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定期借地権付きマンションの特長や購入時の注意点を解説

家づくりの基本

2024/11/14

2024/11/14

記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

定期借地権付きマンションの特長や購入時の注意点を解説

マンション購入を検討する中で、通常の分譲マンションと比べて価格が安い定期借地権付きマンションを目にすることがあります。土地を所有せずに建物だけを購入できる仕組みですが、期限が来れば更地にして返却する必要があるなど、いくつかの特徴があります。今回は、定期借地権付きマンションについて、メリットやデメリット、購入時の注意点などをわかりやすく解説していきます。

目次

借地権とは

借地権とは、他人が所有する土地を借りて、その上に建物を建てて使用・収益する権利のことです。土地の所有者(地主)と借地人との間で契約を結び、地代(借地料)を支払うことで、一定期間土地を使用することができます。

借地権の種類

借地権には大きく分けて2種類あります。従来型の「普通借地権」と、1992年の借地借家法改正で創設された「定期借地権」です。それぞれの特徴を見ていきましょう。

普通借地権の特徴

普通借地権は、契約期間が30年以上で、借地人に更新の権利が認められています。借地人が更新を希望する場合、正当な事由がない限り地主は更新を拒否できません。実質的に半永久的な土地利用が可能で、権利も手厚く保護されています。

定期借地権の特徴

定期借地権は、契約期間が50年以上と定められており、期間満了時に更新することはできません。契約終了時には、借地人は建物を撤去して更地にして土地を返還する必要があります。

借地料(地代)について

借地料は、土地の固定資産税評価額や周辺の地代相場などを基準に決められます。一般的に、土地価格の年間1〜2%程度となることが多いです。また、契約時に借地権設定の対価として「保証金」や「権利金」が必要となる場合もあります。

借地料の改定

借地料は、経済情勢の変動や周辺の地代相場の変化に応じて改定されることがあります。改定の方法や頻度は契約書に明記されており、一般的には3〜5年ごとに見直しが行われます。ただし、急激な値上げは制限されています。

借地権の相続・譲渡

借地権は財産権として認められており、相続や譲渡が可能です。ただし、譲渡する場合は地主の承諾が必要となります。また、定期借地権の場合は、残存期間が短くなるほど譲渡は困難になる傾向があります。

借地権における建物の扱い

借地権が設定された土地の上に建てられた建物は、借地人の所有物となります。ただし、借地権が終了した場合、建物を撤去して土地を返還する必要があります。この際の建物撤去費用は、原則として借地人の負担となります。

借地権設定の手続き

借地権を設定する際は、契約内容を明確にした公正証書を作成することが一般的です。また、借地権を登記することで、第三者に対しても権利を主張することができます。特に定期借地権の場合は、公正証書による契約が法律で義務付けられています。

注意すべき点

借地権は、土地を購入するよりも初期費用を抑えられる一方で、将来的な借地料の上昇リスクや、契約終了時の建物撤去義務など、いくつかの注意点があります。特に定期借地権の場合は、期間満了後の対応を見据えた長期的な計画が重要となります。

また、借地権付きの物件を購入する際は、契約内容や残存期間、借地料の改定条件などを十分に確認することが大切です。不明な点がある場合は、専門家に相談することをお勧めします。

定期借地権付きマンションとは

定期借地権付きマンションとは、デベロッパー(不動産開発業者)が地主から土地を借り、その上にマンションを建設して分譲する形態のマンションです。購入者は建物の区分所有権と土地の借地権を取得することになり、一定期間経過後は土地を更地にして返却する必要があります。

定期借地権付きマンションの基本的な仕組み

マンションの所有形態としては、建物部分は区分所有権として完全な所有権を持ちますが、土地については借地権という形で利用する権利のみを持つことになります。契約期間は通常50年から70年程度で設定され、期間満了時には建物を取り壊して土地を返却することが前提となっています。

