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【ポイントは5つ!】ハウスメーカー・住宅メーカーの選び方をプロが解説

ハウスメーカー・工務店

2021/09/28

2023/09/26

記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

【ポイントは5つ!】ハウスメーカー・住宅メーカーの選び方をプロが解説

注文住宅を検討している方は最後にはどこか1社のハウスメーカー(工務店)に依頼をします。

では、その1社を実際にどのように選んで決めているのでしょうか?
自分たちの理想の家づくりのためには、住宅に対する希望条件をリストアップして整理し、その中で優先順位をつけることが大切です。

では実際にどのように選ぶのか、まずはハウスメーカー(工務店)選びの際に「後悔」した人の意見にも目を向けた上で「選び方」のポイントをお話します。

迷ってしまいなかなか決断できないこともあるかもしれませんが、理想の注文住宅を建てるために、先輩たちの意見を参考にして楽しい家づくりを進めましょう。

なお、当社が提供している「housemarriage」では、住宅コンシェルジュが理想の家づくりのサポートとして、住まいを探す上で重要なハウスメーカーや工務店の営業担当者とのマッチングサポートをさせていただきます。住宅購入の予算計画からもご相談を承っております。サービス詳細は以下をご参照ください。

【housemarriage】理想の家づくり・家探し・住宅購入をサポート

ハウスメーカーと工務店の違いとは

ハウスメーカーと工務店の違いですが、分かりやすい違いは会社の規模や活動しているエリアです。

ハウスメーカーは売り上げ規模が大きく全国展開しています。

工務店は特定の地域に密着した活動を行っています。

他にもいくつか違いがあります。
・設計の自由度
・建築期間の長さ
・アフターメンテナンス
・保証制度
・価格

ハウスメーカーは、設計の自由度は少し工務店に比べて劣ります。
しかし圧倒的な強みはアフターメンテナンスの充実と保証制度です。
最近の家づくりでは保証制度を比べて最終決定するお客様もいらっしゃるくらいです。

ハウスメーカーの選び方【デザイン】

ハウスメーカーを検討する時にパンフレットや展示場を見たりインターネット検索を行います。
検討する基準として検討初期段階では外観(デザイン)を上げる方が圧倒的に多いです。

はじめに、家のデザインを構成するものとして、外壁の素材や色、屋根の形状、カタチ(間取り)、窓の配置があります。

家選びで一番最初に目につくのはやはり外観です。外観デザインは、和風、洋風だけではなく、ナチュラル、シンプルモダン、スタイリッシュというテイストもあれば、アメリカンやバリ、北欧、地中海風など様々な地域のテイストもあります。
こだわる方も多いので住宅情報雑誌やSNSで情報収集しお気に入りを見つけるケースが多いです。各メーカーのこだわりが見える部分ですね。

外壁の素材ですと、磁器タイルを採用しますと色褪せやひび割れ等の劣化を防げますのでいつまでも美しい外観を保てます。

使用する色は3色くらいのまでが落ち着きます。
屋根形状は三角屋根や陸屋根の選択になりますが、三角屋根でも切妻や寄棟と選択肢があります。

最近ではソーラーを設置するケースが増えましたので発電効率も踏まえたデザインが重要です。カタチは間取りに影響しますので調整が難しいケースもあります。
しっくりこない場合は外構計画と併せて検討していきます。

窓の配置ですが、特に道路面から見える面はデザインに影響します。
窓がないとつるんとした外観になりますね。
1階と2階部分の窓の位置を揃えたり統一感ある窓を設置しますと家の印象も変わります。
ただ、間取りが決まらないと窓の位置は決めにくいですね。

まずは大まかな間取りが決まった段階で外観の要望を伝えていきましょう。
そして最後は植栽を配置してグッとイメージを引き締めてください。

ハウスメーカーの選び方【工法】

住宅の工法は、大きく分けると3つに分類されます。「木造」「鉄骨造」「鉄筋コンクリート造」になります。
更にその工法から派生して様々な工法が存しております。

大手ハウスメーカーにもなりますと複数の工法を提案しております。それぞれ大きな特徴があります。

まず「木造」ですが、「在来工法」や「ツーバイフォー工法」があります。各所に木を使用するので昔から馴染みやすいと言われてます。

間取りや外観の自由度が高く増築も比較的容易で、細かい要望を受け入れて貰いやすいです。ただし一から作り上げる建て方ですので、施工者の熟練度に左右されやすいこともあります。

