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マンションのエントランスの設備や物件選びのポイントを解説

家づくりの基本

2024/11/14

2024/11/14

記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

マンションのエントランスの設備や物件選びのポイントを解説

マンションを購入する際、エントランスは建物の顔であり、住まいの印象を大きく左右する重要な場所です。建物の玄関口として来訪者を迎え入れる空間であるとともに、住人にとっては毎日の出入りに使用する場所です。

近年では、単なる通路としてだけでなく、高級ホテルのようなラグジュアリー空間として演出されているものも増えてきています。

また、防犯面でも重要な役割を果たすことから、物件選びの際には慎重に確認したいポイントの1つといえるでしょう。

そこで今回は、マンションのエントランスについて、基本的な設備や機能から物件選び時のチェックポイントまでをまとめてみました。

マンションのエントランスの設備や機能

オートロックシステム

マンションの防犯対策として最も基本的な設備です。来訪者が訪問先の部屋に連絡を取り、居住者が解錠することで建物内に入ることができます。近年では、スマートフォンと連動したシステムも増えており、外出先からでも来訪者の確認や解錠操作が可能になっています。

宅配ボックス

不在時の荷物受け取りに対応する設備です。サイズの異なる複数のボックスが設置されており、宅配業者が荷物を預け入れた際に発行される暗証番号で解錠する仕組みになっています。冷蔵・冷凍対応のボックスを備えているマンションも増えてきており、共働き世帯や単身世帯に重宝される設備といえるでしょう。

防犯カメラ

エントランスには必ず設置されている設備で、24時間体制で出入りする人物を監視・記録します。抑止力としても機能し、防犯対策の要となっています。最新のシステムでは、画質の向上や暗視機能の搭載など、セキュリティ面での進化が著しい設備です。

集合ポスト

各住戸の郵便物を受け取るための設備です。施錠機能付きで、不正な開封を防ぐ構造になっています。大型の郵便物にも対応できるサイズのものや、新聞受けが一体となったタイプなど、様々な種類があります。

管理人室

エントランス付近に設置されることが多い管理人室は、来訪者の確認や不審者の監視、住民からの問い合わせ対応など、マンションの管理運営の拠点となっています。有人か無人か、また対応時間帯についても確認しておくとよいでしょう。

インターホン設備

来訪者との会話や映像確認ができる設備です。カメラ付きインターホンが標準となっており、モニター越しに来訪者の確認ができます。録画機能付きのものも増えており、不在時の来訪記録を確認することも可能です。

エントランスホール

建物の第一印象を決める重要な空間です。高級感のある内装や照明、観葉植物などによる演出が施されているケースも多く見られます。また、ベンチやソファなどを配置して、待ち合わせスペースとしても利用できるよう工夫されているマンションも増えてきています。

メールボックス情報パネル

管理組合からのお知らせや、マンション内のイベント情報などを掲示するスペースです。デジタルサイネージを採用し、リアルタイムで情報更新できるシステムを導入しているマンションも見られます。

傘立て・傘袋スタンド

雨天時の利便性を考慮した設備です。来訪者用の傘立てや、床を濡らさないための傘袋を備えているマンションが増えています。清掃の手間を減らし、エントランスの美観を保つ上でも重要な設備といえます。

カードキーシステム

従来の鍵に代わり、ICカードやスマートフォンを使用して建物にアクセスできるシステムです。紛失時の再発行や、セキュリティレベルの管理が容易になるメリットがあります。来訪者用に一時的なアクセス権を発行できる機能を備えているものもあります。

マンション購入時のエントランスのチェックポイント

セキュリティ面のチェック

エントランスは建物の防犯上、最も重要な場所です。オートロックの仕様や防犯カメラの設置状況、死角の有無などをしっかりと確認しましょう。特に、防犯カメラの画質や録画期間、モニタリング体制などは重要なポイントとなります。

清掃・メンテナンス状況

エントランスの清掃状態や設備のメンテナンス状況は、管理体制の良し悪しを判断する重要な指標となります。床や壁の汚れ、設備の故障などがないかしっかりと確認しましょう。特に、雨の日の床の状態や、夜間の照明の明るさなどにも注意を払うとよいでしょう。

動線の使いやすさ

エレベーターまでの距離や階段の位置など、日常的な動線として使いやすい配置になっているかを確認することが大切です。特に、雨の日や荷物が多い時の使い勝手を意識して確認しましょう。また、ベビーカーや車いすでの通行のしやすさも重要なポイントです。

宅配ボックスの設置状況

宅配ボックスの数は住戸数に対して適切な数が確保されているか、サイズのバリエーションは十分かなどを確認します。また、冷蔵・冷凍機能付きのボックスがあるかどうかも、生活スタイルによっては重要なチェックポイントとなります。

管理人室の運営体制

管理人が常駐しているのか、時間帯によって不在となるのか、また緊急時の連絡体制はどうなっているのかなど、管理体制についても確認が必要です。特に、夜間や休日の対応について、事前に把握しておくことをおすすめします。

エントランスの広さと設え

複数人が同時に出入りできる十分な広さがあるか、雨天時の傘の処理スペースは確保されているかなど、使い勝手の面からもチェックが必要です。また、内装や照明などの意匠面についても、長く住む場所として相応しい雰囲気かどうかを確認しましょう。