一般的な契約期間について

定期借地権付きマンションの契約期間は、法律で最低50年以上と定められています。一般的には以下のような期間設定が多く見られます。

・一般的な定期借地権:50年〜70年

・事業用定期借地権:10年以上50年未満

・建物譲渡特約付借地権:30年以上

土地と建物の権利関係

定期借地権付きマンションでは、以下のような権利関係が発生します。

・土地:借地権(利用権)のみを保有

・建物:区分所有権(完全な所有権)を保有

・共用部分:区分所有者全員の共有持分として保有

費用の構成要素

定期借地権付きマンションの費用は、主に以下の要素で構成されています。

・購入価格(建物価格+借地権価格)

・月々の借地料

・管理費・修繕積立金

・固定資産税(建物分のみ)

・火災保険料

管理組合の役割

定期借地権付きマンションでも、通常のマンションと同様に管理組合が組織されます。管理組合は建物の維持管理だけでなく、地主との借地料交渉や将来の建物取り壊しに向けた計画策定なども行う重要な役割を担います。

期間満了時の対応

契約期間が満了する際は、以下のような対応が必要となります。

・建物の取り壊し(区分所有者の共同負担)

・更地にして土地を返却

・取り壊し費用の積立(修繕積立金とは別に必要)

契約更新について

定期借地権は、原則として契約の更新はできません。ただし、以下のような例外的なケースもあります。

・地主との再契約(新たな条件での契約)

・土地の買取り交渉(地主の同意が必要)

・建替えによる契約の延長

住宅ローンの特徴

定期借地権付きマンションの住宅ローンには、いくつかの特徴があります。

・借入期間は借地権の残存期間を超えることができない

・金利が通常のマンションより若干高めに設定される

・頭金の要求額が高くなる傾向がある

修繕計画の重要性

定期借地権付きマンションでは、期間満了時の建物取り壊しを見据えた修繕計画が特に重要となります。大規模修繕のタイミングや費用負担については、残存期間を考慮しながら慎重に検討する必要があります。

売却時の注意点

定期借地権付きマンションを売却する際は、以下の点に注意が必要です。

・残存期間が短くなるほど売却が困難になる

・売却価格は一般のマンションより下落しやすい

・買主を見つけるのに時間がかかる可能性がある

・仲介手数料が割高になる傾向がある

定期借地権付きマンションのメリット

定期借地権付きマンションには、購入時の負担軽減や税制面でのメリットなど、様々な利点があります。ここでは、主なメリットについて詳しく解説していきます。

購入価格が抑えられる

最も大きなメリットは、通常の分譲マンションと比べて購入価格が2〜3割程度安くなることです。土地を購入する必要がないため、初期費用を大幅に抑えることができます。特に都心部など地価の高い地域では、この価格差が顕著になります。

住宅取得のハードルが下がる

購入価格が抑えられることで、以下のようなメリットが生まれます。

・頭金の負担が少なくて済む

・月々の住宅ローン返済額を抑えられる

・より良い立地の物件を検討できる

・より広い面積の物件を検討できる

相続税対策としての効果

定期借地権付きマンションは、相続税の課税対象となる資産価値が低くなるため、相続税対策として効果的です。具体的には以下のようなメリットがあります。

・相続財産としての評価額が低くなる

・相続税の負担を軽減できる

・所有期間中の固定資産税も土地分が不要

立地の選択肢が広がる

通常の分譲マンションでは手が届かないような良好な立地の物件でも、定期借地権付きであれば検討できる可能性が広がります。例えば以下のような立地を選択できます。

・都心の好立地

・駅から徒歩圏内

・閑静な住宅街

・教育施設が充実した地域

住宅ローン減税の対象となる

定期借地権付きマンションも、一般の分譲マンションと同様に住宅ローン減税の対象となります。借入額に応じた所得税の控除を受けることができ、住宅取得後の税負担を軽減できます。

