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二世帯住宅の完全分離型とは?メリット・デメリットや人気の間取り、費用の目安を解説

間取り・住宅の特徴

2024/05/29

2024/05/29

記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

二世帯住宅の完全分離型とは?メリット・デメリットや人気の間取り、費用の目安を解説

二世帯住宅の完全分離型とは、1つの建物内に2つの独立した住居があり、プライバシーを確保しつつ共同生活を送ることができる住宅形態です。

この記事では、完全分離型二世帯住宅の基本的な概念から、そのメリット・デメリット、費用目安、間取り例や建築の際のポイントについて詳しく解説します。二世帯住宅のタイプや、住み方の違いを考える際に、参考にしてみてください。

二世帯住宅の完全分離型とは?

二世帯住宅の完全分離型は、親世帯と子世帯が完全に独立した生活空間を持つ住宅形式です。このタイプの二世帯住宅では、建物を左右で完全に分けたり、上下で分けたりすることが一般的です。各世帯は独自の玄関を持ち、リビング、キッチン、浴室、トイレなどの生活空間がそれぞれ独立しています。

この住宅形式は、各世帯が独立した生活を送ることができるため、プライバシーの確保や生活スタイルの違いに配慮することができます。例えば、親世帯と子世帯など家族間の世代やライフスタイルの違いによって生活空間や利用時間が異なる場合でも、互いの生活に影響を与えることなく、快適に暮らすことができます。夜勤や朝早い仕事の世帯は生活音が気になるので分離すると気が楽になります。

ただし、二世帯住宅の完全分離型を建てる際には、建築費用が高額になることや、土地の広さや間取りの設計など、様々な条件を考慮する必要があります。そのため、計画段階から慎重な検討が必要です。

二世帯住宅は大きく分けて3種類

二世帯住宅は、家族構成や生活スタイルに合わせて異なるタイプがあります。ここでは、二世帯住宅の主な3つのタイプについて解説します。

完全分離型

完全分離型は、先述の通り各世帯が玄関から別々の独立した2つの住宅になっています。建物を左右や上下で分け、それぞれの世帯が独自の生活空間を持ちます。表札やポストも分かれるため、名字が異なる場合や宅配物を受け取る際にも便利です。内装のデザインも他世帯に気を使わずに決めることができます。

同居型(完全共有型)

同居型は、完全共有型とも呼ばれます。このタイプの二世帯住宅では、トイレや台所などの水回りとリビングなどの住宅設備を各世帯で共有します。共用スペースが多いため、比較的小さな敷地でも効率的な住宅を建てることができます。しかし、各世帯のプライバシーの確保が難しく、共同生活する人数が増えるため、生活時間の配慮が必要です。

一部共用型

一部共用型は、玄関や風呂、トイレなど一部の設備のみを共有し、リビングやダイニング、キッチンなどは世帯ごとにある程度の独立した生活空間を確保します。共用スペースの割合を減らしつつも、水道光熱費などのコストを抑え、メインの生活スペースを独立させることができます。ただし、共用スペースの配置や間取りの調整が難しく、暮らしにくさを感じることがあるかもしれません。

完全分離型二世帯住宅のメリット・デメリット

メリット

・生活への干渉が少なく、プライバシーが確保される

各世帯が独立した生活空間を持つため、共有スペースがなく、生活における干渉が少ないです。お風呂や食事の時間、外出時などに気を使う必要が減り、プライバシーがしっかりと保護されます。

・生活費の分担がはっきりしている

完全分離型住宅では、水道光熱費などの生活に必要な費用を各世帯で明確に分担できます。節約に関する揉め事が少なく、軋轢を生じにくいです。個人的には一番のメリットだと考えます。

・住まなくなった住宅は売却や賃貸として運用可能

親世帯が亡くなった場合、子世帯が引っ越す場合、不要になった住宅を売却や賃貸として利用できます。将来的な心配が軽減されます。

・様々な税金に関しての優遇が受けやすい

不動産取得税や固定資産税など、複数の税金面での優遇措置を受けやすくなります。

デメリット

・二世帯間のコミュニケーションが取りづらい

各世帯が独立した生活空間を持つため、家族間の交流やコミュニケーションが制限されます。絆や情報共有が減少し、孤立感が生じる可能性があります。

・建築費が割高

リビング、キッチン、風呂などの生活空間・設備が2つ必要となるため、建築費が高額になりがちです。

・広い土地が必要

完全分離型の二世帯住宅は、広い敷地面積が必要です。それぞれの世帯が独立した空間を持つため、建物の配置や間取りにある程度の余裕が必要となります。

・光熱費の節約にならない

各世帯が独立しており、共有スペースが存在しないため、光熱費の節約効果が期待できません。生活の合理化や共同利用が難しく、光熱費が高くなってしまう可能性があります。

完全分離型二世帯住宅の費用や適用される税金制度

完全分離型の二世帯住宅は、他の二世帯住宅と比較して建築費用が高くなることが多いです。しかし、完全分離型二世帯住宅ならではの減税制度もあるため、これらを把握して、長期的な視点をもった家造りを行いましょう。

完全分離型二世帯住宅の費用目安

それぞれの世帯ごとに水回りやリビングなどの設備、玄関も2つ造らなければならず、壁や柱など建築材料費が多くかかるため、どうしても費用がかかってしまいます。建築材料や追加する設備などによって変動しますが、一般的には土地代を除き、3,000万〜5,000万円程度とされています。

