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マンション1階のメリット・デメリットや専用庭を活用した暮らしを解説

家づくりの基本

2024/11/27

2024/11/27

記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

マンション1階のメリット・デメリットや専用庭を活用した暮らしを解説

マンション購入を検討する際、1階は敬遠されがちな階数のひとつです。しかし、専用庭があったり、エレベーターを使わずに出入りできたりと、実は魅力的なポイントも数多く存在します。そこで、今回の記事ではマンション1階での暮らしについて、メリット・デメリットや専用庭の活用方法などを詳しく解説していきます。

マンション1階のメリット・デメリット

1階暮らしのメリット

マンション1階での暮らしには、以下のようなメリットがあります。

エレベーター不要のアクセスの良さは、最大のメリットといえるでしょう。高齢者や小さなお子様がいる家庭、ペットを飼っている方にとっては、日々の出入りがとても楽になります。また、重い荷物の運び入れもスムーズです。

専用庭付きの物件が多いことも、1階の大きな特徴です。ガーデニングを楽しんだり、子どもの遊び場として活用したり、物干し場としても利用できます。戸建てに近い暮らしを実現できる点は、多くの方にとって魅力的なポイントとなっています。

災害時の避難のしやすさも、安全面での重要なメリットです。地震や火災発生時、階段やエレベーターを使わずにすぐ避難できることは、命に関わる大きな利点といえるでしょう。

さらに、価格面でも上階と比べて割安な傾向にあります。同じ間取りでも、上階と比較すると価格が抑えめに設定されていることが多く、予算重視の方にとってはメリットとなります。

1階暮らしのデメリット

一方で、以下のようなデメリットも考慮する必要があります。

プライバシー面での懸念が最も大きな課題です。通行人から室内が見えやすく、カーテンやブラインドでの目隠し対策が必須となります。また、窓を開けづらいため、自然換気がしにくいという点も気になるところです。

防犯面での不安も挙げられます。侵入されやすい階数であることから、防犯フィルムやセンサーライトなど、追加の防犯対策が必要となるケースが多いでしょう。

騒音や振動の影響も、上階と比べて大きくなりがちです。エントランスやゴミ置き場が近い場合は、人の往来や収集車の音が気になることもあります。また、駐車場が近いと、車の出入りの際の振動や騒音も気になる可能性があります。

湿気対策も必要となります。1階は地面に近いため、上階と比べて湿気が多くなりやすい傾向にあります。除湿機の使用や、こまめな換気など、適切な対策を講じる必要があるでしょう。

虫の侵入も気になるポイントです。地面に近いため、上階と比べて虫が入りやすく、網戸の設置や防虫対策が欠かせません。特に夏場は注意が必要です。

メリット・デメリットの対策について

デメリットとして挙げられる点の多くは、適切な対策を講じることで解決や軽減が可能です。たとえば、プライバシーの問題は目隠しシートや植栽で、防犯面は各種セキュリティ設備の設置で対応できます。

購入を検討する際は、これらのメリット・デメリットを十分に理解したうえで、自身のライフスタイルに合っているかを見極めることが重要です。また、実際に1階の物件を内覧し、騒音や日当たり、視線の問題などを体感してみることをおすすめします。

マンション1階の「専用庭」とは

マンション1階の大きな特徴として挙げられる「専用庭」について、定義や権利関係、一般的な広さなど、詳しく解説していきます。

専用庭の定義と権利関係

専用庭とは、マンションの1階住戸に専属で割り当てられた庭スペースのことを指します。一般的に建物と一体となった共用部分となりますが、区分所有者が独占的に使用できる権利(専用使用権)が与えられています。

権利の形態としては、区分所有権として登記されているケースと、管理規約で定められた専用使用権として設定されているケースがあります。購入前には必ず権利関係を確認しておくことが重要です。

専用庭の一般的な広さと特徴

専用庭の広さは物件によってさまざまですが、一般的に10~20㎡程度のスペースが設けられていることが多いでしょう。マンションの立地や価格帯によっては、30㎡以上の広い専用庭が付いている物件もあります。

