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自然素材の家の魅力と注意点、住み心地について解説

間取り・住宅の特徴

2024/08/16

2024/08/16

記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

自然素材の家の魅力と注意点、住み心地について解説

自然素材を使った家づくりが注目を集めています。化学物質を極力使わない素材で作られた自然素材の家は、健康的で快適な暮らしを提供してくれると言われています。しかし、一方で手入れが大変だったり、コストが高くなったりするのではないかと心配する方も多いでしょう。今回は、自然素材の家のメリットやデメリット、住み心地などについて詳しく解説していきます。

自然素材の家の基礎知識

化学物質を含まない素材を積極的に使った家

自然素材の家とは、文字通り自然由来の素材を積極的に使用して建てられた住宅のことを指します。具体的には、木材や土、石などの天然素材を中心に使用し、化学物質を含む建材の使用を極力控えた家づくりを行います。これにより、シックハウス症候群などの健康被害のリスクを低減し、より快適で健康的な住環境を実現することができます。

住宅で使われる自然素材

無垢材とは

無垢材は、木の幹をそのまま製材して作られた木材のことです。合板や集成材とは異なり、接着剤などの化学物質を使用せず、木本来の性質や風合いを楽しむことができます。無垢材は床材や壁材、家具などに使用され、温かみのある空間を演出します。

漆喰・珪藻土とは

漆喰(しっくい)は、消石灰、砂、のり、水などを混ぜ合わせた天然素材の左官材料です。調湿性や消臭性に優れ、カビの発生を抑制する効果もあります。一方、珪藻土(けいそうど)は、海底に堆積した珪藻の化石を主原料とする左官材料で、高い吸放湿性能を持ち、室内の湿度を適度に保つ効果があります。どちらも壁や天井の仕上げ材として使用されることが多いです。

自然素材の家の魅力と注意点

自然素材の家には、多くのメリットとデメリットがあります。ここでは、それぞれについて詳しく解説していきます。

自然素材の家の魅力

1. 健康的な住環境: 自然素材は化学物質の放出が少ないため、シックハウス症候群のリスクを低減します。また、調湿性能に優れているため、カビやダニの発生を抑制し、アレルギー症状の緩和にも効果があります。

2. 快適な室内環境: 無垢材や珪藻土などの自然素材は優れた調湿性能を持ち、室内の湿度を適度に保ちます。これにより、夏は湿気を吸収し、冬は適度な湿度を保つことで、快適な室内環境を実現します。

3. デザイン性と経年変化: 自然素材ならではの風合いや質感を活かしたデザインが可能です。また、時間とともに味わいが増す経年変化を楽しむことができます。

4. 環境への配慮: 自然素材は再生可能で、廃棄時の環境負荷も低いため、エコロジカルな選択肢と言えます。

自然素材の家の注意点

1. 高コスト: 自然素材は一般的な建材と比べて高価なものが多く、初期コストが高くなる傾向があります。

2. メンテナンスの手間: 無垢材の床は定期的なワックスがけが必要ですし、漆喰壁は湿気や汚れに弱いため、こまめな手入れが求められます。

3. 耐久性の問題: 一部の自然素材は、化学建材と比べて耐久性が劣る場合があります。特に水回りや外装材では注意が必要です。

4. 色や形のばらつき: 自然素材は個体差があるため、色や形にばらつきが生じることがあります。これを魅力と感じる方もいれば、欠点と感じる方もいるでしょう。

5. 施工の難しさ: 自然素材の扱いには専門的な知識と技術が必要です。適切な施工ができる業者を見つけるのが難しい場合があります。

自然素材の家を検討する際は、これらのメリットとデメリットを十分に理解し、自分のライフスタイルや価値観に合っているかを慎重に判断することが大切です。また、信頼できる専門家にアドバイスを求めることも重要です。

