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一戸建ての階段の種類や選び方、収納・窓の取り入れ方などを徹底解説

間取り・住宅の特徴

2024/10/04

2024/10/04

記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

一戸建ての階段の種類や選び方、収納・窓の取り入れ方などを徹底解説

一戸建ての家を建てる際、階段は見落とされがちな要素ですが、実は家全体の雰囲気や使い勝手に大きな影響を与える重要な部分です。適切な階段の選択は、日々の生活の快適さや安全性、そして家の価値にまで関わってきます。この記事では、階段の基本的な役割から、種類、素材、安全性、さらにはおしゃれに演出するコツまで、一戸建ての階段について詳しく解説していきます。家づくりの参考にしていただければ幸いです。

目次

住宅の階段について

住宅の階段は、単なる上下階を結ぶ通路以上の重要な役割を果たしています。機能性はもちろん、デザイン性や安全性など、多くの要素を考慮して選ぶ必要があります。ここでは、階段の基本的な役割から構造、法的な決まりごとまでを詳しく見ていきましょう。

階段の役割

階段の主な役割は以下の通りです。

1. 上下階の移動:これは最も基本的な機能ですが、快適な移動を可能にすることが重要です。

2. 安全性の確保:適切な設計と素材選びにより、転倒や滑りなどの事故を防ぎます。

3. 空間の演出:階段は家の中心的な要素として、インテリアデザインの重要な一部となります。

4. 採光・通風の確保:階段周りの空間を工夫することで、家全体の採光や通風を改善できます。

5. 収納スペースの提供:階段下のスペースを有効活用することで、貴重な収納空間を生み出せます。

階段の構造や決まりごと

階段の設計には、安全性と快適性を確保するための様々な規定があります。これらを理解することで、より良い階段選びができるでしょう。

階段の構造

階段は主に以下の部分から構成されています。

1. 踏み面(踏み板):足を乗せる水平な部分です。

2. 蹴上げ:各段の高さを形成する垂直な部分です。

3. 側板(ささら):階段の側面を構成する部分で、踏み面と蹴上げを支えます。

4. 手すり:安全のために設置される支えです。

5. 踊り場:長い階段の途中に設けられる平らな部分です。

階段の決まりごと

建築基準法により、階段には以下のような基準が設けられています。

1. 踏み面:原則として24cm以上必要です。

2. 蹴上げ:23cm以下とされています。

3. 階段の幅:原則として75cm以上必要です。

4. 階段の勾配:原則として40度以下とされています。

5. 手すり:高さ75cm以上110cm以下の位置に設置する必要があります。

これらの基準を守ることで、安全で使いやすい階段を実現できます。ただし、これらは最低限の基準であり、より快適な階段を目指すなら、さらに余裕を持った設計が望ましいでしょう。

階段の選び方や設計は、家全体の雰囲気や機能性に大きく影響します。安全性と法令順守を基本としつつ、家族の生活スタイルや好みに合わせて、最適な階段を選んでいくことが大切です。専門家のアドバイスも取り入れながら、慎重に検討していきましょう。

階段の種類・形状について

階段の種類や形状は、家の雰囲気や使い勝手に大きな影響を与えます。それぞれに特徴があり、メリット・デメリットも異なります。ここでは、主な階段の種類と形状について詳しく解説していきます。

直階段(直線階段、I字階段)

最もシンプルな形状の階段です。一直線に上る階段で、設計が容易で施工コストも抑えられます。

メリット:

・上り下りがしやすい

・大きな家具の運搬がしやすい

・シンプルでモダンな印象を与える

デメリット:

・長い距離が必要

・単調な印象になりやすい

かね折れ階段

途中で方向が変わる階段です。90度や45度など、様々な角度で折れ曲がります。

メリット:

・スペースを有効活用できる

・変化のある空間演出ができる

デメリット:

・曲がり角での事故に注意が必要

・大きな家具の運搬が難しい場合がある

折り返し階段

180度方向転換する階段です。踊り場を挟んで上下に分かれています。

メリット:

・省スペースで設置可能

・安全性が高い

・踊り場で休憩できる

デメリット:

・大きな家具の運搬が難しい

・上下階の音が伝わりやすい

回り階段

曲線を描きながら上る階段です。優雅さと空間の有効活用を両立できます。

メリット:

・美しく優雅な印象を与える

・空間を有効活用できる

デメリット:

・踏み面の幅が不均一で歩きにくい

・施工コストが高くなりがち

らせん階段

螺旋状の階段で、非常にコンパクトなスペースに設置できます。

メリット:

・最小限のスペースで設置可能

・独特の美しさがある

デメリット:

・上り下りが難しい

・大きな荷物の運搬が困難

・安全面でのリスクが高い

踊り場のある階段とない階段

踊り場は階段の途中にある平らな部分です。

踊り場のある階段のメリット:

・安全性が高い

・休憩スペースになる

・デザイン性を高められる

踊り場のない階段のメリット:

・よりコンパクトに設置できる

・シンプルな印象を与える

階段の種類を選ぶときのポイント

階段の種類を選ぶ際は、以下のポイントを考慮しましょう。

1. 利用者の特性:高齢者や小さな子供がいる場合は、より安全性の高い形状を選びます。

2. 利用可能なスペース:家の間取りや階段に使えるスペースによって選択肢が変わります。

3. デザイン性:家全体の雰囲気と調和する階段を選びましょう。

4. 予算:複雑な形状の階段ほど、一般的に施工コストが高くなります。

5. 機能性:家具の運搬や日常の使いやすさを考慮しましょう。

6. 将来性:家族構成の変化も視野に入れて選択することが大切です。

階段の種類や形状の選択は、家全体の設計に大きく影響します。それぞれの特徴をよく理解し、家族の生活スタイルや好みに合った最適な階段を選びましょう。専門家のアドバイスも参考にしながら、慎重に検討することをおすすめします。

階段の間取り・配置場所について

階段の配置は、家全体の動線や空間の使い方に大きな影響を与えます。適切な配置を選ぶことで、より快適で機能的な住まいを実現できます。ここでは、主な階段の配置パターンとそれぞれの特徴、選び方のポイントについて詳しく解説していきます。

ホール階段の特徴、メリット・デメリット

ホール階段は、玄関やホールに設置される階段です。

メリット:

・プライバシーを保ちやすい

・リビングなどの主要な生活空間を広く使える

・来客時に2階へ直接案内しやすい

デメリット:

・家族の気配を感じにくい

・玄関ホールが広くない場合、圧迫感を感じる可能性がある

・冷暖房効率が悪くなる可能性がある

リビング階段の特徴、メリット・デメリット

リビングに直接つながる階段です。近年、特に人気が高まっています。

メリット:

・家族の気配を感じやすく、コミュニケーションが取りやすい

・開放感のある空間を作り出せる

・リビングのアクセントとして活用できる

デメリット:

・プライバシーが確保しにくい

・リビングの使用可能面積が減少する

・階段からの音が気になる場合がある

階段の配置を決めるときのポイント

階段の配置を決める際は、以下のポイントを考慮しましょう。

1. 家族の生活スタイル: 家族のコミュニケーションを重視するなら、リビング階段が適しています。一方、プライバシーを重視するならホール階段が良いでしょう。

2. 動線の効率性: 日常的な動きを考慮し、効率的な動線を確保できる位置に階段を配置しましょう。

3. 空間の有効活用: 階段の配置によって、他の空間がどう影響を受けるかを考えましょう。例えば、階段下のスペースを収納として活用できるかなども検討します。

4. 採光と通風: 階段を窓の近くに配置することで、家全体の採光や通風を改善できる可能性があります。

5. 将来的な変化: 家族構成の変化や高齢化に備え、バリアフリー化の可能性なども考慮しましょう。

6. デザイン性: 階段は家の中心的な要素になり得るため、インテリアデザインとの調和も重要です。

7. 安全性: 階段の始まりと終わりに十分なスペースを確保し、転倒のリスクを減らすことが大切です。

8. 冷暖房効率: 階段の配置は家全体の空調効率にも影響します。特に吹き抜けのある家では、この点に注意が必要です。

9. 騒音対策: 寝室の近くに階段を配置する場合は、音の伝わりやすさに注意しましょう。

10. 収納との関係: 階段下や階段周りのスペースを収納として活用できるか検討しましょう。

階段の配置は、一度決めてしまうと変更が難しい要素です。そのため、十分に検討し、専門家のアドバイスも受けながら決定することが重要です。家族全員で話し合い、それぞれのニーズや将来的な変化も考慮に入れて、最適な配置を選びましょう。

おしゃれな階段のポイント

階段は単なる機能的な要素ではなく、家全体の印象を左右する重要なデザイン要素です。適切な工夫を凝らすことで、階段を家のアクセントポイントとして活かすことができます。ここでは、おしゃれな階段を実現するためのポイントを詳しく解説していきます。

