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建て替えで理想の住まいを実現!初心者でもわかる計画から完成までの流れを解説

家づくりの基本

2024/07/12

2024/07/22

記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

建て替えで理想の住まいを実現!初心者でもわかる計画から完成までの流れを解説

家の老朽化や家族構成の変化に伴い、建て替えを検討する方も多いのではないでしょうか。しかし、建て替えは新築とは異なる点も多く、費用や手順、期間などについて疑問を抱える方も少なくありません。この記事では、戸建ての建て替えについて、手順から費用、期間の目安、さらには利用可能な補助金まで、詳しく解説します。建て替えを検討している方はもちろん、将来的な選択肢として考えている方にも参考になる情報をお届けします。

建て替えたいけど、最初に何をすればよい?

建て替えには「古家付き土地購入→解体→新築」も含まれる

建て替えは、自身の所有する家を解体して新築する場合だけでなく、古い家が建っている土地を購入し、解体後に新築する場合も含まれます。どちらの場合も、以下の手順を踏むことになります。

建て替えの手順詳細解説

1. 現状調査と要望の整理

・現在の住宅の状態を専門家に診断してもらいます。構造上の問題や耐震性能などをチェックします。

・家族全員の意見を聞き、新しい家への要望をリストアップします。間取り、設備、デザインなどの希望を具体化させましょう。

・将来的な家族構成の変化も考慮に入れます。

2. 予算の検討

・自己資金と借入可能額を明確にします。

・解体費用、建築費用、仮住まい費用、諸経費などを含めた総額を算出します。

・予備費として総額の10%程度を見込んでおくと安心です。

3. 解体業者・ハウスメーカーの選定

・複数の業者から見積もりを取り、比較検討します。

・過去の施工例や顧客の評判なども参考にします。

・解体と新築を同じ会社に依頼すると、overall費用が抑えられる場合があります。

4. 設計・プラン作成

・要望をもとに、具体的な間取りや外観デザインを決めていきます。

・法的規制(建ぺい率、容積率など)を確認し、それに従ったプランを立てます。

・必要に応じて、何度も打ち合わせと修正を重ねます。

5. 解体工事

・近隣への挨拶や説明を行います。

・解体工事の前に、必要な物の搬出や不用品の処分を行います。

・アスベストなどの有害物質の確認と適切な処理を行います。

・解体工事は通常1〜2週間程度で完了します。

6. 新築工事

・基礎工事から始まり、躯体工事、内装工事、設備工事と進んでいきます。

・定期的に現場確認を行い、進捗状況や仕様の確認をします。

・必要に応じて、設計変更や追加工事の検討を行います。

・工事期間は通常4〜6ヶ月程度ですが、規模や仕様により変動します。

7. 完成・引き渡し

・完成検査を行い、設計図通りに施工されているか、不具合がないかを確認します。

・必要書類(保証書、取扱説明書など)の受け取りと確認を行います。

・最終的な精算を行い、残金を支払います。

・鍵の受け取りと入居日の決定を行います。

各段階で十分な時間をかけて検討し、疑問点があればその都度専門家に相談することが大切です。また、予期せぬ問題や変更が生じる可能性もあるため、柔軟な対応が求められます。慎重に、かつ楽しみながら進めていくことで、理想の住まいづくりが実現できるでしょう。

建て替えに必要な期間の目安

解体から新築完成まで、一般的に6〜8ヶ月程度かかります。ただし、規模や複雑さなど、様々な要因によって変動します。以下に、期間が変動するシーンをいくつか挙げてみましょう。

