中古住宅を購入してリフォームする流れや物件選びについて解説
家づくりの基本
2024/12/18
2024/12/18
中古住宅を購入してリフォームすることは、新築住宅の購入と比べて大きなメリットがある半面、様々な不安も伴います。物件探しからリフォーム完了までの流れを把握しておくことで、スムーズに理想の住まいづくりを進めることができます。
中古住宅購入とリフォームを同時に検討する場合、物件探しの段階から計画的に進めることが大切です。ここでは、物件探しからリフォーム完了までの具体的な流れについて、実践的なポイントを交えながら解説していきます。
STEP1 物件を探す
中古住宅購入の第一歩となる物件探しでは、エリアや予算などの基本的な条件に加えて、リフォームを前提とした視点での物件探しが必要不可欠です。ここでは物件探しの具体的なポイントについて解説していきます。
基本的な物件探しの条件
まずは基本的な条件整理として、希望エリアや予算、駅からの距離、日当たり、間取りなどを明確にしましょう。特に予算に関しては、物件購入費用だけでなく、リフォーム費用も考慮に入れた総予算を設定することが重要です。
リフォームを前提とした物件探しのポイント
リフォームを前提とした物件探しでは、建物の構造や築年数、劣化状況などが重要なポイントとなります。特に注目すべき点として、耐震性能や水回りの状態、屋根や外壁の劣化状況、設備の更新時期などが挙げられます。
物件情報の収集方法
物件情報の収集方法としては、不動産ポータルサイトの活用や、地域の不動産会社への訪問が一般的です。特に中古住宅の場合、築年数や改修履歴など、詳細な情報を得るためには実際に不動産会社に足を運ぶことをおすすめします。
リフォーム会社との連携
物件探しの段階から、リフォーム会社に相談することをおすすめします。リフォームの専門家の視点から、物件の潜在的な問題点や改修の可能性、概算費用などのアドバイスを得ることで、より現実的な物件選びが可能になります。
内覧時のチェックポイント
実際に物件を内覧する際は、リフォームを前提としたチェックポイントを押さえることが重要です。特に、構造上の制約がないか、給排水管の状態、電気容量の確認、床や壁の傾きなど、リフォームに影響を与える要素を重点的にチェックしましょう。
物件探しにかける期間の目安
物件探しにかける期間は、一般的に3ヶ月から半年程度を目安とするとよいでしょう。じっくりと時間をかけることで、より条件に合った物件に出会える可能性が高まります。ただし、良い物件は早く売れてしまう傾向にあるため、気に入った物件があれば素早い判断も必要です。
物件探しで気を付けるべき注意点
物件探しの際は、現状の物件の状態だけでなく、将来的な価値も考慮に入れることが大切です。特に、土地の利便性や周辺環境の将来性、地域の開発計画などは、物件の資産価値に大きく影響します。また、リフォーム後の住み心地を具体的にイメージしながら物件を見ることも重要です。
物件探しのタイミング
物件市場は季節によって動きが異なります。一般的に、3月から4月の引っ越しシーズンは物件の動きが活発になり、選択肢も増える傾向にあります。一方で、年末年始や夏季は物件の動きが比較的少なくなります。このような市場の動きも考慮に入れながら、物件探しのタイミングを検討するとよいでしょう。
STEP2 物件を選ぶ
気になる物件が見つかったら、実際の購入を検討する段階に入ります。この段階では、建物の状態確認から価格交渉まで、慎重に進めていく必要があります。ここでは物件選びの具体的なポイントについて解説していきます。
建物状態の専門家診断
中古住宅を選ぶ際は、必ず建物診断を実施することをおすすめします。建物診断では、建物の構造的な問題や設備の劣化状況、補修の必要性などを専門家の目で確認します。特に耐震性能や雨漏りの有無、シロアリ被害の確認は重要なポイントとなります。
リフォームの実現可能性の確認
希望するリフォームが実際に可能かどうかの確認も重要です。建物の構造上の制約や法的な規制により、思い描いていた改修が実現できない場合もあります。この段階でリフォーム会社に相談し、具体的なプランと概算見積もりを取得しましょう。
購入費用とリフォーム費用の試算
物件価格に加えて、諸費用やリフォーム費用を含めた総額が予算内に収まるかどうかを確認します。特にリフォーム費用は、工事の範囲や仕様によって大きく変動するため、複数のリフォーム会社から見積もりを取得することをおすすめします。
周辺環境の調査
物件周辺の環境も重要な選択基準となります。通勤・通学の利便性はもちろん、日照条件や騒音、周辺施設の充実度、将来的な開発計画なども確認しましょう。また、ハザードマップで災害リスクを確認することも忘れずに。
法的な制限の確認
