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【平屋vs2階建て】コストや暮らし方などのメリット・デメリットを比較

間取り・住宅の特徴

2024/09/30

2024/09/30

記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

【平屋vs2階建て】コストや暮らし方などのメリット・デメリットを比較

住宅を建てる際、平屋と2階建てのどちらを選ぶか悩む方は多いでしょう。それぞれに特徴があり、一概にどちらが良いとは言えません。今回の記事では、平屋と2階建ての住宅を様々な観点から比較し、それぞれのメリット・デメリットを徹底的に解説します。住宅購入費用、必要な土地の広さ、暮らしやすさ、家事の利便性、そして入居後にかかる費用など、多角的な視点から両者の違いを明らかにしていきます。これから家づくりを考えている方はもちろん、すでに検討中の方にも参考になる情報をお届けします。

目次

【比較ポイント1】土地代や住宅建設費用など、入居前にかかる費用

注文住宅の場合、坪単価は平屋のほうが高くなりやすい

住宅購入を検討する際、コストは重要な判断材料となります。平屋と2階建ての住宅購入費用を比較すると、一般的に平屋のほうが坪単価は高くなる傾向にあります。これには以下のような理由があります。

まず、平屋は2階建てに比べて屋根や基礎の面積が大きくなります。同じ延床面積の住宅を建てる場合、平屋は2階建ての約2倍の屋根面積が必要になります。屋根材や防水工事にかかる費用が増加するため、結果的に坪単価が上がってしまうのです。

また、基礎工事についても同様です。平屋は建築面積が大きいため、より広い面積の基礎が必要となります。これにより、掘削や型枠、コンクリート打設などの基礎工事の費用が増加します。

一方で、2階建ては階段や床の補強などの追加工事が必要となります。しかし、これらの追加コストを考慮しても、一般的には平屋よりも坪単価を抑えられることが多いです。

ただし、注意すべき点もあります。2階建ての場合、天井高を確保するために壁の高さを上げる必要があり、その分外壁の面積が増えます。外壁材や断熱材の使用量が増えるため、この部分でコストが上昇する可能性があります。

また、建築規模によっても費用は変わってきます。小規模な住宅の場合、平屋と2階建ての価格差は比較的小さくなります。しかし、大規模になればなるほど、その差は開いていく傾向にあります。

具体的な数字で見てみましょう。例えば、30坪(約100平方メートル)の住宅を建てる場合、平屋の建築費は2階建てに比べて10〜20%程度高くなることがあります。ただし、これはあくまで目安であり、地域や建材、設計内容によって大きく変動する可能性があります。

費用面だけで判断するのであれば、2階建てのほうが有利に見えるかもしれません。しかし、住宅選びは単純に費用だけで決められるものではありません。平屋には平屋の、2階建てには2階建ての良さがあります。例えば、平屋はバリアフリー設計がしやすく、将来的な住みやすさを考えると魅力的な選択肢となります。

最終的には、予算と希望の間取り、そして将来的な暮らし方を考慮しながら、どちらが自分に適しているか慎重に検討することが大切です。また、ハウスメーカーや工務店に相談し、具体的な見積もりを取ることで、より正確な費用比較ができるでしょう。

【比較ポイント2】必要な土地の広さ

平屋のほうが、広い土地が必要になる

住宅を建てる際、必要な土地の広さは平屋と2階建てで大きく異なります。一般的に、平屋のほうが2階建てよりも広い土地を必要とします。これは、平屋が1階だけで全ての生活空間を確保しなければならないためです。

例えば、100平方メートル(約30坪)の延床面積を持つ住宅を建てる場合を考えてみましょう。平屋では、建築面積がそのまま100平方メートルになります。一方、2階建ては1階と2階に面積を分けることができるので、建築面積は約50平方メートルで済みます。つまり、同じ延床面積でも、平屋は2階建ての約2倍の敷地面積が必要となるのです。

ただし、実際には建蔽率や容積率といった法律上の制限も考慮する必要があります。例えば、建蔽率60%の地域で100平方メートルの平屋を建てるには、少なくとも約167平方メートルの敷地が必要になります。2階建ての場合は、同じ条件下でも約84平方メートルの敷地があれば建てられる計算になります。

