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中古の二世帯住宅を購入するメリット・デメリットや探し方のコツを解説

間取り・住宅の特徴

2024/10/04

2024/10/04

記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

中古の二世帯住宅を購入するメリット・デメリットや探し方のコツを解説

近年、親世帯と子世帯が同居する二世帯住宅が注目を集めています。二世帯住宅を検討する際、新築だけでなく中古物件も視野に入れることで、より幅広い選択肢から理想の住まいを見つけることができるでしょう。この記事では、中古の二世帯住宅を購入する際のメリットやデメリット、物件の探し方のコツ、リフォームのポイントなどについて詳しく解説していきます。

二世帯住宅を中古で購入するメリット・デメリット

二世帯住宅を中古で購入する際には、さまざまなメリットとデメリットがあります。ここでは、それぞれについて詳しく解説していきます。

中古二世帯住宅のメリットは費用を抑えられること

中古の二世帯住宅を購入する最大のメリットは、新築と比べて費用を大幅に抑えられることです。一般的に、中古物件は新築物件よりも20〜30%程度安く設定されていることが多いため、同じ予算でより広い間取りや立地のよい物件を手に入れられる可能性が高くなります。特に、都心部や人気エリアでの二世帯住宅の購入を検討している場合、中古物件を選ぶことで大きな費用削減につながるでしょう。

また、初期費用だけでなく、固定資産税や不動産取得税などの諸費用も新築と比べて抑えられることが多いため、長期的な視点でも経済的なメリットがあります。

中古二世帯住宅ならプランニングのストレスがない

新築の二世帯住宅を建てる場合、間取りや設備の細かな部分まで決める必要があり、家族間で意見の相違が生じやすくなります。特に、親世帯と子世帯の生活スタイルや価値観の違いから、プランニングの過程でストレスを感じることも少なくありません。

一方、中古の二世帯住宅では、すでに間取りが決まっているため、このようなプランニングに関するストレスを軽減できます。実際に物件を見学することで、生活のイメージがつきやすく、家族全員で具体的な暮らし方を検討しやすいというメリットもあります。また、すぐに入居できるため、新築のように完成を待つ必要がないのも魅力の一つです。

希望通りの物件を探すのが難しいのはデメリット

中古の二世帯住宅を購入する際の最大のデメリットは、希望通りの物件を見つけるのが難しい点です。新築と違い、既存の物件から選ぶため、理想の間取りや設備を完全に満たす物件に出会えない可能性があります。特に、二世帯住宅は一般的な住宅と比べて物件数が少ないため、条件に合う物件を見つけるのには時間と労力がかかることが予想されます。

また、築年数や立地条件などの制約も多くなるため、妥協が必要になることもあるでしょう。例えば、希望のエリアに物件はあっても築年数が古かったり、逆に築年数は新しくても希望のエリアから外れていたりするケースも考えられます。

さらに、中古物件特有の注意点として、建物の劣化や設備の老朽化があります。外見からは分からない構造上の問題や、水回りの不具合など、購入後に予想外の修繕費用がかかるリスクもあります。そのため、物件の状態を専門家に確認してもらうなど、慎重な調査が必要になります。

これらのメリットとデメリットを十分に理解し、自分たち家族にとってどちらが重要かを見極めることが、中古の二世帯住宅購入を検討する上で非常に重要です。新築にはない魅力と課題があるため、家族で十分に話し合い、納得のいく選択をすることが大切です。

中古の二世帯住宅、物件の探し方のコツ

中古の二世帯住宅を探す際には、いくつかのポイントを押さえておくことで、より効率的に理想の物件に出会えるチャンスが広がります。ここでは、物件探しのコツについて詳しく解説していきます。

希望条件を明確にする

まずは、家族で話し合い、二世帯住宅に求める条件を明確にしましょう。予算、広さ、間取り、立地条件などの基本的な要素に加え、二世帯住宅特有の条件も考慮する必要があります。特に重要なのは、二世帯の暮らし方のスタイルです。一般的に、二世帯住宅は以下の3つのタイプに分類されます。

完全分離型

親世帯と子世帯の生活空間が完全に分かれているタイプです。玄関、キッチン、浴室などすべての設備が別々に用意されており、プライバシーを重視したい場合に適しています。それぞれの世帯が独立した生活を送りたい場合や、お互いの生活リズムが大きく異なる場合におすすめです。

