housemarriage

入居後に不具合がわかった場合の対処法やトラブル防止のポイント

家づくりの基本

2024/12/18

2024/12/18

記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

入居後に不具合がわかった場合の対処法やトラブル防止のポイント

注文住宅での入居後のトラブルは、避けて通れない問題の一つです。特に契約不適合や設備の不具合は、日々の生活に大きな支障をきたす可能性があります。本記事では、入居後にトラブルが発覚した場合の具体的な対処法と、未然に防ぐためのポイントについてまとめました。

入居後に不具合が見つかった時は、慌てることなく適切な手順で対応することが重要です。また、トラブルを未然に防ぐための確認事項もしっかりと押さえておく必要があります。

入居後に契約不適合や設備故障が発覚した場合

入居後に契約不適合や設備の故障が見つかった場合、落ち着いて以下の手順で対応していくことが重要です。

不具合発見時の初期対応

まずは写真や動画で不具合の状況を詳しく記録することが大切です。日付入りの写真を撮影し、不具合の程度や範囲を具体的にメモしておきましょう。水漏れなどの緊急性が高い場合は、応急処置をしたうえで速やかにハウスメーカーに連絡します。

アフターサービス窓口への連絡

ハウスメーカーのアフターサービス窓口に連絡し、不具合の状況を具体的に説明します。この際、いつ頃から症状が出始めたのか、どのような状況で発生したのかなど、できるだけ詳しい情報を伝えることが重要です。

保証・保険の確認

住宅の保証には、構造耐力上主要な部分(基礎や柱など)は10年、その他の部分は2年間という法定保証期間が定められています。ただし、メーカーによっては独自の長期保証を設けている場合もあるため、保証書の内容を確認しましょう。

修理対応時の注意点

修理日時が決まったら、作業内容や費用負担について事前に確認をしておきましょう。保証期間内であれば基本的に無償修理となりますが、使用上の過失が原因の場合は有償となることがあります。

経過観察と記録の保管

修理後は一定期間、経過観察を行い、同じような不具合が再発しないか確認します。修理報告書や作業写真は必ず保管し、今後のトラブル防止に備えましょう。

紛争になった場合の対応

万が一、ハウスメーカーとの話し合いが平行線をたどった場合は、住宅紛争処理支援センターなどの専門機関に相談することができます。これらの機関では、中立的な立場から解決に向けたアドバイスを受けることができます。

トラブルを防ぐための日常点検

不具合を早期発見するためにも、定期的な点検を心がけましょう。特に季節の変わり目には、床鳴りや結露、雨漏りなどがないか注意深くチェックすることが重要です。

メンテナンス情報の確認

取扱説明書に記載されている点検項目やメンテナンス方法を確認し、適切な維持管理を行うことで、不具合の発生リスクを低減することができます。気になる箇所があれば、早めに相談することをおすすめします。

設備機器の保証期間

給湯器やエアコンなどの設備機器は、本体の保証期間が住宅本体とは異なることがあります。各機器の保証書は大切に保管し、保証期間を把握しておくことが重要です。

修理・交換の判断基準

不具合の程度によって、修理で対応するか、部品や機器の交換が必要かの判断が分かれます。専門家の診断を受け、長期的な視点で最適な対応を検討しましょう。経年劣化による自然な故障なのか、施工不良による不具合なのかを見極めることも重要です。

契約と異なる事態が起きた場合

引き渡し後に契約内容と実際の仕様が異なることに気づいた場合、早期発見・早期対応が重要です。以下では具体的な対応方法と注意点についてご説明します。

契約不適合の確認方法

まずは契約書、設計図面、仕様書などの書類を細かくチェックしましょう。打ち合わせ時のメモや記録、メールのやり取りなども重要な証拠となります。気づいた点は写真や動画で記録し、日付と場所を明記しておきましょう。

よくある契約不適合の事例

契約不適合の代表的な例として、設備の仕様が異なる、壁紙や床材が指定したものと違う、収納の大きさが図面と異なるなどが挙げられます。また、コンセントの数や位置が打ち合わせ内容と違うというケースも少なくありません。

ハウスメーカーへの申し出方

気づいた時点で速やかにハウスメーカーに連絡しましょう。その際、契約書や図面と照らし合わせて、具体的にどの部分が異なるのかを明確に説明することが重要です。感情的になることは避け、事実に基づいて冷静に伝えるようにします。

交渉のポイント

契約不適合の交渉では、どのような対応を望むのかを具体的に伝えることが大切です。修補工事を希望するのか、代替案での解決を望むのか、あるいは金銭的な補償を求めるのかなど、要望を明確にしましょう。

法的な対応について

話し合いで解決できない場合は、住宅専門の弁護士や住宅紛争処理支援センターに相談することができます。契約不適合責任の請求期間は、原則として引き渡しから1年以内とされていますが、構造耐力上主要な部分は10年間の瑕疵担保責任が適用されます。

解決に向けた具体的な手順

まずは担当営業や工事担当者に連絡し、現地確認を依頼します。その後、不具合の程度や改善方法について協議を行い、具体的な対応スケジュールを確認します。修補工事が必要な場合は、工事内容や期間について書面で確認することが重要です。

予防のためのチェックポイント

契約不適合を防ぐためには、契約時や工事中の確認が重要です。特に造作工事や設備工事の際は、図面や仕様書と照らし合わせながら、細かい部分まで確認するようにしましょう。疑問点があれば、その場で質問することが大切です。

記録の重要性

打ち合わせ内容は必ず記録として残し、重要な変更点については書面での確認を取るようにします。写真や動画による記録も、後々のトラブル防止に役立ちます。特に契約内容の変更がある場合は、必ず書面での確認を取るようにしましょう。

保険・保証の活用

住宅瑕疵担保責任保険の対象となる不具合の場合は、保険による補償を受けることができます。保証書や保険証券の内容を確認し、必要に応じて保険会社に相談することも検討しましょう。

今後の対策

契約不適合が発見された場合は、同様の問題が他の箇所でも発生していないか、念のため確認することをおすすめします。また、定期的な点検を行い、新たな不具合の早期発見に努めることも重要です。

よくある質問

入居後のトラブルや不具合について、よくある質問をQ&A形式でまとめました。トラブル発生時の参考にしてください。

保証期間に関する質問

Q1. 入居後の保証期間はどのくらいですか?