土地の広さやロケーションを活かすことも大事

しかし、広い土地が必要というデメリットは、適切に活用すれば大きなメリットに変わります。平屋は、その広い土地を活かして庭や縁側など、自然とつながる空間を設けやすいのです。これにより、開放感のある暮らしを楽しむことができます。

また、平屋は周囲の景観と調和しやすい特徴があります。特に自然豊かな環境では、平屋の良さが際立ちます。低層の建物が周囲の風景を遮ることなく、自然と一体化したような住まいを実現できるのです。

開口を上手に設けて、自然の心地よさを取り入れた平屋の住まい

平屋の魅力を最大限に引き出すには、開口部の配置が重要です。大きな窓や開口部を効果的に設けることで、自然光や風を存分に取り入れられます。例えば、リビングから庭へとつながるウッドデッキを設置したり、縁側を設けたりすることで、屋内と屋外の境界を曖昧にし、より開放的で心地よい空間を作り出せます。

一方、2階建ては限られた敷地を有効活用できるため、狭い土地でも十分な生活空間を確保できる可能性があります。特に都市部など土地価格が高い地域では、この点が2階建てを選ぶ大きな理由となることがあります。また、2階からの眺望を楽しめるというメリットもあります。

土地購入時には、さまざまな視点でチェックを

土地選びは住まいづくりの重要な第一歩です。広さだけでなく、以下のような点にも注意を払う必要があります。

1. 日当たり:南向きの土地が理想的ですが、東向きや西向きでも工夫次第で快適な住まいを実現できます。

2. 周辺環境:近隣の建物の高さや、将来的な開発計画なども考慮しましょう。

3. インフラ整備:上下水道、ガス、電気などのライフラインが整っているか確認が必要です。

4. 交通アクセス:通勤・通学の利便性も重要なポイントです。

5. ハザードマップ:土地の災害リスクを事前に確認しておくことも大切です。

平屋の場合は特に、プライバシーの確保や日照権の問題にも注意が必要です。隣接する建物からの視線や、将来的に高層建築が建つ可能性なども考慮しましょう。

2階建ての場合は、眺望や風通しなど、上階の特性を活かせるかどうかもポイントになります。また、日影規制にも注意が必要です。

どちらの形式を選ぶにせよ、土地選びは慎重に行うことが大切です。理想の暮らしを実現するためには、家の形式と土地の特性を上手くマッチングさせることが重要なのです。

【比較ポイント3】安全性やプライバシーなどの暮らしやすさ

住まいの選択において、安全性やプライバシー、そして暮らしやすさは非常に重要な要素です。平屋と2階建てでは、これらの面で異なる特徴があります。それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。

転落やつまずきを防ぎやすい、バリアフリーの平屋

平屋の最大の魅力は、バリアフリー設計がしやすいことです。以下の点で、平屋は安全性と暮らしやすさを兼ね備えています。

1. 階段がないため、転落事故のリスクがありません。高齢者や小さな子どもがいる家庭では、これは大きな安心材料となります。

2. 全ての生活空間が一つの階にあるため、高齢になっても移動の負担が少なく、長く住み続けられます。

3. 床面の段差をなくしたり、広めの廊下を設けたりすることで、車椅子での生活にも対応しやすくなります。

4. 緊急時の避難がしやすく、災害時の安全性も高いと言えます。

このように、平屋は「生涯住宅」としての適性が高く、年齢や身体状況に関わらず、快適に暮らし続けられる住まいと言えるでしょう。

2階建ての上階は、不審者の侵入や通行人の視線を防ぎやすい

一方、2階建ての住宅は以下のような特徴があります。

1. 上階は外部からのアクセスが困難なため、セキュリティ面で有利です。特に寝室を2階に配置することで、不審者の侵入リスクを低減できます。

2. 通行人からの視線を気にせずに済むため、カーテンを開けっ放しにしても安心です。これは、プライバシーを重視する方にとって大きなメリットとなります。

3. 上下で空間を分けられるため、生活音の問題を解決しやすく、家族のライフスタイルに合わせて公私の空間を明確に区分できます。

4. 2階からの見晴らしが良く、開放感を味わえます。特に周囲に高い建物がない場合、この利点は顕著です。

都市部での生活を考えている方や、十分なプライバシーを確保したい方には、2階建ての這らの特徴が魅力的に映るかもしれません。

快適な間取りのつくり方は異なる

平屋と2階建てでは、快適な間取りを作るためのアプローチが異なります。

平屋の場合:

・リビングを中心に各部屋をコンパクトにまとめることで、移動距離を最小限に抑えられます。

・開放的な空間を作りやすく、家族の気配を感じやすい間取りが可能です。

・プライバシーを確保するためには、適切な配置と仕切りの工夫が必要です。

2階建ての場合:

・上下で空間を分けられるため、生活音の問題を解決しやすく、家族のライフスタイルに合わせて公私の空間を明確に区分できます。

・1階をパブリックスペース、2階をプライベートスペースとするなど、用途に応じた空間分けが可能です。

・階段の配置や動線計画に注意を払う必要があります。

2階の吹抜けに面する部分に引き戸を設け、空気の動きをコントロール

2階建ての場合、吹き抜けを設けることで開放感を演出できます。さらに、吹き抜けに面した2階部分に引き戸を設置することで、以下のようなメリットが得られます。

1. 空気の流れや温度差をコントロールしやすくなります。夏は引き戸を開けて風通しを良くし、冬は閉めて暖かい空気を逃がさないようにするなど、季節に応じた快適な住環境を作り出せます。

2. 必要に応じてプライバシーを確保しつつ、開放感も楽しめます。

3. 光や音の伝わり方をコントロールできるため、より快適な生活空間を作り出せます。

生活音が気にならない間取りは、どちらの家でもつくれる

生活音の問題は、平屋でも2階建てでも適切な設計で解決できます。

平屋の場合:

・寝室とリビングの間に収納スペースを設けるなど、緩衝地帯を作ることで音の伝わりを抑えられます。

・防音材を効果的に使用することで、静かな空間を作り出せます。

2階建ての場合:

・上下で空間を分けられるため、生活音の問題を解決しやすいですが、階段周りの防音対策は必要です。

・床の構造や使用する材料を工夫することで、上階からの音を軽減できます。

どちらの形式でも、適切な防音材の使用や間取りの工夫で、快適な住環境を実現できます。大切なのは、家族のライフスタイルを考慮し、専門家のアドバイスを受けながら最適な設計を行うことです。

【比較ポイント4】家事や生活の利便性

家事や日常生活の利便性は、住まいの快適さを左右する重要な要素です。平屋と2階建てでは、この点においても特徴が異なります。それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。

階段がない平屋は、上下移動の負担がなくなる

平屋の最大の利点は、階段による上下移動がないことです。これは一見些細なことに思えるかもしれませんが、日常生活の中で思っている以上に大きなメリットとなります。

1. 家事の効率化:掃除機やランドリーバスケットを持って階段を上り下りする必要がないため、掃除や洗濯などの家事が効率的に行えます。

2. 身体的負担の軽減:特に高齢者や身体に不安のある方にとって、階段の昇り降りは大きな負担となります。平屋ではこの負担がなくなります。

3. 子育ての安心:小さな子どもがいる家庭では、階段事故のリスクがないことが大きな安心材料となります。また、子どもの様子を常に把握しやすいという利点もあります。

4. 荷物の運搬が容易:重い荷物や大きな家具の運搬も、階段がないためスムーズに行えます。

5. バリアフリー設計の容易さ:将来的な身体機能の低下を考えても、平屋は長く住み続けられる住まいとしての適性が高いです。

2階建ては、水まわりの位置が重要になる

2階建ての場合、水回りの配置は特に慎重に検討する必要があります。

2階に浴室やトイレを設ける場合の注意点:

