上に設計する

ウォークインクローゼットの場所は、日常の生活動線を考慮して決めることが大切です。以下のような点を検討しましょう。

1. 寝室との関係:起床後すぐに着替えられる位置が理想的

2. バスルームとの関係:入浴後の着替えがスムーズにできる配置

3. 玄関との関係:外出時に必要な物をスムーズに取り出せる位置

4. 洗濯室との関係:洗濯物の収納がしやすい配置

これらの要素を考慮し、最も効率的な場所にウォークインクローゼットを配置することで、日々の生活がより快適になります。

使いやすい高さにする

収納棚やハンガーパイプの高さは、使用する人の身長に合わせて設計することが重要です。一般的な目安として以下のような高さ設定が考えられます。

1. ハンガーパイプ:床から140cm〜180cm程度

2. 上段の棚:床から180cm〜210cm程度

3. 下段の棚:床から30cm〜60cm程度

ただし、これらは使用者の身長や収納物の特性によって調整が必要です。手の届く範囲に日常的に使用する物を配置し、上部の棚には季節外の物や使用頻度の低い物を収納するなど、効率的な収納計画を立てましょう。また、子供用のスペースを設ける場合は、子供の成長に合わせて高さを調整できる可変式の収納システムを検討するのも良いでしょう。

除湿や換気の方法を考える

ウォークインクローゼット内は湿気がこもりやすいため、除湿や換気の対策が必要です。以下のような方法を検討しましょう。

1. 除湿機の設置:常時稼働させることで湿度を一定に保つ

2. 換気扇の取り付け:定期的に空気を入れ替える

3. 調湿素材の使用:珪藻土や調湿建材を壁や床に使用

4. 通気性の良い収納システムの採用:空気が循環しやすい設計

5. 窓の設置:自然換気が可能な小窓を設ける

これらの対策を組み合わせることで、カビや臭いの発生を防ぎ、衣類を良好な状態で保管することができます。

適切な照明計画を立てる

ウォークインクローゼット内の照明は、衣類の色を正確に確認できるよう計画することが重要です。以下のような点を考慮しましょう。

1. 全体照明:天井に明るい照明を設置

2. タスク照明:棚やハンガーパイプに LED 照明を設置

3. 色温度:自然光に近い 5000K 前後の照明を選択

4. 調光機能:必要に応じて明るさを調整できるシステム

5. 人感センサー:自動で点灯・消灯できる機能

これらの要素を適切に組み合わせることで、使いやすく快適な照明環境を実現できます。

十分なコンセントの配置

ウォークインクローゼット内でアイロンや除湿機、充電器などを使用することを想定し、適切な場所に十分な数のコンセントを設置することが重要です。特に、以下のような場所にコンセントを設けることを検討しましょう。

1. アイロンがけのスペース付近

2. 化粧台や鏡の近く(ヘアドライヤーやヘアアイロン用)

3. 除湿機の設置予定場所

4. モバイル機器の充電スペース

コンセントの数や位置は、使用頻度や用途を考慮して決定します。また、将来的な使用変更にも対応できるよう、余裕を持った配置を心がけましょう。

これらの点に注意して設計することで、長期的に使いやすく、快適なウォークインクローゼットを実現することができます。建築段階でのこれらの配慮が、将来的な使い勝手や満足度に大きく影響することを忘れずに計画を進めましょう。

ウォークインクローゼット(WIC)の活用方法について

ウォークインクローゼット(WIC)は、単なる衣類収納スペース以上の可能性を秘めています。適切に活用することで、生活の質を向上させ、家全体の機能性を高めることができます。ここでは、ウォークインクローゼットのさまざまな活用方法について詳しく解説します。