建築基準法や都市計画法による制限、地域の条例など、様々な法的制限を確認することが重要です。特に増築や用途変更を検討している場合は、これらの制限が計画に影響を与える可能性があります。
価格交渉のポイント
物件価格の交渉では、建物診断の結果や必要な修繕箇所、リフォーム費用などを根拠として提示することが効果的です。また、近隣の取引事例なども参考にしながら、適正な価格での購入を目指しましょう。
売主との契約条件の確認
売買契約を結ぶ前に、引き渡し時期や付帯設備の有無、瑕疵担保責任の範囲など、契約条件を細かく確認することが重要です。特にリフォームを予定している場合は、工事開始可能時期なども考慮に入れて契約条件を調整します。
住宅ローンの検討
住宅ローンは、物件購入費用だけでなく、リフォーム費用も含めた借入れを検討します。金利タイプや返済期間、諸費用など、複数の金融機関の商品を比較検討することをおすすめします。
決断のタイミング
物件選びでは、慎重な判断が求められる一方で、良い物件は早く売れてしまう傾向にあります。建物状態の確認や概算見積もりの取得など、必要最低限の調査は行いつつ、タイミングを逃さない決断も重要になってきます。
契約前の最終確認事項
契約を結ぶ前に、もう一度物件を確認することをおすすめします。特に気になっていた箇所や、前回の内覧時に見落としていた可能性のある部分を重点的にチェックしましょう。また、契約内容や諸費用についても、不明点がないか最終確認を行います。
STEP3 購入物件が決まってからリフォームまで
物件購入が決まったら、いよいよ具体的なリフォームプランの作成に入ります。この段階では、リフォーム会社の選定から工事完了まで、様々な工程を計画的に進めていく必要があります。ここでは購入後のリフォームまでの流れについて詳しく解説します。
リフォーム会社の選定
まずは信頼できるリフォーム会社を選びます。見積もり内容や提案力はもちろん、アフターフォロー体制や施工実績なども重要な選定基準となります。複数の会社から見積もりを取得し、価格や提案内容を比較検討することをおすすめします。
具体的なプラン作成
リフォーム会社が決まったら、具体的なプランの作成に入ります。間取りの変更や設備の選定、素材の選択など、細かい部分の打ち合わせを重ねていきます。この際、予算との兼ね合いを考慮しながら、優先順位をつけて検討を進めることが重要です。
工事スケジュールの調整
入居時期を考慮しながら、具体的な工事スケジュールを組み立てます。一般的な水回りのリフォームで1〜2ヶ月、大規模なリフォームの場合は3〜6ヶ月程度の工期が必要となります。仮住まいが必要な場合は、その期間や費用も考慮に入れて計画を立てましょう。
契約時の注意点
リフォーム工事の契約では、工事内容や金額、支払い条件、保証内容などを細かく確認することが重要です。特に、追加工事が発生した場合の取り扱いや、工事完了後の保証範囲については、事前に明確にしておく必要があります。
工事中の対応
工事中は定期的に現場確認を行い、進捗状況や気になる点を確認します。特に壁や床を解体した際に予期せぬ問題が発覚することも多いため、ある程度の予備費を確保しておくことをおすすめします。
近隣への配慮
工事開始前には、近隣住民への挨拶や工事内容の説明を行います。特に解体や大きな音が出る作業がある場合は、事前に工事スケジュールを知らせておくことで、トラブルを防ぐことができます。
設計変更への対応
工事中に設計変更が必要になることもあります。その際は、追加費用や工期への影響を確認し、リフォーム会社と十分な協議を行った上で判断します。安易な設計変更は予算オーバーの原因となるため、慎重に検討しましょう。
完了検査と引き渡し
工事が完了したら、設備の使用方法や注意点などの説明を受けます。また、工事内容が契約通りに実施されているか、細かく確認することも重要です。不具合や気になる点があれば、この段階で指摘して対応してもらいましょう。
アフターフォロー
引き渡し後も、定期的なメンテナンスや保証対応が必要になることがあります。保証書や取扱説明書は大切に保管し、不具合が発生した際の連絡先も確認しておきましょう。多くのリフォーム会社では、定期的な点検サービスも提供しています。
入居後の確認事項
実際に生活を始めてから気づく不具合もあります。入居後1ヶ月程度は特に注意して生活し、気になる点があればすぐにリフォーム会社に連絡することをおすすめします。早めの対応により、小さな問題が大きなトラブルに発展するのを防ぐことができます。
よくある質問
中古住宅購入とリフォームに関して、多くの方が不安や疑問を抱えています。ここでは、よく寄せられる質問とその回答をまとめて解説します。
物件探し・購入に関する質問
Q:中古住宅を購入する際、特に注意すべき点は何ですか?
