住宅ローンの金利の計算方法や金利を下げる方法、注意点を解説
家づくりの予算・費用
2024/12/17
2024/12/17
マイホーム購入の際に避けて通れない住宅ローン。返済期間は数十年にも及ぶため、わずかな金利の違いで返済総額が大きく変わってきます。今回は、住宅ローンの種類や金利の仕組み、賢い選び方についてご説明していきます。
目次
住宅ローン「固定金利型」「変動金利型」「固定金利選択型」の違い
住宅ローンを組む際には、金利タイプの選択が重要です。それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
固定金利型の特徴
借入時に決定した金利が返済完了まで変わらないタイプです。金利が上がっても下がっても、毎月の返済額は一定のため、将来の家計設計がしやすいという特徴があります。ただし、一般的に変動金利型と比べて金利が高めに設定されています。市場金利が下がった際も恩恵を受けられないため、長期的に見ると総支払額が多くなる可能性があります。
変動金利型の特徴
一定期間(通常は6ヶ月)ごとに金利が見直され、その時の市場金利に応じて変動するタイプです。固定金利型と比較して借入時の金利が低めに設定されており、市場金利が下がれば返済負担も減少するメリットがあります。ただし、金利上昇時には返済額が増加するリスクがあり、将来の返済計画が立てにくいというデメリットがあります。なお、返済額の急激な増加を防ぐため、5年間は返済額を固定する仕組みが一般的です。
固定金利選択型の特徴
一定期間(2年、3年、5年、10年など)は固定金利で返済し、期間終了後に再度金利タイプを選択できる商品です。固定金利型と変動金利型の中間的な性質を持ち、比較的柔軟な対応が可能です。ただし、金利が高めに設定される傾向があり、選択時期を間違えると高金利での返済を強いられる可能性もあります。
金利タイプ選択のポイント
金利タイプの選択には、以下の点を考慮することをお勧めします。
将来の収入見通し:収入が安定している場合は固定金利型、収入増加が見込める場合は変動金利型が向いています。
金利の上昇・下降予測:金利上昇が予想される場合は固定金利型、金利下降が予想される場合は変動金利型が有利です。
返済期間:長期の返済を予定している場合は、安定性を重視して固定金利型を検討するのがよいでしょう。
リスク許容度:将来の金利変動リスクをどの程度受け入れられるかも重要な判断基準となります。
返済額の見直しについて
変動金利型の場合、5年ごとに返済額が見直されます。ただし、返済額が急激に増加しないよう、1回あたりの返済額の増加は25%以内に抑えられる仕組みとなっています。なお、金利が下がった場合は、返済額を据え置いて返済期間を短縮することも可能です。
金利タイプの変更について
一度選択した金利タイプでも、一定の条件下で変更が可能です。ただし、手数料が発生したり、変更可能な時期が限定されたりするため、契約時に詳細を確認しておくことが重要です。また、借り換えという選択肢もありますが、諸費用との兼ね合いを考慮する必要があります。
住宅ローンの返済方法 1 元利均等返済のメリット・デメリット
住宅ローンの返済方法として最も一般的な元利均等返済について、詳しく解説していきます。毎月の返済額が一定となるため、多くの方に選ばれている返済方法です。
元利均等返済とは
元利均等返済とは、毎月の返済額(元金と利息の合計)が一定となる返済方法です。返済の初期は支払う利息が多く元金の返済が少なくなりますが、返済が進むにつれて利息の割合が減り、元金の返済割合が増えていく仕組みとなっています。
元利均等返済のメリット
毎月の返済額が一定のため、家計の収支計画が立てやすくなります。特に給与収入が主な方にとって、固定費として管理しやすいというメリットがあります。
返済初期の負担が比較的軽くなります。元金均等返済と比べて初期の返済額が少なくて済むため、マイホーム購入後の家具や家電の購入などにも余裕を持つことができます。
将来の昇給や収入増加を見込んで返済計画を立てやすくなります。返済額が一定であるため、収入が増えれば徐々に返済の負担感が軽減されていきます。
元利均等返済のデメリット
返済総額が元金均等返済と比べて多くなります。返済初期は利息の支払いが多くなるため、借入期間全体でみると支払う利息の総額が増えることになります。
