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外壁材の基礎知識や選び方のポイントについて解説

家づくりの基本

2024/12/12

2024/12/12

記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

外壁材の基礎知識や選び方のポイントについて解説

家の顔とも言える外壁材。見た目の美しさだけでなく、耐久性や機能性など、さまざまな要素を考慮して選ぶ必要があります。今回は、外壁材の基礎知識から選び方のポイントまで、詳しく解説していきます。

外壁材の役割や機能性

外壁材は住まいの「第一の防御ライン」とも呼ばれ、建物を守る重要な役割を担っています。ここでは、外壁材が持つさまざまな機能と役割について詳しく解説していきます。

建物を保護する基本的な役割

外壁材の最も基本的な役割は、建物の構造体を様々な外的要因から守ることです。雨や雪などの水分から建物を守る防水性能、強風から建物を守る耐風性能、紫外線による劣化を防ぐ耐候性能などが挙げられます。これらの性能が不十分だと、建物の寿命を著しく縮めることにもなりかねません。

室内環境を整える機能

外壁材は室内の快適性を保つ重要な機能も持っています。断熱性能により夏は涼しく冬は暖かい室内環境を実現し、結露の防止にも貢献します。また、外部の騒音を軽減する防音性能も、快適な住環境を作り出すうえで重要な要素となっています。

安全性を確保する機能

外壁材は建物の安全性確保にも大きく関わっています。火災から建物を守る防火性能、地震の揺れに耐える耐震性能、台風などの強風に耐える耐風圧性能など、災害時の安全性確保に重要な役割を果たしています。

美観を保つ役割

外壁材は建物の外観デザインを決定づける重要な要素です。色やテクスチャー、デザインパターンなど、多様な選択肢の中から、建物の個性を演出することができます。また、街並みとの調和や周辺環境への配慮も、外壁材選びの重要なポイントとなります。

メンテナンス性に関する機能

外壁材には汚れを防ぎ、美観を長く保つ機能も備わっています。セルフクリーニング機能を持つ外壁材や、汚れが付きにくい加工が施された外壁材など、メンテナンス性を考慮した製品も増えています。定期的なメンテナンスと組み合わせることで、建物の価値を長く保つことができます。

外壁材は建物を守り、快適な住環境を作り出すための重要な建材です。防水性、断熱性、防火性といった基本的な機能に加え、デザイン性やメンテナンス性まで、多岐にわたる役割を担っています。これらの機能をしっかりと理解したうえで、建物の用途や環境に合った最適な外壁材を選択することが、長く快適に住める家づくりの基本となります。

外壁材の種類

外壁材は住まいの表情を決める重要な要素です。それぞれの特徴を理解し、建物の用途や環境に合った最適な外壁材を選ぶことが大切です。ここでは、主な外壁材の種類とその特徴について詳しく解説していきます。

窯業系サイディング

最も一般的な外壁材で、セメントと繊維を主原料として作られています。耐久性や耐火性に優れ、デザインのバリエーションも豊富です。価格も比較的手頃なため、戸建て住宅でよく使用されています。メンテナンスは10~15年ごとに塗り替えが必要です。

金属系サイディング

アルミニウムや亜鉛メッキ鋼板などを使用した外壁材です。軽量で施工性が良く、耐久性も高いのが特徴です。高い防水性と耐候性を持ち、メンテナンス頻度も比較的少なくて済みます。モダンな印象を与えるデザインが多く、contemporary(コンテンポラリー)な住宅に人気があります。

ALC(軽量気泡コンクリート)

セメントに気泡を含ませた軽量で断熱性の高い外壁材です。防火性能に優れ、遮音性も高いのが特徴です。大判のパネルを使用するため、施工期間を短縮できるメリットもあります。ただし、表面の仕上げ材の選択や定期的なメンテナンスが必要です。

モルタル

セメントと砂を混ぜ合わせた材料を壁面に塗り付ける工法です。自由な造形が可能で、様々なテクスチャーを表現できます。コストパフォーマンスが良い反面、ひび割れが発生しやすく、定期的なメンテナンスが必要です。