「鉄骨造」は「プレハブ工法」とも言われ、工場で事前に生産を行い現場でスピーディーに建築します。
品質がきちんと管理され施工者の熟練度に左右されにくいのが特徴です。
ただし「木造」ほど自由度は高くなく、商品によっては増築しにくいケースもあります。

最後に「鉄筋コンクリート造」ですが、ビル建築にも似ていますが、耐震性や耐久性、耐火性にも優れていて自由度も高いのですが、価格が高額になります。
また施工が難しいので実績豊富なハウスメーカーに頼まないと失敗しやすいです。
耐震性に関してはどのハウスメーカーも建築基準法に準ずる内容で施工してますので差は無いと思いますが、「耐久性」においては差がで安いと思います。

「木造」よりも「鉄骨造」や「鉄筋コンクリート造」の耐久性が高いです。
その違いは各社の保証制度を見ると分かります。

では、どの工法が良いのかは、希望する間取りや外観、設備によって得意不得意が決まる場合もあります。
吹き抜けや、大空間、ステップダウンや大屋根等おおまかな希望プランをハウスメーカーさんに伝えた上で相談してみてください。

ハウスメーカーの選び方【価格】

家づくりで避けて通れないのが「価格」です。
雑誌やネットに各ハウスメーカーの坪単価が出ていますが、あてになりません。

一般的には木造が安く鉄骨や鉄筋コンクリート造が高くなりますが正解とは言えません。
注文住宅の場合、1つ1つ仕様を選択し設備を決めていくので最終金額は同じ間取りでも異なります。

私自身営業していた時に建物金額をお客様に提示したら坪単価と違うと怒られたことがあります。
確かにオプションをどんどん付けたら金額はUPしますが、検討してる方には分かりにくいかもしれません。

価格で気を付けることは「最終金額」に注目することと、どの部分までの内容が金額に含まれているか確認することです。
いわゆる建物金額だけしか見せないハウスメーカーも未だにあるようですが、屋外工事費や解体工事費、地盤改良した場合の費用やインテリア費用、エクステリア費用の把握も重要です。

最近の傾向ではソーラー付けたり、キッチンのグレードをちょっと上げたり、備え付けの家具を検討したら軽く100万円は上がります。
特殊な間取りだと更に価格は上がります。過去の経験から見ますと当初予算より1~2割高くなるケースが多いです。

ポイントは「妥協したくない優先項目」と「妥協できる項目」をある程度精査して希望予算に近づけることです。

外観など将来変更不可能な箇所はきちんとこだわり、設備など将来変更可能な箇所は仕様変更していくと失敗は少なくなります。
複数の工法で比較しても良いでしょう。

ハウスメーカーの選び方【アフターサービスの充実度】

アフターサービスの充実度もきちんと比較しておきましょう。
ハウスメーカーのパンフレットやネットに記載がある会社は良いのですが、中には公表していないハウスメーカーもあります。

ポイントは2つです。「保証内容」と「保証期間」です。
「保証内容」は構造や外壁、防水、防蟻と外側部分の保証と付帯設備の保証があります。

建物の構造に関しては「木造」は初期10年保証、「鉄骨造」は初期30年保証を採用しているケースが多いです。
各社各項目ごとにかなり内容は異なりますのできちんと確認してください。

また定期診断システムを取り入れたケースが多いですが、診断の頻度と無料なのか有料なのか確認しておきましょう。

住宅は建てた後にどのくらい親身になってもらえるのかが重要です。
専用窓口があり連絡したらきちんと駆けつけてくれる会社もあれば中々対応してもらえない会社もあります。

私が勤めていた会社はアフターサービス部門が独立していて24時間専用窓口がありますので、緊急事態にも対応してもらえます。
もちろん会社が存続していないとサービスは打ち切りになりますのでずっと安心していられるハウスメーカーを選んでください。

ハウスメーカーの選び方【営業担当者】

色々情報収集してわくわくしながらハウスメーカーに提案を受けたい時に、対応してくれた営業担当者と感情の部分でしっくりこないケースがあります。

間取りや外観の希望を伝えても担当者が聞く耳を持たずに自社の特徴や自分の意見を押し付けてきたりして話が盛り上がらないことは意外と多く、要望を後回しにされてしまい建築スケジュールだけどんどん進められてしまったと散々な目に遭った話はよく聞きます。