一部共用型

玄関やリビングなど、一部の空間を共有するタイプです。完全分離型よりも経済的で、適度な距離感を保ちつつ家族の交流を図りたい場合におすすめです。例えば、キッチンは別々だがリビングは共有するなど、家族の希望に合わせて共有する空間を選べる柔軟性があります。

完全同居型

親世帯と子世帯が同じ空間で生活するタイプです。キッチンや浴室などの設備を共有し、より密接な家族関係を築きたい場合に適しています。子育て世代が親世帯のサポートを受けやすい環境を求める場合や、高齢の親世帯の見守りを重視する場合などに選ばれます。

これらのタイプを念頭に置きながら、自分たち家族にとって最適な暮らし方を具体的にイメージし、それに合った物件を探すことが重要です。

検討エリアを広げる

中古の二世帯住宅は、新築と比べて物件数が限られます。希望のエリアにこだわりすぎると、条件に合う物件が見つからない可能性が高くなります。そのため、当初の希望エリアから少し範囲を広げて探すことをおすすめします。

例えば、通勤・通学の利便性を重視する場合、最寄り駅からの距離だけでなく、バス路線も含めて検討するのも一つの方法です。また、希望のエリアの隣接地域や、同じ路線沿いの他の駅周辺なども視野に入れることで、選択肢が広がります。

さらに、将来的な発展が期待されるエリアにも注目してみましょう。再開発計画がある地域や、新しい交通機関の開通が予定されている地域などは、将来的な資産価値の上昇も期待できます。

リフォームも検討する

中古物件の場合、築年数や前所有者の生活スタイルによって、設備や内装が古くなっていることがあります。しかし、リフォームを前提に物件を探すことで、選択肢が大幅に広がります。

間取りの変更や設備の更新など、リフォームによって自分たちの理想に近づけることができるため、物件を見る際は「リフォーム後」の姿をイメージしながら検討することが大切です。例えば、現状では完全分離型でなくても、壁を作ることで分離型に変更できる可能性があります。また、水回りの設備が古くても、最新の省エネ設備に交換することで、快適性と経済性を両立させることができます。

リフォームを視野に入れることで、築年数が古い物件や、一見すると条件に合わない物件でも、可能性を見出すことができます。ただし、リフォーム費用も含めた総額が予算内に収まるかどうかを慎重に検討する必要があります。

以上のポイントを押さえながら物件を探すことで、より自分たち家族にマッチした中古の二世帯住宅を見つけられる可能性が高まります。粘り強く、そして柔軟な姿勢で物件探しに臨むことが、理想の二世帯住宅を手に入れる近道となるでしょう。

中古の二世帯住宅をリフォームするポイント

中古の二世帯住宅を購入する際、リフォームを検討することで理想の住まいに近づけることができます。ここでは、リフォームを行う際の重要なポイントについて詳しく解説していきます。

大掛かりなリフォームも柔軟に取り入れれば、選択肢も満足度もアップする

中古の二世帯住宅をリフォームする際は、大掛かりな工事も視野に入れることで、より理想に近い住まいを実現できる可能性があります。以下に、具体的なリフォームの例を挙げながら解説します。

1. 間取りの変更:壁を取り払って空間を広げたり、逆に壁を作って部屋を分けたりすることで、家族の生活スタイルに合わせた間取りに変更することができます。例えば、子世帯のリビングを広げて子育てスペースを確保したり、親世帯の寝室を1階に移動させてバリアフリー化したりするなど、柔軟な対応が可能です。

2. 水回りの位置変更:キッチンや浴室などの水回りの位置を変更することで、より使い勝手の良い空間を作り出すこともできます。例えば、親世帯と子世帯のキッチンを隣接させることで、食事の準備を共同で行いやすくなったり、共用のリビングに近い位置に配置することで、家族の交流を促進したりすることができます。

3. 断熱性能の向上:古い建物の場合、断熱性能が現代の基準に比べて劣っていることがあります。壁や天井、床の断熱材を強化することで、快適性が向上するだけでなく、光熱費の削減にもつながります。

4. 耐震補強:築年数が古い物件の場合、現在の耐震基準を満たしていない可能性があります。耐震診断を行い、必要に応じて耐震補強工事を実施することで、安全性を高めることができます。