形状については、住戸に沿って細長く設けられているタイプや、まとまったスクエア型のスペースとして確保されているタイプなど、物件によって異なります。日当たりや目隠しの状況も、専用庭の位置や向きによって大きく変わってきます。

専用庭の管理と費用

専用庭の維持管理は、基本的に使用者である区分所有者の責任となります。庭の清掃や植栽の手入れ、雑草の除去などは、居住者が定期的に行う必要があります。

管理費については、通常はマンション全体の共用部分として月々の管理費に含まれています。ただし、専用庭内の植栽の管理費用や、居住者が追加で設置した設備の維持費用は、個人負担となることが一般的です。

専用庭選びのポイント

専用庭付き物件を検討する際は、以下のようなポイントに注目して選ぶことをおすすめします。

日当たりは重要な確認ポイントです。南向きの専用庭であれば日照時間が長く、植物の育成やガーデニングに適しています。また、洗濯物を干す場合も、十分な日照が得られるかどうかをチェックしましょう。

プライバシーの確保も大切です。通行人からの視線が気になる場合は、フェンスや植栽による目隠しの可能性を検討する必要があります。専用庭の位置や周辺環境によっては、追加の目隠し対策が必要となる場合もあります。

排水性も見落としがちですが重要なポイントです。雨天時に水はけが悪いと、庭の利用に支障が出たり、住戸内に湿気が入り込んだりする可能性があります。可能であれば雨の日に現地を確認することをおすすめします。

専用庭のある暮らしの魅力

専用庭があることで、マンション暮らしでありながら戸建てに近い生活を実現できます。家庭菜園やガーデニング、子どもの遊び場、ペットの運動スペース、さらにはくつろぎのテラススペースとして活用するなど、ライフスタイルに合わせた様々な使い方が可能です。

また、室内と庭がシームレスにつながることで、開放感のある暮らしを楽しむことができます。特に、リビングに面した専用庭は、室内の延長として活用することで、より豊かな住空間を生み出すことができます。

マンションの専用庭で出来ること、出来ないこと

マンションの専用庭は、様々な活用方法がある一方で、管理規約による制限もあります。ここでは、専用庭での可能な活動と制限される行為について詳しく解説していきます。

専用庭で出来ること

ガーデニングや家庭菜園は、専用庭の代表的な活用方法です。プランターを使った栽培や、花壇作りを楽しむことができます。ただし、大きな木を植える場合は、根の張り方や成長後の大きさなど、管理組合に確認が必要な場合があります。

物干し場としての利用も一般的です。天気の良い日には洗濯物を外干しすることができ、室内干しと比べて洗濯物の乾きも早くなります。ただし、近隣の目線が気になる場合は、目隠しの工夫が必要かもしれません。

お子様の遊び場としても活用できます。砂場や小さな遊具を設置したり、ボール遊びなどの軽い運動にも使えます。ただし、大きな遊具の設置は管理規約で制限されている場合が多いので注意が必要です。

テラス空間としての利用も可能です。ガーデンテーブルやチェアを置いて、くつろぎのスペースを作ることができます。朝食や読書など、屋外での時間を楽しむことができるでしょう。

専用庭で出来ないこと

建物の構造に影響を与える可能性のある行為は、基本的に禁止されています。具体的には、増改築や永続的な設備の設置、地面を深く掘る作業などが該当します。

近隣に迷惑がかかる可能性のある行為も制限されています。バーベキューなどの火気を使う行為、大きな音の出る遊び、強い臭いを発する行為などは、一般的に管理規約で禁止されていることが多いでしょう。

また、過度に高い目隠しフェンスの設置や、マンションの外観を損なう可能性のある改変も、通常は認められません。外観の統一性を保つため、色や形状に関する制限が設けられていることが一般的です。

管理規約の確認と近隣への配慮

専用庭の利用方法については、必ず管理規約を確認するようにしましょう。マンションによって制限内容は異なり、特に以下の点については注意が必要です。

植栽の高さや種類に関する制限、工作物の設置に関する規定、利用可能な時間帯、音や臭いに関する制限など、細かい規定が設けられていることがあります。これらのルールは、快適な共同生活を維持するために重要な取り決めとなっています。