構造でおしゃれにする

階段の構造自体を工夫することで、独特の魅力を持たせることができます。

1. オープン階段:踏み板の間に隙間を設けることで、軽やかで開放的な印象を与えます。

2. フローティング階段:壁や支柱からの支えを最小限にし、踏み板が宙に浮いているように見せる階段です。モダンでスタイリッシュな印象を与えます。

3. キャンチレバー階段:片持ち梁の原理を利用し、踏み板が壁から突き出ているように見える階段です。独特の存在感があります。

4. 螺旋階段:コンパクトながら印象的なデザインで、空間のアクセントになります。

ガラスなどの素材でおしゃれにする

従来とは異なる素材を使用することで、階段に新しい魅力を持たせることができます。

1. ガラス:手すりや踏み板にガラスを使用することで、軽やかで洗練された印象を与えます。

2. 金属:スチールやアルミニウムなどの金属を使用すると、モダンでインダストリアルな雰囲気を演出できます。

3. 石材:大理石やタイルなどを使用することで、高級感のある仕上がりになります。

4. 異素材の組み合わせ:木とスチール、ガラスと石材など、異なる素材を組み合わせることで、独特の魅力を生み出せます。

デザインでおしゃれにする

階段の各部分のデザインを工夫することで、全体の印象を大きく変えることができます。

1. 手すり:デザイン性の高い手すりを選ぶことで、階段全体の印象が変わります。例えば、細いワイヤーを使用したり、曲線的なデザインを採用したりすることで、独特の雰囲気を作り出せます。

2. 踏み板:木目の美しい無垢材を使用したり、タイルでアクセントを付けたりすることで、踏み板自体を装飾的要素として活用できます。

3. 側板:透かし彫りや特殊な塗装を施すことで、側板をアート作品のように演出することができます。

4. 色使い:階段全体の色使いを工夫することで、空間のアクセントとして活かせます。例えば、踏み板と蹴込み板で異なる色を使用するなど。

設置場所との関係でおしゃれにする

階段の周辺環境を含めてデザインすることで、より魅力的な空間を作り出せます。

1. 植物の配置:階段周りに観葉植物を置くことで、自然の温かみを感じさせる空間に。

2. アート作品の展示:階段の壁面をギャラリーのように活用し、絵画や写真を飾ることができます。

3. 本棚との一体化:階段と本棚を一体化させることで、独特の空間を演出できます。

4. 吹き抜けとの組み合わせ:階段を吹き抜け空間に設置することで、開放感のある印象的な空間を作り出せます。

照明でおしゃれにする

照明の工夫により、階段の印象を大きく変えることができます。

1. 間接照明:踏み板の下や手すりに間接照明を設置することで、柔らかな雰囲気を演出できます。

2. スポットライト:階段の特定部分にスポットライトを当てることで、印象的な陰影を作り出せます。

3. ペンダントライト:階段上部に大きなペンダントライトを設置することで、存在感のあるデザインに。

4. LED照明:省エネで長寿命のLED照明を使用し、階段のラインに沿って設置することで、モダンな印象を与えられます。

階段をおしゃれにすることは、家全体の価値を高めることにつながります。ただし、デザイン性を追求するあまり、安全性や機能性を損なわないよう注意が必要です。専門家のアドバイスを受けながら、安全性と美しさを両立した理想の階段デザインを見つけていきましょう。

階段の側面、手すりや柵、ステップの選び方について

階段の安全性と美観は、側面、手すり、柵、ステップの選び方に大きく影響されます。これらの要素を適切に選択することで、機能的でありながら魅力的な階段を実現できます。ここでは、それぞれの要素について詳しく解説していきます。

階段側面の種類

階段の側面は、デザインと安全性の両面で重要な役割を果たします。主な種類は以下の通りです。

1. 壁タイプ:最も一般的で安全性が高い。防音効果もあります。

2. ささら(側板)タイプ:踏み板と蹴込み板を支える板で、デザイン性が高いです。

3. オープンタイプ:側面が開放されており、軽やかな印象を与えます。

4. ガラスタイプ:モダンで開放的な印象を与えますが、清掃に手間がかかります。

選び方のポイント: ・家全体のデザインとの調和 ・安全性(特に小さな子供や高齢者がいる場合) ・メンテナンスの容易さ ・採光や通風への影響

おしゃれな手すりや柵

手すりや柵は安全性を確保しつつ、デザイン性を高められる要素です。

1. 木製:温かみのある雰囲気を演出できます。様々な木材や塗装で個性を出せます。

2. アイアン:スタイリッシュでモダンな印象を与えます。デザインの自由度が高いです。

3. ステンレス:耐久性が高く、メンテナンスが容易です。モダンな印象を与えます。

4. ガラス:開放感があり、光を通すため空間を広く見せます。

5. ケーブル:細いワイヤーを使用し、軽やかな印象を与えます。

選び方のポイント: ・家全体のインテリアデザインとの調和 ・耐久性とメンテナンス性 ・安全性(特に小さな子供がいる場合はバーの間隔に注意) ・触り心地(握りやすさ)

