housemarriage

注文住宅の費用、住宅ローン、つなぎ融資を賢く活用する方法

家づくりの予算・費用

2024/08/13

2024/08/13

記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

注文住宅の費用、住宅ローン、つなぎ融資を賢く活用する方法

注文住宅を建てる際には、様々な費用がかかり、その支払い時期も多岐にわたります。本記事では、注文住宅を建てる際の費用内訳や支払い時期、住宅ローンの流れ、そしてつなぎ融資について詳しく解説します。家づくりを検討されている方々にとって、資金計画を立てる上で役立つ情報をお届けします。

注文住宅を建てる際にかかる費用内訳

注文住宅を建てる際には、様々な費用が発生します。ここでは、その内訳について詳しく解説していきましょう。費用を把握することで、より現実的な予算計画を立てることができます。

総費用

注文住宅の総費用は、主に以下の項目で構成されます。

土地代:物件の場所や広さによって大きく変動します。都心部や人気エリアでは高額になる傾向があります。

建物本体価格:ハウスメーカーや工務店によって異なりますが、一般的に坪単価で計算されます。使用する材料や設備の質によっても変わってきます。

諸経費

– 設計費:間取りや外観のデザインに関する費用です。

– 申請費用:建築確認申請などの各種許可申請にかかる費用です。

– 地盤調査費用:土地の地盤の状態を調べる費用です。

– 地盤改良費用:必要に応じて地盤を強化する費用です。

– 登記費用:新しい建物の登記にかかる費用です。

インテリア・エクステリア費用

– カーテン、照明器具などの室内装飾費用

– 外構工事費用(フェンス、駐車場、植栽など)

– エアコンなどの家電製品費用

引越し費用:新居への引越しにかかる費用です。

予算

注文住宅の予算は、世帯年収の5〜7倍程度が一般的とされています。ただし、これはあくまで目安であり、個々の家庭の事情や将来設計によって変わってきます。

予算を立てる際は、以下の点に注意しましょう。

・月々のローン返済額が無理のない範囲に収まるよう計画することが重要です。一般的に、月収の25%以内が望ましいとされています。

・将来の収入変動も考慮に入れましょう。昇給の可能性や、逆に収入が減る可能性(育児休業など)も考慮します。

・予備費を設けることをおすすめします。工事中に追加の費用が発生することもあるため、総予算の5〜10%程度は予備費として確保しておくと安心です。

・住宅ローン減税などの制度を利用できるかどうかも確認しましょう。これらの制度を活用することで、実質的な負担を軽減できる可能性があります。

・完成後の固定資産税や光熱費などのランニングコストも考慮に入れましょう。

注文住宅の費用は、土地や建物の規模、仕様によって大きく異なります。そのため、具体的な費用は、ハウスメーカーや工務店に相談しながら、詳細な見積もりを取ることが重要です。また、複数の業者から見積もりを取ることで、適正な価格を把握することができます。

家づくりは長期的な投資です。無理のない予算で、将来にわたって快適に暮らせる家づくりを目指しましょう。

支払う費用と支払い時期

注文住宅の費用は、工事の進捗に合わせて分割で支払うのが一般的です。ここでは、主な支払い時期と各段階での支払い内容について詳しく解説します。

一般的な支払いスケジュールは以下の通りです。

 契約時

契約時には、契約金として総工事費の10%程度を支払います。この時点で、土地の購入代金も支払う場合が多いです。また、地盤調査費用や設計費用の一部を支払うこともあります。

着工時

着工時には、着工金として総工事費の20%程度を支払います。この時期に、基礎工事や地盤改良工事などの費用が含まれます。建築確認申請費用なども、この時期に支払う場合があります。

上棟時

上棟時には、上棟金として総工事費の30%程度を支払います。この時期は、家の骨組みが完成する時期で、木材や屋根材などの主要な建築資材の費用が含まれます。

完成時

完成時には、残金として総工事費の40%程度を支払います。内装工事、設備工事、外構工事などの費用が含まれます。この時期に、最終的な検査や引き渡しが行われます。

ただし、これはあくまで一般的な例であり、ハウスメーカーや工務店によって異なる場合があります。中には、より細かく分割払いを設定している場合もあります。例えば、

・契約時:10%

・着工時:20%

・上棟時:20%

・内装工事開始時:20%

・竣工時:25%

・引き渡し時:5%

といった具合です。

注意点

・契約時に支払いスケジュールを確認しておくことが大切です。不明な点があれば、必ず質問しましょう。

・各段階での支払いが遅れると、工事の進行に影響を与える可能性があります。計画的な資金準備が重要です。

・住宅ローンを利用する場合、ローンの実行時期と支払いのタイミングを合わせる必要があります。つなぎ融資が必要になる可能性もあるので、事前に金融機関と相談しておくとよいでしょう。