固定資産税の負担が少ない

土地を所有していないため、固定資産税は建物分のみの負担となります。特に都心部など地価の高い地域では、この差額が大きくなる傾向があります。

住み替えがしやすい

将来的な住み替えを考えている場合、以下のような利点があります。

・売却時の価格が低めに設定できる

・売却時の譲渡所得税が少なくなる

・ライフステージの変化に応じた住み替えがしやすい

管理体制が整っている

一般的に定期借地権付きマンションは、大手デベロッパーが供給する物件が多いため、以下のような利点があります。

・管理体制が確立されている

・大規模修繕計画が整備されている

・管理会社のサポートが充実している

建物の品質が安定している

大手デベロッパーによる供給が多いことから、以下のような特徴があります。

・建物の品質が一定水準以上

・耐震性能が充実

・アフターサービス体制が整備されている

将来の建替え問題を考えなくて良い

一般の分譲マンションで課題となる建替え問題について、以下のようなメリットがあります。

・期間満了時に建物を取り壊すことが前提

・建替えの合意形成が不要

・建替え時の費用負担を考える必要がない

地主とのトラブルが少ない

定期借地権では、契約内容が明確に定められているため、以下のような利点があります。

・権利関係が明確

・借地料の改定ルールが明確

・期間満了時の対応が明確

定期借地権付きマンションのデメリット

定期借地権付きマンションには、継続的な借地料の支払いや資産価値の目減りなど、いくつかの重要なデメリットがあります。購入を検討する際は、これらのデメリットをしっかりと理解しておく必要があります。

毎月の借地料支払いが必要

土地を借りている関係上、毎月の借地料支払いが発生します。具体的には以下のような負担があります。

・月々の借地料(3LDKの場合、2〜4万円程度)

・管理費や修繕積立金も別途必要

・借地料は将来的に上昇する可能性がある

期間満了時の建物撤去義務

契約期間が満了した際には、以下のような義務が発生します。

・建物を撤去して更地にする必要がある

・撤去費用は区分所有者の負担

・建物の取り壊し費用の積立が必要

・解体工事の手配や許認可の取得が必要

資産価値が低下しやすい

時間の経過とともに、以下のような価値の低下が見られます。

・残存期間の減少に伴い価値が低下

・一般の分譲マンションより価格下落が早い

・売却時に買い手が付きにくい

・残存期間が短くなると売却がより困難に

住宅ローンの制約

住宅ローンについては、以下のような制約があります。

・金利が通常より0.1〜0.3%程度高めに設定される

・借入期間が借地権の残存期間を超えられない

・頭金の要求額が高くなる傾向 ・審査基準が厳しくなりやすい

借地料の値上げリスク

将来的な借地料の上昇リスクとして、以下のような点があります。

・定期的な借地料改定がある場合が多い

・地価の上昇に連動して借地料が上がる可能性

・家計への負担増加のリスク

・長期的な支出計画が立てにくい

修繕計画の制約

建物の修繕に関して、以下のような制約があります。

・期間満了時の取り壊しを考慮した修繕計画が必要

・大規模修繕のタイミングが難しい

・修繕費用の回収期間を考慮する必要がある

・投資効果が限定的になる可能性

転売時の制約

物件を売却する際には、以下のような問題が発生します。

・買い手が限定される

・売却までに時間がかかる

・売却価格が大幅に下がる可能性

・仲介業者が扱いを敬遠する場合もある

相続時の問題

相続に関して、以下のような課題があります。

・相続人が借地料支払いを継続する必要がある

・相続人が撤去費用も負担しなければならない

・相続時の評価額が低く、他の相続財産とのバランスが取りにくい

契約更新ができない

定期借地権の特性として、以下のような制約があります。

・契約期間満了後の更新は原則不可

・居住継続の選択肢が限られる

・土地の買取り交渉も不確実

・長期的な住まいとしての計画が立てにくい

管理組合運営の課題

管理組合の運営面では、以下のような課題があります。

・期間満了に向けた長期計画が必要

・取り壊し費用の積立方法の検討が必要

・所有者の高齢化に伴う負担増加の懸念

・合意形成が難しくなる可能性

将来の不確実性

長期的な視点では、以下のような不確実性があります。

・50年後、70年後の社会状況が不透明

・将来の不動産市場の変化による影響

・地域の発展や衰退による影響

・制度変更のリスク

中古の定期借地権付きマンションを購入する際の注意点

中古の定期借地権付きマンションは、新築物件と比べてさらに慎重な検討が必要です。残存期間や建物の状態、将来の費用負担など、様々な観点からチェックすべきポイントがあります。