私自身も振り返りますと、話が盛り上がったお客様はどんどん打ち合わせも楽しく進んでいきましたが、慎重なお客様やゆっくり物事を考えたいお客様にはきちんと時間を確保して「納得」と「安心」を得られることに重点を置きました。

住宅業界のクレームの多くはお客様と担当者のコミュニケーション不足です。
担当者が転勤や転職しても会社として信頼できるか確認しましょう。
上長等責任者に会っておくことも良いでしょう。

ハウスメーカー選びの後悔

知名度が高くて大手だから理想の住宅が建つ。
近所に沢山建ってるから安心。
誰もがそう思いがちです。

しかし実際には後悔したケースが数多く存在します。
次に、ハウスメーカー選びで後悔してしまった点について解説します。

①よく調べずに決めてしまった

住宅展示場やモデルハウスを見学して、CMで知っていたとか、たまたま見た建物の外観が好きなテイストだった等で何となく決めてしまったケースがあります。

契約後に住宅専門雑誌や他社のカタログやSNSで情報収集していたら外観も内装ももっと自分たちにピッタリなハウスメーカーを見つけてしまったなんて話はよくあります。

全国に存在する住宅展示場ですが、大きいところですと50社以上の建物が展示されています。
訪れると外観を見ただけで圧倒されますが、建物内部を見ると更にテンションも上がってしまいます。

ただ、そのまま営業担当者の勢いに負けて契約しないように気を付ける必要があります。特定のハウスメーカーに訪問する前に必ず情報を入手しましょう。

ネットやSNSに沢山の情報が溢れていますし、住宅展示場にはインフォメーションセンターがあります。
どんなハウスメーカーがあるのかだけでも事前に知るべきです。

②価格だけで決めてしまった

住宅価格が予算以内だったから即決してしまい後悔した話はよく聞きます。
何故そんなことが起こるのでしょうか?価格で決めることの恐ろしさは色々あります。

まず、各メーカーは基本的に自由設計なので間取りの制約はありませんし、その図面の中に書かれている仕様や設備のグレードも自由なのです。

よく「標準装備」と書いてますが、定義は決まってません。
同じメーカーで同じ間取りでも仕様や設備のグレードで金額は変わるのです。

ということは複数のハウスメーカーと打ち合わせをしていたらどうなるでしょうか?
A社とB社で検討してて、外観が似てて間取りが同じなら価格の安いメーカーで決める方もいらっしゃいますが、場合によっては見事にハウスメーカーの罠に引っかかります。

百戦錬磨の担当者は価格を抑えるためにグレードの低い仕様や設備を見積もりに入れているかもしれません。
事実私の住宅営業時代の先輩がそうでした。全ての設備をひと昔前の最低グレードにしてました。

比較するのであれば、工法や間取りという目で見て比較しやすい項目だけではなく、屋根や外壁の素材、キッチンや風呂場やトイレ等の設備のグレードの比較が重要です。

またお客様から見積もりを見せてもらうことも多いのですが、見積もり上に「別途」とか「オプション扱い」になっているケースは要注意です。
合計金額に含まれていない場合、打ち合わせを進めて行くと予算は上がります。

実はこの見積もりの比較も悩ましいです。

見積もりは決まったフォーマットがあるわけではないのでA社とB社の見積もりを各項目ごとに精査しないといけません。
かなり難題です。
20年以上見積もりを見ている私でも違いに悩むことがありますからね。

そして更に悩ましいのが値引き金額です。
値引きは沢山してくれた方が嬉しいはずです。

ただしこの値引き金額にも落とし穴があります。

例えばスーパーで売ってる食品は定価で販売しているケースは少ないですよね。
皆さん割引価格で購入可能です。

実は住宅業界も似ています。注文住宅とはいえ各社値引きはします。
もちろん商品や建築時期によってその値引き金額は変動しますし実は担当者によっても変動します。

結論としては、契約前にきちんと提示された見積もりを図面と仕様と照らし合わせて検討し、契約後に価格が上昇する可能性がどの程度あるのか把握することです。
そして値引きに関しては値引き金額ではなく最終提示価格で判断してください。