1. 大規模な建て替え

・シーン:3階建て以上の大型住宅や、延床面積が200㎡を超える場合

・期間:8〜12ヶ月程度

・理由:構造的な複雑さ、資材量の増加、工程の増加などにより時間がかかります。

2. 特殊な地形での建て替え

・シーン:傾斜地や軟弱地盤での建て替え

・期間:通常より1〜2ヶ月程度追加

・理由:地盤改良や特殊な基礎工事が必要となり、準備や工事に時間がかかります。

3. カスタムデザインの採用

・シーン:アーチ型の屋根や曲線的な壁面など、特殊なデザインを採用する場合

・期間:通常より1〜3ヶ月程度追加

・理由:設計に時間がかかり、特殊な技術や資材が必要となるため。

4. 古い建物の解体

・シーン:築50年以上の古い建物や、アスベストが使用されている可能性がある建物の解体

・期間:解体に1ヶ月以上かかる場合も

・理由:慎重な解体作業が必要で、有害物質の処理に時間がかかる可能性があります。

5. 狭小地での建て替え

・シーン:都市部の狭い敷地での建て替え

・期間:通常より1〜2ヶ月程度追加

・理由:資材の搬入出や作業スペースの確保が難しく、工事効率が下がるため。

6. 高性能住宅の建設

・シーン:パッシブハウスや超高断熱住宅など、特殊な性能を求める場合

・期間:通常より1〜3ヶ月程度追加

・理由:特殊な工法や材料の使用、詳細な設計と施工が必要となるため。

7. 自然素材を多用した建て替え

・シーン:無垢材や漆喰など、自然素材を多く使用する場合

・期間:通常より1〜2ヶ月程度追加

・理由:材料の調達に時間がかかり、施工にも慎重さが求められるため。

これらのシーンは一例であり、実際の期間は様々な要因の組み合わせによって決まります。また、天候不順や資材の調達遅延など、予期せぬ事態によっても工期が延びる可能性があります。建て替えを計画する際は、余裕を持ったスケジュールを立てることが重要です。

家の建て替えにかかる費用や支払いのタイミング

建て替えにかかる工事費や諸費用の詳細解説

1. 解体費用

・一般的な戸建て(30坪程度):100〜200万円

・内訳: – 建物解体費:80〜150万円 – 廃材処理費:20〜50万円 – アスベスト調査・除去費(必要な場合):50〜100万円追加

2. 新築工事費

・坪単価:60〜120万円程度(地域や仕様により変動)

・30坪の家の場合:1,800〜3,600万円

・内訳: – 基礎工事:全体の10〜15% – 躯体工事:全体の25〜30% – 内装工事:全体の20〜25% – 設備工事:全体の15〜20% – 外構工事:全体の5〜10%

3. 設計費

・工事費の3〜10%程度

・30坪の家の場合:50〜300万円程度

4. 諸経費

申請費用

・建築確認申請費:10〜20万円

・開発許可申請費(必要な場合):10〜30万円

各種保険料

・地盤保証保険:5〜10万円

・建設工事保険:工事費の0.5〜1%程度

仮住まい費用

・6〜8ヶ月分の家賃:60〜120万円程度

引越し費用

・2回分(仮住まいへの引越しと新居への引越し):20〜40万円

その他

・地盤調査費:5〜15万円

・境界確定測量費:10〜20万円

5. 税金

不動産取得税

・土地:評価額の3%(一定の控除あり)

・建物:評価額の3%(一定の控除あり)

登録免許税

・土地:評価額の1.5%

・建物:評価額の0.4%

6. ローン関連費用

・団体信用生命保険料:借入額の0.2〜0.5%程度

・ローン事務手数料:10〜20万円程度

総額の目安

30坪の家の建て替えの場合、総額で3,000〜4,500万円程度が一般的です。ただし、地域や仕様、家族構成などによって大きく変動します。

注意点

・予備費として総額の10%程度を見込んでおくと安心です。

・高性能住宅や特殊な設計を採用する場合、さらに費用が上乗せされる可能性があります。

・地域や時期によっては、建て替えに関する補助金や税制優遇措置がある場合があるので、自治体に確認するとよいでしょう。

建て替えは大きな投資になるため、事前に十分な情報収集と計画立案が重要です。必要に応じて、ファイナンシャルプランナーや建築の専門家にも相談しながら、慎重に進めていくことをおすすめします。

