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つなぎ融資を利用する際の注意点やお得に借りるコツを解説

家づくりの予算・費用

2024/12/27

2024/12/27

記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

つなぎ融資を利用する際の注意点やお得に借りるコツを解説

住宅ローンの融資実行までの期間、一時的な資金をつなぐための「つなぎ融資」。本記事では、つなぎ融資の基本的な仕組みから注意点、賢い利用方法までわかりやすく解説します。

つなぎ融資とは

つなぎ融資は、住宅ローンが実行されるまでの一時的な資金不足を補うための短期融資です。主に新築やマンション購入時の着工金や中間金の支払いに利用されます。通常、融資期間は1〜3ヶ月程度で、本来の住宅ローンが実行された時点で返済する仕組みとなっています。

新築住宅の建築時や、マンション購入時の着工金支払い、引っ越し費用の捻出など、住宅ローンが実行されるまでの一時的な資金需要に対応するために利用されます。

つなぎ融資を利用する際の注意点

つなぎ融資は便利な制度ですが、いくつかの重要な注意点があります。金利が通常の住宅ローンより高めに設定されていることや、融資実行までの期間が限定されていることなどを事前に理解しておく必要があります。

つなぎ融資の審査には、本体の住宅ローンの審査結果や、勤務先の収入証明書、本体住宅ローンの借入承認書などが必要となります。事前に必要書類を準備することで、スムーズな手続きが可能となります。

つなぎ融資を利用する際の費用

つなぎ融資を利用する際には、金利以外にもさまざまな費用が発生します。ここでは、発生する費用の詳細と、その特徴について解説します。

金利費用

つなぎ融資の金利は一般的に年利2〜4%程度で設定されています。1,000万円を3ヶ月間借り入れた場合、金利負担は約5〜10万円程度となります。金融機関や融資条件によって金利は異なるため、比較検討が重要です。

事務手数料

融資実行時に発生する手数料で、一般的に2〜5万円程度です。金融機関によっては融資額の1%程度を請求される場合もあります。この手数料は、融資実行時に一括で支払う必要があります。

保証料

保証会社による保証が必要な場合、保証料が発生します。融資額の0.1〜0.5%程度が一般的で、1,000万円の融資の場合、1〜5万円程度となります。一括払いか分割払いかを選択できる場合もあります。

印紙代

融資契約書に貼付する収入印紙代が必要です。融資額により印紙代は異なり、1,000万円の融資の場合、2万円程度が必要となります。契約書の作成時に支払いが必要です。

繰上返済手数料

予定より早く返済する場合に発生する手数料です。一般的に数千円〜2万円程度で、金融機関によって金額は異なります。早期返済の可能性がある場合は、事前に確認が必要です。

延長手数料

融資期間を延長する必要が生じた場合に発生する手数料です。通常1〜3万円程度で、延長期間に応じて追加の金利も発生します。工期の遅延リスクも考慮に入れた計画が重要です。

費用の具体例

1,000万円のつなぎ融資を3ヶ月間利用する場合の一般的な費用の例:

金利(年3%の場合):約7.5万円

事務手数料:3万円

保証料:3万円

印紙代:2万円

合計:約15.5万円

費用削減のポイント

費用を抑えるためには、融資期間を必要最小限に抑えること、複数の金融機関で条件を比較すること、可能な限り自己資金で対応することなどが効果的です。特に金利負担は期間に比例して増加するため、期間設定は重要です。

費用の支払い時期

費用の支払いは主に以下の時期に分かれます。

融資実行時:事務手数料、保証料、印紙代

融資期間中:金利

返済時:繰上返済手数料(該当する場合)

金融機関による違い

金融機関によって費用体系は大きく異なります。特に事務手数料や保証料の設定方法は機関ごとに特徴があります。総費用を比較する際は、すべての費用項目を確認することが重要です。

予算計画での注意点

つなぎ融資の費用は住宅取得の諸費用の一部として計上する必要があります。予期せぬ工期の遅延なども考慮し、余裕を持った予算計画を立てることが推奨されます。

費用に関する重要な確認事項

費用を検討する際は、以下の点を必ず確認しましょう。

・実質年率での金利

・事務手数料の計算方法

・保証料の支払方法(一括か分割か)