メールボックスの使い勝手

メールボックスの大きさや位置、施錠方式などをチェックします。大型の郵便物も受け取れるサイズか、取り出しやすい高さに設置されているかなど、実際の使用シーンを想定しながら確認するとよいでしょう。

風除室の有無

二重扉による風除室があるかどうかも重要なポイントです。冬場の寒気や夏場の暑気を遮断する効果があり、館内の温度管理にも影響を与える設備といえます。また、雨天時の水の侵入を防ぐ効果もあります。

共用スペースとしての機能性

待ち合わせや休憩用のベンチ、掲示板やデジタルサイネージの設置状況など、共用スペースとしての機能性も確認しましょう。これらの設備は、コミュニティ形成の観点からも重要な要素となります。

修繕履歴と将来計画

中古物件の場合、エントランスの修繕履歴や今後の修繕計画についても確認が必要です。大規模修繕時期が近い場合は、工事内容や費用負担についても事前に把握しておくことをおすすめします。

よくある質問

Q1. エントランスの広さはどのくらいが適切ですか?

一般的に、ベビーカーや車いすがスムーズに通行できる幅として1.5m以上あることが望ましいとされています。また、複数の人が行き交えるスペースがあると使い勝手が良くなります。住戸数が多いマンションの場合は、より広いスペースが必要となるでしょう。

Q2. 防犯カメラは何台くらい必要ですか?

最低でもエントランス出入口に1台、エレベーターホール付近に1台は必要です。死角をなくすために、複数の角度から撮影できる配置が望ましいでしょう。特に、エントランスまでのアプローチや駐車場入口なども含めて、防犯カメラでカバーできる範囲を確認することをおすすめします。

Q3. 宅配ボックスの数は住戸数に対してどのくらい必要ですか?

一般的な目安として、住戸数の1割程度の設置が望ましいとされています。ただし、共働き世帯が多い物件では、より多くのボックス数が必要になる可能性があります。また、サイズのバリエーションも重要で、小型から大型まで揃っていることが理想的です。

Q4. 管理人は常駐している方が良いのでしょうか?

管理人の常駐は、防犯面や緊急時の対応という点で安心感があります。ただし、管理費用に影響するため、各マンションの状況に応じて判断する必要があります。日中のみの常駐や、機械警備との併用など、様々な管理体制があることを理解しておくとよいでしょう。

Q5. オートロックの種類による違いはありますか?

カードキー式、暗証番号式、スマートフォン連動型など、様々な方式があります。最近では、遠隔操作が可能なスマートフォン連動型が人気です。ただし、システムの更新費用や、故障時の対応なども考慮して選択する必要があります。

Q6. エントランスの照明は明るければ明るいほど良いのでしょうか?

必ずしも明るければ良いというわけではありません。防犯上必要な明るさは確保しつつ、夜間の眩しさや省エネルギーの観点から、適度な明るさに調整されていることが重要です。また、時間帯による明るさの調整機能があるかどうかも確認するとよいでしょう。

Q7. 風除室は必須の設備なのでしょうか?

必須ではありませんが、冷暖房効率や雨風の影響を考えると、あった方が望ましい設備です。特に、寒冷地や強風地域では、風除室の有無が快適性に大きく影響します。

Q8. エントランスの内装にこだわる必要はありますか?

資産価値の維持という観点からも、エントランスの内装は重要な要素となります。ただし、過度に豪華な内装は、将来の修繕費用の増加につながる可能性もあるため、バランスを考慮して判断する必要があります。

Q9. 郵便受けの大きさに規格はありますか?

日本郵便が定める規格があり、一般的な郵便物が問題なく投函できるサイズとなっています。ただし、大型の郵便物や雑誌などの定期購読物がある場合は、それらに対応できるサイズかどうかを確認しておくとよいでしょう。

Q10. 防犯カメラの映像は誰が確認できるのですか?

通常は管理会社や管理組合の管理者のみが確認できる仕組みとなっています。プライバシー保護の観点から、閲覧には正当な理由が必要とされ、厳格な管理体制が求められます。

まとめ

マンションのエントランスは、単なる通路としてだけでなく、防犯面や管理状態を確認できる重要なポイントとなります。物件選びの際は、設備の充実度や使い勝手はもちろん、清掃状態やメンテナンス状況まで含めて総合的に判断することをおすすめします。

この記事が、マンション選びの際の参考になれば幸いです。

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記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

大学卒業後、積水化学工業に入社し住宅「セキスイハイム」を販売。3年8カ月千葉県内で営業に従事し、営業表彰を6期連続受賞。
途中、母の急死に直面し、自分の将来について悩み始める。結果、大学のゼミで学んだ「保険」事業に実際に携わりたいと思いFP資格を取得して日本生命に転職。4年間営業に従事したが、顧客に対して提供出来る商品がなく退職を決意。FP兼保険代理店を開業する。

収入も顧客もゼロからのスタート。しかも独立直前に結婚し住宅購入した為、返済不安に陥り貯蓄が日々減っていく恐怖を覚える。

人生で初めて家計の見直しを行い、根本的な改善により失敗と不安を減らすコツを発見。自分の経験を生かしお客様が同じ道を歩まないよう伝えるべく「マイホーム検討者向けFP」として活動中。

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    :有限会社ティーエムライフデザイン総合研究所

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    :渡辺知光

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