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マンションの立地条件のポイントや資産価値への影響について解説

家づくりの基本

2024/12/03

2024/12/03

記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

マンションの立地条件のポイントや資産価値への影響について解説

マンション購入において、立地条件は資産価値を大きく左右する重要な要素です。住みやすさだけでなく、将来の売却や賃貸を見据えた投資的な観点からも、立地選びは慎重に行う必要があります。今回は、マンションの立地条件について、良い条件・悪い条件を詳しく解説していきます。

マンションの立地条件とは

マンションの立地条件とは、物件の所在地における様々な環境要因を総合的に判断する指標です。これらの条件は、実際の居住環境の快適さだけでなく、資産価値の維持や将来的な売却のしやすさにも大きく影響します。

交通アクセス

最寄り駅までの距離や所要時間は、立地条件の中でも特に重要な要素です。一般的に徒歩10分以内が望ましいとされており、特に都心部では徒歩5分以内の物件が人気を集めています。また、利用可能な路線数や、ターミナル駅までの所要時間なども、物件の価値を大きく左右します。

生活利便施設へのアクセス

スーパーマーケット、コンビニエンスストア、ドラッグストアなどの商業施設が徒歩圏内にあることは、日常生活の利便性を大きく向上させます。また、総合病院や診療所、銀行、郵便局などの公共施設へのアクセスも重要な判断材料となります。

教育環境

幼稚園、保育園、小中学校などの教育施設への距離や、学区の評判は、特に子育て世帯にとって重要な条件です。また、学習塾や習い事教室が近くにあることも、子育て世帯には魅力的な要素となります。

周辺環境

公園や緑地の有無、街並みの雰囲気、治安の状況なども重要な立地条件です。また、騒音や振動の発生源となる施設(鉄道、幹線道路、工場など)の有無も、居住環境を左右する大きな要因となります。

土地の特性

地盤の良し悪し、標高、ハザードマップ上のリスク、土地の履歴なども立地条件の重要な要素です。特に、災害リスクについては近年重視される傾向にあり、浸水想定区域や土砂災害警戒区域などの確認が欠かせません。

行政サービス

所在する自治体の行政サービスの充実度も、立地条件の一つとして考慮すべき要素です。子育て支援策や高齢者向けサービス、ゴミ収集の頻度など、日常生活に直結するサービスの内容を確認することが重要です。

将来性

再開発計画の有無、人口動態、地域の発展性なども、立地条件を判断する上で重要な要素となります。特に、大規模な再開発が予定されている地域では、将来的な利便性の向上や資産価値の上昇が期待できる可能性があります。

これらの立地条件は、物件選びの際に総合的に判断する必要があります。特に重視すべき条件は、購入者の年齢、家族構成、ライフスタイルなどによって異なってきますので、自身のニーズに合わせて優先順位をつけることが大切です。

マンションの価値を維持できる良い立地条件

マンションの資産価値を長期的に維持・向上させるためには、立地条件が非常に重要な要素となります。ここでは、マンションの価値を維持できる良い立地条件について、具体的に解説していきます。

駅からの距離と交通利便性

最も重視される立地条件の一つが、駅からの距離と交通の利便性です。特に以下の条件を満たす立地は、資産価値の維持が期待できます。最寄り駅から徒歩10分以内であること、ターミナル駅や主要駅まで30分以内でアクセスできること、複数の路線が利用可能であることなどが重要なポイントとなります。

生活利便施設の充実度

日常生活に欠かせない施設が徒歩圏内に揃っていることも、物件の価値を支える重要な要素です。具体的には、スーパーマーケットやコンビニエンスストアが徒歩5分圏内にあること、総合病院や診療所が近隣にあること、銀行や郵便局などの金融機関が利用しやすい場所にあることなどが挙げられます。

閑静な住宅街

良好な住環境が保たれている閑静な住宅街は、長期的な資産価値の維持が期待できます。特に、地域の景観が整備されている、街路樹が充実している、低層住宅が中心の街並みが保たれているといった環境は、マンションの価値維持に良い影響を与えます。