・延長時の追加費用

・繰上返済時の手数料

これらの費用について、不明な点がございましたら、詳しくご説明いたしますので、お気軽にお尋ねください。適切な費用計画は、安全なつなぎ融資の利用につながります。

つなぎ融資の負担を軽くするコツ

つなぎ融資の負担を効果的に軽減するための具体的な方法とコツについて、詳しく解説します。適切な戦略を立てることで、金利負担や諸費用を最小限に抑えることが可能です。

融資金額の最適化

融資金額を必要最小限に抑えることが、負担軽減の基本となります。手持ち資金の活用、親族からの一時的な援助、退職金や賞与の活用など、できる限り自己資金で対応することで、借入額を抑制できます。また、支払いのタイミングを調整し、一度の借入額を分散させることも効果的です。

融資期間の最適化

融資期間は短ければ短いほど金利負担を抑えられます。ただし、工期の遅延リスクも考慮し、適切な期間設定が重要です。建築会社や不動産会社と綿密に打ち合わせを行い、工期や引き渡し時期を確認した上で、最適な融資期間を設定しましょう。

金融機関の比較検討

金融機関によって金利や手数料が大きく異なります。以下の点を重点的に比較検討することで、総費用を抑えることができます: ・金利条件 ・事務手数料の金額 ・保証料の計算方法 ・各種手数料の有無 ・返済条件の柔軟性

交渉とタイミングの活用

金融機関との交渉により、条件の改善が可能な場合があります。特に、住宅ローンと同じ金融機関を利用する場合は、パッケージ商品として優遇を受けられることがあります。また、金利の動向を見極め、金利が低い時期での利用を検討することも効果的です。

支払いスケジュールの最適化

建築会社や不動産会社と支払いスケジュールについて相談し、可能な限り支払い時期を調整することで、つなぎ融資の利用期間を短縮できます。特に、着工金や中間金の支払い時期の調整は、融資期間に大きく影響します。

事前準備の徹底

必要書類の事前準備や審査手続きの円滑化により、融資実行までの時間を短縮できます。これにより、予期せぬ遅延による追加費用の発生を防ぐことができます。また、複数の金融機関に同時に申し込むことで、より良い条件を選択できる可能性が高まります。

返済計画の最適化

本体住宅ローンの実行時期と返済のタイミングを適切に調整することで、金利負担を最小限に抑えることができます。特に、繰上返済が可能な場合は、手数料と金利負担を比較検討し、最適なタイミングでの返済を計画します。

保証料の削減戦略

保証料の支払い方法(一括払いか分割払い)を比較検討し、総費用が少なくなる方法を選択します。また、保証人を立てることで保証料を軽減できる場合もあります。

緊急時の対策

工期の遅延や予期せぬ事態に備え、予備の資金を確保しておくことで、追加の融資や高金利での借り換えを避けることができます。また、融資期間の延長が必要になった場合の対応策も事前に検討しておくことが重要です。

情報収集と専門家の活用

金融機関や不動産専門家から最新の情報を収集し、より有利な条件や新商品についての情報を得ることで、負担を軽減できる可能性があります。また、ファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談することで、個々の状況に応じた最適な戦略を立てることができます。

実践的なアプローチ

これらのコツを効果的に活用するためには、計画的なアプローチが重要です。早い段階から準備を始め、各種選択肢を十分に検討することで、より大きな負担軽減効果が期待できます。また、定期的に計画を見直し、必要に応じて調整を行うことで、最適な結果を得ることができます。

よくある質問(Q&A)

つなぎ融資に関して、多くの方が疑問に感じる点について、Q&A形式で詳しく解説いたします。

申込・審査に関する質問

Q:つなぎ融資の審査は厳しいのでしょうか?

A:本体の住宅ローンが承認されていれば、つなぎ融資の審査は比較的通りやすいとされています。ただし、収入や勤務状況の確認は行われます。

Q:申込から融資実行までどのくらいの期間がかかりますか?

A:一般的に2週間程度です。ただし、必要書類の準備状況や金融機関の混雑状況によって変動する可能性があります。

Q:必要な書類は何ですか?

A:主な必要書類は、本体住宅ローンの承認書、収入証明書、住宅の契約書、本人確認書類などです。金融機関によって追加の書類が必要となる場合があります。

金利・費用に関する質問

Q:金利はどのくらいですか?

A:一般的に年2〜4%程度です。金融機関や借入条件によって異なります。本体の住宅ローンより金利は高めに設定されています。

Q:諸費用はどのくらいかかりますか?