タイル

耐久性が高く、高級感のある仕上がりが特徴です。汚れにくく、メンテナンス性に優れています。ただし、施工には熟練の技術が必要で、工事費用も比較的高額になります。目地の劣化には注意が必要です。

天然石

御影石や大理石などの天然石を使用した外壁材です。重厚感があり、独特の風合いを演出できます。耐久性は非常に高いものの、高価格であり、施工にも専門的な技術が必要です。

木材(サイディング)

自然な風合いと温かみのある外観が特徴です。環境にやさしい素材ですが、定期的なメンテナンスが必要で、耐久性や防火性能の面で注意が必要です。特に日本の気候では、シロアリや腐食への対策が重要となります。

外壁材の選択は、耐久性や機能性はもちろん、デザイン性、メンテナンス性、コストなど、多角的な視点での検討が必要です。建物の立地環境や予算、将来的なメンテナンス計画なども考慮しながら、最適な外壁材を選ぶことが重要です。迷った場合は、専門家に相談することをおすすめします。

外壁材選びのポイント

外壁材は住まいの印象を左右する重要な要素であり、機能性と美観の両面から慎重に選ぶ必要があります。ここでは、外壁材を選ぶ際の重要なポイントについて詳しく解説していきます。

耐久性と機能性を重視する

外壁材の耐用年数は、一般的に15~30年程度です。選ぶ際は耐候性、耐震性、防火性、断熱性などの基本性能をしっかり確認しましょう。特に、建築地域の気候条件に合わせた選択が重要です。海沿いなら塩害に強い材料を、寒冷地なら凍害に強い材料を選ぶなど、地域特性に応じた判断が求められます。

メンテナンス性を考慮する

外壁材によってメンテナンスの頻度や費用は大きく異なります。たとえば、窯業系サイディングは10~15年ごとに塗り替えが必要ですが、タイルは比較的メンテナンスフリーです。初期費用が安くても、メンテナンス費用が高額になる場合もありますので、長期的な視点での検討が必要です。

コストパフォーマンスを検討する

外壁材の価格は、材料費だけでなく施工費も含めて考える必要があります。また、耐用年数やメンテナンス費用なども含めた総合的なコストを見据えることが大切です。予算に見合った外壁材を選ぶことで、無理のない住宅計画を立てることができます。

デザイン性と街並みとの調和

外観デザインは、住まい手の好みだけでなく、周辺環境との調和も考慮する必要があります。特に、建築協定や景観条例がある地域では、色やデザインに制限がある場合もあります。また、経年変化による外観の変化も考慮に入れて選択しましょう。

施工業者の技術力を確認する

外壁材の性能を最大限に発揮させるためには、適切な施工が不可欠です。特に、モルタルやタイルなど、職人の技術力が大きく影響する外壁材を選ぶ場合は、施工業者の実績や技術力をしっかりと確認することが重要です。

保証内容を確認する

外壁材メーカーや施工業者が提供する保証内容は、製品や会社によって大きく異なります。保証期間や保証範囲、アフターフォローの内容などをしっかりと確認し、比較検討することが大切です。

外壁材選びは、機能性、メンテナンス性、コスト、デザイン性など、多角的な視点からの検討が必要です。特に重要なのは、建築地域の特性や予算、将来的なメンテナンス計画まで考慮した総合的な判断です。専門家のアドバイスも参考にしながら、納得のいく選択をすることが、長く快適に住める家づくりにつながります。

よくある質問

外壁材に関して、お客様からよく寄せられる質問とその回答をまとめました。外壁材選びの参考にしていただければと思います。

コストに関する質問

Q:外壁材の価格の相場はどのくらいですか?

A:材料費と施工費を合わせた価格で、窯業系サイディングが1坪あたり3~4万円、金属系サイディングが4~5万円、タイルが5~7万円程度です。ただし、デザインや仕様によって価格は大きく変動します。

Q:メンテナンス費用はどのくらいかかりますか?