・防水対策や排水管の設置に追加コストがかかります。

・万が一の水漏れ時のリスクも考慮しなければなりません。

・配管やメンテナンスの問題も考慮する必要があります。

2階建ての水回り配置のメリット:

・1階と2階両方に水回りを設けることで、生活の利便性が向上します。例えば、2階の寝室近くにトイレがあれば、夜中の移動が楽になります。

・洗面所やランドリースペースを2階に設けることで、寝室からの動線が短くなり、朝の準備や洗濯物の管理がしやすくなります。

水回りの配置を決める際の考慮点:

・家族構成や生活スタイルに合わせて最適な配置を考えましょう。

・将来的な家族構成の変化も視野に入れて検討することが大切です。

・メンテナンス性も重要な検討事項です。配管のアクセスのしやすさなども考慮しましょう。

家事動線は、状況に応じた使い分けができる配慮を忘れずに

家事の効率を考える上で、動線計画は非常に重要です。平屋と2階建てでは、それぞれ以下のような特徴があります。

平屋の場合:

・コンパクトにまとまった間取りにすることで、移動距離を最小限に抑えられます。

・キッチン、ランドリールーム、収納スペースを近接させることで、料理や洗濯などの家事をスムーズに行えます。

・リビングを中心に各部屋を配置することで、家事をしながら家族の様子を見守りやすくなります。

2階建ての場合:

・1階に家事スペースをまとめ、2階を主に寝室として利用するなど、上下の空間を目的に応じて使い分けることができます。

・洗濯物の動線を考慮し、2階の寝室近くにランドリースペースを設けるなどの工夫ができます。

・階段の位置や形状を工夫することで、効率的な動線を確保できます。例えば、リビングとキッチンの間に階段を配置することで、両方のスペースへのアクセスが容易になります。

どちらの形式でも、以下の点に注意して家事動線を計画することが大切です。

1. 家族構成や生活スタイルに合わせて最適な動線を考える

2. 将来的な変化も視野に入れ、フレキシブルな使い方ができるよう配慮する

3. 収納スペースの配置も考慮し、物の出し入れがスムーズにできるようにする

4. 家事スペース同士の関連性を考え、効率的な配置を心がける

5. 家事をしながら家族とのコミュニケーションが取りやすい設計を心がける

最終的には、家族全員の生活スタイルや好みを考慮し、使いやすさと快適さのバランスを取ることが重要です。専門家のアドバイスを受けながら、自分たちにとって最適な間取りと動線を設計することをおすすめします。

【比較ポイント5】税金やメンテナンス費用など、入居後にかかるお金

住宅を建てる際には、初期費用だけでなく、入居後にかかる費用も重要な検討事項です。平屋と2階建てでは、これらの費用にも違いがあります。税金、メンテナンス費用、光熱費などの観点から詳しく見ていきましょう。

税金は平屋のほうが高くなることも

住宅にかかる主な税金として、固定資産税があります。固定資産税は土地と建物に対してかかるため、平屋と2階建てでは以下のような違いが生じる可能性があります。

平屋の場合:

・建築面積が大きくなるため、土地の評価額が高くなる可能性があります。

・建物の評価額は、同じ延床面積であれば2階建てとあまり変わらない可能性があります。

2階建ての場合:

・建築面積が小さいため、土地の評価額が平屋より低くなる可能性があります。

・建物の評価額は平屋とあまり変わらない可能性がありますが、構造によっては高くなることもあります。

ただし、これらは一般的な傾向であり、実際の税額は地域や具体的な建物の状況によって大きく異なります。また、住宅ローン控除などの税制優遇措置も考慮する必要があります。正確な情報を得るためには、税理士や不動産の専門家に相談することをおすすめします。

外装のメンテナンスは、2階建てのほうが費用はかかる

外壁や屋根のメンテナンスを考えると、2階建ての方がコストがかかりやすい傾向があります。

1. 外壁塗装:

・2階建ては外壁の面積が大きくなるため、塗装にかかる費用が増加します。

・高所作業が必要となるため、足場の設置費用も加算されます。

2. 屋根のメンテナンス:

・平屋は屋根面積が大きくなるため、材料費は高くなる可能性があります。

・しかし、2階建ては高所作業となるため、労務費が高くなります。

3. 雨どいの清掃:

・2階建ては高所作業が必要となるため、専門業者への依頼が必要になることが多く、費用が高くなります。

4. 窓の清掃:

・2階の窓の清掃は、はしごや特殊な道具が必要となり、手間とコストがかかります。

平屋の場合、これらの作業の多くを自分で行える可能性が高く、メンテナンス費用を抑えられる傾向があります。

設備配管のメンテナンスができるか、確認しておきたい

設備配管のメンテナンス性も、長期的なコストに影響します。

平屋の場合:

・床下や天井裏へのアクセスが比較的容易なため、配管の点検や修理がしやすい傾向があります。

・配管のルート変更や新設も、比較的容易に行える可能性が高いです。

2階建ての場合:

・階間の配管については特に注意が必要です。点検口や配管スペースの確保が重要です。

・メンテナンスの際に、壁や床を大きく解体する必要が生じる可能性があります。

どちらの形式でも、以下の点に注意することが大切です。

・メンテナンスのしやすさを考慮した設計を心がける

・定期的な点検を行い、早期発見・早期対応を心がける

・将来的な修繕や更新の際のコストと手間を軽減できるよう、事前に確認しておく

また、光熱費についても考慮が必要です。

平屋の場合:

・屋根からの熱の影響を直接受けやすいため、夏場の冷房費が高くなる可能性があります。

・しかし、適切な断熱設計や庇の設置などで、この問題は軽減できます。

2階建ての場合:

・熱の成層効果により、2階部分が暑くなりやすい傾向があります。

・階段部分での熱の移動を考慮した設計が必要です。

・ただし、全体的な外壁面積が小さくなるため、断熱性能では有利な面もあります。

最終的に、入居後にかかる費用は、住宅の設計や使用する材料、そして日々のメンテナンス方法によって大きく変わってきます。初期の設計段階で、将来的なメンテナンスや運用コストについても十分に考慮し、長期的な視点で住宅づくりを行うことが重要です。また、定期的なメンテナンスを行うことで、大きな修繕を防ぎ、長期的にはコストを抑えることができます。

よくある質問(Q&A)

平屋と2階建ての比較について、よくある質問とその回答をまとめました。これらの情報は、住宅選びの参考になるでしょう。

Q1:平屋と2階建て、どちらが耐震性に優れていますか?

A1:一概にどちらが優れているとは言えません。適切な耐震設計がなされていれば、どちらも十分な耐震性を確保できます。ただし、以下の点で違いがあります。

・平屋は重心が低いため、地震の揺れに対して有利とされることがあります。

・2階建ては構造的に複雑になるため、より綿密な耐震設計が必要になる場合があります。

・どちらの場合も、建築基準法に基づいた耐震設計が行われるため、基本的な安全性は確保されています。

・地盤の状況や使用する建材、工法などによっても耐震性は変わってきます。

Q2:平屋と2階建て、光熱費はどちらが抑えられますか?

A2:これも一概には言えませんが、2階建ての方が省エネ性能で有利な面があります。

・2階建ては、床面積に対する外壁面積の割合が小さくなるため、熱の出入りが少なくなります。

・平屋は屋根からの熱の影響を直接受けやすいため、夏場の冷房費が高くなる可能性があります。

・ただし、階段部分での熱の移動や、2階天井の断熱対策など、2階建て特有の課題もあります。

・平屋でも、適切な断熱・気密設計を行えば、十分に省エネ性能の高い住宅を実現できます。

・最終的には、断熱材の使用量や窓の性能、設備の効率などが光熱費に大きく影響します。

Q3:子育て世帯には平屋と2階建て、どちらがおすすめですか?