文教地区としての評価

教育環境が充実している地域は、子育て世帯からの需要が安定していることから、資産価値も維持されやすい傾向にあります。学区の評判が良好であること、私立・公立の学校が近隣にあること、図書館や文化施設が充実していることなども、重要な価値維持要因となります。

行政サービスの充実度

自治体の財政状況が良好で、行政サービスが充実している地域は、長期的な住みやすさが期待できます。子育て支援策が充実していること、高齢者向けサービスが整っていること、防災対策が積極的に行われていることなどは、地域の価値を高める要素となります。

災害リスクの低さ

地震や水害などの災害リスクが低い地域は、安定した資産価値が期待できます。具体的には、地盤が良好であること、海抜が高く浸水リスクが低いこと、避難所や防災施設が整備されていることなどが重要です。

再開発による発展性

計画的な再開発が進められている地域は、将来的な価値上昇が期待できます。特に、大規模商業施設の誘致計画がある、新たな路線の開通が予定されている、企業の進出が見込まれるといった要素は、地域の価値向上につながる可能性があります。

人気エリアとしての評価

都心や副都心へのアクセスが良好で、従来から人気の高いエリアは、安定した資産価値が期待できます。特に、高級住宅街としての評価が定着している地域や、文化的な施設が充実している地域は、長期的な価値維持が見込めます。

これらの条件は、必ずしもすべてを満たす必要はありませんが、できるだけ多くの良好な条件を備えた立地を選ぶことで、将来的な資産価値の維持が期待できます。特に、交通利便性と生活利便性は、最も重視すべき条件といえるでしょう。

売却前提でマンションの購入を検討する場合の注意点

将来的な売却を見据えてマンションを購入する場合、一般的な需要が見込める物件を選ぶことが重要です。ここでは、売却を前提とした購入における重要なポイントと注意点について詳しく解説していきます。

需要の見込める立地選び

売却のしやすさを考慮する場合、できるだけ多くの購入検討者から関心を持たれる立地を選ぶことが重要です。特に、ターミナル駅や都心部へのアクセスが良好であること、複数路線が利用可能であること、生活利便施設が充実していることなどは、将来的な売却のしやすさに直結します。

物件の築年数と管理状態

築年数が経過するほど売却価格は下がる傾向にあるため、売却のタイミングを見据えた購入計画が重要です。また、管理組合の運営状況や修繕積立金の積立状況、大規模修繕の実施状況なども、将来的な売却価格に大きく影響します。

間取りと専有面積

一般的に需要の高い間取りや専有面積を選ぶことで、売却時の選択肢が広がります。特に、2LDKから3LDKの物件は、単身者からファミリー層まで幅広い需要が見込めます。また、専有面積は60㎡以上あると、ファミリー向け物件として需要が見込めます。

将来性のある地域特性

再開発計画がある地域や、インフラ整備が進む地域は、将来的な価値上昇が期待できます。ただし、再開発計画は変更や中止になる可能性もあるため、計画の確実性や進捗状況を十分に確認する必要があります。

価格と相場の関係

購入時の価格が周辺相場と比べて適正であるかどうかは、将来の売却価格に大きく影響します。特に、周辺相場より明らかに高額な物件は、将来の値下がりリスクが高くなる可能性があります。

マンションの規模と特徴

大規模マンションは、管理体制が充実している反面、売却時の競合も多くなる傾向があります。一方、小規模マンションは、管理費や修繕積立金の負担が大きくなる可能性があるため、規模による特徴を理解した上で選択することが重要です。

収益性の検討

売却までの期間中に賃貸運用を考える場合は、賃貸需要も考慮する必要があります。特に、単身者向けの物件は賃貸需要が見込めますが、高額な物件は賃貸運用が難しくなる可能性があります。

売却時期の見極め

不動産市況は常に変動するため、売却のタイミングは慎重に見極める必要があります。市場動向や金利の状況、税制改正の影響なども考慮に入れた売却計画を立てることが重要です。

マイナスポイントの把握

日影や騒音、眺望などのマイナスポイントは、売却時に大きなネックとなる可能性があります。購入時点で物件の欠点を十分に把握し、売却時の影響を考慮することが大切です。

売却前提で購入する場合は、自己使用の視点だけでなく、将来の買主の視点も重要です。特に、立地条件と物件の維持管理状況は、売却のしやすさを左右する重要な要素となります。また、不動産市況の変動リスクも考慮に入れ、慎重な判断が求められます。