A:一般的な戸建住宅の外壁塗装で、足場代を含めて120~180万円程度です。外壁材の種類や建物の規模、劣化状況によって費用は変動します。

耐久性に関する質問

Q:外壁材の寿命はどのくらいですか?

A:窯業系サイディングで20~30年、ALCで30~40年、タイルで40~50年程度です。ただし、適切なメンテナンスを行うことで寿命を延ばすことができます。

Q:外壁材の劣化のサインにはどのようなものがありますか?

A:ひび割れ、色あせ、膨らみ、反り、目地のひび割れなどが主な劣化サインです。定期的な点検で早期発見することが重要です。

メンテナンスに関する質問

Q:外壁のメンテナンスはどのくらいの頻度で必要ですか?

A:塗り替えは10~15年に1回が目安です。ただし、点検は2~3年に1回程度行うことをおすすめします。早めの補修で大規模な修繕を防ぐことができます。

Q:日常的なメンテナンスで気をつけることはありますか?

A:定期的な清掃や目視点検が重要です。特に、目地部分や雨どい周り、コーナー部分は注意して点検しましょう。

施工に関する質問

Q:外壁材の張り替え工事の期間はどのくらいですか?

A:一般的な戸建住宅で2~3週間程度です。天候や工事の内容によって期間は変動します。

Q:外壁材は後から変更できますか?

A:可能ですが、下地の状態や構造的な制約により、選択できる外壁材が限定される場合があります。また、大規模な工事となるため、費用面での検討も必要です。

性能に関する質問

Q:断熱性能の高い外壁材を選ぶとどんなメリットがありますか?

A:冷暖房効率が向上し、光熱費の削減につながります。また、結露の防止にも効果があり、カビの発生を抑制できます。

Q:防音性能を高めるにはどんな外壁材がおすすめですか?

A:ALCや厚みのある窯業系サイディングが防音性能に優れています。また、複層構造の外壁材も効果的です。

デザインに関する質問

Q:外壁材の色選びのポイントは?

A:周辺環境との調和、経年変化、メンテナンス性を考慮して選びましょう。濃い色は褪色が目立ちやすく、熱も吸収しやすいため、慎重な検討が必要です。

Q:外壁材の見本と実際の仕上がりは違いますか?

A:サンプルは小さな面積のため、実際の仕上がりとは印象が異なる場合があります。可能であれば、実物件やモデルハウスで確認することをおすすめします。

これらの質問は一例ですが、外壁材選びで迷った際は、専門家に相談することをおすすめします。建物の状況や予算に応じた、最適な提案を受けることができます。

まとめ

外壁材選びは、見た目の好みだけでなく、耐久性や機能性、メンテナンス性など、さまざまな要素を総合的に判断する必要があります。建築地域の特性や予算、将来的なメンテナンス計画まで考慮したうえで、納得のいく選択をすることが大切です。迷った際は、専門家に相談することをおすすめします。

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記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

大学卒業後、積水化学工業に入社し住宅「セキスイハイム」を販売。3年8カ月千葉県内で営業に従事し、営業表彰を6期連続受賞。
途中、母の急死に直面し、自分の将来について悩み始める。結果、大学のゼミで学んだ「保険」事業に実際に携わりたいと思いFP資格を取得して日本生命に転職。4年間営業に従事したが、顧客に対して提供出来る商品がなく退職を決意。FP兼保険代理店を開業する。

収入も顧客もゼロからのスタート。しかも独立直前に結婚し住宅購入した為、返済不安に陥り貯蓄が日々減っていく恐怖を覚える。

人生で初めて家計の見直しを行い、根本的な改善により失敗と不安を減らすコツを発見。自分の経験を生かしお客様が同じ道を歩まないよう伝えるべく「マイホーム検討者向けFP」として活動中。

運営会社情報

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    :有限会社ティーエムライフデザイン総合研究所

  • 代表者

    :渡辺知光

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