A3:それぞれにメリットがあります。

平屋のメリット:

・階段がないため、小さな子どもの転落事故の心配がありません。

・親の目が届きやすく、家族の気配を感じやすい環境を作れます。

・バリアフリーなので、ベビーカーの移動も楽です。

2階建てのメリット:

・子ども部屋を確保しやすく、成長に合わせた間取りの変更が可能です。

・リビングと寝室を分けやすいので、子どもの就寝時間が異なる場合に便利です。

・上下で空間を分けられるため、家族のプライバシーを確保しやすいです。

最終的には、家族構成や生活スタイル、将来の計画などを考慮して選択することが重要です。

Q4:平屋と2階建て、どちらが将来的な売却や賃貸に有利ですか?

A4:一般的には2階建ての方が有利とされることが多いですが、状況によって異なります。

・都市部では土地の有効活用の観点から、2階建ての方が需要が高い傾向にあります。

・一方、高齢化社会を背景に、バリアフリーな平屋の需要も増加しています。

・立地や周辺環境、間取り、設備など、他の要因も大きく影響します。

・将来の売却や賃貸を考える場合は、汎用性の高い間取りや設備を選ぶことが重要です。

Q5:平屋と2階建て、建築期間に違いはありますか?

A5:一般的に、平屋の方が建築期間は短くなる傾向にあります。

・平屋は構造が単純なため、工期が短くなることが多いです。

・2階建ては階段の設置や2階部分の工事があるため、平屋よりも工期が長くなります。

・ただし、具体的な工期は建築規模、工法、気候条件などによって大きく異なります。

・工期の短縮は仮住まい期間の短縮にもつながるため、コスト面でも影響があります。

まとめ

平屋と2階建ての比較を通じて、それぞれの特徴が明らかになりました。平屋は、バリアフリーで家事効率が良く、将来的な住みやすさに優れています。一方、2階建ては限られた敷地を有効活用でき、プライバシーの確保がしやすいという特徴があります。

住宅購入費用、必要な土地の広さ、暮らしやすさ、家事の利便性、そして入居後にかかる費用など、様々な観点から両者を比較しました。どちらが優れているというわけではなく、それぞれに長所と短所があります。最終的な選択は、以下の点を考慮して行うことが重要です。

1. 家族構成と将来の変化

2. 生活スタイルと優先する価値観

3. 敷地の条件と周辺環境

4. 予算(初期費用と維持費用)

5. 将来的な住み替えや売却の可能性

理想の住まいは、一人ひとり異なります。この記事の情報を参考にしつつ、家族で十分に話し合い、専門家のアドバイスも受けながら、自分たちに最適な選択をすることをおすすめします。家づくりは長期的な視点で考えることが大切です。慎重に検討を重ね、快適で幸せな住まいづくりにつなげてください。

なお、当社が提供している「housemarriage」では、住宅コンシェルジュが理想の家づくりのサポートとして、住まいを探す上で重要なハウスメーカーや工務店の営業担当者とのマッチングサポートをさせていただきます。住宅購入の資金計画の相談・作成や、相性良く親身になってくれる「営業担当者」をご紹介します。家づくりに関して少しでも不安を感じるようであれば、お問い合わせください。

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記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

大学卒業後、積水化学工業に入社し住宅「セキスイハイム」を販売。3年8カ月千葉県内で営業に従事し、営業表彰を6期連続受賞。
途中、母の急死に直面し、自分の将来について悩み始める。結果、大学のゼミで学んだ「保険」事業に実際に携わりたいと思いFP資格を取得して日本生命に転職。4年間営業に従事したが、顧客に対して提供出来る商品がなく退職を決意。FP兼保険代理店を開業する。

収入も顧客もゼロからのスタート。しかも独立直前に結婚し住宅購入した為、返済不安に陥り貯蓄が日々減っていく恐怖を覚える。

人生で初めて家計の見直しを行い、根本的な改善により失敗と不安を減らすコツを発見。自分の経験を生かしお客様が同じ道を歩まないよう伝えるべく「マイホーム検討者向けFP」として活動中。

運営会社情報

  • 会社名

    :有限会社ティーエムライフデザイン総合研究所

  • 代表者

    :渡辺知光

  • 本社
    所在地

    :〒104-0045 東京都中央区築地2-15-15 セントラル東銀座1002

  • アクセス

    :地下鉄日比谷線築地駅より徒歩3分

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