A:事務手数料(2〜5万円程度)、保証料(融資額の0.1〜0.5%)、印紙代などが必要です。総額で10〜20万円程度を見込んでおく必要があります。

Q:途中返済は可能ですか?手数料はかかりますか?

A:多くの場合、途中返済は可能です。ただし、1〜2万円程度の手数料が発生することが一般的です。

融資期間に関する質問

Q:融資期間はどのくらいですか?

A:一般的に1〜3ヶ月程度です。住宅の建築工期や引き渡し時期に合わせて設定されます。

Q:融資期間の延長は可能ですか?

A:多くの金融機関で延長は可能ですが、追加の手数料や金利が発生します。延長手続きは早めに相談することが推奨されます。

返済に関する質問

Q:返済方法はどのようになっていますか?

A:通常、本体住宅ローンから一括返済する形となります。月々の分割返済が必要になることは少ないです。

Q:返済が遅れた場合はどうなりますか?

A:延滞金利が発生し、信用情報に影響を与える可能性があります。返済が困難な場合は、早めに金融機関に相談することが重要です。

その他の重要な質問

Q:つなぎ融資は必ず必要ですか?

A:自己資金で対応できる場合は、必ずしも必要ではありません。資金計画に応じて判断することが重要です。

Q:複数の金融機関から借りることは可能ですか?

A:理論的には可能ですが、総量規制の観点から推奨されません。また、手続きが複雑になる可能性があります。

Q:保証人は必要ですか?

A:多くの場合、保証会社による保証で対応可能です。ただし、金融機関によっては保証人を求められる場合もあります。

Q:つなぎ融資の金利は税金の控除対象になりますか?

A:住宅取得のための借入金として、住宅ローン控除の対象となる場合があります。ただし、詳細は税理士に確認することをお勧めします。

トラブル防止に関する質問

Q:工期が遅れた場合はどうなりますか?

A:融資期間の延長が必要となり、追加の費用が発生する可能性があります。建築会社との契約時に、工期遅延の対応について確認しておくことが重要です。

Q:本体住宅ローンが実行されない場合はどうなりますか?

A:つなぎ融資の返済が困難となるため、早急に金融機関との相談が必要です。代替の返済計画を検討する必要があります。

これらの質問以外にも、個別の状況に応じてさまざまな疑問点が生じることがあります。不明な点がございましたら、金融機関や専門家に相談することをお勧めします。

まとめ

つなぎ融資は、住宅購入時の一時的な資金不足を補う有用な制度ですが、金利や諸費用などの負担も考慮する必要があります。事前に十分な情報収集と計画を立て、必要最小限の借入額に抑えることが賢い利用方法といえます。金融機関との綿密な相談を行い、自身の状況に最適な融資プランを選択することをお勧めします。

なお、当社が提供している「housemarriage」では、住宅コンシェルジュが理想の家づくりのサポートとして、住まいを探す上で重要なハウスメーカーや工務店の営業担当者とのマッチングサポートをさせていただきます。住宅購入の資金計画の相談・作成や、相性良く親身になってくれる「営業担当者」をご紹介します。家づくりに関して少しでも不安を感じるようであれば、お問い合わせください。

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記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

大学卒業後、積水化学工業に入社し住宅「セキスイハイム」を販売。3年8カ月千葉県内で営業に従事し、営業表彰を6期連続受賞。
途中、母の急死に直面し、自分の将来について悩み始める。結果、大学のゼミで学んだ「保険」事業に実際に携わりたいと思いFP資格を取得して日本生命に転職。4年間営業に従事したが、顧客に対して提供出来る商品がなく退職を決意。FP兼保険代理店を開業する。

収入も顧客もゼロからのスタート。しかも独立直前に結婚し住宅購入した為、返済不安に陥り貯蓄が日々減っていく恐怖を覚える。

人生で初めて家計の見直しを行い、根本的な改善により失敗と不安を減らすコツを発見。自分の経験を生かしお客様が同じ道を歩まないよう伝えるべく「マイホーム検討者向けFP」として活動中。

運営会社情報

  • 会社名

    :有限会社ティーエムライフデザイン総合研究所

  • 代表者

    :渡辺知光

  • 本社
    所在地

    :〒104-0045 東京都中央区築地2-15-15 セントラル東銀座1002

  • アクセス

    :地下鉄日比谷線築地駅より徒歩3分

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