・追加工事や仕様変更があった場合、支払い金額や時期が変更になる可能性があります。変更がある場合は、必ず書面で確認しましょう。

・最終的な精算は、完成時や引き渡し時に行われます。追加費用や値引きなどがあれば、この時点で調整されます。

・外構工事やエアコン設置などは、建物の完成後に別途行われることもあります。これらの費用の支払い時期も確認しておきましょう。

支払いのタイミングや金額を事前に把握しておくことで、資金計画を立てやすくなります。また、予期せぬ出費に備えて、ある程度の余裕を持った資金計画を立てることをおすすめします。家づくりは長期にわたるプロジェクトです。計画的に進めることで、スムーズな家づくりを実現させましょう。

住宅ローンの流れと注意点

注文住宅の建築には多額の資金が必要となるため、多くの方が住宅ローンを利用します。ここでは、住宅ローンの流れと注意点について詳しく解説します。

住宅ローン実行までの7つの工程

事前審査

– 金融機関に借入れの可能性を確認します。

– 必要書類:本人確認書類、収入証明書など

– この段階で、おおよその借入可能額が分かります。

本申し込み

– 必要書類を提出し、正式に申し込みを行います。

– 提出書類:収入証明書、住民票、源泉徴収票、職場の在籍証明書など

– この時点で、希望する借入額や返済期間を伝えます。

本審査

– 金融機関が詳細な審査を行います。

– 審査項目:年収、勤続年数、他の借入状況、物件の評価額など

– 審査には通常1〜2週間程度かかります。

融資承認

– 審査に通過すると、融資が承認されます。

– 承認後、融資条件(金利、返済期間など)の最終確認を行います。

担保設定

– 建物や土地に抵当権を設定します。

– 必要書類:登記簿謄本、建物の図面など

– 司法書士が手続きを行うことが一般的です。

契約

– 金融機関との間でローン契約を締結します。

– 契約書の内容をしっかり確認しましょう。

実行

– 工事の進捗に合わせて融資が実行されます。

– 一括で融資される場合もあれば、分割で融資される場合もあります。

ローンを組む(利用する)際の注意点

返済計画をしっかり立てる

– 月々の返済額が収入の1/3を超えないようにするのが一般的です。

– 将来の収入変動も考慮に入れましょう。

金利タイプを慎重に選ぶ

– 変動金利:当初の金利は低めですが、将来的に上昇する可能性があります。

– 固定金利:金利が固定されるため、計画が立てやすいですが、当初の金利は高めです。

– 自分のライフプランに合わせて選択しましょう。

繰り上げ返済の可能性を確認

– 将来的な繰り上げ返済の可能性も考慮に入れましょう。

– 繰り上げ返済に手数料がかかる場合もあるので、事前に確認しておきましょう。

団体信用生命保険の内容を確認

– ローン返済中に借主が死亡した場合、残債が免除される保険です。

– 保障内容や保険料について確認しておきましょう。

金利の優遇条件を確認

– 給与振込や公共料金の引き落としをその銀行で行うことで、金利が優遇されることがあります。

– どのような条件があるか、事前に確認しておくとよいでしょう。

返済期間を考慮する

– 返済期間を長くすると月々の返済額は減りますが、総支払額は増えます。

– 自分のライフプランに合わせて適切な返済期間を選びましょう。

複数の金融機関で検討する

– 金利や融資条件は金融機関によって異なります。

– 複数の金融機関で検討し、自分に最適な条件を探しましょう。

住宅ローンは長期にわたる大きな負担となります。慎重に検討し、無理のない計画を立てることが重要です。不安な点があれば、ファイナンシャルプランナーや住宅ローンアドバイザーなどの専門家に相談することをおすすめします。

つなぎ融資とは?