マンションの悪い立地条件とは

マンションの立地条件は資産価値に大きく影響します。ここでは、避けるべき立地条件について、具体的に解説していきます。これらの条件は、居住性の低下や将来的な資産価値の下落につながる可能性が高い要素となります。

アクセスの悪さ

交通の利便性が著しく低い立地は、避けるべき条件の代表例です。具体的には、最寄り駅から徒歩20分以上かかる場所、バス利用が必須な場所、駅までの道のりに急な坂道がある場所などが該当します。また、最寄り駅が始発駅で本数が少ない場合も、利便性の面で大きなデメリットとなります。

生活インフラの不足

日常生活に必要な施設が不足している立地も、避けるべき条件です。スーパーマーケットやコンビニエンスストアが徒歩圏内にない、医療機関までの距離が遠い、金融機関や郵便局が近くにないといった環境は、生活の質を大きく低下させる要因となります。

不安定な地盤・災害リスク

地盤が軟弱である、液状化の可能性が高い、土砂災害警戒区域に指定されている、浸水想定区域に含まれているなど、災害リスクが高い立地は避けるべきです。特に、ハザードマップで危険性が指摘されている地域は、将来的な資産価値の下落リスクが高くなります。

環境阻害要因の存在

周辺環境に問題がある立地も避けるべき条件となります。具体的には、高圧電線が近接している、墓地や葬儀場が隣接している、工場や廃棄物処理施設が近い、幹線道路や線路からの騒音・振動が気になるといった環境は、居住性と資産価値の両面でマイナスとなります。

再開発による影響

大規模な再開発計画が予定されている地域では、工事による騒音や振動、日照や眺望の変化、人口増加による混雑など、様々な環境変化が予想されます。特に、高層ビルの建設予定地に近い物件は、日照や眺望に大きな影響を受ける可能性があります。

街の衰退傾向

人口減少が進んでいる地域や、商店街のシャッター街化が進んでいる地域は、将来的な価値下落のリスクが高くなります。また、若年層の流出が著しい地域や、高齢化率が極端に高い地域も、地域の活力低下につながる可能性があります。

治安の悪さ

治安の悪い地域や、風俗店が多い地域は避けるべき立地条件です。特に、深夜の騒音や不審者の出没が頻繁にある地域は、居住環境として好ましくありません。また、暴力団事務所や違法風俗店が近隣にある場合も、資産価値の低下要因となります。

道路事情の悪さ

狭隘道路に面している、車の出し入れが困難、緊急車両の進入が難しいといった道路事情の悪い立地も避けるべきです。また、抜け道として利用される道路に面している場合、交通量の増加による騒音や安全性の低下が懸念されます。

管理状態の悪化

入居率が低下している、空き室が目立つ、管理組合の運営が不安定といった状況は、マンション全体の資産価値低下につながります。特に、修繕積立金が不足している、大規模修繕が先送りされているといった管理面での問題は、将来的な大きな負担となる可能性があります。

これらの悪い立地条件は、単独で存在する場合もありますが、複数の要因が重なっている場合も少なくありません。物件選びの際は、これらの条件を総合的に判断し、将来的なリスクを見極めることが重要です。特に、一見して気づきにくい環境阻害要因については、現地調査や近隣住民への聞き取りなども含めて、慎重に確認することをお勧めします。

よくある質問

マンションの立地条件について、購入検討者からよく寄せられる質問とその回答をまとめました。実際の購入判断の参考としてご活用ください。

駅からの距離について

Q:駅から徒歩15分の物件は避けるべきですか?

A:一概に避けるべきとは言えません。駅までの道のりが平坦で歩きやすい、商業施設が充実している、閑静な住宅街であるなど、他の好条件が揃っていれば、十分検討に値する物件といえます。ただし、将来の売却を考える場合は、徒歩10分以内の物件のほうが有利です。

再開発エリアについて

Q:再開発予定地域の近くの物件は、将来的に値上がりが期待できますか?