元金の返済が遅くなります。返済初期は支払う金額の大部分が利息となるため、なかなか借入残高が減っていかないという心理的なデメリットがあります。
繰り上げ返済の効果が元金均等返済と比べて小さくなります。返済初期は利息の支払いが多いため、繰り上げ返済による総支払額の削減効果が比較的小さくなります。
具体的な返済例
例えば、借入額3,000万円、金利1%、返済期間35年の場合、毎月の返済額は約8.7万円で一定となります。ただし、返済1回目は利息が約2.5万円で元金が約6.2万円、返済100回目では利息が約2.2万円で元金が約6.5万円というように、徐々に元金の返済割合が増えていきます。
向いている人の特徴
毎月の支払額を一定にして、安定的な返済を希望する人
将来的な収入増加が期待できる人
返済初期の負担を抑えたい人
ライフプランに合わせて固定費を設定したい人
選択する際の注意点
返済期間が長くなるほど、支払う利息の総額も増えていきます。可能な範囲で返済期間を短くすることで、総支払額を抑えることができます。
収入に余裕がある場合は、定期的な繰り上げ返済を検討することで、総支払額を減らすことができます。
将来的な金利の変動も考慮に入れて、返済計画を立てることが重要です。特に変動金利型を選択する場合は、金利上昇時の返済額増加にも備える必要があります。
住宅ローンの返済方法 2 元金均等返済のメリット・デメリット
元金均等返済は、毎月の元金の返済額を一定にする方法です。返済が進むにつれて利息が減少していくため、徐々に毎月の返済額が少なくなっていきます。ここでは、そのメリットとデメリットを詳しく解説していきます。
元金均等返済とは
毎月返済する元金の額を一定に保ち、これに利息を加えて返済していく方法です。返済が進むにつれて借入残高が減少するため、支払う利息も減っていき、結果として毎月の返済額も徐々に少なくなっていきます。
元金均等返済のメリット
総支払額を抑えられます。返済の初期から一定額の元金を返済していくため、元利均等返済と比べて支払う利息の総額が少なくなります。
借入残高の減少が早くなります。毎月一定額の元金を返済するため、借入残高が着実に減っていくことが実感できます。
繰り上げ返済の効果が高くなります。返済初期から元金の返済が進むため、繰り上げ返済による総支払額の削減効果が大きくなります。
元金均等返済のデメリット
返済初期の負担が大きくなります。返済開始時は借入残高が最も大きいため、利息も多くなり、毎月の返済額が元利均等返済と比べて大きくなります。
収入が安定していない場合、返済計画が立てにくくなります。毎月の返済額が変動するため、家計の収支管理が比較的難しくなります。
初期の返済負担が大きいため、住宅購入後の追加的な支出(家具や家電の購入など)に余裕が持ちにくくなります。
具体的な返済例
例えば、借入額3,000万円、金利1%、返済期間35年の場合、毎月の元金返済額は約7.2万円で一定となります。これに加えて、1回目の返済時は利息が約2.5万円(合計約9.7万円)、100回目の返済時は利息が約2.1万円(合計約9.3万円)というように、徐々に返済額が減少していきます。
向いている人の特徴
現在の収入に余裕があり、将来的な支出増加に備えたい人
できるだけ総支払額を抑えたい人
定期的な収入減少が見込まれる人(将来的な転職や独立を考えている場合など)
積極的に繰り上げ返済を行う予定がある人
選択する際の注意点
返済開始時の負担額をしっかりと確認し、無理のない返済計画を立てることが重要です。年収の25%程度を目安に設定することをお勧めします。
ボーナス返済を併用することで、毎月の返済負担を軽減することができます。ただし、ボーナスが確実に支給される見込みがある場合に限ります。
金利の変動にも注意が必要です。特に変動金利型を選択する場合は、金利上昇時の返済額増加も考慮に入れて計画を立てましょう。
元金均等返済は、総支払額を抑えられる反面、返済初期の負担が大きくなる特徴があります。ご自身の収入状況や将来の収支計画をしっかりと検討したうえで、返済方法を選択することが重要です。特に、返済初期の負担に耐えられる見込みがあり、総支払額をできるだけ抑えたい場合は、元金均等返済が適していると言えるでしょう。