5. 設備の更新:古い設備を最新のものに交換することで、快適性や省エネ性能を大幅に向上させることができます。例えば、高効率給湯器の導入や、LED照明への交換、最新の家電製品の設置などが考えられます。

中古の二世帯住宅購入時のリフォームは将来の暮らし方を考えて計画を

リフォームを計画する際は、現在の生活スタイルだけでなく、将来の暮らし方も見据えて考えることが大切です。以下に、将来を見据えたリフォームのポイントをいくつか挙げます。

1. バリアフリー化:親世帯の加齢による身体機能の低下を想定し、段差の解消や手すりの設置、車椅子でも移動しやすい広さの確保など、バリアフリー化を考慮したリフォームを行いましょう。これは、将来的な介護の負担軽減にもつながります。

2. 可変性のある間取り:子どもの成長に伴う部屋の使い方の変化を見据え、間取りの可変性を持たせることも重要です。例えば、将来的に仕切りを設けて部屋を分けられるようにしておくなど、柔軟な対応ができるよう計画しましょう。

3. エネルギー効率の向上:将来的な環境への配慮や光熱費の削減を考え、太陽光発電システムの導入や、高効率な空調システムの採用など、エネルギー効率を向上させるリフォームも検討しましょう。

4. スマートホーム化:IoT技術の進歩を見据え、将来的なスマートホーム化に対応できるよう、配線やコンセントの配置を工夫することも有効です。

5. 収納スペースの確保:長く暮らすほど物が増えていくことを考慮し、十分な収納スペースを確保することも大切です。デッドスペースを活用した収納の工夫なども検討しましょう。

6. メンテナンス性の向上:将来的な修繕やメンテナンスのしやすさを考慮し、点検口の設置や配管の更新のしやすさなども計画に入れておくと良いでしょう。

このように、長期的な視点で計画することで、将来的なリフォームの必要性を減らし、長く快適に暮らせる住まいを実現できます。また、リフォーム計画を立てる際は、専門家のアドバイスを受けることも重要です。建築士や設計士、リフォーム会社などに相談することで、より効果的で実現可能な計画を立てることができるでしょう。

中古の二世帯住宅のリフォームは、単なる修繕や更新ではなく、家族の未来を見据えた投資と捉えることが大切です。十分な検討と計画のもと、理想の二世帯住宅を実現させましょう。

よくある質問(Q&A)

中古の二世帯住宅の購入に関して、多くの方が抱く疑問や懸念事項があります。ここでは、よくある質問とその回答をQ&A形式で詳しく解説していきます。

Q1: 中古の二世帯住宅を購入する際、特に注意すべき点は何ですか?

A1: 中古の二世帯住宅を購入する際は、以下の点に特に注意が必要です。

1. 建物の構造や耐震性能:築年数が古い場合、現在の耐震基準を満たしていない可能性があります。耐震診断を行い、必要に応じて補強工事の費用も考慮しましょう。

2. 設備の状態:特に水回りの設備は、劣化や老朽化が進んでいる可能性があります。交換や修繕の必要性と費用を確認しましょう。

3. 法的な制約:二世帯住宅としての登記がされているか、建築基準法や消防法などの現行法規に適合しているかを確認することが重要です。

4. 間取りの適合性:現在の間取りが両世帯の生活スタイルに合っているか、必要に応じてリフォームが可能かを検討しましょう。

5. 周辺環境:両世帯の通勤・通学、買い物などの利便性を確認し、長期的に住み続けられる環境かを判断することが大切です。

これらの点について、専門家に相談しながら慎重に調査することをおすすめします。

Q2: 中古の二世帯住宅をリフォームする際の予算の目安はどのくらいですか?

A2: リフォームの予算は、物件の状態や希望する改修の内容によって大きく異なります。一般的な目安として以下のように考えられます。

1. 軽微な改修(内装の張り替え、設備の更新程度):数百万円〜1000万円程度

2. 中規模な改修(間取りの一部変更、水回りの移動など):1000万円〜2000万円程度

3. 大規模な改修(耐震補強、間取りの大幅変更、設備の全面更新など):2000万円以上

ただし、これはあくまで目安であり、物件の規模や地域によっても大きく変わります。リフォーム会社に相談し、具体的な見積もりを取ることをおすすめします。また、物件購入時の予算に加えて、リフォーム費用も考慮に入れて計画を立てることが大切です。

Q3: 中古の二世帯住宅は、将来的に資産価値が下がりやすいのでしょうか?