支払いのタイミングを必ず確認しておこう

一般的に、契約時、着工時、中間金、完成時の4回に分けて支払います。具体的な金額や時期は契約書で必ず確認しましょう。

4回払いの一般的な例

建て替え工事の支払いを4回に分ける場合、一般的には以下のようなスケジュールと金額の割合になります。ただし、これはあくまで一例であり、具体的な金額や比率は契約内容によって異なる場合があります。

以下、総工事費を3,500万円と仮定して、各段階の支払い目安を示します:

1. 契約時

・割合:総額の10〜20%

・金額:350〜700万円

・タイミング:契約書締結時

・目的:材料の手配や工事の準備費用

2. 着工時

・割合:総額の20〜30%

・金額:700〜1,050万円

・タイミング:解体工事開始時または基礎工事開始時

・目的:解体費用や基礎工事の費用

3. 中間金

・割合:総額の30〜40%

・金額:1,050〜1,400万円

・タイミング:通常、上棟時(建物の骨組みが完成した時点)

・目的:躯体工事や内装工事の費用

4. 完成時(最終金)

・割合:残金(通常、総額の20〜30%)

・金額:700〜1,050万円

・タイミング:工事完了時、引き渡し前

・目的:残りの工事費用と諸経費の精算

注意点

1. この割合は一般的な例であり、建築会社や契約内容によって異なる場合があります。

2. 解体と新築を別々の業者に依頼する場合、支払いスケジュールが変わる可能性があります。

3. 追加工事や変更があった場合、最終金の金額が変動することがあります。

4. 住宅ローンを利用する場合、金融機関の融資実行のタイミングと支払いスケジュールを合わせる必要があります。

重要なアドバイス

・契約前に、具体的な支払いスケジュールと金額を必ず確認し、書面で残しておきましょう。

・各段階での支払い前に、工事の進捗状況を確認することをおすすめします。

・不明な点があれば、遠慮なく建築会社に質問し、十分な説明を受けてから支払いを行いましょう。

支払いスケジュールは建て替え工事の重要な部分です。事前に十分な理解と準備をすることで、スムーズな工事の進行と、資金計画の適切な管理が可能になります。

建て替えで使える住宅ローンは?火災保険はどうする?

新築住宅と同じ住宅ローンが使える

建て替えの場合も、新築住宅と同様の住宅ローンが利用可能です。ただし、既存の住宅ローンがある場合は注意が必要です。

建て替えで住宅ローンを利用する際の注意点

・既存ローンの完済または借り換えが必要
・建て替え期間中の仮住まい費用も考慮する
・解体費用も含めてローンを組むことが可能

建て替えで火災保険はどうする?

既存の火災保険は解約し、新築後に新たに加入します。建築中は建設工事保険への加入が一般的です。

建て替えかリフォームか迷っている…決め手は何?

家族構成に”家の器”が合わない

間取りの大幅な変更が必要な場合は、建て替えのほうが適している場合が多いです。

築年数を建て替えの目安とする考え方も

一般的に築30〜40年を過ぎると、建て替えを検討する時期と言われています。ただし、メンテナンス状況によっても異なります。

建て替えとリフォームの違いと、それぞれにかかる費用は?

建て替えは、仮住まいが必要になる

工事期間中の仮住まい費用(6〜8ヶ月分)を考慮する必要があります。

リフォームは、気になる箇所のみ手を入れられる

費用は工事の範囲によって大きく異なりますが、一般的に建て替えよりも安く済みます。

建て替えに関係する建築基準法を知ろう

建て替えは難しい「再建築不可物件」

道路幅員が不足している場合など、現行の建築基準法に適合しない土地では建て替えができない場合があります。

リフォームでも気を付けたい「既存不適格建築物」

建築当時の基準には適合していても、現行基準に適合しない建物の場合、大規模なリフォームができない可能性があります。

手順やかかる費用を知り、スムーズに進めよう

建て替えは大きな決断と投資を伴う事業です。しかし、適切な知識を持ち、計画的に進めることで、理想の住まいを実現することができます。予算、スケジュール、法的制限などを十分に検討し、専門家のアドバイスも積極的に取り入れながら、慎重に進めていくことが大切です。

