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北向きのマンション住戸の評判や特徴、快適に過ごす工夫を解説

家づくりの基本

2024/10/30

2024/10/30

記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

北向きのマンション住戸の評判や特徴、快適に過ごす工夫を解説

マンション購入を検討する際、気になるのが住戸の向きです。特に北向きの物件については、日当たりの面で不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

そこで今回の記事では、北向きのマンション住戸の特徴やメリット・デメリット、快適に過ごすための工夫についてまとめてみました。

目次

北向きのマンション住戸の評判について

北向きのマンション住戸については、一般的に日当たりが悪いというマイナスのイメージが強く、「できれば避けたい」という声をよく耳にします。特に、不動産投資の観点からは、将来の売却時の価値を考慮して敬遠される傾向にあります。

実際の住民の評価

しかし実際に住んでいる方々の評価を見てみると、必ずしもネガティブな意見ばかりではありません。むしろ、「思っていたよりも快適」「日当たりの問題は大きな支障にならない」といった声も多く聞かれます。

物件による日当たりの違い

北向きと一言で言っても、建物の配置や階数、周辺環境によって日当たりは大きく異なってきます。特に以下のようなケースでは、十分な採光を確保できることがあります。

高層階の場合は、建物の影響を受けにくく、空からの光を十分に取り入れることができます。また、前面に高い建物がない場合や、公園や駐車場などの開けた空間がある場合は、反射光なども期待できます。

住まい方による評価の違い

北向き住戸の評価は、居住者のライフスタイルによっても大きく変わってきます。日中の在宅時間が少ない共働き世帯からは、「夜間中心の生活なので日当たりの影響をあまり感じない」という声が聞かれます。

最近の評価傾向

近年では、在宅ワークの増加に伴い、直射日光が入りすぎないことをメリットとして捉える声も増えてきています。パソコン画面への映り込みが少なく、作業がしやすいという評価です。

中古売買市場での評価

不動産売買の市場では、依然として南向きと比べると人気度は劣りますが、価格が抑えめに設定されることで、予算重視の購入者から一定の需要があります。

専門家からの評価

不動産の専門家からは、「立地や間取り、価格などトータルでの判断が重要」という指摘が多く聞かれます。北向きというだけで選択肢から外すのではなく、物件ごとの特性をしっかりと見極めることが推奨されています。

また、最近の建築技術の進歩により、断熱性能が向上していることから、以前と比べて北向き住戸のデメリットは軽減されているとの見方もあります。

北向きのマンションのメリット

北向きのマンション住戸は、一般的に日当たりの面でマイナスイメージが強い一方で、実は様々なメリットを備えています。ここでは、北向き住戸ならではの利点について詳しく解説していきます。

価格面でのメリット

最も大きなメリットは、南向きと比べて価格が抑えめに設定されることです。一般的に15~20%程度価格が抑えられるため、同じ予算でより広い間取りや、より便利な立地を選択できる可能性が高まります。

また、家賃相場も南向きと比べて抑えめになる傾向にあるため、賃貸として購入する場合でも、投資利回りを確保しやすいというメリットがあります。

夏場の快適性

北向きは直射日光が入りにくいため、夏場の室温上昇を抑えることができます。そのため、エアコンの使用頻度を抑えられ、電気代の節約にもつながります。

特に、リビングなど日中の在室時間が長い部屋が北向きの場合、この恩恵を大きく感じられます。

日差し対策が不要

南向きの場合、強い日差しを遮るためにカーテンやブラインドなどの遮光対策が必要不可欠ですが、北向きの場合はその必要性が低くなります。そのため、窓周りのインテリアにかかるコストを抑えることができます。

在宅ワークとの相性

直射日光が入りにくい環境は、パソコンやタブレットなどのデジタル機器を使用する作業に適しています。画面への映り込みが少なく、長時間の作業でも目が疲れにくいという利点があります。

インテリアの劣化防止

直射日光による家具や床材、壁紙などの色あせや劣化が起こりにくいため、インテリアを長く美しく保つことができます。これは、長期的な住まいのメンテナンスコストを考える上で重要なポイントとなります。

眺望の確保

北側に開けた空間がある場合、視界を遮る建物が少なく、良好な眺望を得られる可能性が高くなります。特に高層階の場合、この恩恵を大きく感じることができます。

植物の管理のしやすさ

強い日差しを好まない観葉植物などを育てる場合、北向きの環境は適しています。また、エアコンの使用頻度が低いため、植物にとって安定した環境を保ちやすいという特徴もあります。

