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マンションの消防点検の決まりや点検内容、注意点を解説

家づくりの基本

2024/11/14

2024/11/14

記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

マンションの消防点検の決まりや点検内容、注意点を解説

マンションに住む上で避けて通れない消防点検。法律で定められた重要な点検ですが、具体的な内容や注意点について知らない方も多いのではないでしょうか。 そこで今回の記事では、マンションの消防点検の概要や注意点についてまとめてみました。

承知しました。消防点検の定義や必要性について詳しく解説いたします。

マンションの消防点検とは

マンションの消防点検とは、消防法第17条の3の3に基づいて実施される法定点検です。マンションに設置されている消防用設備等が、災害時に適切に機能するかを確認する重要な作業となります。

点検の実施時期と種類

消防点検は大きく分けて2種類あり、それぞれ実施時期が定められています。 機器点検は6ヶ月に1回実施され、消防設備の外観や機能を個別に確認します。 総合点検は12ヶ月に1回実施され、消防設備が連動して正しく作動するかを総合的に確認します。

点検の実施主体

点検の実施主体は管理組合となります。ただし、実際の点検作業は消防設備点検資格者が行うため、通常は専門の点検業者に委託して実施します。 管理会社がある場合は、管理会社を通じて点検業者と契約を結ぶケースが一般的です。

点検が必要な理由

消防点検が必要な理由として、以下の3つが挙げられます。 まず第一に、入居者の生命と財産を守るためです。災害時に確実に機能する消防設備を維持することは、安全な住環境を確保する上で不可欠です。 次に、法令順守の観点からです。消防法で定められた義務であり、点検を怠ると改善命令や罰則の対象となる可能性があります。 最後に、保険の関係です。消防点検を適切に実施していないと、火災保険の支払いに影響が出る可能性があります。

点検結果の報告

点検終了後は、点検結果報告書が作成されます。この報告書は管理組合で保管するとともに、所轄の消防署に提出する必要があります。 報告書の内容に不備があった場合は、すみやかに修繕や交換などの対応を行う必要があります。

点検実施における注意事項

点検を実施する際は、以下の点に留意する必要があります。 事前に入居者全員に点検日時を周知し、可能な限り在宅での立ち会いを依頼します。 点検当日は、消防設備の確認のため各戸に立ち入る必要があることを理解してもらいます。 また、ペットを飼育している場合は、点検作業の妨げにならないよう適切な対応を依頼します。

承知しました。消防設備の点検内容について詳しく解説いたします。

マンションの消防設備の点検内容

マンションの消防設備点検では、建物に設置された様々な防災設備について、機能や性能を確認していきます。以下、主な点検対象と具体的な点検内容についてご説明します。

自動火災報知設備の点検

自動火災報知設備は、火災を早期に発見するための重要な設備です。具体的な点検内容は以下の通りです。 感知器については、各住戸の天井や廊下に設置された煙感知器や熱感知器の作動確認を行います。 受信機については、警報音の鳴動確認や表示灯の点灯確認、バッテリーの性能確認を実施します。 配線については、断線や接続不良がないかを確認します。

スプリンクラー設備の点検

スプリンクラー設備は、火災時の初期消火に欠かせない設備です。以下の項目を重点的に確認します。 ヘッド部分については、変形や損傷、著しい腐食がないかを確認します。 配管については、水漏れや支持金具の緩みがないかを確認します。 ポンプについては、適正な圧力で作動するかを確認します。 水源については、必要な水量が確保されているかを確認します。

避難設備の点検

避難設備は、災害時の安全な避難を確保するための設備です。主な点検内容は以下の通りです。 非常灯については、バッテリー切れや球切れがないか確認します。 誘導灯については、適切に点灯するか、表示に汚れや損傷がないかを確認します。 避難はしごや避難器具については、正常に作動するか、腐食や損傷がないかを確認します。 避難経路については、避難の妨げとなる物が置かれていないかを確認します。