自然素材の家での暮らしの魅力

自然素材の家で暮らすことには、独特の魅力があります。ここでは、自然素材を使った家での暮らしの魅力を、具体例を挙げながら解説していきます。

無垢材の床で過ごす心地よさ

無垢材の床は、素足で歩くと温かみを感じられ、冬でも冷たくありません。例えば、杉の無垢材フローリングを使った家では、朝起きて床に足をつけた瞬間から、木の優しい感触を楽しむことができます。また、無垢材は調湿性に優れているため、夏は涼しく感じられ、年間を通して快適に過ごせます。

漆喰壁がもたらす空気のきれいさ

漆喰壁は、消臭効果や調湿効果があり、室内の空気をきれいに保ちます。漆喰壁の家に住む方からは、「花粉症の症状が軽くなった」「赤ちゃんのアトピーが改善した」といった声も聞かれます。また、漆喰特有の柔らかな質感は、照明を当てると美しい陰影を生み出し、落ち着いた雰囲気の空間を演出します。

珪藻土の調湿効果で快適な湿度

珪藻土を使用した壁や天井は、優れた調湿効果により室内の湿度を一定に保ちます。例えば、キッチンやバスルームなど湿気の多い場所に珪藻土を使用することで、結露やカビの発生を抑制できます。「梅雨の時期でも部屋の中がじめじめしない」といった感想も多く聞かれます。

自然素材の経年変化を楽しむ

自然素材の家は、時間とともに味わいが増していきます。例えば、無垢材の床は使い込むほどに艶が出て、美しい風合いになっていきます。ある家族は、「子どもが這い始めた頃についた傷が、今では懐かしい思い出」と語っています。自然素材の経年変化は、家族の歴史とともに刻まれていく魅力があります。

土壁がもたらす温度調節効果

土壁を使用した家では、夏は涼しく冬は暖かい快適な室内環境を実現できます。土壁は蓄熱性が高く、昼間の熱を蓄え、夜間にゆっくりと放熱するため、1日を通して安定した室温を保つことができます。「エアコンの使用頻度が減った」という声も多く聞かれます。

自然素材が醸し出す癒しの空間

自然素材を多用した家は、視覚だけでなく触覚や嗅覚にも働きかけ、心身ともにリラックスできる空間を作り出します。例えば、杉や檜を使った和室では、木の香りに包まれてゆったりとした時間を過ごすことができます。「仕事で疲れて帰ってきても、家に入った瞬間に癒される」という感想も多く聞かれます。

このように、自然素材の家での暮らしは、健康的で快適なだけでなく、五感で楽しむことができる豊かな住まい方を実現します。自然素材ならではの特性を活かし、家族の暮らしに寄り添う家づくりが可能となるのです。

よくある質問(Q&A)

自然素材の家に関して、多くの方が疑問や不安を抱えています。ここでは、よくある質問とその回答を詳しく解説します。

Q1: 自然素材の家は火に弱いのではないですか?

A1: 確かに木材は燃えやすい素材ですが、適切な防火処理や設計を行うことで、十分な防火性能を確保することができます。例えば、木材に防火塗料を塗布したり、耐火構造の壁や床を採用したりすることで、法律で定められた防火基準を満たすことが可能です。また、漆喰は不燃材料として認められており、むしろ火災に強い素材と言えます。適切な設計と施工を行えば、自然素材の家でも十分な安全性を確保できます。

Q2: 自然素材の家は虫がつきやすいのでは?

A2: 適切な防虫処理を施すことで、虫害のリスクを低減することができます。例えば、木材に防虫処理を施したり、定期的に防虫スプレーを散布したりすることで、虫の発生を抑制できます。また、日常的な清掃や換気を心がけることも重要です。定期的なメンテナンスや点検を行うことで、早期発見・早期対処が可能です。プロの業者による定期点検を利用するのも効果的な方法です。

Q3: 自然素材の家は寒くないですか?