プライバシーの確保

北側は一般的に建物間の距離が南側より広く取られていることが多く、また直射日光が入らないことでカーテンを開けっ放しにしても室内が見えにくいため、プライバシーを確保しやすい環境といえます。

収納に適した環境

直射日光が入りにくい北向きの部屋は、日光による劣化を避けたい衣類や書籍などの収納に適しています。クローゼットや本棚として活用する場合、このメリットを活かすことができます。

北向きのマンション住戸のデメリットや快適に過ごすための工夫

北向きのマンション住戸には、いくつかのデメリットが存在します。しかし、適切な対策を講じることで、より快適な住環境を作り出すことが可能です。ここでは、主なデメリットとその対策について詳しく解説していきます。

日当たりに関するデメリット

最も大きなデメリットは、直射日光が入りにくいことです。特に冬場は日照時間が短く、室内が暗くなりがちです。また、太陽光による自然な温度上昇が期待できないため、暖房費が嵩む傾向にあります。

対策と工夫

室内を明るく保つために、壁紙や床材は明るい色調を選択することをおすすめします。また、鏡やガラス素材を効果的に配置することで、光を反射させ、空間を明るく演出することができます。

照明計画も重要です。天井からの全体照明に加えて、スポットライトや間接照明を組み合わせることで、温かみのある空間を作り出すことができます。

湿気・結露の問題

北向きは湿気がこもりやすく、特に梅雨時期や冬場は結露が発生しやすい傾向にあります。これは、カビの発生やクロスの剥がれなどの原因となる可能性があります。

対策と工夫

換気扇の定期的な使用や、除湿機の設置が効果的です。特に、結露が発生しやすい窓際には、結露防止シートを貼ることをおすすめします。また、空気清浄機や除湿機能付きエアコンの活用も検討に値します。

暖房効率の問題

冬場は室温が上がりにくく、暖房費用が南向きと比べて割高になる傾向があります。特に、古い物件の場合はこの傾向が顕著です。

対策と工夫

断熱カーテンの使用や、窓に断熱シートを貼ることで、熱の流出を防ぐことができます。また、床暖房やエアコンの設置位置を工夫することで、効率的な暖房が可能になります。

洗濯物の乾燥

直射日光が当たらないため、洗濯物の乾燥に時間がかかります。特に、冬場や雨季は深刻な問題となる可能性があります。

対策と工夫

除湿機能付きの衣類乾燥機の導入や、浴室乾燥機の活用が効果的です。また、室内物干しスペースを確保する際は、空気の循環を考慮した配置を心がけましょう。

心理的な影響

日光不足により、心理的に憂鬱な気分になりやすいという声も聞かれます。特に、在宅時間が長い方は、この影響を強く感じる可能性があります。

対策と工夫

明るい色調のインテリアや、グリーンを取り入れることで、室内の雰囲気を明るくすることができます。また、光療法器具の導入も検討に値するでしょう。

設備投資の必要性

上記の対策を講じるためには、ある程度の設備投資が必要になることがデメリットとして挙げられます。ただし、これらは快適な住環境を作り出すための必要経費として考えることができます。

優先順位をつけた対策

すべての対策を一度に実施する必要はありません。まずは、結露対策や断熱対策など、建物の維持に関わる重要な対策から始め、徐々に快適性を高めていく工夫を取り入れていくことをおすすめします。

方角による価格差

マンションの価格は、住戸の向きによって大きく異なることがあります。ここでは、方角による価格差の実態と、その要因について詳しく解説していきます。

一般的な価格序列

マンションの住戸価格は、一般的に以下のような序列で形成されています。

南向き(最も高価)> 東南向き・南西向き > 東向き・西向き > 北向き(最も安価)

同じマンション内でも、方角による価格差は15~20%程度になることも珍しくありません。特に、都心部の高級マンションでは、この価格差が顕著に表れる傾向にあります。

価格差が生まれる要因

この価格差が生まれる主な要因としては、日照時間の違いが挙げられます。南向きは一日を通して日光を取り入れやすく、冬場も比較的暖かい環境を保ちやすいため、最も人気が高くなります。