テレワーク用のスペースにする

近年のテレワークの増加に伴い、ウォークインクローゼットを簡易的なホームオフィスとして活用する方法が注目されています。

1. 小さな机と椅子を配置し、最小限の作業スペースを確保します。

2. 壁面に棚を設置し、書類や仕事道具を整理して収納します。

3. 適切な照明を設置し、長時間の作業でも目が疲れにくい環境を整えます。

4. Wi-Fi環境を整備し、オンライン会議にも対応できるようにします。

5. 防音対策を施すことで、静かな作業環境を確保します。

このように活用することで、プライバシーが確保された集中できる作業環境を作り出すことができます。また、仕事と生活の切り替えも明確にできるというメリットがあります。

書庫にする

本好きの方にとって、ウォークインクローゼットは理想的な書庫になります。

1. 壁一面に本棚を設置し、大量の本を効率的に収納します。

2. 本の種類や読む頻度に応じて、取り出しやすさを考慮した配置を行います。

3. 照明は本の劣化を防ぐため、紫外線の少ないLED照明を使用します。

4. 湿気対策として除湿機を設置し、本の品質を保ちます。

5. 小さな椅子やクッションを置いて、その場で読書を楽しめるスペースを作ります。

このように活用することで、大切な本のコレクションを美しく保管しつつ、落ち着いた読書空間を実現することができます。

コレクションアイテムを保管する

趣味のコレクションアイテムを保管するスペースとして、ウォークインクローゼットを活用することができます。

1. ガラスケースや専用の棚を設置し、コレクションを美しく展示します。

2. スポットライトなどの照明を使用し、コレクションを引き立てます。

3. 温度や湿度を管理し、コレクションの劣化を防ぎます。

4. セキュリティ対策を施し、貴重なコレクションを守ります。

5. 余裕のあるスペースを確保し、将来的なコレクションの拡大に備えます。

このように活用することで、大切なコレクションを埃や光から守りながら、美しく展示することができます。また、趣味の空間として楽しむこともできます。

おしゃれな衣装部屋にする

ウォークインクローゼットを、おしゃれな衣装部屋として演出することで、毎日の着替えが楽しくなります。

1. ハンガーラックや棚を効率的に配置し、衣類を見やすく整理します。

2. 全身鏡を設置し、コーディネートを確認しやすくします。

3. 化粧台を設け、身支度を整えるスペースを確保します。

4. 照明は自然光に近い色温度のものを選び、衣類の色を正確に確認できるようにします。

5. アクセサリーや小物を美しく収納・展示するための専用スペースを設けます。

6. 季節や用途に応じて衣類を整理し、効率的な収納を心がけます。

このように活用することで、まるでブティックのような空間を作り出し、毎日の着替えが楽しくなります。また、衣類の管理も容易になり、大切な衣類を長く美しく保つことができます。

多目的収納スペースとして活用する

ウォークインクローゼットを家全体の収納の中心として活用することで、生活空間をすっきりと保つことができます。

1. 衣類だけでなく、寝具や季節用品など、さまざまな生活用品を一括管理します。

2. 掃除用具や工具など、普段は目に触れたくないものもまとめて収納します。

3. スポーツ用品やアウトドア用品など、大型の物も収納できるスペースを確保します。

4. 収納ボックスやラベリングを活用し、効率的な整理整頓を心がけます。

5. 定期的に使用頻度の低い物を整理し、不要な物を処分することで、スペースを有効活用します。

このように活用することで、家全体の収納力が向上し、生活空間をより快適に保つことができます。また、物の所在が明確になり、日常生活の効率も向上します。

ウォークインクローゼットの活用方法は、個人のライフスタイルや家族構成、趣味や仕事のスタイルによって大きく異なります。自分や家族のニーズに合わせて、最適な活用方法を見つけることが重要です。また、生活スタイルの変化に応じて、活用方法を柔軟に変更していくことも大切です。適切に活用することで、ウォークインクローゼットは単なる収納スペース以上の価値を持つ、生活を豊かにする重要な空間となるでしょう。

ウォークインクローゼット(WIC)の活用例を5つ紹介

ウォークインクローゼット(WIC)は、その広さと機能性を活かして様々な方法で活用できます。ここでは、具体的な活用例を5つ紹介します。これらの例を参考に、自分のライフスタイルに合った活用方法を見つけてください。

シーズンごとの衣類管理

ウォークインクローゼットを使って、効率的な衣類管理を行うことができます。

具体的な活用方法:

・スペースを春夏ゾーンと秋冬ゾーンに分け、それぞれの季節の衣類を収納します。

・現在の季節の衣類は手の届きやすい場所に、オフシーズンの衣類は上段や奥のスペースに収納します。

・シーズンの変わり目には、衣類の入れ替えを行い、同時に不要になった衣類を整理します。

・収納ボックスを使用し、アクセサリーや小物類も季節ごとに分けて収納します。

このように活用することで、季節に応じた衣類管理が容易になり、効率的なクローゼット運用が可能になります。

ファミリークローゼット

ウォークインクローゼットを家族全員で共有し、効率的な収納スペースとして活用する方法です。

具体的な活用方法:

・家族一人一人のスペースを明確に区分け。それぞれの身長に合わせて収納の高さを調整します。

・共有アイテム(タオルや寝具など)用の共用スペースを設けます。

・子供の成長に合わせて調整可能な可動式の収納システムを導入します。

・家族共通のアイロンがけスペースや身支度スペースを設置します。

このように活用することで、家族全員の衣類や日用品を一括管理でき、家全体の収納効率が向上します。

多目的収納室

ウォークインクローゼットを衣類だけでなく、様々な生活用品の収納スペースとして活用する方法です。

具体的な活用方法:

・衣類収納スペースに加えて、季節家電や掃除用具、アウトドア用品などの収納スペースを設けます。

・棚や引き出しを効果的に使い、小物類や工具などを整理して収納します。

・ラベリングシステムを導入し、物の所在を明確にします。

・スーツケースや大型の収納ボックスを収納できるスペースも確保します。

このように活用することで、家全体の物を一箇所で管理でき、生活空間をすっきりと保つことができます。

ドレッシングルーム

ウォークインクローゼットを、身支度を整えるための専用スペースとして活用する方法です。

具体的な活用方法:

・大きな鏡と化粧台を設置し、メイクや髪のセットができるスペースを確保します。

・明るく色温度の適切な照明を設置し、正確な色合いを確認できるようにします。

・アクセサリーや化粧品を美しく収納・展示するための専用の棚やケースを設置します。

・着替えやコーディネートのチェックができるスペースを確保します。

・香水や小物類を収納するための引き出しや棚を設けます。

このように活用することで、毎日の身支度がより楽しく効率的になり、自分だけのプライベート空間を楽しむことができます。

趣味の部屋

ウォークインクローゼットを趣味の作業スペースとして活用する方法です。

具体的な活用方法:

・裁縫や手芸を楽しむ方の場合、作業台や材料収納棚を設置します。

・アート作品の制作スペースとして、イーゼルや画材収納スペースを設けます。

・コレクションの保管・展示スペースとして、専用のディスプレイケースや棚を設置します。

・楽器の練習スペースとして、防音対策を施し、楽器や譜面台を設置します。

・作業に適した照明や換気設備を整えます。

このように活用することで、趣味の道具や作品を一括管理しつつ、プライベートな趣味の空間を確保することができます。

これらの活用例は、それぞれの生活スタイルや家族構成、住宅の条件に合わせてアレンジすることができます。ウォークインクローゼットを単なる収納スペースとしてだけでなく、生活を豊かにする多機能な空間として活用することで、より快適な住環境を実現することができるでしょう。

よくある質問(Q&A)

ウォークインクローゼット(WIC)に関して、多くの方が疑問に思う点をQ&A形式で解説します。これらの質問と回答を参考に、ウォークインクローゼットについての理解を深めていただければと思います。

Q1. ウォークインクローゼットの最小サイズはどれくらいですか?

A1. 一般的に、幅90cm、奥行き150cm程度あれば、最小サイズのウォークインクローゼットとして機能します。ただし、快適に使用するためには、1畳(約1.65㎡)以上のスペースを確保することをおすすめします。理想的には、1.5畳から2畳(約2.5㎡〜3.3㎡)程度あると、収納と着替えのスペースを十分に確保できます。

Q2. ウォークインクローゼットの設置にかかる費用はどれくらいですか?

A2. 設置費用は、サイズや仕様、内装の質によって大きく異なります。一般的な2畳程度のウォークインクローゼットの場合、基本的な内装や収納システムを含めて50万円〜100万円程度かかることが多いです。ただし、高級仕様や特殊な設備を導入する場合は、さらに費用が上がる可能性があります。既存の部屋を改装する場合は、追加の工事費用も考慮する必要があります。

Q3. ウォークインクローゼットは湿気対策が必要ですか?

A3. はい、湿気対策は非常に重要です。ウォークインクローゼットは密閉された空間になりやすいため、湿気がこもりやすく、カビや臭いの原因となる可能性があります。対策として、以下のような方法があります。

・除湿機の設置

・換気扇の取り付け

・調湿素材(珪藻土など)の使用

・定期的な換気

・防湿剤や除湿剤の使用

これらの対策を組み合わせることで、衣類やその他の収納物を良好な状態に保つことができます。

Q4. ウォークインクローゼットの照明は何を選べばいいですか?