A3: 一般的に、中古住宅は経年劣化により資産価値が下がる傾向にありますが、二世帯住宅の場合は以下の要因により、一概にそうとは言えません。

1. 需要の安定性:高齢化社会の進行に伴い、二世帯住宅の需要は比較的安定しています。

2. 立地の重要性:都心部や交通の便が良い場所であれば、土地の価値が維持されやすく、建物の価値低下を相殺する可能性があります。

3. 適切な維持管理:定期的なメンテナンスやリフォームにより、建物の価値を維持することができます。

4. 将来の活用可能性:二世帯住宅は、将来的に賃貸物件として活用できる可能性もあり、これも資産価値の維持につながります。

ただし、具体的な資産価値の推移は個々の物件や市場状況によって異なるため、不動産の専門家に相談することをおすすめします。

Q4: 中古の二世帯住宅を購入する際、融資は受けやすいのでしょうか?

A4: 中古の二世帯住宅に対する融資の受けやすさは、以下の要因によって変わってきます。

1. 物件の築年数:一般的に、築年数が古いほど融資が受けにくくなる傾向があります。ただし、金融機関によって基準は異なります。

2. 物件の状態:耐震性能や設備の状態が良好であれば、融資を受けやすくなります。

3. 借入希望者の年齢と返済計画:高齢の方の場合、返済期間が限られるため融資条件が厳しくなる可能性があります。

4. リフォーム計画:物件購入と同時にリフォームを行う場合、リフォーム費用も含めた融資を検討できる金融機関もあります。

具体的な融資の可能性や条件については、複数の金融機関に相談することをおすすめします。また、住宅金融支援機構の「フラット35」など、公的な融資制度の利用も検討するとよいでしょう。

これらの質問と回答を参考に、中古の二世帯住宅購入に関する疑問や不安を解消し、より良い選択ができるよう準備を進めていただければと思います。

まとめ

中古の二世帯住宅を購入することで、新築よりも費用を抑えながら、理想の住まいを手に入れる可能性が広がります。ただし、希望通りの物件を見つけるのが難しいというデメリットもあるため、リフォームを視野に入れて柔軟に検討することが重要です。物件探しの際は、家族で希望条件を明確にし、検討エリアを広げるなどの工夫をしましょう。また、リフォームを行う際は、現在の生活スタイルだけでなく将来の暮らし方も見据えて計画を立てることで、長く快適に暮らせる二世帯住宅を実現できるでしょう。中古の二世帯住宅購入を検討している方は、この記事を参考に、自分たち家族にとって最適な選択ができるよう、じっくりと検討を重ねてみてください。

なお、当社が提供している「housemarriage」では、住宅コンシェルジュが理想の家づくりのサポートとして、住まいを探す上で重要なハウスメーカーや工務店の営業担当者とのマッチングサポートをさせていただきます。住宅購入の資金計画の相談・作成や、相性良く親身になってくれる「営業担当者」をご紹介します。家づくりに関して少しでも不安を感じるようであれば、お問い合わせください。

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記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

大学卒業後、積水化学工業に入社し住宅「セキスイハイム」を販売。3年8カ月千葉県内で営業に従事し、営業表彰を6期連続受賞。
途中、母の急死に直面し、自分の将来について悩み始める。結果、大学のゼミで学んだ「保険」事業に実際に携わりたいと思いFP資格を取得して日本生命に転職。4年間営業に従事したが、顧客に対して提供出来る商品がなく退職を決意。FP兼保険代理店を開業する。

収入も顧客もゼロからのスタート。しかも独立直前に結婚し住宅購入した為、返済不安に陥り貯蓄が日々減っていく恐怖を覚える。

人生で初めて家計の見直しを行い、根本的な改善により失敗と不安を減らすコツを発見。自分の経験を生かしお客様が同じ道を歩まないよう伝えるべく「マイホーム検討者向けFP」として活動中。

運営会社情報

  • 会社名

    :有限会社ティーエムライフデザイン総合研究所

  • 代表者

    :渡辺知光

  • 本社
    所在地

    :〒104-0045 東京都中央区築地2-15-15 セントラル東銀座1002

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