また、不動産の資産価値という観点からも、南向きは将来の売却時により高値で取引される可能性が高いとされています。

階数による価格差への影響

ただし、この価格差は階数によっても変動します。高層階の場合、北向きでも十分な採光が期待できるため、価格差が縮まる傾向にあります。

特に、20階以上の高層階では、方角による価格差が10%程度まで縮小するケースもみられます。

立地による価格差への影響

都心部と郊外では、方角による価格差の傾向が異なることがあります。都心部では、眺望や日照の価値が重視されるため、方角による価格差が大きくなる傾向にあります。

一方、郊外の場合、建物の密集度が低く開放感があるため、方角による価格差は比較的小さくなることがあります。

価格差の活用方法

この価格差は、賢い物件選びのチャンスとも言えます。たとえば、同じ予算であれば、北向きを選択することで以下のような選択肢が広がります。

より広い専有面積の物件を選択できる可能性や、より便利な立地の物件を検討できる可能性、より上層階の物件を選択できる可能性が出てきます。

将来的な価値変動の傾向

近年では、在宅ワークの増加や生活様式の多様化により、必ずしも南向き至上主義ではなくなってきている傾向も見られます。

また、建築技術の進歩により、北向きのデメリットが軽減されてきていることから、将来的には方角による価格差が縮小していく可能性も指摘されています。

投資的観点からの価格差

賃貸運用を目的とした投資用物件として見た場合、必ずしも南向きが最適解とは限りません。賃料収入と購入価格のバランスを考えると、北向きの方が投資利回りで優位性を持つケースもあります。

実際の賃料差は購入価格ほどの差がつかないため、投資効率の面では北向きが有利となる可能性があります。

北向きのマンション住戸がオススメな人

北向きのマンション住戸は、一般的に敬遠される傾向にありますが、ライフスタイルや優先順位によっては、むしろメリットとなる場合もあります。ここでは、北向き住戸が特におすすめな方々について、詳しく解説していきます。

予算を重視する方

同じマンションの中でも、北向きは南向きと比べて価格が15~20%程度抑えられる傾向にあります。そのため、以下のような方におすすめです。

限られた予算の中でより広い専有面積を希望する方、立地の良さを優先したい方、予算の余裕を設備やインテリアに回したい方などが該当します。

在宅ワークが多い方

在宅ワークをメインとする方には、北向き住戸が適している可能性が高くなります。その理由として以下が挙げられます。

直射日光が入りにくいため、パソコンの画面が見やすい環境を保ちやすく、夏場も室温が上がりにくいため、長時間のデスクワークでも快適に過ごせます。

夜型の生活スタイルの方

日中の在宅時間が少なく、主に夜間に在宅する生活スタイルの方には、北向きのデメリットが比較的影響を与えにくいと言えます。

たとえば、夜勤従事者や、飲食店経営者など、夜型の生活リズムの方は、日照の影響を受けにくい傾向にあります。

収納や趣味のスペースを重視する方

直射日光による色あせや劣化を避けたい物の保管に適しているため、以下のような方におすすめです。

大量の本や服を所有している方、アート作品やワインなどのコレクションを持っている方、手芸や工作などの趣味で材料を保管する必要がある方などが該当します。

夏の暑さを特に気にする方

直射日光が入りにくい北向きは、夏場の室温上昇を抑えられるため、以下のような方に適しています。

暑さに弱い方、小さな子どもがいる家庭、高齢者がいる家庭、ペットを飼っている方などが該当します。

眺望や開放感を重視する方

北側に開けた空間がある場合、以下のような恩恵を受けられます。

建物が少なく視界が開けている可能性が高い、プライバシーが確保しやすい、騒音の影響を受けにくいなどの特徴があります。

投資目的の購入を考える方

賃貸運用を目的とした投資用物件として考えた場合、以下のような利点があります。

購入価格が抑えられる一方で、賃料は方角による差が比較的小さいため、投資利回りが確保しやすい傾向にあります。

高層階での居住を検討する方

高層階の北向き住戸は、以下のような特徴を持ちます。

建物の影響を受けにくく十分な採光が期待できる、眺望が良好な可能性が高い、価格差が低層階と比べて小さくなる傾向にあるなどの利点があります。

内見時のチェックポイント

北向き住戸の購入を検討する際は、以下の点に特に注意を払うことをおすすめします。

実際の明るさの確認、周辺建物による影響の有無、通風の状態、結露の発生状況などをしっかりとチェックすることが重要です。

よくある質問

日当たりに関する質問

Q1:北向きは本当に暗いのですか?

A1:階数や周辺環境によって大きく異なります。特に高層階の場合は十分な明るさを確保できることが多いです。また、北側に開けた空間がある場合は、反射光による採光も期待できます。

Q2:冬場の日当たりはどうですか?