残存期間の確認

最も重要なチェックポイントは借地権の残存期間です。以下の点について詳しく確認が必要です。

・当初の契約期間と残りの期間

・期間満了時の年齢と生活設計との整合性

・住宅ローンの返済期間との関係

・将来の売却可能性

借地料に関する確認事項

現在の借地料だけでなく、将来の負担についても確認が重要です。

・現在の借地料の金額

・過去の改定履歴

・将来の改定時期と条件

・改定の上限規定の有無

・滞納者の有無と督促状況

建物の状態チェック

中古物件特有の建物状態について、以下の点を入念に確認します。

・築年数と経年劣化の状況

・過去の修繕履歴

・設備の更新状況

・漏水などのトラブル履歴

・耐震性能や断熱性能

管理組合の運営状況

管理組合の運営状況は物件の将来性を左右する重要な要素です。

・修繕積立金の積立状況

・大規模修繕の実施状況と計画

・管理費の滞納状況

・総会の議事録内容

・管理組合の財務状況

取り壊し費用の積立状況

期間満了時の建物取り壊しに向けた準備状況を確認します。

・取り壊し費用の見積もり

・積立金の現在高

・積立計画の妥当性

・区分所有者間の合意形成状況

・将来の追加負担の可能性

売主の情報確認

売主に関する情報も重要なチェックポイントです。

・売却理由の確認

・過去の居住期間

・修繕履歴の記録

・借地料の支払い状況

・管理費等の滞納の有無

価格の妥当性判断

中古物件の価格について、以下の視点から妥当性を判断します。

・周辺相場との比較

・残存期間を考慮した価値

・経年劣化による減価

・将来の売却可能性

・維持費用の試算

住宅ローンの確認

中古の定期借地権物件特有の融資条件を確認します。

・取り扱い金融機関の有無

・融資条件や金利

・必要頭金の額

・返済期間の制限

・団体信用生命保険の加入条件

重要事項説明の確認ポイント

不動産会社からの重要事項説明では、特に以下の点に注意が必要です。

・借地権の具体的な内容

・建物の維持管理状況

・修繕計画と費用

・地主との契約内容

・管理規約の特記事項

将来のリスク確認

中長期的な視点で以下のリスクを検討します。

・借地料上昇のリスク

・修繕費用の増加可能性

・売却時の市場性低下

・居住者の高齢化による影響

・地域の将来性

権利関係の確認

権利関係について以下の点を確認します。

・借地権の登記状況

・抵当権の設定状況

・管理規約の内容

・駐車場や倉庫の使用権

・専用使用権の有無

定期借地権付きマンションのコスト例

定期借地権付きマンションの費用は、購入時の一時金と毎月の継続的な支払いに分かれます。ここでは、具体的な数字を挙げながら、必要となる費用について詳しく解説していきます。

購入時の費用例

一般的な3LDK(専有面積70㎡)の物件を例に、都心部での購入価格を比較すると以下のようになります。

・通常の分譲マンション:5,000万円

・定期借地権付きマンション:3,500万円

・価格差:約1,500万円(30%程度安価)

毎月の支払い例

同じ物件で毎月必要となる費用の例です。

・借地料:25,000円〜35,000円

・管理費:12,000円〜15,000円

・修繕積立金:15,000円〜20,000円

・住宅ローン返済額:95,000円〜120,000円

・合計:約15万円〜19万円程度

借地料の具体例

借地料は立地や広さによって大きく異なります。

・都心部の場合:3〜4万円/月

・郊外の場合:2〜3万円/月

・地価の高い地域:4〜5万円/月

・地価の安い地域:1.5〜2万円/月

住宅ローンの返済例

購入価格3,500万円の物件で、以下のような返済例が考えられます。

・借入額:2,800万円(頭金700万円)

・金利:1.5%(定期借地権の場合0.2〜0.3%上乗せ)

・返済期間:30年 ・毎月返済額:約96,000円

諸費用の具体例

購入時に必要な諸費用の例です。

・不動産取得税:約70万円

・登録免許税:約35万円

・仲介手数料:約110万円

・火災保険料:約8万円(2年分)