消火器具の点検

消火器具は、火災時の初期消火に使用される重要な機器です。以下の点を重点的にチェックします。 本体の外観に、さびや変形、損傷がないかを確認します。 圧力計の指針が正常範囲を示しているかを確認します。 使用期限が切れていないかを確認します。 設置場所が適切で、取り出しやすい状態かを確認します。

非常放送設備の点検

非常放送設備は、災害時の情報伝達に重要な役割を果たします。主な点検内容は以下の通りです。 スピーカーからの放送が明瞭に聞こえるかを確認します。 マイクの送話機能が正常に作動するかを確認します。 非常電源への切り替えが正常に行われるかを確認します。

連結送水管の点検

連結送水管は、消防隊による消火活動を支援する設備です。以下の項目を確認します。 送水口の破損や腐食がないかを確認します。 配管からの水漏れがないかを確認します。 放水口の開閉機能が正常かを確認します。 承知しました。消防点検を実施する際の注意点について詳しく解説いたします。

マンションの消防点検の注意点

消防点検を円滑に進め、かつ効果的な点検とするためには、管理組合、居住者ともにいくつかの重要な注意点があります。以下、具体的に説明していきます。

事前の準備と周知について

点検を実施する前には、以下の準備が必要となります。 点検日時について、最低でも2週間前までに居住者全員に通知する必要があります。 点検当日は、感知器などの確認のため各戸への立ち入りが必要となることを事前に説明します。 在宅できない場合の対応方法(鍵の預かりなど)についても、あらかじめ案内しておく必要があります。

点検当日の注意事項

点検当日は、以下の点に注意が必要です。 火災報知器のテストにより大きな警報音が鳴りますので、特に小さなお子様やペットへの配慮が必要です。 スプリンクラーの点検時は断水が発生する可能性があるため、事前に水の汲み置きをしておくことをお勧めします。 点検作業員がスムーズに作業できるよう、玄関まわりや廊下には物を置かないようにしましょう。

居住者に求められる対応

居住者の方々には、以下の対応をお願いすることになります。 点検時間帯は極力在宅し、室内の消防設備の確認に立ち会っていただく必要があります。 ペットを飼育している場合は、点検作業の妨げにならないよう適切な対応をお願いします。 貴重品は事前に保管するなど、防犯面での対策も必要です。

不在時の対応について

やむを得ず不在となる場合は、以下の対応が必要です。 事前に管理組合や管理会社に連絡し、鍵の預かりなどの対応を相談します。 室内に入られることの承諾書を提出していただく場合があります。 点検後は必ず室内の状況を確認し、何か気になる点があれば速やかに管理組合に報告します。

点検結果への対応

点検の結果、不具合が見つかった場合は以下の対応が必要です。 軽微な不具合については、その場で修繕対応を行います。 大規模な修繕が必要な場合は、管理組合で費用や工事時期について検討します。 改善が必要な項目については、期限を定めて対応する必要があります。

費用負担に関する注意点

消防点検に関わる費用については、以下の点に注意が必要です。 定期点検の費用は通常、管理費から支出されます。 不具合の修繕費用については、共用部分は管理組合の負担、専有部分は区分所有者の負担となるのが一般的です。 大規模な修繕が必要な場合は、修繕積立金の取り崩しを検討する場合もあります。

承知しました。消防点検に関するよくある質問について詳しく解説いたします。

よくある質問

マンションの消防点検について、居住者からよく寄せられる質問とその回答をまとめました。疑問や不安の解消にお役立てください。

点検の実施について

Q1:点検は必ず受けなければいけませんか?

A1:消防法で定められた法定点検のため、原則として拒否することはできません。マンションの安全管理のために必要不可欠な点検となります。

Q2:点検の所要時間はどのくらいですか?

A2:一般的な住戸で15分から30分程度です。ただし、建物の規模や設備の状況によって変動する場合があります。

Q3:点検日に在宅できない場合はどうすればよいですか?