安全性を重視した手すりや柵

安全性を重視する場合、以下のポイントに注意して選びましょう。

1. 高さ:建築基準法では75cm以上110cm以下と定められていますが、より高めに設定するとより安全です。

2. 握りやすさ:直径3.2cm〜3.8cm程度の丸みを帯びた形状が握りやすいとされています。

3. 強度:体重をかけても耐えられる強度が必要です。

4. 端部処理:手すりの端は丸みを帯びた処理をし、引っかかりを防ぎます。

5. 連続性:手すりは階段の始まりから終わりまで連続していることが望ましいです。

ステップの種類

ステップ(踏み面)の選び方は、安全性と美観の両面で重要です。

1. 木製:温かみがあり、足触りも良好です。無垢材や集成材など様々な選択肢があります。

2. タイル:デザイン性が高く、耐久性もあります。滑りにくい素材を選ぶことが重要です。

3. カーペット:柔らかく、転倒時の衝撃を和らげます。防音効果もありますが、清掃に手間がかかります。

4. 石材:高級感があり耐久性も高いですが、滑りやすいため表面処理が必要です。

選び方のポイント: ・耐久性と清掃のしやすさ ・滑りにくさ(特に水濡れ時) ・デザインと色合い ・足触りの良さ

箱型階段の特徴

箱型階段は、踏み面の下が閉じられた構造の階段です。

特徴:

・安全性が高い(特に小さな子供がいる家庭に適している)

・収納スペースとして活用できる

・防音効果が高い

・重厚感のある印象を与える

デメリット:

・開放感が少ない

・重量が大きいため、構造計算に注意が必要

スケルトン階段(オープン階段)の特徴

スケルトン階段は、踏み面の下が空いている構造の階段です。

特徴:

・軽やかで開放的な印象を与える

・空間を広く見せる効果がある

・デザイン性が高い

・光を通すため、階段下の空間も明るくなる

デメリット:

・安全面では箱型階段に劣る(特に小さな子供がいる家庭では注意が必要)

・防音性が低い

・清掃に手間がかかる場合がある

階段の側面、手すり、柵、ステップの選び方は、家全体のデザインや家族構成、生活スタイルなどを総合的に考慮して決定する必要があります。安全性を最優先としつつ、デザイン性や機能性とのバランスを取ることが重要です。専門家のアドバイスを受けながら、理想の階段づくりを進めていくことをおすすめします。

階段と窓や収納のレイアウトについて

階段と窓や収納を上手にレイアウトすることで、機能的で魅力的な空間を作り出すことができます。ここでは、階段と窓、そして収納のレイアウトについて詳しく解説し、さらに階段に扉を付ける場合のポイントについても触れていきます。

階段と窓のレイアウトのポイント

階段近くに窓を配置することで、自然光を取り入れ、明るく開放的な空間を作り出せます。以下のポイントを考慮しましょう。

1. 採光の確保:階段の踊り場や上部に窓を設けることで、階段全体に自然光が行き渡ります。

2. 視線の抜け:窓を通して外の景色が見えることで、空間に奥行きが生まれます。

3. 通風の改善:階段上部に窓を設けることで、家全体の通風を良くすることができます。

4. 安全性への配慮:窓の位置が低すぎると転落の危険があるため、適切な高さに設置することが重要です。

5. プライバシーの確保:外からの視線が気になる場合は、すりガラスやブラインドの使用を検討しましょう。

6. 結露対策:寒冷地では、窓の結露に注意が必要です。二重窓や断熱性の高い窓の使用を検討しましょう。

7. デザイン性:階段の形状や家全体のデザインに合わせて、窓の形やサイズを選びましょう。

階段と収納のレイアウトのポイント

階段周りのスペースを収納として活用することで、限られた空間を効率的に使うことができます。

1. 階段下収納:階段下のスペースを収納として活用することで、デッドスペースを有効利用できます。季節家電や掃除道具、スーツケースなど、使用頻度の低いものの収納に適しています。

