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【シニア世帯向け】家事が楽になる住宅設備のポイントや選び方

家づくりの基本

2024/12/12

2024/12/12

記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

【シニア世帯向け】家事が楽になる住宅設備のポイントや選び方

年齢を重ねるにつれて、日々の家事の負担が大きくなってきたと感じる方も多いのではないでしょうか。シニア世帯の方々が快適に暮らすためには、家事の負担を軽減できる住宅設備の導入がカギとなります。

そこで今回は、シニア世帯向けの家事が楽になる住宅設備について、選び方のポイントから具体的な設備まで詳しくご紹介します。

シニア世帯でよくある家事のお悩みごと

掃除に関するお悩み

掃除に関する悩みは、シニア世帯の方々から最も多く寄せられる声のひとつです。特に以下のような場面で負担を感じやすいようです。

床掃除では、重たい掃除機の持ち運びが大変という声が目立ちます。また、コードの付け外しや、階段での使用も負担となっています。さらに、ベッドの下や家具の隙間など、かがんでの作業が必要な場所の掃除は腰への負担が大きいとの声も。

浴室やトイレの掃除については、床に膝をついての作業や、狭い場所での動作が必要となるため、関節への負担が大きく、転倒のリスクも懸念されます。また、浴室の壁や天井の拭き掃除は、手を上げ続ける必要があり、肩や腕への負担が大きくなります。

洗濯に関するお悩み

洗濯物の取り扱いは、重量物を扱う作業が多く、体力的な負担が大きい家事のひとつです。具体的には以下のような悩みが挙げられます。

濡れた洗濯物は乾燥前より重たくなるため、洗濯機から取り出して干す作業が大変です。また、背の高い場所に干す際は、手を上げ続ける必要があり、肩への負担が増します。

天候に左右される外干しは、急な雨への対応が必要となり、予定が立てにくいという声も。特に雨の日は、室内干しのスペース確保に苦労されている方も多いようです。

料理に関するお悩み

キッチンでの作業は、立ち仕事が中心となるため、長時間の調理で足腰への負担が蓄積されやすい傾向にあります。主な悩みとして以下が挙げられます。

まな板での野菜カットなど、立ち続けての作業による疲労が目立ちます。また、重たい鍋やフライパンの持ち運び、水の入った鍋の移動なども負担となっています。

食器洗いについては、水はねによる服の濡れや、長時間の立ち仕事による足腰への負担が大きいとの声が多く聞かれます。また、食器棚への収納時も、重たい食器の持ち上げや、高い場所への収納に苦労されている方が多いようです。

収納整理に関するお悩み

日々の収納作業でも、様々な負担がかかりやすい状況が見られます。収納に関する主なお悩みは以下の通りです。

高い場所の収納へのアクセスが困難で、踏み台の使用が必要となり、転倒のリスクが心配です。また、重たい荷物を持っての収納作業は、バランスを崩しやすく危険を感じるとの声も。

床下収納の利用時は、深くかがむ必要があり、腰への負担が大きくなります。また、季節の衣替えなど、大量の荷物を一度に扱う作業は、体力的な負担が特に大きくなりやすいようです。

買い物に関するお悩み

日々の買い物も、シニア世帯の方々にとって負担となりやすい家事のひとつです。具体的な悩みとして以下が挙げられます。

重たい荷物を持っての帰り道が大変との声が多く聞かれます。特に、米や飲料水など重量のある食材の購入時は、運搬に苦労されることが多いようです。

また、天候の悪い日の買い物は特に負担が大きく、雨の日は傘を差しながらの買い物袋の持ち運びに苦労されているとの声も寄せられています。

【シニア世帯向け】家事が楽になる住宅設備のポイント

掃除を楽にする設備

掃除の負担を軽減するために、以下のような設備の導入がおすすめです。

ロボット掃除機は、日々のフロア掃除を自動化できる便利な設備です。スマートフォンと連携させることで、外出先からも操作が可能です。また、段差を感知する機能や、家具の下も自動で掃除してくれる機能を備えた機種も増えています。

お手入れがしやすい床材も重要なポイントです。汚れが付きにくく、サッと拭くだけで綺麗になる床材を選ぶことで、日々の掃除の手間を大幅に削減できます。

浴室やトイレは汚れにくい素材や、自動お掃除機能付きの便器を選ぶことで、メンテナンスの手間を減らすことができます。特に浴室は、防カビコーティングされた壁材を採用することで、カビの発生を抑制できます。