A:必ずしも値上がりするとは限りません。再開発計画の内容、実現可能性、完了までの期間、周辺環境への影響などを総合的に判断する必要があります。また、工事期間中の騒音や振動、交通規制なども考慮に入れる必要があります。

日当たりと眺望について

Q:日当たりと眺望、どちらを重視すべきでしょうか?

A:基本的には日当たりを優先することをお勧めします。眺望は周辺の開発により変化する可能性がありますが、日当たりは建物の向きによって決まるため、より本質的な価値となります。特に、冬場の採光や室温管理を考えると、南向きの物件が望ましいでしょう。

管理状態について

Q:築年数が古くても、管理状態の良いマンションは購入候補になりますか?

A:はい、十分な検討対象となります。管理組合の運営が健全で、修繕積立金が適切に確保されており、定期的な大規模修繕が実施されているマンションであれば、築年数が経過していても資産価値を維持できる可能性が高くなります。

災害リスクについて

Q:ハザードマップで浸水想定区域に入っている物件は、必ず避けるべきですか?

A:浸水想定区域内であっても、建物の構造や防災対策によって安全性は大きく異なります。マンションの地盤の高さ、防水板の設置状況、避難計画の整備状況などを確認した上で判断することが重要です。

環境の変化について

Q:近隣に大型商業施設の建設計画がありますが、資産価値にはプラスですか?

A:一概には言えません。利便性は向上しますが、交通量の増加や騒音の発生など、マイナスの影響も考えられます。商業施設の規模や営業時間、搬入車両の経路なども含めて総合的に判断する必要があります。

住宅ローンについて

Q:立地条件は住宅ローンの審査に影響しますか?

A:はい、影響します。金融機関は物件の立地条件を重視しており、特に駅からの距離や周辺環境、災害リスクなどを審査の際の重要な判断材料としています。良好な立地条件の物件は、融資が受けやすい傾向にあります。

将来性について

Q:人口減少が予想される地域の物件は避けるべきですか?

A:地域の将来性は慎重に見極める必要があります。単に人口減少が予想されるだけでなく、産業の状況、雇用環境、行政の取り組みなども含めて総合的に判断することが重要です。特に、コンパクトシティ化が進む地域では、中心部の価値が維持される可能性もあります。

角部屋について

Q:角部屋は必ず資産価値が高いのですか?

A:必ずしもそうとは限りません。角部屋は採光や通風の面でメリットがありますが、北向きの角部屋は日当たりが悪く、冬場の寒さが気になる場合があります。また、外壁に面する面積が大きいため、光熱費が高くなる可能性もあります。

これらの質問と回答を参考にしながら、ご自身の状況や優先順位に合わせて物件を選択することが重要です。また、不明な点がある場合は、不動産の専門家に相談することをお勧めします。

まとめ

マンションの立地条件は、居住性と資産価値の両面に大きく影響する重要な要素です。良好な交通アクセス、充実した生活インフラ、良好な住環境が揃った立地を選ぶことで、長期的な資産価値の維持が期待できます。購入を検討する際は、現在の生活利便性だけでなく、将来的な街の発展性や需要も考慮に入れて、慎重に判断することが大切です。

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記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

大学卒業後、積水化学工業に入社し住宅「セキスイハイム」を販売。3年8カ月千葉県内で営業に従事し、営業表彰を6期連続受賞。
途中、母の急死に直面し、自分の将来について悩み始める。結果、大学のゼミで学んだ「保険」事業に実際に携わりたいと思いFP資格を取得して日本生命に転職。4年間営業に従事したが、顧客に対して提供出来る商品がなく退職を決意。FP兼保険代理店を開業する。

収入も顧客もゼロからのスタート。しかも独立直前に結婚し住宅購入した為、返済不安に陥り貯蓄が日々減っていく恐怖を覚える。

人生で初めて家計の見直しを行い、根本的な改善により失敗と不安を減らすコツを発見。自分の経験を生かしお客様が同じ道を歩まないよう伝えるべく「マイホーム検討者向けFP」として活動中。

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    :有限会社ティーエムライフデザイン総合研究所

  • 代表者

    :渡辺知光

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    :〒104-0045 東京都中央区築地2-15-15 セントラル東銀座1002

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