A4. ウォークインクローゼットの照明は、以下の点を考慮して選ぶことをおすすめします。

・明るさ:全体を明るく照らせる天井照明と、棚やハンガーパイプ用のスポット照明を組み合わせる

・色温度:自然光に近い5000K前後の照明を選ぶ(衣類の色を正確に確認できる)

・省エネ性:LED照明を使用する

・機能性:調光機能や人感センサー付きの照明を選ぶ

これらの要素を考慮し、使いやすく快適な照明環境を整えることが大切です。

Q5. ウォークインクローゼットの収納システムは後から変更できますか?

A5. 多くの場合、収納システムは後から変更や調整が可能です。特に、可動式の収納システムを採用している場合は、棚の高さや配置を比較的容易に変更できます。ただし、固定式の収納や造作家具の場合は、大規模な改修工事が必要になる可能性があります。将来的な変更の可能性を考慮し、フレキシブルな収納システムを選択することをおすすめします。

Q6. ウォークインクローゼットに窓は必要ですか?

A6. 窓は必須ではありませんが、あると以下のようなメリットがあります。

・自然光による明るさの確保

・換気がしやすい

・閉塞感の軽減

ただし、窓を設置する場合は、プライバシーや防犯面、また直射日光による衣類の劣化にも注意が必要です。外部に面していない場合は、室内窓を設けることで隣接する部屋からの光を取り入れる方法もあります。

Q7. ウォークインクローゼットの床材は何がおすすめですか?

A7. ウォークインクローゼットの床材は、以下の点を考慮して選ぶことをおすすめします。

・耐久性:頻繁に歩行するため、傷つきにくい素材

・お手入れのしやすさ:掃除がしやすく、汚れが目立ちにくい素材

・防湿性:湿気対策として、防湿性能の高い素材

具体的には、フローリング、タイルカーペット、塩ビシート、コルクなどが人気です。特に、クッション性のあるタイルカーペットは、長時間立ち仕事をする場合に足への負担が少なく、おすすめです。

Q8. ウォークインクローゼットは家の資産価値に影響しますか?

A8. はい、適切に設計されたウォークインクローゼットは、家の資産価値にプラスの影響を与える可能性があります。収納スペースの充実は、多くの買主にとって魅力的な要素となるからです。ただし、過度に大きなウォークインクローゼットが他の生活空間を圧迫している場合は、逆効果になる可能性もあります。バランスの取れた設計が重要です。

これらの質問と回答を参考に、ウォークインクローゼットの計画や活用方法を検討してみてください。個々の状況や好みに合わせて、最適なウォークインクローゼットを実現することが大切です。

まとめ

ウォークインクローゼット(WIC)は、単なる収納スペース以上の可能性を秘めた、住まいの中の重要な空間です。適切に設計し活用することで、生活の質を大きく向上させることができます。

WICの設計段階では、収納する物の量や種類、ライフスタイル、将来的な変化などを考慮し、使いやすさと効率性を重視することが大切です。また、湿気対策や照明計画、収納システムの選択など、細部にまで気を配ることで、長期的に快適に使用できる空間となります。

活用方法は多岐にわたり、衣類の管理だけでなく、書斎やホームオフィス、趣味の空間など、さまざまな用途に対応できます。自身のニーズやライフスタイルに合わせて、柔軟に活用することが重要です。

ウォークインクローゼットは、適切に計画し活用することで、住まいの機能性と快適性を大きく向上させる重要な要素となります。この空間を最大限に活かし、より豊かな住生活を実現しましょう。

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記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

大学卒業後、積水化学工業に入社し住宅「セキスイハイム」を販売。3年8カ月千葉県内で営業に従事し、営業表彰を6期連続受賞。
途中、母の急死に直面し、自分の将来について悩み始める。結果、大学のゼミで学んだ「保険」事業に実際に携わりたいと思いFP資格を取得して日本生命に転職。4年間営業に従事したが、顧客に対して提供出来る商品がなく退職を決意。FP兼保険代理店を開業する。

収入も顧客もゼロからのスタート。しかも独立直前に結婚し住宅購入した為、返済不安に陥り貯蓄が日々減っていく恐怖を覚える。

人生で初めて家計の見直しを行い、根本的な改善により失敗と不安を減らすコツを発見。自分の経験を生かしお客様が同じ道を歩まないよう伝えるべく「マイホーム検討者向けFP」として活動中。

運営会社情報

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    :有限会社ティーエムライフデザイン総合研究所

  • 代表者

    :渡辺知光

  • 本社
    所在地

    :〒104-0045 東京都中央区築地2-15-15 セントラル東銀座1002

  • アクセス

    :地下鉄日比谷線築地駅より徒歩3分

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