元利均等返済/元金均等返済 住宅ローンシミュレーション
住宅ローンの具体的な返済額をシミュレーションしながら、元利均等返済と元金均等返済の違いを詳しく見ていきましょう。実際の数字で比較することで、それぞれの特徴がより分かりやすくなります。
シミュレーション条件
借入額:3,000万円
返済期間:35年(420回)
金利:年1.0%(固定)
ボーナス払い:なし の場合で計算してみましょう。
元利均等返済のシミュレーション
毎月の返済額:87,000円(一定)
1回目の返済内訳:元金 62,000円 + 利息 25,000円
60回目の返済内訳:元金 65,000円 + 利息 22,000円
120回目の返済内訳:元金 68,000円 + 利息 19,000円
最終回の返済内訳:元金 86,800円 + 利息 200円
総返済額:約3,654万円(利息総額:約654万円)
元金均等返済のシミュレーション
毎月の元金返済額:71,500円(一定)
1回目の返済額:96,500円(元金 71,500円 + 利息 25,000円)
60回目の返済額:90,500円(元金 71,500円 + 利息 19,000円)
120回目の返済額:84,500円(元金 71,500円 + 利息 13,000円)
最終回の返済額:71,700円(元金 71,500円 + 利息 200円)
総返済額:約3,595万円(利息総額:約595万円)
両者の比較ポイント
返済総額の差:約59万円 元金均等返済の方が総支払額を抑えられることが分かります。これは、初期の段階から元金の返済が進むため、支払う利息が少なくなるためです。
毎月の返済負担 元利均等返済は毎月87,000円で一定ですが、元金均等返済は初月が96,500円と高めでスタートし、徐々に減少していきます。約9万円台の返済に耐えられるかどうかが選択の分かれ目となります。
返済比較のポイント
10年目までの返済額比較
元利均等返済:約1,044万円
元金均等返済:約1,086万円
初期10年間は元金均等返済の方が総額で約42万円多く支払うことになります。
20年目までの返済額比較
元利均等返済:約2,088万円
元金均等返済:約2,097万円
20年経過時点では、支払総額の差が約9万円まで縮まってきます。
シミュレーション結果からの考察
返済期間が長期になるほど、元利均等返済と元金均等返済の総支払額の差は大きくなります。これは複利効果により、初期の元金返済額の違いが大きく影響するためです。
元金均等返済は返済開始時の負担は大きいものの、時間の経過とともに返済額が減少していくため、将来的な支出増加に備えやすくなります。
元利均等返済は毎月の支払額が一定のため、収支計画は立てやすくなりますが、支払う利息の総額は多くなってしまいます。
シミュレーションを活用する際の注意点
これらの計算はあくまで固定金利を前提としたものです。変動金利の場合は、金利の変動に応じて返済額も変化します。
ボーナス払いを併用する場合は、毎月の返済額を抑えることができますが、総支払額は若干増加する傾向にあります。
繰り上げ返済を行う予定がある場合は、その効果も考慮に入れて検討する必要があります。特に元金均等返済の方が、繰り上げ返済による総支払額の削減効果が大きくなります。
住宅ローンの金利の計算方法
住宅ローンの金利計算は一見複雑に思えますが、基本的な仕組みを理解することで、返済額の計算や返済計画の立案がしやすくなります。ここでは具体的な計算方法について解説していきます。
住宅ローンの金利計算の基本
住宅ローンの利息は、借入残高×金利×期間(日数)/365で計算されます。たとえば、借入残高3,000万円、年利1.0%の場合、1年目の利息は3,000万円×1.0%=30万円となります。これを12で割ることで、1ヶ月あたりの利息(約2.5万円)が算出されます。
毎月の返済額の計算方法
元利均等返済の場合の月々の返済額は以下の計算式で求められます。
毎月返済額=借入金額×(年利率/12)×(1+年利率/12)^返済回数÷((1+年利率/12)^返済回数-1)
この計算は複雑なため、通常は住宅ローン計算ソフトやウェブサイトの計算機能を利用します。
金利タイプ別の計算の特徴
固定金利型:借入時の金利が返済完了まで変わらないため、返済額を最後まで確定させることができます。返済計画が立てやすい反面、市場金利が下がっても恩恵を受けられません。