A3:管理組合や管理会社に事前に連絡し、鍵の預かりなどの対応を相談しましょう。立ち入り承諾書の提出が必要な場合もあります。

費用について

Q1:点検にかかる費用は誰が負担するのですか?

A1:通常は管理費に含まれており、個別の負担は発生しません。ただし、専有部分の不具合修繕が必要な場合は、区分所有者の負担となります。

Q2:点検で不具合が見つかった場合の修繕費用はどうなりますか?

A2:共用部分は管理組合の負担、専有部分は区分所有者の負担が原則です。大規模な修繕の場合は、管理組合で対応を協議します。

Q3:修繕費用の見積もりは事前にわかりますか?

A3:点検時に不具合が見つかった場合、その場で概算の見積もりを提示することが可能です。ただし、詳細な調査が必要な場合は後日となります。

点検内容について

Q1:室内のどこを点検するのですか?

A1:主に火災報知器や住警器、スプリンクラーヘッドなど、天井に設置された消防設備を点検します。また、避難経路の確認も行います。

Q2:警報音は大きいのですか?

A2:火災報知器の作動確認時は大きな警報音が鳴ります。小さなお子様やペットがいる場合は、事前に対策を検討しておくことをお勧めします。

Q3:貴重品の管理はどうすればよいですか?

A3:点検当日は貴重品を施錠できる場所に保管するなど、各自で適切な管理をお願いします。

その他の疑問

Q1:ペットがいる場合はどうすればよいですか?

A1:点検作業の妨げにならないよう、別室での待機やケージでの保管をお願いします。必要に応じて一時的な預かりも検討してください。

Q2:点検結果はどのように通知されますか?

A2:点検終了後、管理組合を通じて結果報告書が配布されます。不具合がある場合は、個別に通知される場合もあります。

Q3:消防署への報告は誰が行うのですか?

A3:通常は管理組合もしくは管理会社が、点検結果報告書を所轄の消防署に提出します。個人での対応は必要ありません。

不具合が見つかった場合

Q1:不具合が見つかった場合、すぐに修繕が必要ですか?

A1:重大な不具合の場合は即時対応が必要です。軽微な不具合については、管理組合で修繕計画を立てて対応します。

Q2:修繕期間中は在宅が必要ですか?

A2:修繕の内容によって異なりますが、専有部分の工事の場合は立ち会いをお願いする場合があります。詳細は個別に案内があります。

Q3:修繕を拒否することはできますか?

A3:消防設備は建物の安全に関わる重要な設備です。不具合の修繕を正当な理由なく拒否することはできません。

まとめ

今回の記事では、マンションの消防点検について詳しく解説しました。 消防点検は、入居者の安全を守るために欠かせない重要な作業です。 管理組合からの案内をしっかりと確認し、点検当日は必要な対応ができるよう準備を整えましょう。 この記事が少しでも参考になっていたら、幸いです。

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記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

大学卒業後、積水化学工業に入社し住宅「セキスイハイム」を販売。3年8カ月千葉県内で営業に従事し、営業表彰を6期連続受賞。
途中、母の急死に直面し、自分の将来について悩み始める。結果、大学のゼミで学んだ「保険」事業に実際に携わりたいと思いFP資格を取得して日本生命に転職。4年間営業に従事したが、顧客に対して提供出来る商品がなく退職を決意。FP兼保険代理店を開業する。

収入も顧客もゼロからのスタート。しかも独立直前に結婚し住宅購入した為、返済不安に陥り貯蓄が日々減っていく恐怖を覚える。

人生で初めて家計の見直しを行い、根本的な改善により失敗と不安を減らすコツを発見。自分の経験を生かしお客様が同じ道を歩まないよう伝えるべく「マイホーム検討者向けFP」として活動中。

運営会社情報

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    :有限会社ティーエムライフデザイン総合研究所

  • 代表者

    :渡辺知光

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    :〒104-0045 東京都中央区築地2-15-15 セントラル東銀座1002

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