・住宅ローン手数料:約15万円

修繕積立金の試算例

大規模修繕に向けた積立金の例です。

・新築時からの月額:15,000円

・10年後の月額:20,000円

・20年後の月額:25,000円

・30年後の月額:30,000円

建物取り壊し費用の試算例

期間満了時の取り壊し費用の積立例です。

・想定取り壊し費用:総額2,000万円

・1戸あたりの負担額:約200万円(10戸の場合)

・月々の積立額:約3,000円〜5,000円

・積立開始時期:入居後10年目から

固定資産税の試算例

建物分のみの固定資産税例です。

・課税標準額:1,500万円

・税率:1.4%

・年間固定資産税:約21万円

・都市計画税:約4.5万円

売却時の費用例

将来売却する際に必要となる費用の例です。

・仲介手数料:約90万円(2,000万円で売却の場合)

・印紙代:約1万円

・登記費用:約2万円

・残債の繰上げ返済手数料:約5万円

年間総支出の試算例

年間で必要となる費用の総額例です。

・借地料:36万円

・管理費:15万円

・修繕積立金:18万円

・住宅ローン返済:115万円

・固定資産税:25万円

・合計:約209万円

30年間の総支出試算例

30年間の総費用の試算例です。

・購入費用:3,500万円

・借地料:1,080万円

・管理費等:990万円

・修繕積立金:660万円

・固定資産税:750万円

・合計:約6,980万円

定期借地権付きマンションに向いている人の特徴

定期借地権付きマンションは、特定の条件や将来設計を持つ人にとって、メリットを最大限に活かせる選択肢となります。ここでは、どのような人に向いているのかを詳しく解説します。

住宅予算が限られている人

以下のような金銭的な制約がある方に向いています。

・頭金の準備額が少ない

・月々の返済負担を抑えたい

・良好な立地を希望している

・できるだけ広い住居を希望している

将来的な住み替えを考えている人

以下のようなライフプランを持つ方に適しています。

・子育て期間中だけ広い家に住みたい

・退職後は地方移住を考えている

・将来的なダウンサイジングを予定している

・住宅の売却を予定している

相続税対策を考えている人

相続に関して以下のような課題を持つ方に向いています。

・相続税の負担を軽減したい

・相続財産を減らしたい

・子供への相続負担を軽くしたい

・不動産の相続を避けたい

都心居住を希望する人

立地条件を重視する以下のような方に向いています。

・通勤時間を短縮したい

・利便性の高い場所に住みたい

・教育環境の良い地域を希望する

・文化的な生活を楽しみたい

50〜60代の実需層

以下のような年齢層の方に向いています。

・定年までの居住を考えている

・子育てが一段落している

・老後の住み替えを視野に入れている

・残存期間と年齢がマッチする

共働き世帯

以下のような家族構成の方に向いています。

・安定した収入がある

・将来的な収入見通しが立っている

・住宅ローンと借地料の支払いに余裕がある

・都心居住のメリットを活かせる

ライフプランが明確な人

以下のような将来設計を持つ方に向いています。

・居住期間が具体的に決まっている

・家族構成の変化を予測できる

・将来の収支見通しが立っている

・住み替え時期が想定できる

よくある質問(Q&A)

定期借地権付きマンションについて、購入検討者からよく寄せられる質問とその回答をまとめました。具体的な不安や疑問点の解消にお役立てください。

契約期間・更新について

Q1:契約期間が満了した後、更新はできないのでしょうか?

A1:定期借地権は原則として更新できません。期間満了時には建物を取り壊して土地を返還する必要があります。ただし、地主との合意があれば、新たな契約を結ぶことは可能です。

Q2:契約期間の途中で解約することは可能ですか?

A2:可能ですが、建物の売却や取り壊しが必要となります。また、違約金が発生する場合もありますので、契約内容をよく確認する必要があります。

借地料について

Q1:借地料は将来上がる可能性がありますか?

A1:契約条件によって異なりますが、一般的に地価の変動などに応じて数年ごとに改定される可能性があります。改定の条件や上限は契約書に明記されています。

Q2:借地料の支払いが困難になった場合はどうなりますか?