変動金利型:基準金利の変動に応じて適用金利が変更されます。ただし、返済額は5年間固定され、金利変動分は返済期間の延長や短縮で調整されます。金利が1%上昇した場合、借入残高3,000万円で約返済額が月々数千円増加する計算となります。
金利の見直し時期と計算方法
変動金利型の場合、通常年2回(4月1日、10月1日)に基準金利の見直しが行われます。新しい金利は、それぞれ6月、12月の返済分から適用されます。金利が変更された場合でも、5年間は返済額を一定に保つルールがあり、差額分は返済期間の調整で対応します。
ボーナス払いがある場合の計算
ボーナス払いを併用する場合、通常は借入額の40%以内でボーナス返済額を設定します。たとえば、借入額3,000万円の場合、最大1,200万円までをボーナス返済に回すことができます。ただし、ボーナス返済は年2回のため、毎月の返済額と比べて金利負担が若干大きくなる傾向があります。
返済期間と総支払額の関係
返済期間が長くなるほど、毎月の返済額は少なくなりますが、支払う利息の総額は増加します。例えば、借入額3,000万円、金利1.0%の場合: 25年返済:月々約11.2万円、総支払額約3,360万円 35年返済:月々約8.7万円、総支払額約3,654万円 となり、返済期間の違いで総支払額に約294万円の差が出ます。
金利計算における注意点
実質年率と表面金利の違いを理解しておく必要があります。手数料等を含めた実質的な金利負担を確認しましょう。
金利優遇制度を利用する場合、優遇条件が継続して満たせるか確認が必要です。条件を満たせなくなると金利が上昇する可能性があります。
繰り上げ返済を行う場合の金利計算も重要です。返済額の減額と期間短縮のどちらが有利か、金利計算をもとに判断しましょう。
住宅ローンの金利を下げる方法
住宅ローンの金利を下げることで、返済総額を大きく抑えることができます。ここでは、実践的な金利の引き下げ方法について、具体的に解説していきます。
金利優遇サービスを活用する
多くの金融機関では、以下のような条件で金利優遇を実施しています。
給与振込口座の設定:通常0.1~0.2%の優遇
カードローンの契約:0.1%程度の優遇
クレジットカードの作成:0.1%程度の優遇
住宅保険の加入:0.1~0.2%の優遇
団体信用生命保険への加入:0.1~0.3%の優遇
これらの優遇を組み合わせることで、最大で0.5~1.0%程度の金利引き下げが可能です。
頭金を増やす
借入額に対する頭金の割合が大きいほど、金融機関からみた融資のリスクが下がるため、金利が優遇される傾向にあります。一般的に、頭金を20%以上用意できる場合、0.1~0.2%程度の金利優遇を受けられることがあります。
財形住宅融資を利用する
勤務先で財形貯蓄を行っている場合、財形住宅融資を利用することで、民間金融機関より低い金利で借り入れができる可能性があります。ただし、融資額に上限があり、原則として勤続2年以上などの条件があります。
フラット35の活用
フラット35は、民間金融機関の住宅ローンと比べて金利が安定している特徴があります。特に「フラット35S」を利用すれば、当初5年間または10年間、さらに金利が引き下げられます。省エネ性能や耐震性能が高い住宅を選ぶことで、優遇を受けることができます。
複数の金融機関で比較する
同じ条件でも、金融機関によって金利に差があります。少なくとも3社以上の金融機関で見積もりを取り、金利を比較することをお勧めします。ネット銀行は店舗運営コストが低いため、比較的低金利な商品を提供している傾向にあります。
変動金利型を選択する
変動金利は固定金利と比べて借入当初の金利が低く設定されています。ただし、将来的な金利上昇リスクがあるため、家計の収支に余裕を持たせた計画を立てる必要があります。
住宅ローンの借り換え
既に住宅ローンを組んでいる場合でも、借り換えによって金利を下げることが可能です。一般的に、現在の金利より1%以上低い金利で借り換えができる場合、検討する価値があります。ただし、以下の点に注意が必要です。
手数料や諸費用の確認
現在の金融機関での繰上返済手数料の確認
新しい金融機関での審査基準の確認
住宅支援制度の利用
