マンションならではのカーテン選びのポイントや注意点を解説
家づくりの基本
2024/11/06
2024/11/06
マンションでのカーテン選びは、戸建てとは異なる独自の注意点があります。窓の形状や設置環境が異なることから、事前の準備や検討が必要不可欠です。今回の記事では、マンションならではのカーテン選びのポイントから、実際の準備手順まで詳しくご説明します。
マンションならではのカーテン選びのポイント・注意点
マンションでのカーテン選びには、戸建てとは異なる特有の注意点があります。快適な住まいづくりのために、以下のポイントをしっかりと押さえておきましょう。
カーテンレールの制約
マンションの場合、コンクリート壁や天井への穴あけが制限されていることが多く、カーテンレールの取り付けや変更が簡単にできません。そのため、既存のレールを活かした選択が求められます。
日当たりと視線への配慮
マンションは周囲に建物が多く、視線も気になりやすいものです。昼間でも必要に応じてレースカーテンを閉められるよう、二重カーテンの設置を検討するのがおすすめです。
遮音性への配慮
マンションは戸建てと比べて外部の音が気になりやすい環境です。遮音性を高めたい場合は、厚手の生地や裏地付きのカーテンを選ぶことで、ある程度の効果が期待できます。
結露対策の重要性
マンションは気密性が高く、冬場は窓際で結露が発生しやすい傾向にあります。カーテンが結露に触れると、カビの原因となる可能性があるため、窓と適度な距離を保てるよう採寸することが大切です。
共用部からの見え方
ベランダ側のカーテンは、外から見える部分でもあります。マンションの外観との調和を考え、外側から見たときの色味にも配慮が必要です。
エアコンとの兼ね合い
窓際に設置されることの多いエアコンの風を遮らないよう、カーテンの丈や形状を工夫する必要があります。特に掃き出し窓の場合は、エアコンの位置を確認してから長さを決めましょう。
収納スペースへの影響
マンションは戸建てに比べて収納スペースが限られていることが多いため、カーテンを開けた際に収まるスペースも考慮する必要があります。窓枠の両サイドに十分なスペースがあるか確認しましょう。
防炎規制への対応
高層マンションでは、防炎性能のあるカーテンの使用が義務付けられていることがあります。管理規約で定められている場合は、必ず防炎表示のある製品を選ぶようにしましょう。
窓の開閉への配慮
マンションの窓は内開きタイプが多いため、カーテンが窓の開閉の妨げにならないよう、適切な長さと幅を選ぶことが重要です。特に換気のために頻繁に窓を開ける部屋では注意が必要です。
メンテナンス性の考慮
マンションでは大きな洗濯物を干すスペースが限られていることが多いため、洗濯や手入れのしやすさも重要なポイントです。家庭で洗濯可能な素材を選ぶことで、維持管理の手間を減らすことができます。
建物の構造上の特徴への対応
マンションによっては、窓枠の形状や出っ張り、設備などの特徴があります。これらを事前に確認し、カーテンの取り付けや使用に支障がないか確認することが大切です。
引っ越すまでにやっておくべきカーテンの準備
マンションへの引っ越しに際して、カーテンの準備は入居直後の生活に大きく影響します。計画的に進めることで、スムーズな引っ越しと快適な住まい作りを実現できます。
内覧時の確認事項
物件の内覧時には、以下の点を必ず確認し、メモや写真で記録しておきましょう。この情報が後々のカーテン選びの重要な判断材料となります。
窓の形状と数の確認
各部屋の窓の形状、数、開閉方向を確認します。掃き出し窓なのか腰窓なのか、内開きか外開きかによって、カーテンの選び方が変わってきます。
既存カーテンレールのチェック
カーテンレールの有無、タイプ、長さ、取り付け位置を確認します。特に既存レールがある場合は、その仕様に合わせてカーテンを選ぶ必要があります。
採寸のポイント
正確な採寸は、カーテン選びの基本となります。以下の点に注意して採寸を行いましょう。
基本的な採寸箇所
レールの長さ、床までの高さ、窓枠の位置、窓の開閉スペースなど、基本的な寸法を測ります。採寸値は必ず記録に残しておきましょう。
注意が必要な箇所
エアコンの位置、コンセントの位置、家具を置く予定の場所など、カーテンの開閉に影響する可能性のある要素も合わせてチェックします。
予算計画の立て方
カーテンの予算は、部屋数や窓の大きさによって大きく変わります。計画的な予算配分が重要です。