よくある質問(Q&A)

Q1: 建て替え中はどこに住めばいいですか?
A1: 一般的に6〜8ヶ月程度の仮住まいが必要です。賃貸アパートや親族宅などを検討しましょう。

Q2: 建て替えで住宅ローン控除は受けられますか?
A2: はい、新築と同様に住宅ローン控除を受けることができます。ただし、既存のローンがある場合は注意が必要です。

Q3: 建て替えの補助金はありますか?
A3: 地域や時期によって異なりますが、耐震性能や省エネ性能を高める建て替えに対する補助金制度があります。自治体に確認しましょう。

Q4: 建て替えと新築の違いは何ですか?
A4: 主な違いは、解体工事が必要なことと、既存の建物や周辺環境との調和を考慮する必要がある点です。

Q5: 建て替えのデメリットはありますか?
A5: 仮住まいの必要性、解体費用の発生、既存の思い出や愛着のある空間がなくなるなどが挙げられます。

まとめ

家の建て替えは、大きな決断と綿密な計画が必要なプロジェクトです。この記事で解説した内容を踏まえ、以下のポイントを押さえることで、スムーズで満足度の高い建て替えを実現できるでしょう。

1. 十分な準備期間を設ける:現状調査から要望の整理、予算の検討まで、慎重に進めましょう。

2. 適切な業者選定:複数の業者から見積もりを取り、実績や評判も考慮して選びましょう。

3. 詳細な計画立案:設計・プラン作成の段階で、将来の生活も見据えた検討を行いましょう。

4. 予算管理:解体費用から諸経費まで、すべての費用を考慮し、予備費も確保しましょう。

5. 法規制の確認:建築基準法や地域の条例などを事前に確認し、トラブルを避けましょう。

6. 工期の管理:気候や資材調達の状況も考慮し、余裕を持ったスケジュールを立てましょう。

7. コミュニケーション:施工業者との密な連絡を心がけ、進捗状況や変更点を常に把握しましょう。

8. 資金計画:支払いスケジュールを事前に確認し、必要に応じて住宅ローンの準備も行いましょう。

9. 保険と保証:適切な保険加入と保証内容の確認で、将来的なリスクに備えましょう。

10. 専門家の活用:不明点や懸念事項があれば、建築士やファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談しましょう。

建て替えは大変な作業ですが、同時に新しい生活の始まりでもあります。これらのポイントを押さえつつ、家族で話し合いながら理想の住まいづくりを進めてください。適切な準備と慎重な実行により、長く快適に暮らせる住まいを手に入れることができるはずです。

なお、当社が提供している「housemarriage」では、住宅コンシェルジュが理想の家づくりのサポートとして、住まいを探す上で重要なハウスメーカーや工務店の営業担当者とのマッチングサポートをさせていただきます。住宅購入の資金計画の相談・作成や、相性良く親身になってくれる「営業担当者」をご紹介します。家づくりに関して少しでも不安を感じるようであれば、お問い合わせください。

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記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

大学卒業後、積水化学工業に入社し住宅「セキスイハイム」を販売。3年8カ月千葉県内で営業に従事し、営業表彰を6期連続受賞。
途中、母の急死に直面し、自分の将来について悩み始める。結果、大学のゼミで学んだ「保険」事業に実際に携わりたいと思いFP資格を取得して日本生命に転職。4年間営業に従事したが、顧客に対して提供出来る商品がなく退職を決意。FP兼保険代理店を開業する。

収入も顧客もゼロからのスタート。しかも独立直前に結婚し住宅購入した為、返済不安に陥り貯蓄が日々減っていく恐怖を覚える。

人生で初めて家計の見直しを行い、根本的な改善により失敗と不安を減らすコツを発見。自分の経験を生かしお客様が同じ道を歩まないよう伝えるべく「マイホーム検討者向けFP」として活動中。

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    :有限会社ティーエムライフデザイン総合研究所

  • 代表者

    :渡辺知光

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