A:建物の構造や耐震性能、シロアリ被害の有無、給排水管の状態などが重要なポイントとなります。必ず専門家による建物診断を実施し、リフォームの実現可能性も含めて総合的に判断することをおすすめします。
Q:物件探しとリフォーム会社探しは、どちらを先に始めるべきですか?
A:並行して進めることをおすすめします。物件を探す段階からリフォーム会社に相談することで、物件選びの際の重要なポイントやおおよその費用感を把握することができます。
Q:内覧時のチェックポイントを教えてください。
A:基本的な間取りや日当たりに加えて、建物の傾きや雨漏りの跡、設備の劣化状況などをチェックします。できればリフォーム会社の担当者にも同行してもらい、専門家の視点からアドバイスをもらうとよいでしょう。
費用に関する質問
Q:リフォーム費用の相場はどのくらいですか?
A:物件の状態や工事の範囲によって大きく異なりますが、一般的な水回りの改修で100万円前後、間取り変更を伴う大規模リフォームで500万円以上かかることが多いです。
Q:予算はどのように配分すべきですか?
A:一般的に、物件購入費用の2〜3割程度をリフォーム費用として見込んでおくとよいでしょう。また、予期せぬ問題に備えて、計画段階で見積もった金額の1〜2割程度を予備費として確保することをおすすめします。
工事に関する質問
Q:リフォーム工事期間中は住むことができますか?
A:工事の規模や範囲によって異なります。水回りのみの改修であれば居住しながらの工事も可能ですが、大規模なリフォームの場合は一時的な転居が必要になることもあります。
Q:工事中に追加費用が発生することはありますか?
A:解体工事時に予期せぬ問題が発見されるなど、追加費用が発生することは少なくありません。そのため、あらかじめ予備費を確保しておくことが重要です。
契約に関する質問
Q:リフォーム会社との契約時に気を付けることは?
A:工事内容や金額、支払条件、保証内容などを細かく確認することが重要です。特に、追加工事が発生した場合の取り扱いについては、事前に明確にしておく必要があります。
Q:アフターフォローはどの程度期待できますか?
A:一般的に、工事完了後1年程度は無償保証期間となります。また、多くのリフォーム会社では定期的な点検サービスも提供しています。契約前に保証内容を確認しておくことをおすすめします。
その他の質問
Q:リフォーム工事中の騒音対策は?
A:工事開始前に近隣住民への挨拶や工事内容の説明を行い、特に大きな音が出る作業がある場合は事前に工程を知らせておくことが重要です。
Q:設計変更は可能ですか?
A:工事途中での設計変更も可能ですが、追加費用や工期の延長が発生する可能性があります。できるだけ計画段階で十分な検討を行い、安易な設計変更は避けることをおすすめします。
まとめ
中古住宅購入とリフォームを同時に進める場合、物件探しの段階から計画的に進めることが重要です。特に、リフォーム会社との早めの相談や、建物状態の専門家による確認、適切な予算配分などがポイントとなります。
また、予期せぬ事態に備えて予備費を確保しておくことや、入居時期を考慮した工事スケジュールの調整など、様々な要素を総合的に検討しながら進めていく必要があります。慎重に計画を立て、専門家の意見も取り入れながら、理想の住まいづくりを実現していきましょう。
なお、当社が提供している「housemarriage」では、住宅コンシェルジュが理想の家づくりのサポートとして、住まいを探す上で重要なハウスメーカーや工務店の営業担当者とのマッチングサポートをさせていただきます。住宅購入の資金計画の相談・作成や、相性良く親身になってくれる「営業担当者」をご紹介します。家づくりに関して少しでも不安を感じるようであれば、お問い合わせください。
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