洗濯を楽にする設備

洗濯物の取り扱いを楽にするため、以下のような設備が効果的です。

浴室暖房乾燥機は、天候に左右されることなく洗濯物を乾かすことができます。特に雨の日や花粉の多い季節は重宝します。また、浴室の湿気も軽減できるため、カビ予防にも効果的です。

ランドリールームを設置する場合は、洗濯機置き場と物干し場を近接させることで、動線を短縮できます。また、昇降式の物干し竿を採用することで、高い位置での作業負担を軽減できます。

料理を楽にする設備

キッチンでの作業負担を減らすため、以下のような設備の導入を検討しましょう。

食器洗い乾燥機は、食器洗いの手間を大幅に削減できる設備です。また、高温での洗浄・乾燥が可能なため、衛生面でも安心です。

IHクッキングヒーターは、火を使わないため安全で、掃除も簡単です。また、調理器具が軽いため、持ち運びの負担も軽減できます。

収納に関しては、引き出し式の収納や、取り出しやすい高さに設置された収納を採用することで、かがむ動作や高い位置での作業を減らすことができます。

収納関連の便利な設備

収納作業を楽にするため、以下のような工夫が効果的です。

電動昇降式の収納棚を導入することで、高い場所の収納へのアクセスが容易になります。また、引き出し式の収納を多用することで、奥のものも取り出しやすくなります。

パントリーなどの収納スペースは、キッチンの近くに配置することで、重い食材の運搬距離を短縮できます。また、床下収納は開閉をアシストする機能付きのものを選ぶことで、腰への負担を軽減できます。

動線を考慮した間取り設計

家事の負担軽減には、効率的な動線設計も重要です。以下のようなポイントを意識しましょう。

洗濯室は浴室の近くに配置し、動線を短くすることで、濡れた洗濯物の運搬負担を減らすことができます。また、キッチンと食品庫は近接させることで、食材の出し入れを楽にできます。

掃除用具入れは、使用頻度の高い場所の近くに設置することで、準備や片付けの手間を省くことができます。また、各階に掃除用具を配置できるスペースを確保することで、階段の上り下りを減らすことができます。

【シニア世帯向け】家事が楽になる住宅設備の選び方

現状の困りごとを明確にする

住宅設備を選ぶ前に、まず現在の家事でどのような点に負担を感じているのかを具体的に書き出してみましょう。例えば、腰を曲げての作業が辛い、重い物の持ち運びが大変、といった具合です。

また、将来的にどのような不安があるのかも考慮に入れることが大切です。年齢とともに体力は徐々に低下していくため、5年後、10年後の生活をイメージしながら必要な設備を検討しましょう。

優先順位をつける

住宅設備の導入には一定の費用がかかるため、すべてを一度に採用することは難しい場合もあります。そのため、困りごとの中でも特に負担が大きいものから優先的に対応を考えていきましょう。

また、工事の規模や時期についても検討が必要です。例えば、キッチンの設備更新は大規模な工事となるため、浴室やトイレの改修と合わせて行うことでコストを抑えられる場合もあります。

操作性を重視する

シニア世帯向けの設備を選ぶ際は、操作のしやすさを重視することが大切です。ボタンの大きさや配置、表示の見やすさなど、実際に使用する場面をイメージしながら検討しましょう。

また、急な故障時の対応も考慮に入れておく必要があります。メーカーのアフターサービス体制や、修理時の費用なども確認しておくとよいでしょう。

メンテナンス性を確認する

導入後のお手入れの手間も重要なポイントです。例えば、フィルターの掃除や消耗品の交換など、定期的なメンテナンスが必要な設備もあります。これらの作業が自分でできるか、業者に依頼する必要があるのかなども確認しておきましょう。

また、メンテナンス費用についても事前に把握しておくことが大切です。予期せぬ出費を防ぐため、年間のメンテナンス費用の目安を確認しておくとよいでしょう。

費用対効果を考える

住宅設備の導入には初期費用だけでなく、ランニングコストも発生します。例えば、電気代や水道代、メンテナンス費用などです。これらを含めた総合的な費用対効果を考えながら、設備を選んでいきましょう。

また、補助金や助成金の利用も検討してみましょう。自治体によっては、高齢者向けの住宅改修に対する支援制度を設けているケースもあります。

専門家に相談する

住宅設備の選定は専門的な知識が必要となるため、ハウスメーカーや設備メーカーの専門家に相談することをおすすめします。実際の導入事例や、最新の技術動向なども踏まえたアドバイスを受けることができます。

また、複数の業者から見積もりを取ることで、適正な価格での導入が可能となります。その際、工事内容や保証内容についても詳しく確認しておくとよいでしょう。

工事時期を考慮する

住宅設備の導入には工事が伴うため、生活への影響を最小限に抑えるための工期の調整が必要です。特に、キッチンや浴室など、日常的に使用する場所の工事は、代替手段の確保も含めて計画を立てましょう。