つなぎ融資は、注文住宅を建てる際によく利用される一時的な融資制度です。ここでは、つなぎ融資の詳細と、利用する際の注意点について解説します。

つなぎ融資の基本

つなぎ融資とは、住宅ローンが実行されるまでの間、一時的に資金を借り入れる制度です。注文住宅の場合、工事の進捗に合わせて支払いが必要になりますが、住宅ローンは完成後に一括で実行されることが多いため、その間の資金をつなぐ役割を果たします。

つなぎ融資の特徴

短期間の融資:通常3〜6ヶ月程度の短期融資です。住宅の完成までの期間に限定されます。

高金利:一般の住宅ローンと比べて金利が高めです。短期間であるため、総額としては大きな負担にはなりにくいですが、注意が必要です。

担保不要:多くの場合、担保は不要です。これは、住宅ローンの融資が確定していることが前提だからです。

事前審査が必要:利用にはハウスメーカーや金融機関の事前審査が必要です。住宅ローンの審査と併せて行われることが多いです。

つなぎ融資が必要となる状況

・注文住宅の建築中に工事代金の支払いが必要な場合

・現在の住宅ローンの残債を一括返済する必要がある場合(住み替えの際など)

・新築住宅の着工から完成までの期間が長い場合

つなぎ融資の利用手順

・住宅ローンの審査と同時に、つなぎ融資の申し込みを行います。

・審査が通過すると、融資が実行されます。

・工事の進捗に合わせて、必要な金額が融資されます。

・住宅が完成し、本来の住宅ローンが実行されると、つなぎ融資は一括返済されます。

つなぎ融資を利用する際の注意点

金利の確認:つなぎ融資は通常の住宅ローンよりも金利が高いため、総支払額をしっかり確認しましょう。

手数料の確認:融資手数料や事務手数料などがかかる場合があります。これらの費用も含めて総コストを計算しましょう。

返済計画の確認:つなぎ融資は短期間で返済する必要があります。返済計画をしっかり立てましょう。

必要性の検討:自己資金で工事代金の支払いをまかなえる場合や、住宕ローンの分割融資が可能な場合は、つなぎ融資を利用する必要がない場合もあります。

住宅ローンの確実な実行:つなぎ融資は、本来の住宅ローンが確実に実行されることが前提です。住宅ローンの審査には十分注意を払いましょう。

つなぎ融資は、注文住宅を建てる際の資金繰りを助ける有用なツールです。しかし、高金利であることや短期間での返済が必要なことなど、デメリットもあります。利用を検討する際は、自己資金の状況や住宅ローンの条件などを総合的に考慮し、本当に必要かどうかを慎重に判断することが大切です。不安な点がある場合は、金融機関やファイナンシャルプランナーに相談することをおすすめします。

よくある質問(Q&A)

注文住宅の建築や住宅ローン、つなぎ融資に関して、多くの方が疑問を抱えています。ここでは、よくある質問とその回答をQ&A形式で詳しく解説します。

Q1: 注文住宅の費用はどのくらいかかりますか?

A1: 注文住宅の費用は、土地代や建物の仕様によって大きく異なります。一般的に3,000万円〜5,000万円程度が多いですが、立地や希望する間取り、設備などによっては、それ以上の費用がかかることもあります。具体的な内訳としては、

・土地代:1,000万円〜3,000万円

・建物本体:2,000万円〜4,000万円

・諸経費(設計費、申請費用など):200万円〜500万円

・インテリア・エクステリア費用:300万円〜1,000万円

ただし、これはあくまで目安であり、個々の条件によって大きく変動します。複数のハウスメーカーや工務店から見積もりを取り、比較検討することをおすすめします。

Q2: 住宅ローンの審査には何が必要ですか?

A2: 住宅ローンの審査には、主に以下の書類が必要です。

・本人確認書類(運転免許証、パスポートなど)

・収入証明書(源泉徴収票や確定申告書など)

・勤務先の在籍証明書

・資金計画書

・物件の資料(土地の登記簿謄本、建物の設計図など)

・健康保険証のコピー

・住民票

・納税証明書

審査の際は、年収や勤続年数、他の借入状況などが総合的に判断されます。また、金融機関によって必要書類が異なる場合がありますので、詳細は各金融機関に確認することをおすすめします。

Q3: つなぎ融資は必ず必要ですか?