2. 階段脇の本棚:階段脇に本棚を設置することで、ライブラリーのような雰囲気を演出できます。階段を上り下りする際に本を手に取りやすく、空間を有効活用できます。

3. 踏み板を収納に:踏み板自体を蓋のようにして、中に小物を収納できるようにするアイデアもあります。

4. 階段横のクローゼット:階段横のスペースをクローゼットとして活用することで、大容量の収納を確保できます。

5. 飾り棚との一体化:階段の側面や手すりを飾り棚として活用し、装飾品や写真フレームを置くことができます。

6. 引き出し式の収納:階段の蹴込み板部分を引き出し式の収納にすることで、小物や靴などを収納できます。

7. 収納と動線の関係:収納の開閉が階段の通行の邪魔にならないよう、配置を工夫することが重要です。

階段に扉を付ける場合のポイント

階段に扉を付けることで、プライバシーの確保や冷暖房効率の向上が期待できます。以下のポイントに注意しましょう。

1. 安全性:扉の開閉時に転倒のリスクがないよう、十分なスペースを確保することが重要です。

2. 開閉方向:階段を上り下りする際の動線を考慮し、最適な開閉方向を選びましょう。

3. 素材選び:木製、ガラス、スチールなど、家全体のデザインに合わせて素材を選びます。

4. 通気性:完全に密閉すると通気が悪くなるため、通気口や格子デザインを取り入れるのも一案です。

5. 音への配慮:扉の開閉音が気にならないよう、クッション材の使用や丁番の選択に注意しましょう。

6. 非常時の対応:火災など非常時の避難経路として階段を使用することを考慮し、内側からは必ず開けられるようにすることが重要です。

7. 照明との関係:扉を閉めた際に階段が暗くなりすぎないよう、照明計画にも注意が必要です。

8. 断熱性:冷暖房効率を高めるなら、扉自体の断熱性も考慮しましょう。

階段と窓や収納のレイアウト、そして扉の設置は、家全体の使いやすさや快適性に大きく影響します。安全性を最優先としつつ、デザイン性や機能性とのバランスを取ることが重要です。専門家のアドバイスを受けながら、家族全員で話し合い、理想的なレイアウトを見つけていくことをおすすめします。

よくある質問(Q&A)

階段に関しては、多くの方が疑問や不安を抱えています。ここでは、よくある質問とその回答をQ&A形式で詳しく解説していきます。

Q1: 階段の幅はどれくらいが適切ですか?

A1: 一般的には、80cm以上の幅があれば十分です。ただし、家族構成や将来的な変化を考慮し、余裕があれば90cm以上の幅を確保するとより快適に使用できます。特に、家具の運搬や高齢者の利用を考えると、100cm以上あるとさらに使いやすくなります。建築基準法では最低75cmと定められていますが、これはあくまで最低限の基準です。

Q2: 階段の勾配はどれくらいが安全ですか?

A2: 建築基準法では、階段の勾配は40度以下と定められています。ただし、より安全性を高めるためには、30度前後の勾配がおすすめです。勾配が緩やかなほど上り下りが楽になりますが、その分、階段が占める面積も大きくなります。家の間取りと相談しながら、最適な勾配を決定しましょう。

Q3: リビング階段は本当に便利ですか?

A3: リビング階段は家族の気配を感じやすく、コミュニケーションを取りやすいというメリットがあります。特に小さな子供がいる家庭では、子供の様子を把握しやすいという利点があります。ただし、プライバシーの確保や音の問題など、デメリットもあるので、家族の生活スタイルに合わせて検討する必要があります。また、冷暖房効率が落ちる可能性もあるため、エネルギー効率の面でも考慮が必要です。

Q4: 階段下収納は本当に使えるスペースになりますか?

A4: はい、階段下収納は非常に有効なスペースになります。特に、季節家電や掃除用具、スーツケースなど、使用頻度が低いものの収納に適しています。ただし、収納の開け閉めがしやすいよう、十分なスペースを確保することが重要です。また、湿気対策も忘れずに行いましょう。

Q5: 階段の照明はどのように配置するのが良いですか?

A5: 階段の照明は安全性を確保しつつ、雰囲気作りにも貢献します。基本的には、階段全体が均一に明るくなるよう配置することが大切です。具体的には、天井や壁付けの照明、足元灯、手すりに組み込んだLED照明などを組み合わせると効果的です。また、センサー付きの照明を使用すれば、エネルギー効率も向上します。

Q6: 階段の素材は何が最適ですか?