必要な数量の算出
各部屋の窓の数と大きさから、必要なカーテンの総量を算出します。二重カーテンにする場合は、その分の追加費用も考慮に入れましょう。
優先順位の決定
リビングや寝室など、よく使う部屋から順に予算を配分していきます。場合によっては段階的な購入も検討しましょう。
購入時期の検討
カーテンの購入は、納期や取り付けのタイミングを考慮して計画的に進める必要があります。
既製品の場合
在庫状況を確認し、引っ越し日の1~2週間前には購入を完了させておくのが安全です。色や柄の在庫切れに備え、余裕を持った準備が望ましいでしょう。
オーダーカーテンの場合
採寸から納品まで通常2~3週間程度かかります。繁忙期はさらに時間がかかる可能性もあるため、余裕を持って発注することをおすすめします。
取り付け方法の確認
カーテンの取り付けは、引っ越し当日の重要なタスクの一つです。事前に準備しておくことで、スムーズな作業が可能になります。
必要な工具の準備
カーテンフックやピンチランナーなど、取り付けに必要な備品は事前に用意しておきましょう。脚立が必要な場合は、それも忘れずに準備します。
取り付け手順の確認
カーテンの取り付け方法を事前に確認し、必要に応じて説明書を保管しておきます。不安な場合は、業者への依頼も検討しましょう。
窓辺を飾るウィンドウトリートメントについて
ウィンドウトリートメントとは、窓周りの装飾全般を指します。マンションの窓辺を機能的かつ美しく演出するため、様々な選択肢について詳しく解説します。
カーテン以外の選択肢
カーテン以外にも、多様な窓辺の装飾方法があります。それぞれの特徴を理解し、お部屋の用途や好みに合わせて選びましょう。
ロールスクリーン
すっきりとした印象で省スペース性に優れています。操作が簡単で、巻き上げ時には窓辺がすっきりと片付きます。遮光タイプから透過性の高いものまで、多様な選択肢があります。
ブラインド
光の調節が細かくできる実用的な窓辺装飾です。縦型と横型があり、マンションでは横型が一般的です。お手入れが比較的容易なアルミ製や、高級感のある木製などがあります。
シェード
布地を折り畳んで昇降させるタイプの窓辺装飾です。優雅な印象を与え、ドレープ性を活かした装飾が可能です。ただし、マンションでは取り付けスペースの確保が必要です。
素材選びのポイント
ウィンドウトリートメントの素材選びは、機能性と意匠性の両面から検討する必要があります。
遮光性を重視する場合
寝室などでは1級遮光の生地や、完全遮光タイプのブラインドが適しています。特に東向きの窓では、朝日対策として重要なポイントとなります。
通気性を重視する場合
キッチンや水回りでは、カビ予防のため通気性の良い素材を選びましょう。メッシュ調のロールスクリーンや、アルミブラインドがおすすめです。
組み合わせ使いのテクニック
複数のウィンドウトリートメントを組み合わせることで、より快適な窓辺空間を作ることができます。
二重使いの基本
レースカーテンとドレープカーテン、ロールスクリーンとカーテンなど、昼夜で使い分けられる組み合わせが人気です。プライバシーと採光のバランスを取りやすくなります。
季節による使い分け
夏は日差しを遮る遮熱効果の高いものを、冬は保温効果のある素材を選ぶなど、季節に応じた使い分けも検討しましょう。
メンテナンスについて
長く美しく使い続けるためには、適切なお手入れが欠かせません。
日常のお手入れ
掃除機でのホコリ取りや、定期的な拭き掃除など、商品に応じた適切なお手入れ方法を知っておくことが大切です。
クリーニングの頻度
素材や使用環境によって異なりますが、一般的に年1~2回程度のクリーニングをおすすめします。特に、キッチン近くの窓は油汚れが付きやすいため、より頻繁なお手入れが必要です。
取り付け時の注意点
マンションの場合、管理規約で取り付け方法が制限されていることがあります。事前に確認し、適切な方法で設置することが重要です。
既存の取り付け部材の活用
可能な限り、既存のレールや金具を活用することで、新たな穴あけなどを避けることができます。無理な取り付けは避け、必要に応じて専門家に相談しましょう。
よくある質問
マンションのカーテン選びにおいて、多くの方が疑問に感じる点について、Q&A形式でわかりやすく解説します。
カーテンの選び方について
Q1:既製品とオーダーカーテン、どちらを選ぶべきですか?