国や地方自治体が実施している住宅支援制度を利用することで、実質的な金利負担を下げることができます。例えば、住宅ローン減税や、地方自治体による利子補給制度などがあります。
返済期間の調整
一般的に、返済期間が短いほど金利が低く設定される傾向にあります。可能な範囲で返済期間を短くすることで、金利の引き下げが期待できます。
注意点
金利優遇を受けるための条件は、住宅ローン返済中も継続して満たす必要があります。条件を満たせなくなると優遇が取り消される可能性があります。
借り換えの検討時は、諸費用と金利低下による利息軽減額を比較し、本当に借り換えるメリットがあるか確認しましょう。
変動金利を選択する場合は、将来の金利上昇に備えて、返済額にある程度の余裕を持たせることが重要です。
住宅ローンの返済シミュレーションをする際に気を付けるポイント
住宅ローンの返済シミュレーションは、将来の返済計画を立てる上で重要なステップです。ただし、シミュレーションを過信せず、以下のポイントに注意して計画を立てることが大切です。
返済額の設定について
基本的な目安として、年収に対する返済額の割合(返済負担率)は35%以下に抑えることが推奨されています。ただし、生活スタイルや将来の支出計画によっては、25%程度に抑えることをお勧めします。例えば、年収500万円の場合、月々の返済額は10~15万円程度が上限となります。
諸費用の考慮
住宅ローン返済以外にも、以下のような費用が必要となります。
固定資産税:建物と土地の評価額に応じて毎年必要
火災保険料:10年で20~30万円程度
修繕積立金:マンションの場合、月1~2万円程度
光熱費:一戸建ての場合、マンションより割高になる傾向
これらの費用も含めて月々の支出を計算する必要があります。
金利変動リスクの考慮
変動金利型を選択する場合、将来の金利上昇も想定したシミュレーションが必要です。一般的に、現在の金利に2%程度上乗せした場合のシミュレーションを行い、返済に問題がないか確認することをお勧めします。
収入の変動リスク
将来の収入変動も考慮に入れる必要があります。具体的には以下のようなケースを想定しましょう。
昇給・昇進による収入増加
転職による収入変動
配偶者の退職や育児休業
定年退職後の収入減少
これらの変動要因を踏まえた返済計画を立てることが重要です。
ライフイベントの考慮
ローン返済期間中には、様々なライフイベントが発生します。以下のような支出増加要因を考慮に入れましょう。
子どもの教育費(受験費用、学費など)
車の購入・維持費
老後の生活費
介護費用
予期せぬ医療費
繰り上げ返済の検討
収入に余裕がある場合は、繰り上げ返済のシミュレーションも行いましょう。ボーナス時に100万円の繰り上げ返済を行うケースなど、具体的な金額と時期を想定したシミュレーションが有効です。
借り換えの可能性
将来的な借り換えの可能性も考慮に入れましょう。一般的に、現在の金利より1%以上低い金利で借り換えができる場合、検討する価値があります。ただし、借り換えに伴う諸費用も考慮する必要があります。
返済期間の設定
一般的な返済期間は35年ですが、定年退職後の返済負担を考慮すると、60歳までに返済が完了するよう設定することをお勧めします。35年返済で組んだ場合でも、繰り上げ返済を行うことで実質的な返済期間を短縮することができます。
住宅ローン控除の考慮
住宅ローン減税による税負担の軽減効果も考慮しましょう。ただし、控除額は年々減少していき、将来的な制度変更の可能性もあるため、控除による効果は余裕分として考えることをお勧めします。
1最悪のケースを想定する
失業や病気など、最悪のケースも想定したシミュレーションを行いましょう。具体的には以下のような対策を検討します。
失業保険の給付期間と金額の確認
団体信用生命保険への加入
貯蓄額の確保(最低でも半年分の生活費)
民間の所得補償保険の検討
シミュレーションツールの活用
金融機関のウェブサイトで提供されているシミュレーションツールを活用することで、様々なケースを検討することができます。ただし、あくまで概算であることを理解し、実際の返済計画では余裕を持った設定を心がけましょう。
よくある質問(Q&A)
ここでは、住宅ローンの金利に関して、よくある質問とその回答をまとめています。
借入・審査について
Q1:住宅ローンはいくらまで借りられますか?