完全分離型二世帯住宅に適用される減税制度

・不動産取得税

50m²以上の家を新築した場合、世帯ごとに1200万円(長期優良住宅の場合1300万円)が控除されます。そのため、二世帯住宅では控除額が2400万円となります。

・固定資産税

新築した場合、建物の3年分の固定資産税が一世帯当たり120m²まで半額となります。二世帯となれば、倍の240m²まで適用されます。

・相続税

登記が「共有登記」の場合、小規模宅地の特例が適用され、相続を受ける人と同居していた土地を相続した場合、330m²までを最大80%減税できます。

もし親世帯と子世帯が、それぞれ別世帯として登記する「区分登記」をしている場合は、「小規模宅地等の特例」が適用されないため、注意が必要です。

「完全共用型」、「一部共用型」など建物内部で行き来ができる二世帯住宅でのみ「小規模宅地等の特例」が適用されていましたが、「完全分離型」の二世帯住宅の場合も、「区分登記」をしていなければ、「小規模宅地等の特例」が適用されます。

少しややこしいですね。専門家にきちんと相談しておきましょう。

完全分離型二世帯住宅の間取り例

完全分離型の二世帯住宅には、「上下分離型(横割り)」と「左右分離型(縦割り)」があります。それぞれの特徴と、メリット・デメリットを理解し、自分たちの暮らし方に合ったパターンを選びましょう。

上下分離型(横割り)

居住空間を上の階と下の階で、それぞれ分ける間取りのパターンです。マンションの1階と2階をイメージすると分かりやすいでしょう。一般的には、未来のことを考えて親世帯が1階を使うことが多いです。子世帯の人数などによっては3階建てにするケースもあります。

・メリット

ワンフロアで完結しているため動線がスムーズ

上下階で水回りが同じ場所になるケースが多く屋外工事費が抑えられる

左右分離型(縦割り)と比較するとコストを抑えやすい

・デメリット

上の階の音が下に響きやすい

2階に重い荷物を運ぶときの負担が大きい

左右分離型(縦割り)

居住空間を左右で分けるパターンです。建物はひとつにして内部に壁を作り生活スペースを分ける方法もありますが、完全に建物内部は別にし、唯一玄関内部部分に扉を付けて行き来できる間取りが人気です。世帯間での交流も増え、生活スペースには距離ができるため、生活音がより気になりづらくなります。

・メリット

上下分離型(横割り)と比較し独立性を保ちやすい

将来的に片方の居住空間を売却・賃貸に出しやすい

・デメリット

広い土地が必要になるケースが多い

親世帯も階段を使用しなくてはいけないケースが多く介護時に負担が増える可能性がある

完全分離型二世帯住宅を建てるときのポイント

二世帯住宅の完全分離型を検討する際には、以下のポイントを踏まえて検討しましょう。

生活音に配慮した間取りを意識する

二世帯住宅として多いのが、生活音が気になるという問題です。特に小さなお子様が多い場合などは、足音や話し声など、生活音が大きくなることもあります。特に上下分離型(横割り)を選ぶ場合に発生しやすいため、防音対策は必須です。下の階の寝室の位置を工夫するなど、生活音に配慮した間取りの工夫が必要です。建築会社に遮音性についてどのような対策が取られているか確認しておきましょう。

お互いの居住空間へ行き来しやすくする

玄関が別々で独立性が高いことによって、お互いの居住空間への出入りのためには一度外に出なければなりません。将来的に親世帯の介護が必要になると何度も往来するケースが増えるかと思います。長期的な視点をもって、建物内部で扉を設置したりやウッドデッキなどで居住空間同士をつなぎ、行き来をスムーズにすることで、コミュニケーションが円滑になるだけでなく、将来的なストレスも避けることができます。プライバシーの確保について不安であれば、室内に設置した扉を鍵付きにするなどもおすすめです。

世帯間でのルールを決める

完全分離型の二世帯住宅であっても、庭など一部の共有スペースがある場合、メンテナンスをどちらが行うかなどの問題によっては揉める可能性があります。また、全員で集まって食事をする頻度が少ないなどの不満も出るケースも多いです。メンテンスの担当区分を決めたり、毎週日曜日は全員で集まって食事をするなど、家造りを行う前のタイミングでしっかりと話し合い、ルールを定めることでトラブルを回避しましょう。

その他、完全分離型の二世帯住宅で発生しがちなトラブルについては下記記事でも解説していますので、ぜひご覧ください。

【二世帯住宅で多い後悔、失敗したこと】完全分離型でも起きうる6つのトラブル

まとめ

二世帯住宅の完全分離型において最も大事なことは、世帯ごとに適した間取りを選ぶことです。資金配分含めて何度も話し合いを重ねることは重要です。単に効率だけを重視するのではなく、お互いの生活スタイルを尊重しつつも、親世帯と子世帯がお互い遠慮せずに考えや気持ちを伝え、後悔しないための家づくりを行いましょう。

家づくりに関して少しでも不安を感じる場合は、お気軽にお問い合わせください。住宅購入の資金計画の相談や、親身になってサポートしてくれる営業担当者をご紹介します。

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記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

大学卒業後、積水化学工業に入社し住宅「セキスイハイム」を販売。3年8カ月千葉県内で営業に従事し、営業表彰を6期連続受賞。
途中、母の急死に直面し、自分の将来について悩み始める。結果、大学のゼミで学んだ「保険」事業に実際に携わりたいと思いFP資格を取得して日本生命に転職。4年間営業に従事したが、顧客に対して提供出来る商品がなく退職を決意。FP兼保険代理店を開業する。

収入も顧客もゼロからのスタート。しかも独立直前に結婚し住宅購入した為、返済不安に陥り貯蓄が日々減っていく恐怖を覚える。

人生で初めて家計の見直しを行い、根本的な改善により失敗と不安を減らすコツを発見。自分の経験を生かしお客様が同じ道を歩まないよう伝えるべく「マイホーム検討者向けFP」として活動中。

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    :有限会社ティーエムライフデザイン総合研究所

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    :渡辺知光

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