A1:予算と窓のサイズが主な判断基準となります。標準的な窓サイズであれば既製品で十分対応できます。特殊なサイズや、デザインにこだわりたい場合はオーダーカーテンをおすすめします。
Q2:二重カーテンは必要ですか?
A2:マンションの場合、日中のプライバシー保護と採光の両立のために、レースカーテンとドレープカーテンの二重使いをおすすめします。特に低層階や道路に面している場合は検討する価値があります。
取り付けについて
Q1:カーテンレールの取り付けは自分でできますか?
A1:マンションの場合、コンクリート壁への穴あけが必要となるため、管理組合の許可が必要です。多くの場合、専門業者への依頼が推奨されます。既存のレールがある場合は、それを活用するのが無難です。
Q2:カーテンの丈はどのくらいが適切ですか?
A2:一般的には床から1~2cm上がった位置が標準です。ただし、エアコンの位置や掃除のしやすさを考慮して、窓枠下で止める腰窓丈を選択することもできます。
メンテナンスについて
Q1:カーテンの洗濯頻度はどのくらいがよいですか?
A1:使用環境にもよりますが、一般的には半年に1回程度の洗濯をおすすめします。ただし、キッチン近くのカーテンは油汚れが付きやすいため、より頻繁な洗濯が必要になることがあります。
Q2:防カビ加工は必要ですか?
A2:マンションは気密性が高く、結露が発生しやすい環境です。特に浴室や洗面所近くの窓には、防カビ加工された素材を選ぶことをおすすめします。
機能性について
Q1:遮光カーテンは必須ですか?
A1:寝室など、光を遮りたい部屋には遮光カーテンがおすすめです。特に東向きの窓がある場合は、朝日対策として1級遮光のカーテンを検討しましょう。
Q2:防炎カーテンは必ず必要ですか?
A2:マンションの管理規約で定められている場合は必須です。特に高層階の場合は、防炎性能のあるカーテンの使用が義務付けられていることが多いため、必ず確認しましょう。
コストについて
Q1:カーテンの予算はどのくらい見込めばよいですか?
A1:一般的な2LDKのマンションの場合、既製品なら全室で5~10万円程度、オーダーカーテンの場合は15~30万円程度が目安です。ただし、素材や機能性によって価格は大きく変動します。
Q2:安いカーテンと高いカーテンの違いは何ですか?
A2:主な違いは生地の品質、縫製の丁寧さ、機能性の有無です。高価格帯のカーテンは、耐久性や防音性、遮熱効果などの機能が充実している傾向があります。
その他
Q1:引っ越し前にカーテンを用意する際の注意点は?
A1:必ず実測値をもとに選ぶようにしましょう。図面上の寸法と実際の寸法が異なることがあります。また、納期に余裕を持って注文することをおすすめします。
Q2:ペットがいる場合の注意点は?
A2:引っ掻き対策として丈夫な素材を選び、お手入れのしやすい素材を選びましょう。また、長すぎる丈は避け、ペットが引っ掛からない長さに調整することをおすすめします。
まとめ
マンションでのカーテン選びは、建物の特性を理解し、事前準備を入念に行うことが重要です。レールの確認から、適切なサイズ測定、デザイン選びまで、順を追って進めていくことで、理想の窓周り空間を実現できます。この記事を参考に、こだわりの空間づくりを楽しんでいただければ幸いです。
なお、当社が提供している「housemarriage」では、住宅コンシェルジュが理想の家づくりのサポートとして、住まいを探す上で重要なハウスメーカーや工務店の営業担当者とのマッチングサポートをさせていただきます。住宅購入の資金計画の相談・作成や、相性良く親身になってくれる「営業担当者」をご紹介します。家づくりに関して少しでも不安を感じるようであれば、お問い合わせください。
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