A1:一般的に年収の7倍程度が上限とされています。ただし、金融機関の審査基準や、他の借入れの有無、勤続年数などによって変動します。
Q2:住宅ローンの審査に落ちる可能性が高いケースはどんな時ですか?
A2:勤続年数が短い、年収に対して希望借入額が多い、他の借入れが多い、返済負担率が高いなどの場合は、審査に通りにくい傾向があります。
金利について
Q1:変動金利と固定金利、どちらを選ぶべきですか?
A1:将来の収入見通しやリスク許容度によって判断が分かれます。収入が安定している場合は固定金利、収入増加が見込める場合は変動金利が向いていると言えます。
Q2:金利の優遇幅はどのくらいまで可能ですか?
A2:金融機関によって異なりますが、一般的に最大0.5~1.0%程度の優遇を受けることが可能です。給与振込や各種保険加入などの条件を組み合わせることで優遇幅が広がります。
返済について
Q1:返済期間は何年が最適ですか?
A1:一般的には35年以内で、定年退職までに返済が完了する期間設定が望ましいとされています。ただし、個人の状況によって最適な期間は異なります。
Q2:繰り上げ返済はいつするのが効果的ですか?
A2:返済開始からなるべく早い時期に行うことで、総支払額を大きく減らすことができます。特に元金均等返済の場合、早期の繰り上げ返済効果が高くなります。
借り換えについて
Q1:借り換えはいつ検討すべきですか?
A1:現在の金利より1%以上低い金利で借り換えができる場合、諸費用を考慮しても検討する価値があります。ただし、残債額や残存期間によって効果は異なります。
Q2:住宅ローンの借り換えにかかる費用はどのくらいですか?
A2:一般的に、保証料、事務手数料、登記費用などで50~100万円程度が必要です。借入額や金融機関によって変動します。
トラブル防止について
Q1:返済が困難になった場合はどうすればよいですか?
A1:すぐに金融機関に相談することが重要です。返済条件の変更や返済期間の延長など、様々な対応策を検討することができます。
Q2:金利優遇の条件を満たせなくなった場合はどうなりますか?
A2:優遇が取り消され、金利が上昇する可能性があります。条件を満たせなくなる可能性がある場合は、事前に金融機関に相談することをお勧めします。
保険について
Q1:団体信用生命保険は必ず加入する必要がありますか?
A1:多くの金融機関では加入が必須条件となっています。また、万が一の場合に残債が免除される重要な保障となるため、加入をお勧めします。
Q2:がん保険や3大疾病保険への上乗せは必要ですか?
A2:任意の選択となりますが、家族構成や収入状況によって検討する価値があります。ただし、保険料が上乗せされることも考慮に入れる必要があります。
まとめ
住宅ローンの金利タイプや返済方法の選択は、将来の生活設計に大きく影響します。ご自身の収入や将来設計に合わせて、慎重に検討することが大切です。また、定期的に見直しを行い、必要に応じて借り換えを検討することで、返済負担を軽減できる可能性もあります。
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会社名
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代表者
:渡辺知光
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