A1. 基礎や柱などの構造耐力上主要な部分は10年間、その他の部分については2年間が法定保証期間となります。ただし、ハウスメーカーによって独自の長期保証制度を設けている場合もあります。

Q2. 設備機器の保証期間は建物本体と同じですか?

A2. いいえ、給湯器やエアコンなどの設備機器は、それぞれのメーカーが定める保証期間が適用されます。一般的には1年から2年程度です。保証書は必ず保管しておきましょう。

不具合発見時の対応

Q1. 不具合を見つけた場合、まず何をすればよいですか?

A1. まずは写真や動画で不具合の状況を記録し、ハウスメーカーのアフターサービス窓口に連絡してください。緊急性の高い水漏れなどの場合は、応急処置をしたうえで連絡しましょう。

Q2. 休日や夜間に不具合が発生した場合はどうすればよいですか?

A2. 多くのハウスメーカーは24時間対応の緊急連絡窓口を設けています。入居時に配布される書類で連絡先を確認し、すぐに連絡できるよう保管しておきましょう。

費用負担について

Q1. 保証期間内の修理は全て無償ですか?

A1. 施工不良や材料の欠陥による不具合は無償修理の対象となりますが、使用上の過失や経年劣化による故障は有償修理となることがあります。

Q2. 保証期間が過ぎた後の修理費用の相場はどのくらいですか?

A2. 不具合の内容や範囲によって大きく異なります。見積もりを取る際は、できるだけ複数の業者に相談することをおすすめします。

契約不適合について

Q1. 契約内容と異なることに気づいた場合、いつまでに申し出る必要がありますか?

A1. 引き渡しから1年以内に発見された契約不適合については、修補を請求する権利が認められています。ただし、構造耐力上主要な部分は10年間の請求が可能です。

Q2. 契約不適合の交渉が難航した場合の相談先はありますか?

A2. 住宅紛争処理支援センターや住宅専門の弁護士に相談することができます。専門家による中立的な立場からのアドバイスを受けることができます。

メンテナンスについて

Q1. 定期点検は必要ですか?

A1. はい、年1回程度の定期点検をおすすめします。特に季節の変わり目には、床鳴りや結露、雨漏りなどがないかチェックすることが重要です。

Q2. 住宅履歴情報は保管しておく必要がありますか?

A2. はい、修理や点検の記録、図面などの住宅履歴情報は、将来のリフォームや売却時に重要な資料となります。書類は整理して大切に保管しましょう。

まとめ

入居後の不具合やトラブルに対しては、迅速な対応と正確な記録が重要です。保証期間内であれば多くの場合、無償での修理が可能ですが、経年劣化などは対象外となることもあります。日頃から定期点検を行い、不具合を早期発見することで、スムーズな解決につながります。

トラブルを防ぐためには、入居時の確認をしっかり行い、不明な点があれば必ずハウスメーカーに確認するようにしましょう。また、取扱説明書をよく読み、適切な使用方法を守ることも大切です。

なお、当社が提供している「housemarriage」では、住宅コンシェルジュが理想の家づくりのサポートとして、住まいを探す上で重要なハウスメーカーや工務店の営業担当者とのマッチングサポートをさせていただきます。住宅購入の資金計画の相談・作成や、相性良く親身になってくれる「営業担当者」をご紹介します。家づくりに関して少しでも不安を感じるようであれば、お問い合わせください。

サービスについて
詳しく知りたい方はこちら

この記事のタグ

記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

大学卒業後、積水化学工業に入社し住宅「セキスイハイム」を販売。3年8カ月千葉県内で営業に従事し、営業表彰を6期連続受賞。
途中、母の急死に直面し、自分の将来について悩み始める。結果、大学のゼミで学んだ「保険」事業に実際に携わりたいと思いFP資格を取得して日本生命に転職。4年間営業に従事したが、顧客に対して提供出来る商品がなく退職を決意。FP兼保険代理店を開業する。

収入も顧客もゼロからのスタート。しかも独立直前に結婚し住宅購入した為、返済不安に陥り貯蓄が日々減っていく恐怖を覚える。

人生で初めて家計の見直しを行い、根本的な改善により失敗と不安を減らすコツを発見。自分の経験を生かしお客様が同じ道を歩まないよう伝えるべく「マイホーム検討者向けFP」として活動中。

運営会社情報

  • 会社名

    :有限会社ティーエムライフデザイン総合研究所

  • 代表者

    :渡辺知光

  • 本社
    所在地

    :〒104-0045 東京都中央区築地2-15-15 セントラル東銀座1002

  • アクセス

    :地下鉄日比谷線築地駅より徒歩3分

    :地下鉄日比谷線都営浅草線東銀座駅より徒歩3分

housemarriage(住宅営業担当者とのマッチングサービス)についてご紹介します