A3: 自然素材自体は断熱性能が高くないものもありますが、適切な断熱材の使用や気密性の高い設計を行うことで、十分な断熱性能を確保することができます。例えば、壁内に高性能な断熱材を入れたり、二重窓を採用したりすることで、冬でも暖かい室内環境を実現できます。むしろ、調湿効果により快適な室内環境を実現できる点が自然素材の家の特徴です。木材や珪藻土などは湿度を適度に保つため、夏は涼しく冬は暖かく感じられる傾向があります。

Q4: 自然素材の家はメンテナンスが大変ではないですか?

A4: 確かに自然素材の家は一般的な家よりもメンテナンスが必要になることがありますが、それほど大変なものではありません。例えば、無垢材の床は年に1〜2回のワックスがけ、漆喰壁は定期的な掃除程度で十分です。むしろ、これらのメンテナンス作業を通じて、家への愛着が深まるという声も多く聞かれます。また、適切なメンテナンスを行うことで、長期的には修繕費用を抑えられる可能性もあります。

Q5: 自然素材の家は高額なのではないですか?

A5: 確かに初期コストは一般的な家よりも高くなる傾向がありますが、長期的に見ると必ずしも高額とは言えません。自然素材の家は耐久性が高く、適切なメンテナンスを行えば長く使い続けることができます。そのため、将来的なリフォーム費用や修繕費用を考慮すると、総合的なコストは一般的な家と大きく変わらない、あるいは低くなる可能性もあります。また、光熱費の削減や健康面でのメリットなど、金銭に換算しにくい価値も考慮する必要があります。

Q6: 自然素材の家は個性が強すぎて、将来の売却が難しくないですか?

A6: 確かに個性的な設計の家は売却時に好みが分かれる可能性がありますが、自然素材自体は多くの人に好まれる傾向があります。健康志向や環境意識の高まりとともに、自然素材の家の価値は今後さらに高まると予想されています。また、自然素材の家は経年変化による味わいが増すため、古くなるほど価値が上がる可能性もあります。ただし、極端に個性的な設計は避け、ある程度汎用性のある設計にすることで、将来の売却時のリスクを低減できます。

これらの質問と回答を参考に、自然素材の家について理解を深め、自分に合った家づくりを検討してみてください。不安な点がある場合は、専門家に相談することをおすすめします。

まとめ

自然素材の家は、健康的で快適な住環境を提供してくれる魅力的な選択肢です。デザイン性や機能性に優れ、長く愛着を持って住み続けられる家を実現できます。一方で、メンテナンスの手間やコストなど、デメリットもあります。自然素材の家を選ぶ際は、これらのメリット・デメリットをよく理解し、自分のライフスタイルに合っているかを十分に検討することが大切です。素材選びや設計、施工を信頼できる業者に依頼し、理想の自然素材の家を実現してください。

なお、当社が提供している「housemarriage」では、住宅コンシェルジュが理想の家づくりのサポートとして、住まいを探す上で重要なハウスメーカーや工務店の営業担当者とのマッチングサポートをさせていただきます。住宅購入の資金計画の相談・作成や、相性良く親身になってくれる「営業担当者」をご紹介します。家づくりに関して少しでも不安を感じるようであれば、お問い合わせください。

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記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

大学卒業後、積水化学工業に入社し住宅「セキスイハイム」を販売。3年8カ月千葉県内で営業に従事し、営業表彰を6期連続受賞。
途中、母の急死に直面し、自分の将来について悩み始める。結果、大学のゼミで学んだ「保険」事業に実際に携わりたいと思いFP資格を取得して日本生命に転職。4年間営業に従事したが、顧客に対して提供出来る商品がなく退職を決意。FP兼保険代理店を開業する。

収入も顧客もゼロからのスタート。しかも独立直前に結婚し住宅購入した為、返済不安に陥り貯蓄が日々減っていく恐怖を覚える。

人生で初めて家計の見直しを行い、根本的な改善により失敗と不安を減らすコツを発見。自分の経験を生かしお客様が同じ道を歩まないよう伝えるべく「マイホーム検討者向けFP」として活動中。

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    :渡辺知光

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