A6: 階段の素材選びは、デザイン、耐久性、メンテナンス性、コストなどを総合的に考慮する必要があります。木製は温かみがあり人気がありますが、傷つきやすい面もあります。石材は高級感がありますが、滑りやすいので表面処理が必要です。金属やガラスはモダンな印象を与えますが、冬場は冷たく感じる可能性があります。家全体のデザインや生活スタイルに合わせて選択するのが良いでしょう。

Q7: 階段の手すりは必ず必要ですか?

A7: 建築基準法では、高さが3m以上の階段には手すりの設置が義務付けられています。それ以下の高さでも、安全性を考慮すると手すりの設置は強く推奨されます。特に、小さな子供や高齢者がいる家庭では必須と言えるでしょう。デザイン性と安全性のバランスを取りながら、適切な手すりを選択することが重要です。

Q8: スケルトン階段(オープン階段)は安全ですか?

A8: スケルトン階段は開放的で軽やかな印象を与えますが、安全面では注意が必要です。特に小さな子供がいる家庭では、踏み板の間から落下する危険性があります。この対策として、踏み板の間にアクリル板を入れたり、ネットを張ったりする方法があります。また、高齢者にとっては昇り降りが不安に感じられる場合もあるので、家族構成を考慮して選択することが大切です。

Q9: 階段の寿命はどれくらいですか?

A9: 階段の寿命は、使用する素材や使用頻度、メンテナンス状況によって大きく異なります。一般的な木製階段であれば、適切なメンテナンスを行えば20〜30年は問題なく使用できます。ただし、踏み板などの部分的な交換が必要になる可能性はあります。鉄骨階段やコンクリート階段はさらに長持ちしますが、表面材の劣化には注意が必要です。定期的な点検とメンテナンスを行うことで、長く安全に使用できます。

Q10: 階段のリフォームは可能ですか?

A10: はい、階段のリフォームは可能です。踏み板の交換、手すりの取り付けや交換、蹴込み板の設置など、部分的なリフォームから、階段全体の構造を変更する大規模なリフォームまで、様々な対応が可能です。ただし、階段は家の構造に深く関わる部分なので、特に大規模なリフォームを行う場合は、必ず専門家に相談し、構造上の問題がないか確認する必要があります。また、建築基準法に適合しているかどうかの確認も忘れずに行いましょう。

まとめ

一戸建ての階段は、単なる上下階の移動手段ではなく、家全体の雰囲気や使い勝手に大きな影響を与える重要な要素です。種類や形状、素材、配置など、さまざまな選択肢がありますが、最も大切なのは家族の安全と快適さです。デザイン性を追求しつつも、長期的な使用を見据えた選択をすることが重要です。また、階段周りの空間を有効活用することで、より魅力的で機能的な住まいを実現できます。階段選びは家づくりの中でも重要なポイントの一つです。十分に検討し、理想の階段を見つけてください。

なお、当社が提供している「housemarriage」では、住宅コンシェルジュが理想の家づくりのサポートとして、住まいを探す上で重要なハウスメーカーや工務店の営業担当者とのマッチングサポートをさせていただきます。住宅購入の資金計画の相談・作成や、相性良く親身になってくれる「営業担当者」をご紹介します。家づくりに関して少しでも不安を感じるようであれば、お問い合わせください。

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記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

大学卒業後、積水化学工業に入社し住宅「セキスイハイム」を販売。3年8カ月千葉県内で営業に従事し、営業表彰を6期連続受賞。
途中、母の急死に直面し、自分の将来について悩み始める。結果、大学のゼミで学んだ「保険」事業に実際に携わりたいと思いFP資格を取得して日本生命に転職。4年間営業に従事したが、顧客に対して提供出来る商品がなく退職を決意。FP兼保険代理店を開業する。

収入も顧客もゼロからのスタート。しかも独立直前に結婚し住宅購入した為、返済不安に陥り貯蓄が日々減っていく恐怖を覚える。

人生で初めて家計の見直しを行い、根本的な改善により失敗と不安を減らすコツを発見。自分の経験を生かしお客様が同じ道を歩まないよう伝えるべく「マイホーム検討者向けFP」として活動中。

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    :有限会社ティーエムライフデザイン総合研究所

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    :渡辺知光

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    所在地

    :〒104-0045 東京都中央区築地2-15-15 セントラル東銀座1002

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    :地下鉄日比谷線築地駅より徒歩3分

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