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中古マンション購入時の消費税やその計算方法について専門家が解説

家づくりの基本

2024/10/17

2024/10/17

記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

中古マンション購入時の消費税やその計算方法について専門家が解説

中古マンションを購入する際の消費税について、多くの方が疑問を抱えています。新築物件と異なり、中古マンションの場合は消費税がかかるケースとかからないケースがあり、その違いを理解することが重要です。本記事では、中古マンション購入時の消費税の扱い、計算方法、住宅ローン控除への影響などについて詳しく解説します。これから中古マンションの購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

目次

中古マンションで「消費税がかかるケース」と「かからないケース」について

中古マンションの購入時における消費税の扱いは、いくつかの要因によって異なります。ここでは、消費税がかかるケースとかからないケースについて詳しく解説します。

消費税がかからないケース

1. 個人間売買の場合: 個人が所有する中古マンションを購入する場合、消費税は課税されません。これは、個人間の取引が消費税の対象外とされているためです。

2. 売主が法人で、築年数が2年超の物件: 不動産会社などの法人が売主であっても、その物件の築年数が2年を超えている場合は消費税がかかりません。これは、中古物件の消費税非課税制度によるものです。

消費税がかかるケース

1. 売主が法人で、築年数が2年以内の物件: 不動産会社などの法人が売主で、物件の築年数が2年以内の場合は消費税が課税されます。これは、比較的新しい物件として扱われるためです。

2. 未使用の中古マンション: 建築後に一度も使用されていない中古マンションを購入する場合、築年数に関わらず消費税が課税されます。これは、実質的に新築物件と同等とみなされるためです。

注意点

1. 築年数の起算点: 築年数の2年という基準は、物件の新築時から売買契約締結日までの期間で判断されます。

2. リノベーション物件の扱い: 中古マンションがリノベーションされている場合でも、消費税の扱いは元の物件の築年数で判断されます。ただし、リノベーション費用自体には別途消費税がかかります。

3. 仲介手数料と諸経費: 物件価格に消費税がかからない場合でも、仲介手数料や各種手数料には消費税が課税されます。これらの費用は物件価格とは別に考える必要があります。

中古マンションの購入を検討する際は、これらの点を十分に理解し、必要に応じて不動産会社や税理士などの専門家に相談することをおすすめします。正確な情報を得ることで、予算計画を立てやすくなり、思わぬ出費を防ぐことができます。

物件価格に別途、消費税が上乗せされるのか

中古マンションの購入を検討する際、多くの方が「物件価格に別途、消費税が上乗せされるのか」という疑問を抱きます。この点について、詳しく解説していきます。

基本的な考え方

中古マンションの場合、通常は物件価格に消費税が含まれた形で表示されます。つまり、広告や案内に記載されている価格が、実際に支払う金額となります。これは、中古物件の取引における一般的な慣行です。

消費税込みの価格表示

不動産取引において、価格表示の適正化を図るため、「宅地建物取引業法」により、取引価格を消費税込みで表示することが義務付けられています。これにより、買主は表示価格を見るだけで、実際に支払う金額を把握しやすくなっています。

例外的なケース

ただし、稀に「税別」と明記されている場合もあります。これは主に、以下のようなケースで見られます。

1. 法人向けの物件販売
2. 業者間取引
3. 一部の高額物件

このような場合、表示価格に別途消費税が上乗せされることになるため、注意が必要です。

確認の重要性

物件価格に消費税が含まれているかどうかを確実に知るためには、以下の方法で確認することが重要です。

1. 不動産会社や売主に直接問い合わせる
2. 重要事項説明書の記載を確認する
3. 売買契約書の内容を精査する

消費税がかかる場合の表示例

消費税がかかる場合、以下のような表示方法が一般的です。

1. 「3,300万円(税込)」
2. 「3,000万円+税」
3. 「3,000万円(別途消費税)」

これらの表示を見かけた場合は、実際の支払い金額について慎重に確認する必要があります。

注意すべき点

1. リフォーム費用:物件価格に含まれていない場合、別途消費税がかかります。

2. オプション工事:追加で工事を依頼する場合、その費用に消費税が上乗せされます。

3. 仲介手数料:物件価格とは別に計算され、消費税が課税されます。

中古マンションの購入を検討する際は、物件価格だけでなく、これらの付随する費用についても十分に理解し、計画を立てることが重要です。不明な点がある場合は、必ず不動産会社や専門家に確認するようにしましょう。正確な情報を得ることで、予算管理がしやすくなり、安心して取引を進めることができます。

中古マンションの仲介手数料は、消費税の有無とどう関係するのか

中古マンションを購入する際、仲介手数料は避けて通れない重要な費用の一つです。ここでは、仲介手数料と消費税の関係について詳しく解説します。

仲介手数料への消費税課税

中古マンションの仲介手数料には、物件価格の消費税の有無に関わらず、常に消費税が課税されます。これは、仲介手数料が不動産会社による役務の提供に対する対価であるためです。

仲介手数料の計算方法

仲介手数料の基本的な計算方法は以下の通りです。

1. 物件価格の3%+6万円(上限)
2. 上記の金額に10%の消費税を加算

例えば、3,000万円の中古マンションを購入する場合:

仲介手数料 = (3,000万円 × 3% + 6万円) × 1.1 = 1,056,000円

物件価格に消費税が含まれる場合

物件価格に消費税が含まれている場合(主に築2年以内の物件)、仲介手数料の計算基準となる物件価格は税込み価格となります。

物件価格(税込):3,300万円の場合

仲介手数料 = (3,300万円 × 3% + 6万円) × 1.1 = 1,155,000円

物件価格に消費税が含まれない場合

物件価格に消費税が含まれない場合(主に築2年超の物件や個人間取引)、仲介手数料の計算基準はそのままの価格となります。先ほどの3,000万円の例がこれに当たります。

注意点

1. 上限額の存在: 仲介手数料には上限額が設定されています。物件価格が高額になっても、一定以上の仲介手数料は請求できません。

2. 割引の可能性: 不動産会社によっては、仲介手数料の割引を行っている場合があります。ただし、割引後の金額にも消費税は課税されます。

3. 両手仲介の場合: 売主側と買主側の両方から仲介手数料を受け取る「両手仲介」の場合、買主側の仲介手数料が通常より安くなることがあります。ただし、この場合も消費税は課税されます。

中古マンションの仲介手数料は、物件価格自体の消費税の有無に関わらず、常に消費税が課税されます。仲介手数料の計算は物件価格を基準に行われますが、最終的に消費税が上乗せされる点に注意が必要です。

中古マンション購入の際は、物件価格だけでなく、仲介手数料を含む諸費用についても十分に理解し、計画を立てることが重要です。不明な点がある場合は、不動産会社に直接確認するか、専門家に相談することをおすすめします。正確な情報を得ることで、予算管理がしやすくなり、安心して取引を進めることができます。

中古マンションの購入費用で消費税が課税されるもの

中古マンションを購入する際、物件価格以外にもさまざまな費用がかかります。これらの費用のうち、消費税が課税されるものとされないものがあります。ここでは、消費税が課税される主な項目について詳しく解説します。

仲介手数料

不動産仲介業者に支払う仲介手数料には、必ず消費税がかかります。仲介手数料は通常、物件価格の3%+6万円(上限)で計算され、そこに10%の消費税が上乗せされます。

不動産会社への各種手数料

不動産取引に関連する各種手数料にも消費税がかかります。

・重要事項説明書作成料

・契約書作成料

・登記手続き代行料

・物件調査費用

これらの費用は不動産会社によって金額が異なる場合がありますが、いずれも消費税の対象となります。

住宅ローン関連の手数料

住宅ローンを組む際にかかる各種手数料も消費税の対象です。

・事務手数料

・保証料

・繰上返済手数料

・金銭消費貸借契約書作成料

これらの費用は金融機関によって異なりますが、基本的に全て消費税が課税されます。

リフォーム費用

中古マンションを購入後、リフォームを行う場合、その費用にも消費税がかかります。リフォームの内容や規模に関わらず、業者に依頼するリフォーム工事は全て消費税の対象となります。

引越し費用

引越し業者に依頼する場合、その費用にも消費税がかかります。引越しのサービス内容(梱包、運搬、開梱など)全てに対して消費税が課税されます。

不動産鑑定評価費用

物件の価値を正確に把握するために不動産鑑定評価を依頼する場合、その費用にも消費税がかかります。

インスペクション(建物状況調査)費用

中古マンションの状態を専門家に調査してもらう場合、そのインスペクション費用にも消費税が課税されます。

火災保険料

住宅ローンを組む際に加入が必要な火災保険の保険料にも消費税がかかります。

注意点

1. 物件価格自体の消費税: 中古マンションの場合、通常は物件価格に消費税が含まれていますが、築2年以内の物件で売主が法人の場合は別途消費税がかかる可能性があります。

2. 個人間取引の場合: 売主が個人の場合、物件価格には消費税がかかりませんが、上記の各種サービス費用には消費税がかかります。

3. 非課税項目: 印紙税、登録免許税、固定資産税などの税金には消費税はかかりません。

中古マンションの購入に関わる多くの費用に消費税がかかることを理解しておくことは、予算計画を立てる上で非常に重要です。物件価格以外にもさまざまな費用がかかることを念頭に置き、それぞれの費用に消費税が上乗せされることを考慮して計画を立てましょう。不明な点がある場合は、不動産会社や税理士などの専門家に相談することをおすすめします。正確な情報を得ることで、思わぬ出費を防ぎ、安心して中古マンションの購入を進めることができます。

よくある質問(Q&A)

中古マンションの購入時における消費税に関して、多くの方が疑問を抱えています。ここでは、よくある質問とその回答をQ&A形式で詳しく解説します。

Q1: 中古マンションを購入する際、消費税は必ずかかるのでしょうか?