③メーカーの知名度で決めてしまった

日本全国には数万社のハウスメーカー(工務店)が存在しています。
その中でもCMでよく目にする全国展開している大手メーカーだけでも10社以上ありますし、住まいの地域のみで展開している工務店も存在するでしょう。

住宅展示場を訪れたらまずは知ってるメーカーから訪問する。
理由として考えられるのは「知名度=安心」と考えるから。
しかし、「知名度=理想の住宅」にはならないのも事実です。

ハウスメーカーによって、建て方や間取り、外観、テイスト、オプションの設備が迷うほど豊富にありますし得意分野は異なります。
これでは何を基準に選択すれば良いのか分かりませんよね。。。

営業担当者からあれもこれも提案を受け入れたら理想とは異なる「メーカーおススメの家」になってしまったケースもあります。
私も昔お客様にお勧めを提案して欲しいと言われ何度もご提案しご契約頂きましたが、契約後の打合せを重ねていくとイメージと違うと言われたことがあります。

まずは自分たちの理想の家のイメージをきちんと持った上で、理想を叶えてくれるハウスメーカーなのかを最優先に考えてください。

ハウスメーカー選びに迷ったときの決め手

大事なことはネットやSNSで情報収集していくことも大事ですが、住宅展示場、建築現場、完成した住宅、入居者、生産工場等を訪れてご自身の目で確認してイメージ通りか判断しましょう。

自社の強みをきちんとアピール出来ている会社もあれば、自社の特徴がブレていて言ってたことと違うなと違和感を感じるケースも多いようです。

住宅は「見る」のではなく「体感」するものですから納得いくまで積極的に行動しましょう。特に数か所の工事現場を見たり複数の入居者の意見を聞いてください。

まとめ

何よりも理想の住宅とは何かをじっくり考えてイメージしてください。

そしてその夢を一緒に考えて実現してくれる担当者と出会えることが何よりも近道です。

ハウスメーカーの垣根を超えて地域ごとに担当者をご紹介しておりますので、まずは希望地域を絞って頂き、その地域に登録している担当者の様々な趣味嗜好や家づくりに対する熱い思いを確認してください。

きっと皆さんの家づくりに対するこだわりをきちんと受け止めてくれて、どうすればその夢を解決できるのか一緒に悩みながらも満足のいく家づくりを導いてくれる担当者に出会えるはずです。

担当者との偶然の引き合わせも良いかもしれませんが、ご自身自ら家づくりのパートナーを指名してしてください。

なお、当社が提供している「housemarriage」では、住宅コンシェルジュが理想の家づくりのサポートとして、住まいを探す上で重要なハウスメーカーや工務店の営業担当者とのマッチングサポートをさせていただきます。住宅購入の予算計画からもご相談を承っております。サービス詳細は以下をご参照ください。

【housemarriage】理想の家づくり・家探し・住宅購入をサポート

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記事監修者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 渡辺 知光

大学卒業後、積水化学工業に入社し住宅「セキスイハイム」を販売。3年8カ月千葉県内で営業に従事し、営業表彰を6期連続受賞。
途中、母の急死に直面し、自分の将来について悩み始める。結果、大学のゼミで学んだ「保険」事業に実際に携わりたいと思いFP資格を取得して日本生命に転職。4年間営業に従事したが、顧客に対して提供出来る商品がなく退職を決意。FP兼保険代理店を開業する。

収入も顧客もゼロからのスタート。しかも独立直前に結婚し住宅購入した為、返済不安に陥り貯蓄が日々減っていく恐怖を覚える。

人生で初めて家計の見直しを行い、根本的な改善により失敗と不安を減らすコツを発見。自分の経験を生かしお客様が同じ道を歩まないよう伝えるべく「マイホーム検討者向けFP」として活動中。

運営会社情報

  • 会社名

    :有限会社ティーエムライフデザイン総合研究所

  • 代表者

    :渡辺知光

  • 本社
    所在地

    :〒104-0045 東京都中央区築地2-15-15 セントラル東銀座1002

  • アクセス

    :地下鉄日比谷線築地駅より徒歩3分

    :地下鉄日比谷線都営浅草線東銀座駅より徒歩3分

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