専用庭を快適に使用するためのポイント

専用庭を最大限活用するためには、計画的な利用が重要です。季節や時間帯によって日当たりが変わることを考慮し、植物の配置や家具の設置場所を工夫しましょう。

また、定期的な手入れも欠かせません。雑草の除去や植栽の剪定、清掃などを定期的に行うことで、美しく快適な空間を維持することができます。特に、落ち葉の季節や雨季には、こまめなメンテナンスが必要となるでしょう。

防虫対策も重要なポイントです。地面に近い場所であるため、虫が発生しやすい環境となります。適切な防虫対策を行い、室内への虫の侵入を防ぐ工夫が必要です。

マンション1階での暮らし

マンション1階での暮らしを快適にするためには、様々な工夫や対策が必要となります。ここでは、1階での暮らしを充実させるためのポイントや、日々の生活での注意点について詳しく解説していきます。

防犯対策について

1階は侵入されやすい階数であるため、しっかりとした防犯対策が必要不可欠です。窓には防犯フィルムを貼る、補助錠を設置する、センサーライトを取り付けるなど、複数の対策を組み合わせることが重要です。

外出時や就寝時の戸締りは特に念入りに行いましょう。また、1階は道路からの視認性が高いため、貴重品は窓際に置かないなど、防犯を意識した室内のレイアウトも検討する必要があります。

プライバシー確保の工夫

通行人からの視線対策は、1階暮らしの重要なポイントとなります。カーテンやブラインドでの目隠しはもちろん、専用庭がある場合は植栽を活用した自然な目隠しも効果的です。

窓ガラスには目隠しフィルムを貼る、レースカーテンを2重にするなど、昼間でも室内が見えにくくなるような工夫を施すことで、より快適な暮らしを実現できます。

湿気・結露対策

1階は地面に近いため、湿気や結露が発生しやすい環境です。除湿機の設置や換気扇の活用、こまめな換気を心がけることが大切です。特に梅雨時期や結露が発生しやすい冬場は、より慎重な対策が必要となります。

また、家具は壁から少し離して設置する、収納は通気性の良い素材を選ぶなど、室内の空気が滞留しないような工夫も重要です。

虫対策と清掃について

1階は虫が入りやすい環境にあるため、網戸の設置や防虫スプレーの使用など、適切な対策が必要です。特に夏場は虫が多くなるため、窓の開閉には注意が必要です。

また、専用庭がある場合は、定期的な清掃や植栽の手入れが重要です。放置すると虫の温床となる可能性があるため、こまめな管理を心がけましょう。

騒音への対応

エントランスや駐車場が近い場合は、人の往来や車の音が気になることがあります。防音カーテンの使用や、家具の配置を工夫するなどして、騒音の影響を最小限に抑える工夫が必要です。

特に寝室は、できるだけ音源から離れた場所に配置することをおすすめします。また、窓の防音性能を高めることで、より静かな環境を作ることができます。

快適な室内環境の整備

1階は日当たりが悪くなりがちです。照明計画を工夫したり、明るい色調のインテリアを取り入れたりすることで、室内を明るく感じられる工夫をしましょう。

また、家具のレイアウトも重要です。窓際には大きな家具を置かないようにし、自然光が室内に十分に入るよう配慮することで、より快適な空間を作ることができます。

専用庭の活用方法

専用庭がある場合は、季節に応じた活用方法を考えましょう。春や秋は屋外でくつろぐスペースとして、夏は緑のカーテンで室温調整に活用するなど、年間を通じて効果的に使用することで、暮らしの質を高めることができます。

また、家庭菜園やガーデニングを楽しむことで、1階ならではの豊かな暮らしを実現することができます。ただし、管理規約の範囲内で行うことを忘れずに。

よくある質問

マンション1階での暮らしについて、よく寄せられる質問とその回答をまとめました。購入検討時の参考にしてください。

防犯・セキュリティ関連

Q:1階は防犯面で不安がありますが、どのような対策が効果的でしょうか?