A3: つなぎ融資は必ずしも全ての方に必要というわけではありません。以下のような場合は、つなぎ融資を利用しない可能性があります。

・自己資金で工事代金の支払いをまかなえる場合

・住宅ローンの分割融資が可能な場合

・建築期間が短く、支払いのタイミングと住宅ローンの実行時期が近い場合

つなぎ融資は便利な制度ですが、金利が高いというデメリットもあります。資金計画をしっかり立てて、必要性を慎重に判断しましょう。

Q4: 住宅ローンの金利タイプはどのように選べばよいですか?

A4: 住宅ローンの金利タイプは主に変動金利型と固定金利型があり、それぞれ特徴があります。

変動金利型

・メリット:当初の金利が低め、金利が下がれば恩恵を受けられる

・デメリット:金利が上がると返済額が増える可能性がある

固定金利型

・メリット:返済額が一定で、将来の計画が立てやすい

・デメリット:当初の金利が変動金利型より高め、金利が下がっても恩恵を受けられない

選び方のポイントは、自身の収入の安定性、金利の動向予測、リスク許容度などです。また、固定期間選択型など、両者の特徴を組み合わせたタイプもあります。自分の状況に合わせて、慎重に選択することが大切です。

Q5: 注文住宅の工期はどのくらいですか?

A5: 注文住宅の工期は、一般的に着工から完成まで4〜6ヶ月程度かかります。ただし、以下の要因により変動する可能性があります。

・建物の規模や複雑さ

・使用する建築工法(木造在来工法、2×4工法など)

・天候条件

・施工業者の状況

・特殊な設備や内装の有無

また、設計期間や各種申請の期間を含めると、契約から引き渡しまで1年程度かかることも珍しくありません。余裕を持ったスケジュール設定が大切です。

これらの質問と回答は、注文住宅の建築や住宅ローンに関する一般的な情報です。個々の状況によって最適な選択は異なりますので、具体的な案件については専門家や関連機関に相談することをおすすめします。

まとめ

注文住宅を建てる際の費用と支払い時期について解説しました。家づくりは人生の大きな決断の一つであり、慎重な資金計画が欠かせません。総費用の内訳を把握し、支払いのタイミングを理解することで、より安心して家づくりを進めることができるでしょう。

住宅ローンやつなぎ融資についても理解を深め、自分に合った方法を選択することが大切です。不安な点があれば、ファイナンシャルプランナーや住宅ローンアドバイザーなどの専門家に相談することをおすすめします。

家づくりは長期にわたるプロジェクトです。焦らず、じっくりと計画を立てて、理想の家づくりを実現させてください。

なお、当社が提供している「housemarriage」では、住宅コンシェルジュが理想の家づくりのサポートとして、住まいを探す上で重要なハウスメーカーや工務店の営業担当者とのマッチングサポートをさせていただきます。住宅購入の資金計画の相談・作成や、相性良く親身になってくれる「営業担当者」をご紹介します。家づくりに関して少しでも不安を感じるようであれば、お問い合わせください。

サービスについて
詳しく知りたい方はこちら

記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

大学卒業後、積水化学工業に入社し住宅「セキスイハイム」を販売。3年8カ月千葉県内で営業に従事し、営業表彰を6期連続受賞。
途中、母の急死に直面し、自分の将来について悩み始める。結果、大学のゼミで学んだ「保険」事業に実際に携わりたいと思いFP資格を取得して日本生命に転職。4年間営業に従事したが、顧客に対して提供出来る商品がなく退職を決意。FP兼保険代理店を開業する。

収入も顧客もゼロからのスタート。しかも独立直前に結婚し住宅購入した為、返済不安に陥り貯蓄が日々減っていく恐怖を覚える。

人生で初めて家計の見直しを行い、根本的な改善により失敗と不安を減らすコツを発見。自分の経験を生かしお客様が同じ道を歩まないよう伝えるべく「マイホーム検討者向けFP」として活動中。

運営会社情報

  • 会社名

    :有限会社ティーエムライフデザイン総合研究所

  • 代表者

    :渡辺知光

  • 本社
    所在地

    :〒104-0045 東京都中央区築地2-15-15 セントラル東銀座1002

  • アクセス

    :地下鉄日比谷線築地駅より徒歩3分

    :地下鉄日比谷線都営浅草線東銀座駅より徒歩3分

housemarriage(住宅営業担当者とのマッチングサービス)についてご紹介します