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不動産が大半で現金がない場合の納税資金の捻出方法を解説

家づくりの基本

2024/12/26

2024/12/26

記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

不動産が大半で現金がない場合の納税資金の捻出方法を解説

相続財産の大半が不動産で、納税のための現金が不足している場合の対処方法について詳しく解説します。土地活用による節税対策から、実践的な資金捻出の方法まで、状況に応じた選択肢をご紹介します。

土地を活用して相続税の評価額を下げる方法について

土地の相続税評価額を下げる手法には、主に以下の3つの方法があります。評価額を下げることで、相続税の課税対象額を軽減することが可能です。

貸家建付地による評価減

賃貸用のアパートやマンションを建設することで、土地の評価額を大幅に下げることができます。具体的には、更地の評価額から最大30%程度の評価減が可能です。これは、借地権が設定されることで、土地所有者の権利が制限されることを考慮した措置です。

小規模宅地等の特例の活用

被相続人の自宅や事業用地として使用していた土地は、小規模宅地等の特例を適用することで、最大80%の評価減が可能です。居住用宅地の場合は330㎡まで、事業用宅地の場合は400㎡までが対象となります。

借地権設定による評価減

土地を他人に貸し付けて借地権を設定することで、土地の評価額を約30〜50%程度下げることができます。ただし、一度設定すると簡単には解除できないため、慎重な判断が必要です。

その他の土地活用による評価減のポイント

評価減の手法を選択する際は、土地の立地条件、面積、将来の活用計画などを総合的に考慮する必要があります。また、これらの対策は相続発生前から計画的に実施することで、より大きな効果が期待できます。

注意すべき点

土地活用による評価減を図る場合、将来の収益性や維持管理コスト、税制改正の可能性なども考慮に入れる必要があります。また、評価減の手法によっては、一定期間の継続使用が要件となる場合もあるため、長期的な視点での検討が重要です。

土地の評価減対策は、相続税対策の重要な手段の一つです。ただし、各手法にはメリット・デメリットがあり、土地の状況や相続人の意向に応じて最適な方法を選択する必要があります。また、これらの対策は専門的な知識が必要となるため、税理士等の専門家に相談しながら進めることをお勧めします。

一部を売却して納税資金をつくる方法について

相続税の納税資金を確保するために不動産の一部を売却する場合、効果的な方法と注意点について解説します。適切な売却計画を立てることで、残りの資産価値を維持しながら必要な資金を確保することが可能です。

売却物件の選定方法

売却する不動産を選ぶ際は、将来の資産価値や収益性を考慮する必要があります。特に、立地条件や区画の形状、開発可能性などを総合的に判断し、残存資産の価値を最大限維持できる物件を選定することが重要です。

分筆による売却戦略

広い土地を所有している場合、分筆して一部を売却する方法が効果的です。この際、道路付けや日当たり、利便性などを考慮して分筆することで、残りの土地の価値を維持または向上させることができます。

売却のタイミング

相続税の納付期限は相続開始を知った日から10ヶ月以内です。この期限に間に合うよう、売却活動は早めに開始する必要があります。特に、不動産売却には一定の期間を要することを考慮に入れた計画が重要です。

税務上の特例活用

相続した不動産を相続開始から3年以内に売却する場合、取得費加算の特例が適用できます。これにより譲渡所得税を軽減することが可能で、より多くの納税資金を確保できます。

売却における注意点

不動産売却には、適切な価格設定が重要です。相続税評価額と実勢価格には差があるため、専門家による適切な査定を受けることをお勧めします。また、売却後の固定資産税や管理費用なども考慮に入れた計画を立てる必要があります。

不動産の一部売却は、納税資金を確保する有効な手段です。ただし、残存資産の価値維持や将来の活用可能性を考慮しながら、慎重に進める必要があります。特に、税務上の特例を活用することで、より効率的な資金確保が可能となります。専門家のアドバイスを受けながら、計画的に進めることをお勧めします。

マンションに買い替える方法について

相続した不動産をマンションに建て替えることで、資産価値の向上と納税資金の確保を同時に実現できます。この方法の詳細と実践的なポイントについて解説します。

マンション建て替えのメリット

相続した土地をマンションに建て替えることで、区分所有による資産の流動化が可能になります。一部の区画を売却して納税資金を確保しつつ、残りの区画は賃貸経営による安定収入が得られます。また、建物の評価額を最適化することで、将来の相続税対策にもつながります。

事業収支計画の重要性

マンション建設には多額の資金が必要となるため、綿密な事業収支計画が不可欠です。建設費用、販売価格、賃料収入、維持管理費用などを詳細に検討し、長期的な収益性を確保する必要があります。特に、立地条件に応じた適切な規模と仕様の選定が重要です。

資金調達の方法

マンション建設の資金調達には、主に金融機関からの借入れを活用します。土地を担保とした融資や、不動産開発向けの専門融資プログラムなど、様々な選択肢があります。将来の賃料収入を返済原資とする場合は、空室リスクも考慮した計画が必要です。

プロジェクト推進の手順

マンション建設プロジェクトは、企画・設計から竣工まで通常1〜2年程度かかります。その間の具体的な手順として、事業計画の立案、設計・施工業者の選定、各種許認可の取得、工事監理などが必要となります。