A2:確かに直射日光は入りにくいですが、現代の断熱技術や暖房設備を活用することで、快適な室温を保つことは十分可能です。

温度管理に関する質問

Q1:暖房費は本当に高くなりますか?

A1:南向きと比較すると若干高くなる傾向にありますが、断熱性能の高い窓材や断熱カーテンの使用で、その差を最小限に抑えることができます。

Q2:夏場は涼しいのですか?

A2:直射日光が入りにくいため、室温の上昇を抑えられます。そのため、エアコンの使用頻度を抑えられる可能性が高くなります。

湿気・結露に関する質問

Q1:結露対策は必須ですか?

A1:北向きは結露が発生しやすい傾向にありますが、換気や除湿機の使用で十分対応可能です。特に最近の物件は、建築時点である程度の対策が施されています。

Q2:洗濯物は本当に乾きにくいですか?

A2:直射日光が当たらないため、乾燥に時間はかかりますが、除湿機や浴室乾燥機を活用することで対応可能です。

価格に関する質問

Q1:価格差はどのくらいですか?

A1:物件によって異なりますが、南向きと比べて15~20%程度安価になることが多いです。ただし、高層階の場合は価格差が小さくなる傾向にあります。

Q2:将来の売却時に不利になりませんか?

A2:確かに南向きと比べると売却時の価格は抑えめになりやすいですが、その分購入価格も抑えられているため、必ずしも不利とは言えません。

住環境に関する質問

Q1:在宅ワークに適していますか?

A1:直射日光が入りにくいため、パソコン作業には適した環境といえます。画面への映り込みが少なく、長時間の作業も快適に行えます。

Q2:インテリアの色選びで気をつけることはありますか?

A2:明るい色調を基調とし、照明計画を工夫することで、十分な明るさを確保できます。

設備に関する質問

Q1:どんな設備があると快適に過ごせますか?

A1:除湿機、空気清浄機、断熱カーテン、LED照明などがあると、より快適に過ごせます。特に結露対策と照明計画は重要です。

Q2:追加コストはどのくらいかかりますか?

A2:必要な設備によって異なりますが、南向きとの価格差を考えると、十分な余裕を持って対策を講じることができます。

その他の質問

Q1:子育て世帯でも快適に暮らせますか?

A1:適切な室温管理と照明計画があれば、快適に暮らすことができます。むしろ夏場の暑さ対策という点では有利な面もあります。

Q2:高層階と低層階では何が違いますか?

A2:高層階の方が採光や通風の面で有利です。また、眺望も期待でき、価格差も比較的小さくなる傾向にあります。

まとめ

北向きのマンション住戸は、一般的に敬遠される傾向にありますが、価格面でのメリットや、夏場の快適性など、独自の利点も備えています。

購入を検討する際は、建物の階数や周辺環境なども含めて総合的に判断し、自身のライフスタイルに合った選択をすることが大切です。

なお、当社が提供している「housemarriage」では、住宅コンシェルジュが理想の家づくりのサポートとして、住まいを探す上で重要なハウスメーカーや工務店の営業担当者とのマッチングサポートをさせていただきます。住宅購入の資金計画の相談・作成や、相性良く親身になってくれる「営業担当者」をご紹介します。家づくりに関して少しでも不安を感じるようであれば、お問い合わせください。

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記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

大学卒業後、積水化学工業に入社し住宅「セキスイハイム」を販売。3年8カ月千葉県内で営業に従事し、営業表彰を6期連続受賞。
途中、母の急死に直面し、自分の将来について悩み始める。結果、大学のゼミで学んだ「保険」事業に実際に携わりたいと思いFP資格を取得して日本生命に転職。4年間営業に従事したが、顧客に対して提供出来る商品がなく退職を決意。FP兼保険代理店を開業する。

収入も顧客もゼロからのスタート。しかも独立直前に結婚し住宅購入した為、返済不安に陥り貯蓄が日々減っていく恐怖を覚える。

人生で初めて家計の見直しを行い、根本的な改善により失敗と不安を減らすコツを発見。自分の経験を生かしお客様が同じ道を歩まないよう伝えるべく「マイホーム検討者向けFP」として活動中。

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    :有限会社ティーエムライフデザイン総合研究所

  • 代表者

    :渡辺知光

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    :〒104-0045 東京都中央区築地2-15-15 セントラル東銀座1002

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