A1: 中古マンションの購入時に消費税がかかるかどうかは、主に以下の要因によって決まります。

1. 売主が個人か法人か
2. 物件の築年数

個人間売買の場合は基本的に消費税はかかりません。法人が売主の場合、築2年以内の物件には消費税がかかりますが、2年を超える物件には課税されません。ただし、仲介手数料や諸経費には別途消費税がかかります。

Q2: 中古マンションの価格に消費税が含まれているかどうか、どうやって確認できますか?

A2: 中古マンションの価格表示には通常、消費税が含まれています。しかし、確実に確認するためには以下の方法があります。

1. 不動産会社や売主に直接問い合わせる
2. 重要事項説明書の記載を確認する
3. 売買契約書の内容を精査する

特に、「税込」「税別」の表記に注意しましょう。不明な点がある場合は、必ず確認するようにしてください。

Q3: 中古マンション購入時の消費税は、住宅ローン控除の対象になりますか?

A3: 中古マンションの購入価格に含まれる消費税は、住宅ローン控除の対象となります。ただし、以下の点に注意が必要です。

1. 仲介手数料や各種手数料にかかる消費税は控除の対象外です。

2. 物件価格自体に消費税が含まれていない場合(個人間取引や築2年超の物件)は、その分控除額が少なくなります。

3. 住宅ローン控除を受けるには、一定の条件(床面積要件、所得要件など)を満たす必要があります。

Q4: リフォーム費用の消費税は、物件価格とは別に計算されるのですか?

A4: はい、リフォーム費用の消費税は物件価格とは別に計算されます。以下の点に注意してください。

1. リフォーム費用には、工事費用の10%の消費税がかかります。

2. 物件購入と同時にリフォームを行う場合でも、リフォーム費用は別途消費税の対象となります。

3. リフォーム費用を住宅ローンに含める場合、その消費税分も借入額に含まれます。

Q5: 中古マンションの仲介手数料にかかる消費税は、物件価格によって変わりますか?

A5: 仲介手数料にかかる消費税の率(10%)自体は変わりませんが、仲介手数料の金額が物件価格によって変動するため、結果的に消費税額も変わります。以下の点に注意してください。

1. 仲介手数料は物件価格の3%+6万円(上限あり)で計算されます。

2. この金額に10%の消費税が上乗せされます。

3. 物件価格が高くなれば仲介手数料も高くなるため、消費税額も比例して増加します。

Q6: 消費税の増税が予定されている場合、中古マンションの購入はいつするべきですか?

A6: 消費税の増税が予定されている場合、以下の点を考慮して購入のタイミングを検討しましょう。

1. 物件価格に消費税が含まれない中古マンション(個人間取引や築2年超の物件)の場合、増税の直接的な影響は少ないです。

2. 仲介手数料や諸経費には消費税がかかるため、増税前の購入でこれらの費用を抑えられる可能性があります。

3. 増税前は駆け込み需要で物件価格が上昇する可能性もあるため、総合的に判断する必要があります。

これらの質問と回答を参考に、中古マンション購入時の消費税について理解を深めていただければと思います。不明な点がある場合は、専門家や不動産会社に相談し、正確な情報を得ることをおすすめします。

まとめ

中古マンションの購入時における消費税の扱いは、新築物件とは異なる点が多くあります。基本的に個人間売買や築年数が2年を超える物件では消費税がかかりませんが、仲介手数料やその他の諸費用には消費税が課税されます。

中古マンション購入を検討する際は、物件価格だけでなく、諸費用や税金についても十分に理解し、計画を立てることが重要です。不明な点がある場合は、専門家や不動産会社に相談し、正確な情報を得るようにしましょう。適切な知識を持って中古マンション購入に臨むことで、将来的なトラブルを防ぎ、満足のいく住まい選びにつながります。

なお、当社が提供している「housemarriage」では、住宅コンシェルジュが理想の家づくりのサポートとして、住まいを探す上で重要なハウスメーカーや工務店の営業担当者とのマッチングサポートをさせていただきます。住宅購入の資金計画の相談・作成や、相性良く親身になってくれる「営業担当者」をご紹介します。家づくりに関して少しでも不安を感じるようであれば、お問い合わせください。

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記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

大学卒業後、積水化学工業に入社し住宅「セキスイハイム」を販売。3年8カ月千葉県内で営業に従事し、営業表彰を6期連続受賞。
途中、母の急死に直面し、自分の将来について悩み始める。結果、大学のゼミで学んだ「保険」事業に実際に携わりたいと思いFP資格を取得して日本生命に転職。4年間営業に従事したが、顧客に対して提供出来る商品がなく退職を決意。FP兼保険代理店を開業する。

収入も顧客もゼロからのスタート。しかも独立直前に結婚し住宅購入した為、返済不安に陥り貯蓄が日々減っていく恐怖を覚える。

人生で初めて家計の見直しを行い、根本的な改善により失敗と不安を減らすコツを発見。自分の経験を生かしお客様が同じ道を歩まないよう伝えるべく「マイホーム検討者向けFP」として活動中。

運営会社情報

  • 会社名

    :有限会社ティーエムライフデザイン総合研究所

  • 代表者

    :渡辺知光

  • 本社
    所在地

    :〒104-0045 東京都中央区築地2-15-15 セントラル東銀座1002

  • アクセス

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