また、季節による工事の制約なども考慮に入れる必要があります。雨季や寒冷期は工事が制限される場合もあるため、計画的な導入を心がけましょう。

よくある質問

シニア世帯の方々からよく寄せられる住宅設備に関する質問について、具体的にご紹介します。

費用に関する質問

Q. 家事が楽になる設備を導入するとどのくらいコストがかかりますか?

A. 設備によって価格帯は様々ですが、以下が一般的な目安となります。

・ロボット掃除機:5万円~20万円

・食器洗い乾燥機:工事費込みで20万円~35万円

・浴室暖房乾燥機:工事費込みで15万円~25万円

・IHクッキングヒーター:工事費込みで25万円~40万円

Q. 住宅設備の補助金や助成金はありますか?

A. 自治体によって異なりますが、介護保険の住宅改修費支給や、バリアフリー改修の補助金など、様々な支援制度があります。詳しくは、お住まいの自治体の窓口にお問い合わせください。

工事に関する質問

Q. 後付けできる設備はありますか?

A. はい、多くの設備が後付け可能です。ロボット掃除機や据置型食器洗い乾燥機は工事不要で導入できます。浴室暖房乾燥機や温水洗浄便座なども、既存の設備を活かしながら後付け工事が可能な場合が多いです。

Q. 工事期間はどのくらいかかりますか?

A. 工事の規模によって異なりますが、一般的な目安は以下の通りです。

・食器洗い乾燥機の設置:1日

・浴室暖房乾燥機の設置:1~2日

・キッチンの全面改修:1週間~10日

・浴室の全面改修:1週間~2週間

メンテナンスに関する質問

Q. 住宅設備の耐用年数はどのくらいですか?

A. 一般的な目安として以下の通りです。

・ロボット掃除機:5~7年

・食器洗い乾燥機:8~10年

・浴室暖房乾燥機:10~15年

・IHクッキングヒーター:10~15年

ただし、使用頻度や使用環境によって変動する場合があります。

Q. メンテナンス費用はどのくらいかかりますか?

A. 定期的なメンテナンス費用の目安は以下の通りです。

・ロボット掃除機:フィルター交換などで年間5,000円程度

・食器洗い乾燥機:専用洗剤代として月1,000円程度

・エアコンのクリーニング:1台あたり1万円~1万5千円程度

・浴室暖房乾燥機の清掃:1回1万円~1万5千円程度

使い勝手に関する質問

Q. スマートフォンが苦手でも使える設備はありますか?

A. はい、多くの設備は本体のボタン操作だけでも使用可能です。また、シンプルなリモコン操作で使える機種も増えています。購入時に操作方法を確認し、使いやすい機種を選びましょう。

Q. 停電時でも使える設備はありますか?

A. ガスコンロや手動の水栓など、電気を使わない設備は停電時でも使用可能です。また、蓄電池と組み合わせることで、停電時でも使える設備も増えてきています。

まとめ

シニア世帯向けの家事負担を軽減する住宅設備は、自動化・省力化・動線の最適化がポイントとなります。現在の困りごとや予算を考慮しながら、優先順位をつけて導入を検討してみましょう。

また、設備の選定にあたっては、専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。使い勝手の良い設備を導入することで、快適な暮らしを実現することができます。

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記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

大学卒業後、積水化学工業に入社し住宅「セキスイハイム」を販売。3年8カ月千葉県内で営業に従事し、営業表彰を6期連続受賞。
途中、母の急死に直面し、自分の将来について悩み始める。結果、大学のゼミで学んだ「保険」事業に実際に携わりたいと思いFP資格を取得して日本生命に転職。4年間営業に従事したが、顧客に対して提供出来る商品がなく退職を決意。FP兼保険代理店を開業する。

収入も顧客もゼロからのスタート。しかも独立直前に結婚し住宅購入した為、返済不安に陥り貯蓄が日々減っていく恐怖を覚える。

人生で初めて家計の見直しを行い、根本的な改善により失敗と不安を減らすコツを発見。自分の経験を生かしお客様が同じ道を歩まないよう伝えるべく「マイホーム検討者向けFP」として活動中。

運営会社情報

  • 会社名

    :有限会社ティーエムライフデザイン総合研究所

  • 代表者

    :渡辺知光

  • 本社
    所在地

    :〒104-0045 東京都中央区築地2-15-15 セントラル東銀座1002

  • アクセス

    :地下鉄日比谷線築地駅より徒歩3分

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