A:基本的な対策として、防犯フィルムの貼付け、補助錠の設置、センサーライトの取り付けなどがあります。また、多くのマンションではオートロックや防犯カメラなどのセキュリティ設備が整っています。個別の対策と建物全体のセキュリティを組み合わせることで、十分な防犯体制を整えることができます。

Q:夜間の人通りが気になりますが、どう対応すればよいでしょうか?

A:カーテンやブラインドなど、二重の目隠し対策を講じることをおすすめします。また、夜間はセンサーライトを活用することで、不審者への抑止効果も期待できます。室内の照明が外から見えすぎないよう、レイアウトにも工夫が必要です。

環境・設備関連

Q:1階は湿気が多いというのは本当ですか?

A:地域や建物の構造にもよりますが、一般的に1階は上階と比べて湿気は多くなりやすい傾向にあります。ただし、除湿機の使用や定期的な換気、収納の工夫などで十分に対策は可能です。特に梅雨時期は注意が必要です。

Q:日当たりは悪くなりますか?

A:建物の向きや周辺環境にもよりますが、上階と比べると日当たりは制限される傾向にあります。ただし、専用庭がある場合は開放感があり、室内の明るさを確保しやすくなります。照明計画や家具配置を工夫することで、明るい空間作りが可能です。

専用庭について

Q:専用庭の管理費は必要ですか?

A:専用庭の管理費は通常、月々の管理費に含まれています。ただし、庭の手入れや植栽の管理は居住者の責任となることがほとんどです。追加で設置した設備の維持費用は個人負担となります。

Q:専用庭でバーベキューはできますか?

A:多くのマンションでは、火気使用や煙・臭いが発生する行為は禁止されています。専用庭であっても、他の居住者への配慮が必要です。必ず管理規約で確認するようにしましょう。

生活環境について

Q:エレベーター故障の心配がないのは本当ですか?

A:1階の大きなメリットのひとつが、エレベーターを使用しなくても生活できることです。災害時や故障時でも、階段を使う必要がなく、特に小さなお子様がいる家庭や高齢者の方には大きな利点となります。

Q:虫は多く入ってきますか?

A:地面に近いため、上階に比べると虫は入りやすい傾向にあります。網戸の設置や防虫スプレーの使用、こまめな清掃など、適切な対策を講じることが重要です。専用庭がある場合は、庭の管理も虫の対策として重要です。

資産価値について

Q:1階は資産価値が下がりやすいのでしょうか?

A:一般的に1階は上階と比べて価格が抑えめに設定されています。ただし、専用庭付きの物件や、利便性の高い間取りの場合は、それほど大きな価格差が生じないケースもあります。立地や物件の特徴によって、資産価値の変動は異なってきます。

Q:将来の売却時に不利になることはありますか?

A:1階特有のメリット(専用庭、エレベーター不要など)を求める層も一定数存在します。適切に管理され、防犯対策などがしっかりとなされている物件であれば、必ずしも売却時に不利になるとは限りません。

まとめ

マンション1階には、エレベーター不要や専用庭があるなど、上階にはない魅力がたくさんあります。デメリットとされる点も、適切な対策を講じることで十分にカバーすることが可能です。ライフスタイルに合わせて上手に活用することで、1階ならではの快適な暮らしを実現できるでしょう。

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記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

大学卒業後、積水化学工業に入社し住宅「セキスイハイム」を販売。3年8カ月千葉県内で営業に従事し、営業表彰を6期連続受賞。
途中、母の急死に直面し、自分の将来について悩み始める。結果、大学のゼミで学んだ「保険」事業に実際に携わりたいと思いFP資格を取得して日本生命に転職。4年間営業に従事したが、顧客に対して提供出来る商品がなく退職を決意。FP兼保険代理店を開業する。

収入も顧客もゼロからのスタート。しかも独立直前に結婚し住宅購入した為、返済不安に陥り貯蓄が日々減っていく恐怖を覚える。

人生で初めて家計の見直しを行い、根本的な改善により失敗と不安を減らすコツを発見。自分の経験を生かしお客様が同じ道を歩まないよう伝えるべく「マイホーム検討者向けFP」として活動中。

運営会社情報

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    :有限会社ティーエムライフデザイン総合研究所

  • 代表者

    :渡辺知光

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