A2:滞納が続くと契約解除の事由となる可能性があります。支払いが困難な場合は、早めに管理組合や地主に相談することが重要です。

売却・譲渡について

Q1:途中で売却することは可能ですか?

A1:可能です。ただし、残存期間が短くなるほど売却は難しくなり、価格も下がる傾向にあります。また、売却時には地主の承諾が必要な場合があります。

Q2:子供に相続させることはできますか?

A2:相続は可能です。ただし、相続人も借地料の支払いや期間満了時の建物撤去義務を継承することになります。

住宅ローンについて

Q1:住宅ローンは組めますか?

A1:組むことができます。ただし、借入期間は借地権の残存期間を超えることはできず、金利が通常より若干高めになる傾向があります。

Q2:頭金はどのくらい必要ですか?

A2:一般的な分譲マンションより高めの頭金が要求される傾向があります。物件価格の20〜30%程度が目安となります。

建物管理について

Q1:大規模修繕は必要ですか?

A1:必要です。ただし、期間満了時の取り壊しを考慮した修繕計画を立てる必要があります。特に残存期間が短い場合は、投資効果を考慮した判断が重要です。

Q2:管理組合はどのように運営されますか?

A2:通常の分譲マンションと同様に、区分所有者で構成される管理組合が運営を行います。期間満了に向けた取り壊し費用の積立なども行います。

期間満了時について

Q1:建物の取り壊し費用はいくらくらいかかりますか?

A1:物件の規模にもよりますが、一般的に1戸あたり100〜300万円程度が必要とされます。この費用は区分所有者で分担することになります。

Q2:期間満了前に土地を買い取ることは可能ですか?

A2:可能な場合もありますが、地主の同意が必要です。また、買取価格や条件についても地主との交渉が必要となります。

修繕・リフォームについて

Q1:自由にリフォームできますか?

A1:基本的には可能ですが、共用部分に関わる工事は管理組合の承認が必要です。また、残存期間を考慮した投資判断が重要です。

Q2:修繕積立金は返還されますか?

A2:一般的に返還されません。修繕積立金は建物の維持管理のために使用され、期間満了時の取り壊し費用にも充当される場合があります。

固定資産税について

Q1:固定資産税はどうなりますか?

A1:建物分のみの課税となります。土地の固定資産税は地主が負担します。そのため、通常の分譲マンションと比べて固定資産税の負担は少なくなります。

Q2:住民税は影響を受けますか?

A2:住民税への影響はありません。通常の居住者と同様の課税となります。

まとめ

定期借地権付きマンションは、初期費用を抑えて良質な住宅を手に入れられる選択肢として注目されています。ただし、期間満了時の建物取り壊しや毎月の借地料支払いなど、通常の分譲マンションとは異なる特徴があります。購入を検討する際は、長期的な視点で自身のライフプランに合っているかどうかを十分に検討することが大切です。

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記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

大学卒業後、積水化学工業に入社し住宅「セキスイハイム」を販売。3年8カ月千葉県内で営業に従事し、営業表彰を6期連続受賞。
途中、母の急死に直面し、自分の将来について悩み始める。結果、大学のゼミで学んだ「保険」事業に実際に携わりたいと思いFP資格を取得して日本生命に転職。4年間営業に従事したが、顧客に対して提供出来る商品がなく退職を決意。FP兼保険代理店を開業する。

収入も顧客もゼロからのスタート。しかも独立直前に結婚し住宅購入した為、返済不安に陥り貯蓄が日々減っていく恐怖を覚える。

人生で初めて家計の見直しを行い、根本的な改善により失敗と不安を減らすコツを発見。自分の経験を生かしお客様が同じ道を歩まないよう伝えるべく「マイホーム検討者向けFP」として活動中。

運営会社情報

  • 会社名

    :有限会社ティーエムライフデザイン総合研究所

  • 代表者

    :渡辺知光

  • 本社
    所在地

    :〒104-0045 東京都中央区築地2-15-15 セントラル東銀座1002

  • アクセス

    :地下鉄日比谷線築地駅より徒歩3分

    :地下鉄日比谷線都営浅草線東銀座駅より徒歩3分

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