リスク管理のポイント

マンション建設には様々なリスクが伴います。建設コストの上昇リスク、販売価格の変動リスク、賃料相場の変動リスク、金利変動リスクなどを事前に想定し、対策を講じる必要があります。また、建物の維持管理計画も重要な検討事項です。

マンションへの建て替えは、納税資金の確保と資産価値の向上を両立できる有効な方法です。ただし、大規模な投資を伴うため、専門家のサポートを受けながら、慎重な計画立案と実行が必要です。特に、市場環境や需要動向を見極めた上で、適切な規模と仕様を決定することが成功の鍵となります。

専門家との連携

プロジェクトを成功させるためには、不動産専門家、建築士、税理士、弁護士など、各分野の専門家との連携が不可欠です。特に、税務面での最適化や法的リスクの回避には、早期からの専門家との相談をお勧めします。

不動産相続における納税資金捻出に関するよくある質問(Q&A)

相続税の納税資金確保について、多く寄せられる質問とその回答を、テーマ別に詳しく解説します。

納税資金全般に関する質問

Q:相続税の納付期限はいつまでですか?

A:相続開始を知った日から10ヶ月以内です。ただし、納付が困難な場合は、延納制度や物納制度を利用できる場合があります。

Q:納税資金が不足する場合、どのような対応が可能ですか?

A:相続税の延納制度(最長20年)の利用、不動産担保ローンの活用、不動産の一部売却、賃貸による収入確保などの方法があります。

Q:延納制度を利用する場合の金利はどうなりますか?

A:年利2.1%(令和6年の場合)が適用されます。ただし、納付期限内に申請する必要があり、担保の提供も必要です。

不動産活用に関する質問

Q:賃貸マンションを建てる場合、建設費用の目安はいくらですか?

A:立地や規模にもよりますが、一般的な賃貸マンション(10戸程度)で2〜3億円程度です。融資を活用する場合は、将来の賃料収入を考慮した返済計画が重要です。

Q:相続した土地の評価を下げるために、いつから対策を始めるべきですか?

A:相続発生の3〜5年前から準備を始めることをお勧めします。特に、貸家建付地による評価減などは、計画から実行まで時間がかかります。

売却に関する質問

Q:相続した不動産を売却する場合の税金はどうなりますか?

A:譲渡所得税が課されますが、相続開始から3年以内に売却する場合は、取得費加算の特例により税負担を軽減できます。

Q:不動産の一部だけを売却する場合の注意点は?

A:分筆費用や測量費用が必要となります。また、残地の形状や利用価値を考慮した分筆計画が重要です。

税務対策に関する質問

Q:小規模宅地等の特例とはどのような制度ですか?

A:被相続人の自宅や事業用地について、一定の要件のもと、最大80%の評価減が受けられる制度です。適用には、相続後の継続居住などの条件があります。

Q:複数の相続人がいる場合の納税資金の負担はどうなりますか?

A:原則として、各相続人が相続した財産額に応じて納税義務を負います。ただし、相続人間で納税資金の負担について取り決めることも可能です。

金融機関の利用に関する質問

Q:相続税の納付のために借入れは可能ですか?

A:相続した不動産を担保とした金融機関からの借入れが可能です。ただし、返済計画の妥当性や担保価値の評価が重要となります。

納税資金の捻出方法は、相続財産の状況や相続人の意向によって最適な選択が異なります。特に重要なのは、早期からの計画立案と、専門家への相談です。状況に応じて、複数の方法を組み合わせることで、より効果的な対策が可能となります。

まとめ

不動産が中心の相続財産における納税資金の確保には、複数の選択肢があります。土地の評価額を下げる方法、一部売却による現金化、そしてマンション建設による資産活用など、それぞれの状況に応じた最適な方法を選択することが重要です。特に、将来の資産価値や収益性を考慮しながら、長期的な視点で対策を講じることをお勧めします。

なお、当社が提供している「housemarriage」では、住宅コンシェルジュが理想の家づくりのサポートとして、住まいを探す上で重要なハウスメーカーや工務店の営業担当者とのマッチングサポートをさせていただきます。住宅購入の資金計画の相談・作成や、相性良く親身になってくれる「営業担当者」をご紹介します。家づくりに関して少しでも不安を感じるようであれば、お問い合わせください。

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記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

大学卒業後、積水化学工業に入社し住宅「セキスイハイム」を販売。3年8カ月千葉県内で営業に従事し、営業表彰を6期連続受賞。
途中、母の急死に直面し、自分の将来について悩み始める。結果、大学のゼミで学んだ「保険」事業に実際に携わりたいと思いFP資格を取得して日本生命に転職。4年間営業に従事したが、顧客に対して提供出来る商品がなく退職を決意。FP兼保険代理店を開業する。

収入も顧客もゼロからのスタート。しかも独立直前に結婚し住宅購入した為、返済不安に陥り貯蓄が日々減っていく恐怖を覚える。

人生で初めて家計の見直しを行い、根本的な改善により失敗と不安を減らすコツを発見。自分の経験を生かしお客様が同じ道を歩まないよう伝えるべく「マイホーム検討者向けFP」として活動中。

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    :有限会社ティーエムライフデザイン総合研究所

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    :渡辺知光

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    :〒104-0045 東京都中央区築地2-15-15 セントラル東銀座1002

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